2020年02月17日
平将門にまつわる伝説
大都会の中心に佇む異空間
日本の名立たる大企業のオフィスが集まり、高層ビルが立ち並ぶ東京・大手町。
この大都会東京の中心といってもいい大手町の一角に防護壁に囲まれた、まるで別世界のような空間があります。
それが、平将門の首塚です。
初めてここを訪れた人は、違和感を禁じ得ないと思われます。
なぜなら、周囲の近代的な高層ビル街とは真逆ともいえる、古めかしい祠が祀られているからです。
前回のブログでは将門の生涯について語りました。
しかし、反乱を起こして討たれ、そこで全てが終わっていたら、将門はこれほど有名な武将として語り継がれることはなかったでしょう。
将門は討死した後にも怪異譚を残しており、さらに現代でも“東京の守り神”として多くの人々に崇められているのです。
その死後から千年以上経っているのに、なぜ現代も“将門伝説”が語り継がれているのか?
というわけで、今回は将門の伝説について語りたいと思います。
怨霊伝説の始まり
天慶三年(940年)2月14日、朝廷に反旗を翻した将門は、平貞盛と藤原秀郷の連合軍に討たれました。
将門は首を斬られた後、京都に運ばれ七条河原にその首を晒されます。
ところが、将門は自らの死を認めていなかったのです。
将門の首は三ヶ月経っても腐ることなく、目は大きく見開いた状態で見物に来た人々を睨みつけたといいます。
そんなある日、藤六左近という歌人が将門の首の前で
「将門は米かみよりぞきられける たはら藤太(藤原秀郷のこと)がはかりことにて」
という歌を詠んで将門の霊を弔おうとしました。
つまり、(お前は秀郷に討たれ、首を斬られて死んだのだ)と、将門の首に教えようとしたのです。
しかし、将門の首は「しい」と不気味に笑っただけでした。
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胴体を求めて空を飛ぶ首
その後、しばらくの間は目を閉じて静かにしていたのですが、やがて将門の首は歯ぎしりをしてわめき出しました。
すると、地鳴りや稲光とともに将門の首は動き出し、
「我が胴体はどこにいるのだ、この首を繋いで今一度戦をするぞ!」
と叫んだのです。
その後もこれが毎夜続いたので、京の人々は恐怖におののきました。
そして、ついに将門の首は胴体を求めて関東へ向かって空を飛んで行ったのです。
しかし、将門の首は自分の胴体に辿り着く前に力尽き、落下してしまいました。
その落下した場所が現在の首塚なのですが、胴体に辿り着けなかった将門の首はその無念から毎夜怨念の叫び声を上げ、人々を恐れさせました。
そこで、地元の人々は将門の荒ぶる魂を鎮めるため、付近の社を改修して将門の霊を祀りました。
これが現在の神田明神であり、江戸の総鎮守となりました。
ちなみに、神田とは将門の首が探し求めていた「体」が訛って「神田」になったといわれています。
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首塚を巡る怪事件
将門を祀る首塚は古くから付近の人々に崇められており、今も毎日手を合わせに来る人が絶えません。
と言うのも、この地に対して不敬な行為に及べば祟りがあるという言い伝えがあるからです。
大正十二年(1923年)9月に起きた関東大震災の後、大蔵省(現・財務省)の庁舎を建てるため首塚を取り壊す計画がありました。
しかし、この計画に関わった大臣や官僚に不審死や怪我人が続出してしまったため中止になりました。
さらに、第二次大戦後、GHQが丸の内周辺の区画整理の一環として、首塚のある一帯を駐車場にしようとしました。
ところが、その工事中にブルドーザーが横転し運転手が死亡、その後も工事関係者が謎の死を遂げてしまったため、やはり計画は中止になったのです。
このように、将門の首塚には偶然という言葉だけでは片付けられない、何か神秘的な力があるといわれています。
なので、ここに手を合わせに来る人は、何も祟りを恐れる人ばかりではありません。
首塚に行くと、境内にカエルの置物が多数奉納されているのを目にします。
これは、将門の首が京都から飛んで帰って来たことから、「必ず帰る(カエル)」に掛けて旅の安全を祈願するためです。
また、左遷になった会社員が元の会社に戻ってこられるよう祈願したりもするそうです。
いかにもオフィス街らしい願掛けですね。
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まとめ
- 平将門が有名な武将なのは反乱を起こしたからだけでなく、その死後も様々な伝説を残しているから
- 将門の首は胴体を求めて京都から関東へ飛び、首が落ちた場所が現在の首塚で、将門を祭神として祀ったのが神田明神
- 将門の首塚は過去に除こうとして祟りが起こったが、現在は「東京の守り神」として多くの人に崇められている
将門の首塚は“都内最強のパワースポット”とも言われていますが、訪れる際はくれぐれも失礼のないようお気を付け下さい。
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