LCに関しては2016年11月中旬頃に商品詳細情報が明らかになり、その時から「ハイブリッド」か「V8NA」かを悩んだ方は多いと思います。V8・NAエンジンは「F」シリーズでなんとなくイメージが湧きますが、「3.5L・NAエンジンと+マルチステージハイブリッド」はまったくの新技術でしたので、「旧GS450h」以来となる走行性能重視のハイブリッドシステムということで期待感は大きかったと思います。
とはいえ、私自身、率直なところ、マルチステージハイブリッドに関し、当初の期待度を100とすると、点数をつけるとすると、60点ぐらいかなぁと感じています。
以前にも似たようなことを書いた記憶はありますが、とにかく私的な期待感が高かったということもあり、LC500hに関する不満点はだいたい次のような感じではないでしょうか?どれも事前の社内資料やカタログではわからず、試乗または所有してはじめてわかる分かることが中心ですが・・・。
■アクセルオンに対するエンジンのON-OFFが煩雑すぎる。(どの走行モードでも大して変わらない)
■エンジン音自体が官能的ではない。(スポーティさに欠ける)
■電池がリチウムイオン化された割に電池残量がなくなるのが速い(信号待ち間に再充電となることもしばしば)
■エンジン回転数が4000rpm以上は回転数をあげても音質がほとんど変わらない。
■仮想10速といいながら、実質は9速(発進時は2速固定のため)。
■パドルシフトでのシフトダウンのスピードが遅い。(特に連続でのシフトダウンが遅い)
■アイドリング時(電池充電時)のエンジン回転数がLC500より高い。(1200rpm程度)
■高速道路での常識的な範囲内での走行時の燃費はLC500とほとんど変わらない。
■峠などの長い下り坂でエンジン停止(EV状態)とならないことが多い。(どの走行モードでも大して変わらない)
また、当初から宣伝されていた、「DMI」(ドラインバーマインド・インデックス)がもっとオーナーの個性によって変動する仕組みであればより満足できるようになるのではと思います。(ゆったり、のんびり走れば従来のハイブリッドカーのような燃費志向の走りもできるし、パドルシフトを多用するようなシチュエーションであれば、現在のマルチステージハイブリッドのような走りとなる)
ドライブセレクトモードについて、もっとモードごとの違いを出すなどWi-Fiを通じてソフトウェア・アップデートできる仕組みであれば理想的です。
しかし、レクサスは販売の大部分が北米とはいえ、「LC500h」のマルチステージハイブリッドが海外ではこのような賞を受賞するというのは皮肉なものですねぇ・・・日本のカー雑誌やwebメディアは一通り見ているつもりですが、マルチステージハイブリッドに関し、このように評価しているメディアやモータージャーナリストはとても少なく、ほとんどが「LC500」のV8・5Lエンジンの官能性・希少性のコメントに終始しています。
日本初の新ハイブリッドテクノロジーなど、素直に良い技術であればプラス志向として評価することも必要なのでは、とあらためて感じました。
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