2012年07月10日
まるで私設秘書のような彼女:前編
業界唯一の上場企業ツヴァイがプロデュース【クラブ チャティオ】
このブログを見てくださっている方を焦らしても仕方ない。
さっき書いた記事に登場した、忘れられない元彼女の話だ。この彼女と別れた時は、ほんとにその後2年間恋愛できなかった。それぐらい引きずった。それぐらい魅力的な人だったし、何よりハマらされていた。
別にまた会いたいというわけではない。そこまで未練がましい男ではないつもりだ。
その子、Mさんと呼ぼう。
その子と出逢ったのは、合コンの席だった。若いころ、本当によく合コンをしていた。
ああ、そういえば、今も一番親しい高校時代の友人が開いた合コンだった気がする。地元の一番有名な銀行の銀行員で、高校時代の陸上部のキャプテン、結婚式の時の友人代表スピーチもこの人に頼んだ。そんなしょうもない肩書を連ねる必要もなく、この男は信頼できる人間なのだが。
この男に、こないだ「誰かいい男はおらんか?」と合コンの主催を頼まれた。なんでも、同じ銀行員で、結婚相手を探してる後輩の女の子がいるんだけど、お前の後輩とかで誰かいないかという内容だった。
まさか、「俺が空いてるよ」なんて言えない。(笑)俺は今無職なんだ。それに、友人代表スピーチをつい2年数か月前にしてくれた人に、今の状況はなかなか言えない。彼は俺が今無職なのは知っているが。
それに、彼の勤める銀行は、結構結婚したら仕事を辞めて専業主婦になる人が多いのは知っていた。彼自身もそうだ。同じく高校時代の友人で同じ銀行に勤める親友もそうだった。いずれも銀行員同士で付き合って、妻は専業主婦になっている。
今離婚協議中の俺に関して、姉が言ったことがある。
「あんたはね、たぶん、キャリアウーマンタイプの人じゃないと合わないよ」
そうかもしれないと思う部分は多々ある。
俺は対等に付き合える関係の人が好きだった。自分をただ頼ってくる人より、しっかりと自分の仕事やビジョンを持って自立している人の方が確かに話は合った。ただ、公務員時代にそんな感じの女上司(仕事ができすぎる人)を見ていて、同じ公務員の旦那をたまにバカにするのは苦々しく思っていたのだが。
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また話があらぬ方向に行った。
前述のMさんの話。
彼女は、ぱっと見でも、十分気を惹く人だった。待ち合わせ場所に現れた時、事実注目した。
だが、本当に気を惹いたのはその後だ。
彼女は司法書士受験生だった。俺より3歳年下の。
合コンの席で何を話したかはさすがに覚えていない。ただ、必死で自己アピールに努めたことだけ覚えている。連絡先を交換して、その合コンは終わった。
後日、連絡を取った。そして、何回もデートを重ねた。海に二人きりで行って、堤防でずっと話したりした。
告白を決意し、その堤防で言う。
「俺と付き合ってくれないか」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」返事はあまりかんばしいものではなかった。
だが、諦めずに、またデートに誘う。
不思議とすんなり応じる。それがまた何回も続く。
俺も業を煮やして聞かざるを得ない。
「こんなに頻繁に会いたいって、俺が言うと、応じてくれる。それなのに、付き合えないって、俺にはあまり理解できない」
「・・・・・・・・・・・・・実はね、わたし、付き合っている人がいるんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」それなのに、なぜこんなに頻繁に俺に会える?正直普通に付き合っているカップルより頻度が多いはずだ。
話を詳しく聞くと、彼氏とはうまくいっていないようだった。確かに、そういう状況になったのも頷ける内容だったし、もうすでに俺はこの子に惚れ込んでいた。
(奪おう)
その決断をするのは瞬間的だ。考えるまでもない。奪わずにはいられない。
それから、2回目の告白で無事に付き合う事になった。
付き合ってみると、Mさんは本当に理想的な彼女だった。いや、理想を超えていた。
小難しい法律の話だって、一緒に会話できるのだ。
特に驚いたのは、彼女の気の利き方。こんな人にお目にかかったことがない。その時、仕事上では、同僚で非常に気の利く同じ年頃の職員Fが隣にいたのだが、プライベートではどうなんだろう?このFも、実は今後の恋愛の顛末に関わってくる。
とにかく、Mさん、よく物語で見るような秘書のような仕事をする人なのだ。公務員としてのキャリアも浅く、覚えることだらけ、その上忙しく難解な先進事例を行う部門にいた俺は、常にストレスと疲れを感じていた。その当時、全国の自治体から問い合わせが相次いだ程先進的なことをしていた。その先進的な事をそもそも積極的に言っていたのは、入って間もない俺だった。
何もわかってないから言えたんだろう。ただ、その時の自治体のトップのやろうとしていることに符合していた。言わば、トップダウンとボトムアップが一致した。なかなか動きにくいこの職場が、動いた。新人時代、いろいろ提案したが、ほんとに大きく動いたのはこの一件だけかもしれない。
家に帰ると、とにかくほっとする。職場は戦場だった。
疲れ切っている俺を見て、Mは常に気を使ってくれる。
「ねえ、今週末ゆっくり温泉に行こうよ。この近くにたくさんあるし。運転もわたしがするし。家族風呂なんてどう?」
実は俺、18歳から県外に行っていて、この辺のことは知らないことが多い。そういや、温泉多いよな。でも、あまり知らなかったし、特に家族風呂なんてのは初耳だった。
実際に行ってみると、いろんな趣向が凝らしてある家族風呂がある。個室だ。家族やカップルだけで入る。他の人は入らない。内湯もあるし、露天もある。そこから見える植物の植わった庭園も凝っている。源泉かけ流しとか、泉質もいろいろある。中に玉砂利が敷いてあるのもあるし、風呂自体の細工も様々だ。寝湯、足湯。材質も檜、石、一枚の岩のくり抜き、陶器、ほんとにいろいろある。
いつしか定番のデートコースになった。湯船から眺める、身体を洗っている彼女の美しい曲線と項が俺のお気に入りだった。
こんなこともあった。
「俺、この地元の美しい自然が好きでこっちに帰って来たんだよな〜」って自然な会話の流れで言っただけのことに反応して、その週末に美しい自然の場所に連れていってくれた。
地元では有名みたいだが、その時の俺は知らなかった。自然の幻想的な風景が広がっている。改めて、自然の偉大さと美しさを感じた。
「この水源が、あの川になるのか・・・・・・・・・・・・」
感慨はひとしおだった。その川自体は、普段から目にしているものなのだ。雨の多い時期には濁流になる。しかし、その水源がこんなに美しいものだとは知らなかった。湧水が、水面に波紋を創っている。水草も、ゆらゆらと優雅に踊っている。
Mさんに関して、性格面で可愛いなと思うところが多々あった。
彼女も法律系の資格取得を目指していた。その時、俺は司法試験を受験してそう時間は経っていなかったので、憲法や民法・刑法等は彼女より詳しかった。不動産登記法とかは俺は知らない。
たまに、難しい論点などについて「教えて」と言ってくる。
そのたびに知識を引っ張り出して教えるのだが、教えるたびに、
「はい」
って言う。少し鼻にかかった声で。ミスチルの『over』という曲が好きだが、その歌詞にもそんな鼻にかかった声の女性が登場する。
俺は彼女の術中には完全にハマっていたんだろう。いや、それでいいんだ。男と女はやっぱり駆け引きだ。相手が引いたら押して、押して来たら引く。それで微妙なバランスを保っていく。
なんか、その時の状況を例えるなら、まるで家庭教師と生徒だ。
実際、そのシチュエーションを利用するんだが、それはまたすぐの記事に譲ろう。
字数が増えすぎた。
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