2012年07月11日
やっと子供に会えた・・・・・・・しかし
その後、何日かして、妻からメールが入る。もうずっとメールでしかやりとりしなかった。電話で会話しても、言ってないとか言われるのが嫌だった。よほど録音してやろうかとも思ったが、そこまではやめた。
「今週末に連れて行く」という内容だった。
よかった・・・・・・・・・・。
さすがに念書にまでは背けないと見える。念書の内容は、公序良俗に反しない限り有効だ。
そもそも、子の風邪が治り次第会わせるという内容。
しかし、前日、一方的なメールが入る「1時間半ぐらいで連れて帰るから」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
かちんときたが、ここで下手に言って、「やっぱり連れてこない」とか言い出したら嫌だ。それでまた期日が伸びるのも嫌だ。明日は、俺の両親も孫に会いに訪れる。
メールはスルーした。
翌日、連れてきた。あいかわらず兄弟が一緒だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・一人で連れて来れるだろ。今まで何度一人で実家までの往復してるんだ?
まあ、兄弟はその後家には入らず外で時間をつぶす。
久しぶりに我が子に会った。
始めはびっくりしている様子だ。車の中では、この子はすぐ寝る。寝起きだ。
「パパのこと覚えてない?」ちょっと悲しくなった。ほんとになついていた子だ。
抱くと、驚いた顔をしている。久しぶりのこのぬくもり。ぷにぷにした感覚も変わってはいない。
しかし、常に「パパ。パパ」と言っていたこの子が、もうその言葉を発しなくなっていた。親のことは、母親にだって「パパ」って言っていた子だ。
あれからたった1か月だけど、これだけの変化が起こっている。
だが、だんだんなじんでくる。もともと、物怖じしない、人懐っこい笑顔の多い子だ。
好きだった遊びをする。
ゴムボールが残っていたので、キャッチボールをする。大喜びだ。きゃっ、きゃっと言いながらちゃんと俺に投げ返す。たまに俺の母親にもボールをパスする。ちゃんと投げ分けている。
好きだった、デジタルいないいないバアもしてあげるし、回転いすにも乗せてコーヒーカップみたいに回してあげるようにもした。
・・・・・・・・・・・・・・・変わらない。俺とこの子の絆は変わらないんだ。
写真を構える。ちゃんとカメラ目線でいっちょまえに撮られる格好をする。
場は和やかだ。そんな行動に家族はツッコミを入れている。
異様と言えば、母親・・・・妻がその場をまったく離れようとしないことなのだが・・・・・・・・・。ここまで夫婦関係が破綻していて、別に別室にいてもいいのだが、張り付いている。うちの両親はお人よしだ。夫婦関係のことに何も口は出さないし、別れそうな妻にすごく気を使っている。
写真を構える、その画像越しにこの子の笑顔を見ていて、俺は涙をこらえるのに実は必死だった。声が裏返りそうになるのもこらえていた。
(・・・・・・・・・・・この笑顔が、物心ついた時、俺たち両親のせいで陰る日が来るに違いない)
そんな感情が何度も襲う。そのたびにこらえる。
人前で泣いたことがあったのは、どれくらい前だろう?
そういえば、1年ぐらい前にはあった。珍しいことだ。この子の記録を、ほんとたくさんの写真に残していたが、この子が6〜9か月ぐらいの頃、もっと前の写真を眺めながら、不覚にも妻の前でぼろぼろ涙が流れてきたことがある。あまりにもかよわい。かよわかった。触れれば壊れそうで、生まれてすぐは怖々抱いていた。
「無事に生まれてきてくれてよかった・・・・・・・・・・・」思わず泣いていた。
俺は人前でけして泣く人間ではない。ほんとにその他には、最後に祖母の葬儀の時に泣いただけかもしれない。俺はこの時も涙が止まらなかった。
俺が子供の頃、父親が常々言っていた。
「男は、親の葬式以外では泣くもんじゃない」
その親父、母一人子一人で育てられた、その母親・・・・・・・俺の祖母の葬儀ですら泣かなかった。必死でこらえているのはわかったのだが。葬儀の後、親父が様子がおかしいのは気付いていた。
「このままじゃ、この人どうかなっちゃうかもしれない」
強がる人だ。けして弱いところは見せない。
それで、すぐに犬を飼うことを勧め、二人でペットショップに見にいった。
そこで、目が合って、すぐになついてきた子犬を飼った。今の実家の大事な愛犬だ。名前も、俺と親父で一緒に考えた。発音の一字は祖母の名から借りた。親父はこの子を大事に育てている。
もはや大事な家族だ。
そういえば、書いたっけな・・・・・・・・。重複していたら申し訳ない。
俺が妻の母親に関してちょっとびっくりしたエピソードなのだが。
妻の父親が、犬を飼っていた。本当に可愛がっている様子だった。
だが、もう老犬だった。
結婚生活をしている間に、この子が死んだ。
落ち込んでいる妻の父親に言った。
「また、飼うつもりはないんですか?」
妻の父親は乗り気だった。
突然、妻の母親が憤慨し始めた。
「せっかく、死んだと思ってたのに。これまでわたしがどれだけ嫌な思いしてたと思ってるの。臭いし。十何年耐えてきて、やっといなくなったと思ってたのに」
俺はほんとにびっくりした。こんな事言う人いるんだなってその時は流したけど。
今考えれば、これがこの妻の母親を最初に怒らせた事件かもしれない。
妻の母親は常々妻に言っていたようだった。「妻の妹の旦那に比べて、しゃべりやすい。あなたの妹の旦那は、この家に来ても居心地が悪そうであんまりしゃべらないし」
そんな人の悪口に紛れて褒められてもちっとも嬉しくないのだが・・・・・・・・・・・。
今その妹夫婦はどうなってるんだろ? なんか連鎖的にますます関係が悪化してるのは想像に難くない。
なにせ、その妹ちゃんも、旦那の事を様々に母親に悪口を言っているのだ。
「良くねぇな」俺は結婚生活中、よく妻に言っていた。
そんなことしてたら、自分の旦那と母親の関係が悪くなるのは目に見えている。だからこの婿姑関係、上手く行ってないんだ。いや、そういうこと以前に、自分のパートナーの不満を、自分の親に積極的に話すべきじゃないだろう。
続く
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「今週末に連れて行く」という内容だった。
よかった・・・・・・・・・・。
さすがに念書にまでは背けないと見える。念書の内容は、公序良俗に反しない限り有効だ。
そもそも、子の風邪が治り次第会わせるという内容。
しかし、前日、一方的なメールが入る「1時間半ぐらいで連れて帰るから」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
かちんときたが、ここで下手に言って、「やっぱり連れてこない」とか言い出したら嫌だ。それでまた期日が伸びるのも嫌だ。明日は、俺の両親も孫に会いに訪れる。
メールはスルーした。
翌日、連れてきた。あいかわらず兄弟が一緒だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・一人で連れて来れるだろ。今まで何度一人で実家までの往復してるんだ?
まあ、兄弟はその後家には入らず外で時間をつぶす。
久しぶりに我が子に会った。
始めはびっくりしている様子だ。車の中では、この子はすぐ寝る。寝起きだ。
「パパのこと覚えてない?」ちょっと悲しくなった。ほんとになついていた子だ。
抱くと、驚いた顔をしている。久しぶりのこのぬくもり。ぷにぷにした感覚も変わってはいない。
しかし、常に「パパ。パパ」と言っていたこの子が、もうその言葉を発しなくなっていた。親のことは、母親にだって「パパ」って言っていた子だ。
あれからたった1か月だけど、これだけの変化が起こっている。
だが、だんだんなじんでくる。もともと、物怖じしない、人懐っこい笑顔の多い子だ。
好きだった遊びをする。
ゴムボールが残っていたので、キャッチボールをする。大喜びだ。きゃっ、きゃっと言いながらちゃんと俺に投げ返す。たまに俺の母親にもボールをパスする。ちゃんと投げ分けている。
好きだった、デジタルいないいないバアもしてあげるし、回転いすにも乗せてコーヒーカップみたいに回してあげるようにもした。
・・・・・・・・・・・・・・・変わらない。俺とこの子の絆は変わらないんだ。
写真を構える。ちゃんとカメラ目線でいっちょまえに撮られる格好をする。
場は和やかだ。そんな行動に家族はツッコミを入れている。
異様と言えば、母親・・・・妻がその場をまったく離れようとしないことなのだが・・・・・・・・・。ここまで夫婦関係が破綻していて、別に別室にいてもいいのだが、張り付いている。うちの両親はお人よしだ。夫婦関係のことに何も口は出さないし、別れそうな妻にすごく気を使っている。
写真を構える、その画像越しにこの子の笑顔を見ていて、俺は涙をこらえるのに実は必死だった。声が裏返りそうになるのもこらえていた。
(・・・・・・・・・・・この笑顔が、物心ついた時、俺たち両親のせいで陰る日が来るに違いない)
そんな感情が何度も襲う。そのたびにこらえる。
人前で泣いたことがあったのは、どれくらい前だろう?
そういえば、1年ぐらい前にはあった。珍しいことだ。この子の記録を、ほんとたくさんの写真に残していたが、この子が6〜9か月ぐらいの頃、もっと前の写真を眺めながら、不覚にも妻の前でぼろぼろ涙が流れてきたことがある。あまりにもかよわい。かよわかった。触れれば壊れそうで、生まれてすぐは怖々抱いていた。
「無事に生まれてきてくれてよかった・・・・・・・・・・・」思わず泣いていた。
俺は人前でけして泣く人間ではない。ほんとにその他には、最後に祖母の葬儀の時に泣いただけかもしれない。俺はこの時も涙が止まらなかった。
俺が子供の頃、父親が常々言っていた。
「男は、親の葬式以外では泣くもんじゃない」
その親父、母一人子一人で育てられた、その母親・・・・・・・俺の祖母の葬儀ですら泣かなかった。必死でこらえているのはわかったのだが。葬儀の後、親父が様子がおかしいのは気付いていた。
「このままじゃ、この人どうかなっちゃうかもしれない」
強がる人だ。けして弱いところは見せない。
それで、すぐに犬を飼うことを勧め、二人でペットショップに見にいった。
そこで、目が合って、すぐになついてきた子犬を飼った。今の実家の大事な愛犬だ。名前も、俺と親父で一緒に考えた。発音の一字は祖母の名から借りた。親父はこの子を大事に育てている。
もはや大事な家族だ。
そういえば、書いたっけな・・・・・・・・。重複していたら申し訳ない。
俺が妻の母親に関してちょっとびっくりしたエピソードなのだが。
妻の父親が、犬を飼っていた。本当に可愛がっている様子だった。
だが、もう老犬だった。
結婚生活をしている間に、この子が死んだ。
落ち込んでいる妻の父親に言った。
「また、飼うつもりはないんですか?」
妻の父親は乗り気だった。
突然、妻の母親が憤慨し始めた。
「せっかく、死んだと思ってたのに。これまでわたしがどれだけ嫌な思いしてたと思ってるの。臭いし。十何年耐えてきて、やっといなくなったと思ってたのに」
俺はほんとにびっくりした。こんな事言う人いるんだなってその時は流したけど。
今考えれば、これがこの妻の母親を最初に怒らせた事件かもしれない。
妻の母親は常々妻に言っていたようだった。「妻の妹の旦那に比べて、しゃべりやすい。あなたの妹の旦那は、この家に来ても居心地が悪そうであんまりしゃべらないし」
そんな人の悪口に紛れて褒められてもちっとも嬉しくないのだが・・・・・・・・・・・。
今その妹夫婦はどうなってるんだろ? なんか連鎖的にますます関係が悪化してるのは想像に難くない。
なにせ、その妹ちゃんも、旦那の事を様々に母親に悪口を言っているのだ。
「良くねぇな」俺は結婚生活中、よく妻に言っていた。
そんなことしてたら、自分の旦那と母親の関係が悪くなるのは目に見えている。だからこの婿姑関係、上手く行ってないんだ。いや、そういうこと以前に、自分のパートナーの不満を、自分の親に積極的に話すべきじゃないだろう。
続く
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