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2019年01月31日

ドラクエ6を語る・ボスキャラクター編

夜分遅くに今晩は。
用事があろうとなかろうとどこまでも遅筆な、『暇人の独り言』管理人です。



今年こと2019年、気付けば年明けの挨拶を投稿したきり、1度も更新をしておりませんでした。
こうしてみると、雑記ブログというやつも意外とネタに困るものです…

こんな調子じゃ、「1日に1記事」が推奨されるアフィリエイトに挑戦したらどれだけ四苦八苦するのだろう。










…ともあれ、2月が翌日に迫った今日になってようやく、2019年2度目の更新を行います。
今回は、本ブログで触れてきたドラクエ6のボスキャラクターについて語るという内容です。



今さら感がとんでもないけれど、やると言っておいた記事なので、ついにここに実行します。
ネタバレOKという方は、よろしければお付き合いいただけると幸いです。










ちなみに初っぱなから余談ですが、管理人のドラクエ6は、昨年こと2018年の6月に引っ張り出したところ、見事にデータが全滅しました。





…ふっ。















ドラクエ6のボスキャラクターを語る






ムドー


オープニングの時点からその名前がはっきりしている、ゲーム序盤における宿命の敵です。
厄介な幻術の使い手で、真実だけを映すアイテム「ラーのかがみ」がなければ、まともに戦うことさえできません。

その幻術によって、オープニングでは主人公・ハッサン・ミレーユの3人も一蹴されてしまいました。





しかし、主人公達が「ラーのかがみ」を手にして再戦に臨むと、その幻術をはねのけて真っ向から戦うことができるようになりました。





ムドーとは、2連戦を行うことになります。
1戦目は2匹の手下を連れて襲い掛かって来ますが、こちらは様子見といったところ。





そして2戦目になると、ムドーが本気を出し、1人で主人公達を攻め立てて来るのです。
ダメージを抑えにくい「こおりのいき」や「いなずま」など、この頃の主人公達(とプレイヤー)にとっては辛い技を連発して彼らを苦しめましたが、最後は打ち倒され、消滅しました。










結局のところ、このムドーはラストボスであるデスタムーアの手下に過ぎませんでしたが、戦う時期の関係上、かなりの強敵には違いありません。
本気の2戦目では専用BGMが流れることもあり、プレイヤーを燃え上がらせる存在でした。



長い時間をかけて追いかけさせるに相応しい実力者だったと言えるでしょう。















ジャミラス


ムドーと同じく、デスタムーアの手下の魔物です。
「しあわせの国」に辿り着けば明るい未来がある…といった噂を流して人間達を自分の居城に引き寄せ、釣られた者達を「黒き神々」への生贄にしていました。

大勢の魔物達を前に、「ムドーが消えても自分がいれば魔族は滅びない」と高らかに言い放ち、喝采を浴びる場面が印象的。





なかなかに攻撃力の高い奴ですが、こいつと戦う頃にはとうに転職システムが解禁されており、その育成次第では余裕をもって勝てる相手でしょう。

…逆に、育成次第で全滅もありえますが。










余談ながら、ジャミラスはこのドラクエ6でかなりのインパクトを残したらしく、様々な外伝作品に登場した際も、本編と同様に演説をかましたり、演説が得意だと設定されていたりと、演説というものに何かと縁深い奴になっています。





現実の人間にも、大言壮語を垂れるのだけは得意という人種は間々いるものですが、大層な演説をする割にいまひとつ強くないジャミラスは、そうした連中に対しての皮肉に使える悪役かもしれません。










…なんてことをしたら、流石に失礼か(ジャミラスに)。















グラコス


デスタムーアの手下で、「海底神殿」を根城として海を荒らしていた魔物です。
主人公達が攻め入った時には盛大に昼寝をしていたり、訊かれてもいないのに魔法都市「カルベローナ」を封印したことを勝手にペラペラ喋り出したりと、かなり間抜けな有様を見せます。





戦闘面でも、全体攻撃を多用するものの、威力は乏しいものばかり。
よってこいつ相手で全滅した場合は、よほど油断したか、相当準備不足だったかのどちらかだと思われます。










頭の中身がアホで実力もいまひとつという、あんまりなボスキャラクターだったわけですが…





実はこいつが悪さをしていたせいで、その活動範囲にあった漁村「ペスカニ」が不漁に苦しめられていたことは、地味に忘れてはならない話です。



漁でやっていっている村なのに、そこが不漁に見舞われたとあっては、正真正銘の死活問題というものでしょう。





まあ、それでも一応「ペスカニ」も存続してはいたし、ここ以外にはその活動の影響が特に見られないため、結局印象の薄い奴に変わりはありませんが…










それにしても、用心に用心を重ねるデスタムーアがこんな軽率な奴を幹部にしていたとは、ちぐはぐなものです。















デュラン


デスタムーアの手下で、ヘルクラウド城の城主を務める魔物です。
身体つきは超ムキムキ。





デュランは、「4つの伝説の武具を集められる人間がいれば自分達の脅威になる」と考え、その人間をヘルクラウド城におびき寄せて倒すことを企んでいました。



さらに小手調べとして、テリーことドランゴ引換券を主人公達と戦わせ、人間同士の争いを楽しんで見物するなど、魔物に似合った下劣さも持ち合わせています。










ところが、デュランの悪役らしい描写は、精々その程度のもの。





その他の面を見ると、下記のような何とも清々しい振る舞いが目立ちます。










主人公達を「来客」と位置付け、彼らを攻撃しないよう部下の魔物達に言い聞かせる



戦う前には主人公達を全回復させる



倒されると潔く負けを認める



敗北後は上司であるデスタムーアの存在を明かし、その術を打ち破るほどに強くなれと主人公達を鼓舞して消える















デスタムーアの部下の割に、権謀術数を旨とする上司とは真反対の武人然とした存在であり、倒さなければならない悪者であることが惜しまれるくらいでした。





消滅する直前には「生まれ変わったらまた主人公と戦いたい」と言い残しているのですが、この台詞が現実になったら良いのにとすら思える、稀有な敵キャラだったと思います。





今度はいいヤツに(以下略)















アクバー


デスタムーアの手下で、「ろうごくのまち」の人間達を痛めつけていた悪魔です。
「あくま」のもじりで、「アクバー」なのか?





このアクバーは、町の人々を励ますシスターアンナに魔物の魂を植え付けて自分の妻に迎えるという、何とも腐れた真似を働こうとしていたヤツでした。



そのため、ほとんどただのアホだったグラコスや、武人然としたデュランに比べると、魔物に似つかわしい悪辣さを見せたボスだと感じます。





戦闘面では「じひびき」だのといった技も目障りですが、お供として駆り出す「ガーディアン」が倒れた際、彼らを「ザオリク」で確実に復活させてしまうのが、何よりも嫌なところ。



ついでに「アクバー」自身もしぶといので、こいつとの戦いは長期戦になりがちです。
疲れる。










このアクバーを倒せば「ろうごくのまち」は解放されるのですが、それから程なくしてデスタムーアの攻撃を喰らい、町の人々は石像や動物へと姿を変えられる破目に遭います。



苦労の末に打ち倒してみれば、そのせいで以前よりも事態が悪化するとは、なかなか衝撃的な位置付けのボスでした。













デスタムーア


現実の世界と夢の世界を両方支配しようとしていた大魔王で、ドラクエ6のラストボスです。
自身が作り出した「はざまの世界」の、とても高い山の上に居城を構え、世界を征服するべく暗躍していました。



はざまの世界は、天馬を連れていない者には攻め入ることさえできない場所ゆえ、そこに身を置いているというだけで、かなりの用心深さが見て取れるでしょう。



しかもそれだけにとどまらず、勇者を生み出し得る「ダーマしんでん」や、強力な装備品を含む様々な宝物を有した「メダルおうのしろ」、究極の呪文「マダンテ」を伝える魔法都市「カルベローナ」、はざまの世界へと踏み入る天馬の力を復活させる「ゼニスのしろ」といった施設まで封印してのけています。


僅かな危険をも徹底的に取り除くその姿は、石橋を叩いて渡るという一言では足りないくらいの慎重ぶりです。










こうした点ばかり見ていると、「これだけ策を巡らせているということは本人の実力は大したことはないのでは?」と考えてしまうかもしれません。





しかし、実際に戦ってみると強いのなんの。
次々と姿を変えるデスタムーアとのラストバトルは全部で3連戦となりますが、老人の姿をした1戦目から、パーティ全員に守備力無視でダメージを与えるという嫌な技を多用します。





さらに、続く2戦目では筋肉質な悪魔の姿となり、強烈な力押しを乱発。





そして、ドラクエ6における最後の戦いとなる3戦目では、巨大な頭部と両手の姿となり、攻撃・補助・回復・蘇生と、連携の取れた立ち回りを見せるのです。










存在感は薄いもののラストボスとして文句なしの実力を有していると感じるキャラクターでした。
















…なのに、あんな目に遭わせられるとは…



















ダークドレアム


ドラクエ6の隠しボスで、自ら「破壊と殺戮の化身」と名乗る悪魔です。
その自称には一点の嘘もなく、パーティを鍛えに鍛えたプレイヤーをも悪夢のような強さで迎え撃つ上、やっとのことで倒しても消滅させることはできないという、凄まじい存在感を持っています。



…が、最も衝撃的な姿を確認できるのはやはり、こいつを素早く倒した際に発生するイベントでしょう。





ダークドレアムは一瞬(ウワサでは20ターン以内)で敗れた場合、潔く敗北を認めるとともに、主人公達の願いを叶えると言い出します。





そして次のシーンでは、主人公達を連れて唐突にデスタムーアの前に登場。
「この者を倒せばよいのだな?たやすいことだ…」と、あろうことかラストボスをザコ扱いしたかと思うと、その宣言に違わず、デスタムーアを一方的に叩きのめして葬ってしまうのです。





ラストボスの名に恥じない実力者でありながらぞんざいに扱われたデスタムーアは「いったいどういうわけなんだ…」と、事態を理解することもできなかったのだと窺える言葉を遺して絶命しました…
それはプレイヤーが言いたい台詞である










「全てを無に帰すのみ」と宣言して、自分を利用しようとしたグレイス城を滅ぼしたり、目の前に現れた主人公達に襲い掛かったりと、魔性の者に相応しい点も多いですが、一方で自分を打ち負かした相手には上述のように力を貸すことから、強者には敬意を払う性分のようです。





キャラクターデザインがデュランの色違いであることも含め、ヤツとの共通点がちまちま見つかります。
もしやお前がデュランの生まれ変わりだったりせんだろうな。





ところでダークドレアムのグラフィックといえば、DS版では固有のものに変更され、デュランの色違いではなくなりました。



…が、後にデュランの方が、固有グラフィックになったダークドレアムの色違いのデザインに変更されてしまい、グラフィックを変更した意味がなくなってしまったという経緯があります。





スタッフ何考えてるの。










ドラクエ6語りはひとまず終了


途轍もなく時間を空けながらの更新となりましたが、今回の記事投稿をもって、ひとまずはドラクエ6語りを終了と致します。
今回まで長らく付き合ってくださった訪問者様、誠にありがとうございました。



管理人が好き勝手に喋ってきただけのドラクエ6語りでしたが、訪問者様に僅かでも楽しんでいただけたなら、嬉しい限りです。










それでは、また次の更新にてお目にかかります。

2018年06月24日

ドラクエ6を語る・主人公一派編

とても久しぶりに、夜分遅くに今晩は。
今更ながらドラクエ6について語り出してみた、「暇人の独り言」管理人です。





前回から随分時間が空いてしまいましたが、本記事ではドラクエ6の主人公とその仲間達について喋ります。



彼らや、主だったボスキャラクターについては、戦闘面での性能も含めて再プレイ日記で既に触れていますが、本ブログにおける最後のまとめということで、今一度振り返ってみましょう。



くどいようですがネタバレ全開なので、嫌な方はスルー推奨です。















主人公一派を語る






主人公


ドラゴンボールの青年期孫悟飯の如く逆立った青い髪が特徴的な、プレイヤーの分身です。
名前も、プレイヤーの好みで自由に決められます。



デモプレイ(?)では「エニクス」と名付けられていますが、DS版ドラクエ6からは「レック」という名前がデフォルトネームにされている感があるようです。



「レイドック」の王子だから、「レック」なのだろうか。










主人公は、仲間と共に魔王ムドーに挑むも敗れた…という夢を見て目覚めた、「ライフコッド」暮らしの「むらのしょうねん」だと思われていました。



しかし、村祭りの際に聴こえた精霊ルビスの声に従って旅立ったところ、その道中で、夢だと思っていたムドー戦での敗北が現実の出来事であったこと、幻の大地と現実の世界がそれぞれ自分の思っていたのとは逆であったこと、そして、自分が「レイドック」の王子であったことを知ることになります。



後にムドーの術によって引き裂かれた実体と精神の融合には成功したものの、両者が離れた時間が長すぎたために完全には元通りに戻れなかったようで、「ライフコッド」の住民とも「レイドック」の両親達とも上手く馴染めなくなるという、思わぬ悲運に苛まれました。



この主人公、本来の自分に戻ったせいで、本来の自分が親しくしていたはずの人々と溝ができるという、何とも皮肉な運命を背負っていた訳です。





もっとも、旅路を共にした仲間達や、現実世界の「ライフコッド」住民であるターニアやランドは以前と変わらず接してくれるため、救いは残っていますが。



ついでに言えば、エンディング中にミレーユに話しかけると、「私が占ってあげる。あなたのすてきな未来を。」という台詞が返って来ることから、主人公の今後も決して暗いものではない…



…はず。










戦闘に関連する特徴としては、転職の際に「ゆうしゃ」になる要件が他のキャラクターに比べて緩いことが最も見逃せない利点です。


他のキャラクターは基本職から上級職まで数多くの職業をマスターしなければ「ゆうしゃ」には転職できないところ、主人公だけは上級職のうち「バトルマスター」「けんじゃ」「スーパースター」「レンジャー」のどれか1つをマスターすれば「ゆうしゃ」になれます。



こなす職業の数で言えば、最少で下級職2つ+上級職1つの、計3つだけでも済んでしまう訳です。


すごい助かる。







終盤に近付くほど、「ゆうしゃ」で覚える「いてつくはどう」を使えなければきつい局面が増えるので、主人公だけでも早くから「ゆうしゃ」になっておくのがお勧めです。















ハッサン


ドラクエ6で最初に仲間になる、筋肉ムキムキの「たびのぶとうか」です。
夢の世界で暴れ馬のファルシオンを捕まえるべく手を組んでから、実に頼もしい戦力となります。



なお、ファルシオンを捕まえるために手を組もうとのハッサンの申し出に対しては「はい」「いいえ」の選択肢が出ますが、たとえ後者を選んでも、ハッサンは意に介さず仲間に加わってくれます。

人の話を聞かないというか、強引というか。





ちなみにそんなハッサンは、自分達の意向に関係なくついて来たバーバラを強引なヤツだと言いつつも、「オレも人のことを言えないけどな。」とこぼしています。

自覚症状はあったようだ。





旅の途中で大工仕事が得意であることが示されたり、「サンマリーノ」の大工の家に行くとそこの息子だと思われるという伏線の通り、その正体は「だいくのむすこ」であったことが、劇中で明かされました。

ドラクエ6には珍しく、きちんと伏線回収がなされた。





ハッサンは家業を継ぐのが嫌で家出し、武闘家を自称して旅をしていたところ「レイドック」に流れ着き、そこの王子である主人公と知り合っていました。



そして、主人公やミレーユと共にムドーに挑むも敗れた…というあらすじを、「ムドーのしろ」で精神と実体の融合を果たしたことで、解説してくれます。





ラストボスの大魔王デスタムーアを打ち倒すと実家に戻り、当初は嫌がっていた大工を目指すことにしました。
エンディングでは主人公に対して「城の建て替えをする時は自分に任せてくれ」と話したり、スタッフロールの合間にも大工の修業に打ち込んでいるなど、早くも就業後の活躍を期待させてくれる姿が見られます。

それにしても、ガテン系が超似合う。










戦闘面での大きな特徴は、レベルアップやイベントをこなすだけで「とびひざげり」や「せいけんづき」といった強力な技を覚えられること。



いずれも他のキャラクターは転職を経なければ覚えられないのですが、ハッサンは自力で習得できます。
才能の塊だ。





ムキムキの体型に似合ったガチガチの前衛向きキャラクターなので、どんなプレイングをしていても外せない、素晴らしい戦力になれることでしょう。















ミレーユ


すれ違う人々から異口同音に容姿の美しさを称えられる、「なぞのじょせい」です。





その肩書きに違わず、ゲームをクリアしても多くの謎が残るキャラクターでした。
「ガンディーノ」で城の地下牢に入れられた期間はどのくらいなのか、どのような動機と経緯で主人公やハッサンと出会ってムドーの討伐に参加したのか、実体をいつの間に取り戻していたのかなど、興味を引くのに謎のままに捨て置かれた疑問が、ざっと思い出すだけでも3つ以上。



想像する余地が残されたのだと言えば聞こえは良いですが、このレベルまでぼかされると、真面目に作る気がなかったのではと邪推させられます。





そんなミレーユについて本編中で明確に分かるのは、弟と共に「ガンディーノ」の養父母の下で暮らしていたこと、現地のヤクザ集団ギンドロ組によって城に放り込まれるも地下牢から脱出したこと、その地下牢に居合わせた老人から黄金の竜を呼ぶ笛を託されたこと、件の弟がさすらいの剣士テリーであったことくらいのもの。



という訳で(?)、テリーが仲間になると、肩書きが「テリーのねえさん」に変わります。
実力差を考えれば、テリーの肩書きが「ミレーユのおとうと」になった方が良かったと思うが…





故郷の悪政のせいでテリー共々苦しめられるも、そのことでテリーのようにひねくれたりすることもなければ誰かを恨んだりすることもなく、むしろ優しく穏やかに生き続けている、何とも強い女性です。

敵に占いをするフリをして不意打ちをかましたり女王様ごっこを始めてムチを振るったりする腹黒さはあるけども





過去の出来事に絶望せず生き続けた結果、旅路の中でかつて生き別れたテリーとの再会が叶った上、エンディングでは養父母と再会し、さらには夢占い師として新たな生き方を見出すという幸せを手にしています。



ポジションはあくまでも「謎だらけの脇役」に過ぎませんが、一時期は不幸に見舞われながらも最後は幸福に恵まれたという点は、主人公よりも主人公らしいかもしれません。



とりあえず、不運という意味でも、波乱が多いという意味でも、数奇な運命を辿ったキャラクターだと言って間違いはないでしょう。





なお、余談ではありますが、ミレーユやテリーを振り回したギンドロ組は、本編の時点では既に弱体化しています。
先王の死により王家の後ろ盾を失った上、大親分は高齢で身体の具合が悪く、唯一の跡取りである娘は家を出て堅気になるつもりでいるなど、組にとっての逆風が相次いでいるためです。


完全な消滅こそ劇中では描かれませんでしたが、強力な支援者や求心力のあるリーダーでも新たに現れない限り、それも時間の問題のはず。





よしんば勢力を回復したとしても、ギンドロ組に遺恨を持つミレーユやテリーが大魔王デスタムーアを倒せるほど強くなっている上、2人には同等の実力を持つ仲間もいます。
テリーにとっては同等ではなく格上だが



ギンドロ組が懲りずに悪行を続ければ、揃いも揃って正義感が強い彼らを敵に回すことは確実です。





つまり結局のところ、ギンドロ組は完全に潰れる未来を避けられないことでしょう。





善行にせよ悪行にせよ、やったことの報いは必ず返って来るのである。










戦闘面では、パーティ加入当初は補助・回復が得意というサポート向きの性能をしているものの、転職システムが解禁されると「せんし」や「ぶとうか」などの前衛職でもやって行ける、芸達者な人物です。


世界最強(笑)のテリーより、よっぽど強いお姉ちゃん。










しかし、美人で人となりも良く戦闘でも活躍できるという、最高に美味しい女性キャラクターなのに、いまひとつ人気は乏しい様子。





これは、本筋でさして活用してもいない「ガンディーノ」関連の設定を付けたことや、そうかと思えば実体を取り戻したタイミングなどのはっきりと描いた方が良い部分はろくに描かず放置したことなどが、仇になったのではと疑われます。


せっかくの魅力的なキャラクターをいい加減な扱いで台無しにしおって…






また、テリーに比べると外伝作品への登場も多くはなく、出演したかと思えばテリーの方が優遇されていることばかりのようで、本編でも外伝でも悲しい扱われようです。



ドラクエのスタッフって、ミレーユが嫌いなのか?










ちなみに、管理人がドラクエ6に再度挑戦しようと思ったのは、ミレーユが弟持ちの姉だと聞いたからでした。



テリーを捜すために旅に出ていたり、彼が仲間入りした際には2人で馬車に向かったり、弟が1人で馬車に向かえば後を追ったり、エンディングにて占い師グランマーズや故郷暮らしの養父母を訪ねる際は、同行しようとしなかったテリーがついて来るのを辛抱強く待ったり…



期待した通り弟に対する言動の端々にブラコンの香りが漂っており、実姉キャラ好きとしては、ほっこりできます。



今後は外伝作品への登場を増やしてもっとブラコンぶりを発揮してもらいたい















バーバラ


記憶喪失でありながらも快活で人懐っこい、魔法使いの少女です。


そうした趣旨の台詞を一言も口にしていないのに「いえでしょうじょ」との肩書きを持たされた、ある意味悲劇のヒロイン。





そんなバーバラの故郷が、かつてデスタムーアに滅ぼされた魔法都市「カルベローナ」であったことが、旅の道中で発覚します。




なお、その「カルベローナ」に、バーバラの魔法力をもってすればドラゴンに姿を変えることもできるだろうと話す住民がいることや、パーティで1人だけ「ムドーのしま」に上陸しなかったことから、主人公達を「ムドーのしろ」まで運んだ黄金の竜はバーバラなのではと見られることがあるようです。


しかし、劇中ではその真偽を見極められるような描写はなく、これもまた各プレイヤーの解釈に委ねられています。



…もはやあれこれ言うまい。










バーバラは実体を持っていない精神体であったため、エンディングでは夢の世界の消滅と共に、姿を消してしまいました。



とは言え、あくまで見えなくなっただけなので、永遠の別れではないことが救いでしょう。










戦闘面での大きな特徴は、残ったMP全てを消費して敵全体に大ダメージを与える「マダンテ」をストーリーを進めるだけで覚えられること。


しかし、大きな利点もそれくらいで、いかんせん打たれ弱さが目に付くキャラクターでもあります。





バーバラを戦闘で活躍させたければ、ステータスを鍛えることはもちろんとして、戦闘中の立ち回りを慎重に考えることも必要でしょう。



…大体は「マダンテ」を使ったら控えメンバー行き、というのがやりやすいですが。















チャモロ


人々の怪我や病気を治す力を持った、「ゲントぞく」の少年です。
ついでに、長老の孫でもあります。





そして、それ以上でもそれ以下でもない





SFC版では台詞の少なさもあり、影の薄さではおそらくドラクエ6のパーティキャラクター中で1・2を争える予感がします。





とはいえ、無駄に複雑な設定を背負わされたミレーユが不人気なことを考えれば、むしろこのシンプルさがチャモロの魅力だと言っても良いでしょう。










そんな、ストーリー上では全然目立たないチャモロですが、戦闘面ではミレーユと似ていて、イメージ通りの「そうりょ」や「けんじゃ」はもちろん、前衛職もそつなくこなせるという逸材。
しばしば、テリーの立場に止めを刺した張本人だと言われているようです。


戦闘面での共通点を考えると、チャモロがミレーユの弟でも、それはそれでありだったかも?






容姿を重視すれば間違いなく外されるキャラクターですが、逆に実用性を重んじれば確実にパーティから外せない人材です。



手堅く遊ぶプレイヤーなら、チャモロとは長い付き合いになることでしょう。















テリー


最強の剣を求めて旅をしていた「さすらいのけんし」にして、ミレーユの弟です。
パーティ加入時期が遅いせいか、チャモロ以外では唯一、肩書きが変わりません。





姉をヤクザにさらわれ、下手人に抵抗し一矢報いたものの半殺しにされたという、かなり悲惨な過去を背負わされているキャラクターです。


その後「ガンディーノ」を去り、力を求める旅路の中で、いつしか最強の剣を探すさすらいの剣士となっていた様子。










…が、テリーが真に悲惨たるゆえんはやはり、戦闘面では役立たずなことでしょう。
美形・クール・キザという典型的なライバル属性を集約しているくせに、敵として相対しても弱ければ、味方になっても弱いのなんの。



挙句に鍛えても大して強くならず、テリーが多少マシになった頃には、他のキャラクター達はそれを遥かに上回る実力を付けることになります。

要するに、テリーを戦闘メンバーにする利点はほとんどないわけです。



これではドランゴを仲間にしたらテリーは用済みとするプレイヤーが出るのも、無理からぬ話である…










そんな有様を踏まえると、テリーの台詞にはネタにしてしまえる発言が雨あられ。
せっかくなので、この場でいくつか取り上げてみましょう。






「フン…こいつもたいしたことはなかったな…。」


「たびのどうくつ」でドランゴを瞬殺したシーンの台詞です。
その「大したことなかった奴」が生きていた上に、実はテリーよりずっと大した奴だったのは、今では有名なお話。





両者が組んで八百長をやっていた疑惑は、深まる一方でございます。











「そんな剣にたよっているようじゃまだまだってことだ。」


「氷の洞窟」で、去り際に抜かした台詞です。
この口ぶりは、自分が切れ味の良い剣に頼っているだけだと自白しているに等しいものでした。



実際、ヘルクラウド城で敵対した際、テリーの一番危険な攻撃は「らいめいのけん」をふりかざすことであって、本人が放つ「かえんぎり」や「さみだれけん」などは、到底恐れるに足りません。

自分の力や技を磨いていれば、こんなことにはならなかっただろうに…





アークボルト王が主人公達に対して告げる、「あまりに強い剣を持つとそこに油断が生まれることもある」という戒めの言葉は、見事なまでにテリーに突き刺さったのでした。


まあ、この戒めの言葉はおそらく、ヘルクラウド城での対決をプレイヤーに予想させるための伏線だったと思われますが。









「オレをこのままにしていく気かっ!?」


ヘルクラウド城を去ろうとする主人公達を、無様に横たわった状態で呼び止めた台詞です。



この台詞に対しては「はい」「いいえ」の選択肢が出ますが、どちらを選んでも「こっちが助けてほしいときは誰も助けてくれないくせに邪魔はされる」という主旨の愚痴が返って来ます。





背景が背景だけに重みのある台詞のはずが、ネット上ではヘタレだの情けないだのの一言で片づけられている模様です。





不憫。











「さあ 殺せ! 殺すがいい! 生かしておいたら オレは きっと あんたらを 殺すことになる。
 いまのうちに 息の根を止めるのが 賢明ってもんだぜ。さあ ひと思いに 殺してくれ!」




ヤケを起こした際の台詞。
たった今負けたくせに、どうして後々主人公達に勝てる気でいるのか…





もし、ここで見逃したら再戦することになる…という展開が本当に用意されていたとしても、全く脅威にはならなかったことでしょう。



あくまで「らいめいのけん」が強いだけで、テリー自身は弱いのだから…














「ふん! だれだか知らないが あんたに 気やすく テリーなんて よばれる すじあいは ないね。」


姉のミレーユから「私がわかる?」と訊かれた際の返事です。


初っ端から余談ながら、これまで格好悪く倒れていたものの、この台詞からは急に立ち上がってのけます。
意外と元気。





ネットを見ていると、「テリーが力を欲しがったのは姉を助けるためだった」と解釈されることが多いようです。
「ガンディーノ」での出来事が出来事だけに、そう考えていたとしても、何ら疑問はないでしょう。



…が、そうだとすると、ミレーユを姉だと分からなかったのは、あんまりな感じがします。





また、この台詞の少し前には「強くなれるなら相手が魔物だろうと構わない」とも言い放っているため、どんな目的で強さを求めたにせよ、いつからか強くなること自体が目的と化していたのは間違いないようです。





もしも「姉を守るために強くなる」のが目的だったとしたら、その手段として姉に仇なす魔物の側について強くなろうとしたのは、これ以上ない本末転倒だと言わざるを得ません。





それを理解していなかったのか、理解していてなお目を背けていたのかは判然としませんが、いずれにせよこんな矛盾を犯した点を見ると、どうやら頭の中身はよろしくなかった模様です。



ミレーユや養父母の教育が悪かったのか?








それにしても、故郷では拉致されて地下牢に押し込められ、脱出できたかと思えばどういう経緯か危険な魔物共と戦うことになり、挙句に再会したがっていた弟には忘れ去られていた(戦闘メンバーに入っている場合は直接対決までさせられる)とは、ミレーユも大概悲惨です…










「ねえさん。 あのときのオレに 今の半分でも ちからがあったら ねえさんを 守ることができたのに…。」


ミレーユが自分の姉だと分かった際の台詞です。



上述の通り、「姉を助けるために強くなろうとした」と解釈されることがあるテリーですが、その可能性を出している台詞は、実はこれ以外にはなかったりします。





ともあれ、この口ぶりは今なら姉を守れると言っているようですが、現実にはミレーユに守られている方がはるかにお似合いです(笑)


格好悪い最強の剣士。





まあ確かに、「ガンディーノ」にいた頃に今の半分でも力があれば、いくら何でも先王やギンドロ組くらいは容易くチリにできたでしょうが…









なお、すさまじい余談ですが、テリーがミレーユを「ねえさん」と呼んでいるのはこのヘルクラウド城での会話シーンくらいのもの。
エンディングで主人公が話しかけた際や、DS版で鏡を見た時の台詞では、ミレーユのことを「アネキ」と呼んでいます。


前者はミレーユを目の前にしている時で、後者2つは彼女がいない時なので、姉がそばにいるかどうかによって呼び分けているのかもしれません。





「ねえさん」と呼ぶと育ちが良い感じですが、「アネキ」と呼ぶとひねくれた感じ。
テリーのイメージに合うのは後者なので、今後は「アネキ」呼びを大切にしてもらいたいものです。










…ネタにしがいのあるテリーの台詞は、こんなところか。



強者気取りなのに弱いということからネタキャラとして愛されているテリーですが、外伝作品では本当に強くなったり主役になったりと厚遇されており、初登場作品にして本編であるドラクエ6とは比較にならない活躍を見せています。



…本人の夢とかだったら、すごく面白いのに。















ドランゴ


ストーリー上は必須ではないものの、とても優秀なので連れて行きたい人物(?)です。





テリーに倒されて死骸になったはずが、どういう訳か生き返ってのけたモンスター。
しかも、自分を打ち倒したテリーに従うと言い出し、懐いてしまいます。


子供を潰されて怒っていたはずなのに、何故…?










摩訶不思議な経緯で仲間入りするドランゴですが、主とみなしたテリーとは真逆で、鍛えればきちんと強くなる逸材。



加入した時点でのレベルは僅か5という低さで、装備品も身に着けていないものの、それでも「ちから」や「みのまもり」は初期レベルかつ初期装備のテリーより上
もちろん、育てればテリーをあらゆる面で上回ります。


世界最強(笑)のテリーの立場がない…






他のキャラクターが貴重なアイテム「ドラゴンのさとり」を使わないと就けない職業「ドラゴン」に最初から就いており、そのまま戦闘を繰り返すだけで強力なブレス系の攻撃を覚えられるのも、大きな魅力。



とどめに、当たれば会心の一撃となる「まじんぎり」や、死人を確実に蘇生させる「ザオリク」といったありがたい技を、転職をせずともレベルアップだけで習得してのけます。


そりゃテリーがドランゴ引換券になるわけだ…









その高い戦闘能力のおかげで、「ゆうしゃ」にまでならずとも大活躍することができるキャラクターです。
実利で考えるなら、テリーを鍛えるより、ドランゴを鍛える方が良い事は言うもさらなりでしょう。















次回は敵勢力について喋ろう



ドラクエ6の主人公一派についての語りは、このくらいにしておきます。
ここまで御覧くださった訪問者様、ありがとうございました。





次回はムドーやジャミラスなど、ドラクエ6の敵達について、今回のような調子で語ってみようと思います。
御興味があれば、そちらもよろしくお願いします。










それでは、また。

2018年06月08日

ドラクエ6を語る・ストーリー編

夜分遅くに今晩は。
SFC版ドラクエ6の再プレイを終えてしばらく経つ、「暇人の独り言」管理人です。





いつデータが消えてしまうのかと戦々恐々していますが、とりあえず今のところは大丈夫なようです。
このまま一生消えないでくれればありがたいのだが…
そんなこと言ってるそばからぼうけんのしょ2はお亡くなりになった










さて、隠しダンジョンと隠しボスのことを喋って以来、触れてこなかったドラクエ6でしたが、このままの幕引きではいまひとつ区切りが良くないと、最近になってようやく感じてきました。





という訳で、大変に今更ではありますが、これからドラクエ6全体のことについて、語ってみようと思います。


しかし、これまでのように1つの記事に全てを盛り込もうとすると、色々な意味でどえらいことになるので、今回からのゲーム語りは何度かに分けて喋る形式を取ることとします。



手始めに本記事では、ドラクエ6の作品概要とストーリーについて、語ってみましょう。





…と、その前に。










注意

本記事は「ドラゴンクエストY 幻の大地」のネタバレを含みます。
ゲームを自力で楽しみたい方は、本記事を閲覧せずにお引き取りください。
ネタバレされても構わないという方のみ、続きをご覧ください。











…再プレイ日記で散々ネタバレをぶちまけている以上、遅きに失していますが、それでもお約束はお約束として、今後もこの注意書きは続けます。





では、本題へ…















作品の概要

ドラクエ6はその名の通り、ドラゴンクエストシリーズの6作目にあたります。



…とはいえ、流石に1作目からこのドラクエ6までストーリーが連綿と続いているという訳ではありません。






ドラクエシリーズのうち、ドラクエ4・ドラクエ5、そしてこのドラクエ6は「天空シリーズ」と称されています。



その時系列は、ドラクエ6→ドラクエ4→ドラクエ5だというウワサ。



つまりドラクエ6は、天空シリーズ最後に発表された作品であるのと同時に、天空シリーズの始まりを描いた作品でもあるということのようです。





管理人は天空シリーズをドラクエ6しかプレイしていないので、同シリーズの繋がりや流れは把握できていません。


しかし、他の2作品をプレイしていなければ話についていけないということは全くないため、キャラクター目当てで遊んでも問題なく楽しめるのがありがたいところでした。















ストーリーについて




ドラクエ6のストーリーを途轍もなく雑にまとめると、





世界を支配しようとする悪者を主人公と仲間達が倒しに行く物語





…ということになります。
肝心な部分だけ抽出すると、本当にこれだけの話です。



しかし、そんな大変な旅路が一筋縄で片付くはずもありません。
黒幕を倒す段階に至るまでには、その配下を倒したり、先へ進むのに必要なアイテムを手にするべく人助けをしたりと、紆余曲折を経ることになるのです。



そしてその紆余曲折の中には当然、楽しいイベントもあれば嫌なイベントも盛りだくさんでした。





本記事では、管理人が面白いと感じたイベントと、嫌だったイベントについて、触れてみることとします。















面白かったイベント






幻の大地を発見



主人公が大地の大穴に落ちた先で見つけた、もう1つの世界。
そこでは、主人公の姿や声が、人々に知覚されることがありませんでした。


「ライフコッド」に戻った主人公が村の老人に事の次第を話すと、「それは幻の大地と呼ばれる場所だ」と言われます。





最序盤にして早くもサブタイトル回収かと思いきや、実はその幻の大地だと思っていた場所こそが現実の世界であり、当初主人公が居座っていた現実の世界だと思っていた場所こそが幻の大地こと夢の世界だったということが、後になって発覚しました。



どんでん返しだとするにはありふれていると言えなくもないですが、気付かなかったプレイヤーも十分にいたことでしょう。




…もっとも、ムドーに敗れるオープニングが単なる夢のはずがないと考えたプレイヤーなら、察しは付いたことでしょうが。











ムドーとの決着


「ムドーのしろ」に辿り着けば、オープニングの時からの因縁となるムドーとのケリをつけることになります。



長いこと宿敵の座に君臨しただけはあり、一瞬も気が抜けない危険なボスとして、プレイヤーに襲い掛かって来るのです。





2匹のお供を従える1戦目と、本気を出した2戦目の2連戦を制すれば、めでたくムドー撃破となります。





負けたくない・負けられないという緊張感や、2戦目で専用BGMが流れることから、おそらくここまでのドラクエ6における戦いでは、最も燃える1戦となるでしょう。





…ドラクエ6における、全滅しやすい戦いの1つもここなので、油断がなりませんが。











「カルカド」と「しあわせの国」


満月の夜に現れる島へ行けば、悩みも苦しみもない所へ辿り着ける…

荒涼とした砂漠の中の町「カルカド」には、そんな噂が流れていました。



ところが、主人公達が現地に赴いてみれば案の定、島に入った人間達は石像のようにされ、魔物だらけの怪しげな祭壇で生贄とされる運命であったことが発覚しました。


島に入った人間達は主人公達によって無事に救われましたが、このイベントは、怪しげな話になびく人間の弱さや愚かさをまざまざと見せつけられるものだったと思います。





しかし、教訓や戒めとして見ごたえのあるものだったため、気に入ったイベントでした。











怪しげな話になびく人間の弱さと言えば、大魔王に抵抗するために悪魔を使役しようとして、その悪魔に国もろとも滅ぼされたグレイス王にも、同じことが言えるでしょう。





人間、追い詰められると、心にゆとりがある時には一笑に付すようないかがわしい話でも、真に受けてしまうようです…










ホルス王子と洗礼の儀式


王位を継ぐための儀式から逃げまくっていた、臆病者のホルス王子。



ところが、主人公達に無理やり「せんれいのほこら」へと引っ張られて行ったところ、試練が段階を経るほどに逃げる距離が短くなり、主人公達が最後の試練を打ち下した際は逃げずに最後まで居合わせました。


さらに、一番肝心な滝行に関しても、どうしてもやらなければならないと分かると自ら滝へと入り、逃げ出さずにやり遂げてのけたのです。



自分では全然戦っていないにもかかわらず洗礼を通して成長したホルス王子からは、精神的なゆとりや、王族としての風格を備えつつある姿を見て取ることができます。

滝行しただけなのに、よくぞここまで。





後のドラクエ8には、同じく王位を継ぐための儀式から頑として逃れようとする王子が登場したのですが、そちらは劇中で改心や成長といった描写が一切なく、単なるクズ野郎のままで終わっています。



確かな成長を見せてくれたホルス王子は、そちらとは似て非なるキャラクターであり、見ていて爽快感がありました。






劇中の時点では未熟さも残すホルス王子ですが、洗礼を受ける前の状態に逆戻りでもしない限りは、彼が王位を継承しても問題はないことでしょう。


ホルス王子が「ホルス王」になる瞬間を劇中で確認できないことが、少々残念なくらいでした。










ヘルクラウド城の3連戦


4つの伝説の武具を集めると、大魔王の配下・デュランの居座るヘルクラウド城へ攻め込めるようになります。



このデュランを倒すには、当の本人との戦いを含む、3度の連戦を制する必要があるのです。




1戦目の相手は、悪名高い殺人兵器「キラーマジンガ」とその相方の「ランドアーマー」。

2戦目の相手は、ここに至るまでにも何度か主人公達と出会ったさすらいの剣士「テリー」。

そして3戦目でようやく、「デュラン」本人との戦いとなります。





一応「テリー」戦も含めてれっきとしたボス戦のため、いずれも敵のHPは高く、長期戦になることは必至です。





しかし、パーティを鍛えに鍛えたプレイヤーにとっては、こんな舞台こそ修行の成果の見せどころ。
1戦目と3戦目に登場する強敵を、全霊をもって打ち倒すのは、まさに気分爽快というものでした。





2戦目はただのザコでしたが、そこは気にしないのが吉です。











「ぜつぼうのまち」から希望の町へ


はざまの世界に入って最初に見つかる、「ぜつぼうのまち」。



その名の通りの陰気臭い町ですが、イベントをこなせば絶望的な空気は取り払われ、町名も希望の町へと改められます。


元気のなかった住民達が見違えるように活力を取り戻したところは、見ていて嬉しくなるものでした。





何よりも嬉しいのは、「ぜつぼうのまち」が希望の町になると、はざまの世界に来るなりHP1・MP0に弱体化した主人公達も力を取り戻せること。









自分の気持ちひとつで消え入りそうなくらいに弱くもなれば、同じく自分の気持ちひとつで巨悪に立ち向かえるほどに強くもなれる



「しあわせの国」の一件とは勝手が随分異なるものの、これもまた、人間という生物を興味深く描いているイベントだと感じました。










「よくぼうのまち」の宝物騒動


賢者が残したと言われる宝物をめぐって、人死にや殺し合いが絶えなかった、「よくぼうのまち」。



ところが、いざ噂の宝箱を開けてみると、その中身は空っぽでした。



住民達はこのことを「醜い争いをしたから罰が当たった」と受け止めると、それまでの執着ぶりが嘘のように欲望を捨て去り、真面目に働くことを尊ぶようになります。



目的の宝箱を目の前にしてもなお、他者を押しのけることに躍起になるほど視野の狭かった住民達にしては物分かりが良すぎるようにも思いますが、それでも清々しさは大きいです。



なお、住民達が欲望を捨てた後は、町の大富豪から強力な防具「ドラゴンローブ」をタダで譲ってもらえるので、回収することが推奨されます。










ダークドレアムVSデスタムーア


ドラクエ6の隠しボスは、グレイス城を滅ぼした悪魔・ダークドレアム。
「破壊と殺戮の神」と名乗るだけはあり、その強さはもはや悪夢の領域です。





しかし、そんなダークドレアムを素早く倒して負けを認めさせると、何と主人公達(とプレイヤー)に代わって、ラストボス・デスタムーアを倒してくれます。





ラストボスの名に恥じない実力者であるデスタムーアが、まるでスライムのごとくボコボコにのされて完敗する有様は、ただただ衝撃の一言でした。



ダークドレアムをすごいと言うべきなのか、このイベントを考えた制作陣を鬼と言うべきなのか?
…何にせよ、根っからの悪者とはいえここまでぞんざいに扱われると、流石にデスタムーアが哀れに見えて来ます…










ただ、念のために補足しておくと、デスタムーアがいいとこなしに敗れるのはあくまでもこのイベント限定の話。



プレイヤーが自分でやり合えば、ダークドレアムを素早く倒せるようになっていても、到底ザコとは呼べない強さなので、そこは誤解しないことが大切です。















嫌だったイベント





「サンマリーノ」の不幸な出来事


「サンマリーノ」の宿屋の娘が、町長の息子と彼に仕えるメイドを引き裂こうとして、町長の飼い犬に毒を盛った一件です。
犬は事無きを得たものの、町長はあっさりメイドの仕業だと思い込み、彼女を追放してしまいます。


後にメイドは町長の息子の尽力で無事に町に戻りましたが、その頃には町長がいたたまれなくなったようで町を去ってしまい、行方知れずになってしまいました。


なお、この町長らしき人物が、終盤にはざまの世界で見つかります。
はざまの世界が消える際、現地に囚われていた人々も救われたようなので、この町長らしき人物も無事でいるものとは思われますが…





この一件で何よりも許せないのはやはり、宿屋の娘。
諸悪の根源のくせに、その悪行が露呈することもなく、報いを受けずに済んでいやがるのです。


まあ強いて言えば、町長の息子とメイドを引き裂くつもりで働いた愚行が結局は2人を結び付ける切欠となったことが、報いと取れなくもないですが…
それにしても、下る罰が物足りない。










このイベントを終えないとミレーユが登場せず、ストーリーが進まないため、ゲームクリアのためには嫌でも見なければなりません。


魔王を倒すという旅路に全然関係がないくせに、何故にこんなイベントが作られ、しかも鑑賞必須になったというのか?





どんなに考えても、管理人には理由が思い当たりませんでした。










ニセ王子騒動


現実世界の「レイドック」で情報収集をするべく、「きぞくのふく」を主人公が装備して城へ入るというイベントです。





この時の主人公を行方不明の王子だと信じ込んだのが、城の兵士達を束ねるトム兵士長。


主人公はトム兵士長によって城内に案内されたものの、国王と王妃が動けないのをいいことに悪政を敷く大臣・ゲバンからの「亡くなった王子の妹の名前は何だったか」という問いに正解できなかったことでニセ王子と見なされ、城から追放されます。


そしてトム兵士長はこの失態の責任を負わされる形で辺境の地へと放り込まれ、現地で魔物に敗れて落命することとなったのです。





後に主人公が本当に王子だったと判明するものの、その時にはトム兵士長はこの世におらず、彼の死の原因となったゲバンは、レイドック王と王妃シェーラが復活すると同時に行方不明になるのみ。



レイドック王の命令により、夢の世界のゲバンだけは投獄されますが、そちらは現実世界の彼とは異なり単なる嫌味な金持ちに過ぎず、これといった悪事も行った様子はありません。
そのため、ゲバンが報いを受けたという感じがまるでしないのです。


何なら夢の世界のゲバンが、瓜二つの犯罪者に間違われた不運な一般人のようにすら見えてくる始末。
こっちを捕まえても仕方がなかったのですが…





夢の世界の「レイドック」兵士は当然これに首をひねっているし、一方でゲバンと全く無関係な囚人しかいない現実の「レイドック」兵士も「こんな囚人よりゲバンを牢に入れておくべきだった」と述べるなど、そのちぐはぐさには劇中でも突っ込みが入っています。


そう思うのなら、失踪したゲバンを見つけて捕まえてほしいのだが…










死人が出ている上に、その責任が主人公にもあるという点で、「サンマリーノ」での一件よりも嫌な気分になることは必至でしょう。





せめてトム兵士長が生きていたとか、ゲバンをぶちのめす機会が来た、という展開でもあればまだ救いもあったであろうに、そのいずれもゲーム中にはありません。





一体何処のプレイヤーが喜ぶ流れなのか、と思わずにいられないイベントの1つでした。










バーバラが理由を明かさず離脱する


主人公達がムドーを倒すべく、ヤツの居城がある「ムドーのしま」に上陸した際の一幕です。
いよいよ決戦へ、とプレイヤーが意気込むところ、バーバラが唐突に「自分は船に残る」と言い出します。



ハッサンは理由を問い質そうとしたものの、ミレーユは「無理強いは良くないし誰かが船に残っていた方が良いかもしれない」と判断し、バーバラの留守番にあっさり同意しました。





そのためバーバラは、プレイヤーにとっては結局訳が分からないままにパーティから一時離脱します。
そしてムドー討伐後は、やはり離脱した理由が全く分からないままにパーティに復帰することになるのです。










この件については、「『バーバラ=主人公達をムドーの城まで運んだ黄金の竜』という設定を考えていたため、ある時バーバラはいなくなる」という旨の発言を、ドラクエ6のシナリオ担当者が喋ったことがあるのだそうです。





しかし、実際には「バーバラ=黄金の竜」の設定は採用されなかったとのこと。
そのくせ、バーバラが離脱するくだりだけは残っているため、ゲーム中では単なる意味不明な展開となっています。



バーバラの離脱を残すのなら、「バーバラ=黄金の竜」の設定を採用し、劇中で明言した方が良かったと思うのだが…










理由が全く分からないストーリー展開も嫌なものですが、単純にバーバラが離脱することにより、ムドーを倒すまでの間は彼女を鍛えられなくなることも嫌なもの。



その間、戦闘メンバーとして固定される主人公・ハッサン・ミレーユ・チャモロの4人が到達したレベル次第では、以後の旅路においてバーバラはただのお荷物になりがちです。





しかもパーティに復帰してからは、「ルイーダの酒場」にぶち込もうとしても「バーバラさんはまだやりたいことがあるんじゃないかしら」などと拒否されるため、主人公共々、常に連れ回さなければなりません。



そのため、パーティ編成の自由を減らしてしまう存在となっており、一部のユーザーからは嫌われているようです。










…まあ、ストーリー上で必ず「マダンテ」を覚えるため、一発屋として役に立つ余地があるのが、戦闘面でのせめてもの救いと言えるでしょう。










テリーに「らいめいのけん」を取られる


ドランゴ引換券の異名を持つ残念剣士・テリーが輝きを見せた、最初で最後の出来事です。





テリーは、強者揃いの「アークボルト」の兵でも敵わない魔物・ドランゴをあっさり倒すと、報酬として「らいめいのけん」を手にし、去って行きます。



そこに至るまでに3度もボス戦をやらされたプレイヤーにとっては、疲れるばかりで実入りがないまま終わるため、やはり嬉しくないイベントの1つでした。










ただ、「らいめいのけん」は攻撃力も良ければ、道具として使えば全体攻撃呪文「ライデイン」をMP消費なしで使える武器だけに、この時点で手に入っていたら攻略が簡単になりすぎていたことは確かです。



そういう点では、仕方ないことでもありましたが…





それでもテリー(笑)に負けるのは嫌だった。










「ガンディーノ」の昔話



10年程前までミレーユとテリーが暮らしていた国「ガンディーノ」。





本編中では正義感のある人格者が国王となっていますが、10年程前は先代の王とヤクザ集団・ギンドロ組が癒着して、大勢の女性を城に放り込んでは奴隷として非人道的に扱っていたという設定があります。



明確には言及されませんが、18禁作品向けの奴隷もいた可能性があるのと、当時城に連行されたミレーユもその手の奴隷にされていたのではと疑われる余地が残っているのが、実に気分の悪いところです。



まあ、ミレーユに関しては、その美貌を当時の王妃(現在は皇太后)に嫉妬されて地下牢に放り込まれたというので、下劣な先王と関わらずに済んだ可能性も十二分に残ってはいるのですが。










それにしても、こんな設定が何故必要だったのかは、まるで分かりません。





強いて言えば、ミレーユが地下牢に居合わせた老人から黄金の竜を呼ぶ笛を貰ったと分かる点では、意味あるものかもしれません。



…が、これらの昔話がミレーユに笛を持たせるための背景だとすると、不要な部分が多すぎたと言わざるを得ないでしょう。





黄金の竜を呼ぶ笛には、精霊ルビスが作ったものという設定がなされています。
なので、ミレーユが笛を持つ理由を作りたかったのなら、彼女を神や精霊に仕える神官の一族ということにでもすれば、家に代々伝わるものだから受け継いだなど、もっと単純なストーリーにできたはずです。



あるいは、ミレーユとテリーがすれ違ったり対立する理由を生じさせたかったのなら、大工になることを嫌がって家出したハッサンのように、求める生き方の違いから不仲になって離れていたなど、こちらにも簡単な設定はいくらでも作れたことでしょう。





何にせよ、「ガンディーノ」の悪政が背景になければならない必然性が、ろくに見当たらないのです。









一番面白くないのは、これらの悪政が全て昔の話に過ぎず、憂さを晴らす機会が全くないこと。



上述の通り、本編の時点では「ガンディーノ」の国主は人格者へと変わっていて、国自体も住みよい土地へと様変わりしています。



さらに、遅まきながらかつての下手人共を叩こうと思っても、先王は既に死亡しており、その妻である皇太后は現実を正しく認識できていない様子、ギンドロ組は辛うじて存続してはいるもののガタガタに弱体化しているなど、いずれも主人公達が手を下すまでもない状態でした。





つまり、劇中でここを訪問した時点でかつての悪人共はほぼ壊滅状態であり、主人公達やプレイヤーが介入する場面が一切ない訳です。



だったら、そもそもこんな面倒な設定などいらなかったのに…










ちなみに面倒つながりで言うと、後のドラクエ8に登場したパーティキャラクターのククールにも、複雑な家庭環境を持つという、面倒な設定がなされてはいます。



が、そのククールの面倒な設定は、ストーリーの本筋で上手く活かされていることに加え、完全な清算とは言えないにせよ1つの区切りを見ることができるため、あっても悪くなかったものでした。










それに引き替えこの「ガンディーノ」の昔話は、これと言って活用された場面がないばかりか、そもそもストーリーの本筋では言及すら全くされていないため、ただただ奇をてらってスベったものという印象しかありません。





管理人としては、ドラクエ6のストーリーで最も不愉快になった部分でした。














ストーリーについて・まとめ


管理人が語りたかったストーリー上のイベントは、大体上記のようなところです。





ドラクエ6のストーリー全体についてまとめると、良く言えば考察のしがいがある出来になっている、悪く言えばプレイヤーの解釈に頼り過ぎで曖昧模糊としている部分が多い、といった感じでした。



…RPGにおいてストーリーの重要性は決して低くないため、ぼかした描写が多いことはあまり良い印象ではなく、後者寄りの感想になりがちではありますが。










ウワサによれば、ドラクエ6のシナリオ担当者は「匂わせるのが必要」だとか「ゲームはユーザーがやって初めて完成する」と考えているらしく、「想像して楽しむという要素」や「ユーザーがイメージで作れる部分」を残しておきたいとの発言をしたことがあったのだそうです。



確かに、何から何まで語り尽くせば作品が面白くなるとは限らないし、むしろあえてぼかした描写に留める方が面白くなる事柄は、いくらでも存在するもの。
そう考えると、ドラクエ6のシナリオ担当者の発言は、耳触りの良い言葉にも思えます。





しかし、全てを語り尽くせば作品が面白くなるとは限らないのと同様に、あらゆる部分をぼかしまくることもまた、作品を面白くする保証はありません。
ストーリーというものを持つ作品の中には、ぼかした方が面白い部分もあれば、はっきりと描いた方が面白い部分もあるものです。



「バーバラと黄金の竜の関係」や、「ミレーユが実体を取り戻したタイミング」などを描写せず放置されたとあっては、「想像する余地を残した」などと言われても、腑に落ちないものが残ります。





面白がってプレイした身としては残念なのですが、ドラクエ6のストーリーは、はっきり描いた方が面白くなったであろう点をぼかした事例が多かったと言わざるを得ません。










また、「嫌だったイベント」で述べてきた感じで、人間の悪行に対しては報いが物足りないのも目に付くところ。



ムドーをはじめとした凶悪な魔物に対しては目一杯の鉄槌を下しているのだから、「サンマリーノ」の宿屋の娘や大臣ゲバンや「ガンディーノ」の悪人共に対しても、同じくらいの痛みを味わわせてやりたかったものです。










面白いイベントもいくつかあるものの、総合すると手放しで賞賛できるストーリーではない、というのが率直な感想でした。















次回はキャラクターについて


なかなか長くなりましたが、これにてドラクエ6のストーリーについての語りを終了とします。
ここまで御覧くださった訪問者様、ありがとうございました。



次回の記事では、ドラクエ6のキャラクター達について、あれこれ喋ってみるつもりです。
ご興味がございましたら、そちらもよろしくお願いします。










それでは、また。

2018年04月04日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・隠しダンジョンと隠しボス

夜分遅くに今晩は。
SFC版ドラクエ6の再プレイを終えた、「暇人の独り言」管理人です。





ストーリー本編以外にもおまけ要素がいくらかあるドラクエ6ですが、今回の再プレイではストーリーと隠しダンジョンのクリアに的を絞って遊んでみました。


バトルが好きな管理人としては、やはり強い敵に勝つことが最も楽しいためです。
ついでに言えばまたデータが消えるだろうからあれもこれもと必死になりたくない










さて、先日で本編を終えたSFC版ドラクエ6再プレイ日記ですが、語りたいところが残っているので、あと少しだけ記事を作ることにしました。





今回は、ドラクエ6の隠しダンジョンと隠しボスについて綴ります。










隠しダンジョンの解放条件



初っ端から余談ですが、隠しダンジョンという呼び名は、ゲーム中で実際に使われている名前ではありません。
ゲーム中で正式名称が分からないため、仮にこの名前で呼んでいるだけです。



DS版ではこのダンジョンの名前が「お楽しみダンジョン」と後付けされた判明したのですが、出て来るモンスター共の強さを考えるととても呑気に楽しんでいられるような場所ではないので、本記事では以後も隠しダンジョンと呼称します。










この隠しダンジョンの解放条件は、全ての職業の熟練度をレベル5まで上げること
これを満たすためには、職業「はぐれメタル」を解放する必要があります。





スタッフロール中、テリーが「アモール北の洞窟」でうろついていた場所にあるアイテム「はぐれのさとり」。
これをパーティの誰かに持たせて「ダーマしんでん」に駆け込めば、「はぐれメタル」に転職できるようになります。



あとはこの「はぐれメタル」を含めた全ての職業の熟練度をレベル5まで上げれば、「ダーマしんでん」の燭台が立ち並ぶ部屋から隠しダンジョンに入れるようになる訳です。





エンディングを見たデータでなければ「はぐれのさとり」は取れないので、隠しダンジョンに攻め入るには、1回はデスタムーアを倒さなければなりません。
頑張れ。
DS版ならデスタムーア撃破と同時に隠しダンジョン解放されるんですけどね










なお、隠しダンジョンの道中には、「ライフコッド」にそっくりの村「デスコッド」があります。
ここではかなり高額ながら「ドラゴンのさとり」が販売されており、金さえあれば全てのキャラクターを「ドラゴン」に転職させる事も可能です。
金さえあればね






「デスコッド」は1度到達すると、次からは「ルーラ」ですぐに入れるようになるため、隠しボスとの戦いにも行きやすくなります。
ただし、宿屋は何故だかバカのように高い料金なので、利用しないのが吉。










隠しダンジョンでの戦い



大変に面倒な条件をクリアできれば、いよいよ隠しダンジョンに挑めます。



…が、手間を掛けさせただけはあると言うべきか、ここに巣食うモンスター共は強敵の嵐です。










まず、これまでプレイヤーを苦しめた「キラーマジンガ」が平然と登場します。
しかも、時には3匹同時に。



もっとも、この隠しダンジョンこそが本来の生息地域であり、「海底宝物庫」やヘルクラウド城でお目にかかる方がおかしな話だった訳ですが。





相変わらずの攻撃力と素早さこそ難儀な「キラーマジンガ」ですが、ここまで来れば戦力も充実し、十分余裕を持って倒せる程度のザコになっているはず。





と言うより、いまだにこいつ相手で苦労するようなら、隠しボスに喧嘩を売れば間違いなく全滅します。
引き返して、パーティを鍛え直しましょう。










この隠しダンジョンはドラクエ6中最高の危険度を誇るゆえ、「キラーマジンガ」を上回る厄介者など、いくらでもいます。
以下に、管理人が特に危険視するモンスター共3種類をピックアップ。










「デススタッフ」


全体攻撃の「こごえるふぶき」を乱発してくる杖のモンスターです。
複数で出て来ることが多く、寄ってたかっての「こごえるふぶき」の繰り返しは、こちらを素早く凍死させてくれやがります。



管理人も「しゃくねつ」や「かがやくいき」を覚えたらこれを連発する口ですが、敵に同じことをやられると実に不愉快なものです。
前回プレイ時にこいつのせいで無駄な全滅を喫して、それを思い知りました。





「デススタッフ」は氷のブレスを吐いてくる割に、自身は氷のブレスに耐性がないので、「かがやくいき」が大活躍します。
習得するには「ドラゴン」に転職して嫌になるほどの戦闘回数を重ねる必要がありますが、隠しダンジョンで戦うのなら、これくらい強力な技を覚えておかなければきついです。










「ボーンファイター」


4本腕で、様々な武器を握り締めたモンスターです。
攻撃力が高い上に1ターンで2回行動するわ、たまに攻撃と同時にこちらをマヒさせてくるわ、守備力を下げる「ルカナン」を使って来るわ、便利で強力な「かがやくいき」は効かないわで、出会うと非常に嫌な奴。





ブレスで攻めるなら「しゃくねつ」、単体攻撃でいくなら「ゾンビぎり」が推奨されます。










「デーモンキング」


かつて倒した「アクバー」の色違いの悪魔です。
「イオナズン」や「ひばしら」を使うほか、こちらが倒したモンスターを「ザオリク」で100%確実に蘇生させてのけます。



こいつが2匹で登場した時、片方を倒したのに生き残ったもう片方のせいで体力全快で蘇生されようものなら、そのだるさは滅多なものではありません。





こいつも「かがやくいき」が効かないので、ブレスで攻めるなら「しゃくねつ」の出番。
単体攻撃で攻めるなら「せいけんづき」や、明らかにドラゴンではないもののそれなりに効く「ドラゴンぎり」などが良さげです。










ドラクエ6のザコの中では強烈な火力を誇る「デーモンキング」ですが、こいつ相手でHPやMPを消耗するようなら、やはり隠しボスとは渡り合えないと考えるべきです。
MPをケチって戦っても十分に勝てるくらいになってから、隠しボスに挑戦しましょう。















隠しボス ダークドレアム



ダンジョンの最奥部に辿り着くと、見覚えのある怪しげな祭壇が見つかります。
それは、デスタムーアに対抗するべく悪魔を操ろうとして、その悪魔に滅ぼされたグレイス城そっくりの空間でした。





邪悪な気配を感じつつも祈りを捧げてみると、案の定グレイス城を滅ぼした悪魔のダークドレアムが登場。
破壊と殺戮の神を自称するダークドレアムは「わたしはだれの命令もうけぬ。すべてを無にかえすのみ。」と言い放つと、自分を呼び出した主人公達を迎え撃ちます。





この「ダークドレアム」こそ、ドラクエ6の隠しボス。
どっかのドランゴ引換券とは違いここまで引っ張っただけあって、その強さは確実にドラクエ6のモンスターの中で最強と言って良いでしょう。





「しゃくねつ」や「かがやくいき」を使うほか、敵1グループに雷を落とす「ギガデイン」、敵1グループに真空の刃を叩き込む「グランドクロス」、さらには戦闘メンバー全員にダメージを与える「おぞましいおたけび」と、全く容赦のない攻撃でパーティ全員に200ポイント前後のダメージを易々と叩き込んで来るのです。



特にきついのは、ダメージを軽減できない「グランドクロス」と「おぞましいおたけび」。
もちろん、これらを喰らった後は回復が必須です。





攻撃力もきっちり高いところに持って来て、「バイキルト」でさらに強くなるのだから、もはや悪夢の領域。
「いてつくはどう」を使えるキャラクターがいなければ、手が付けられなくなります。





「ダークドレアム」も「いてつくはどう」を使って来ますが、補助なしでやり合うにはきつすぎる相手なので、打ち消される度に「スクルト」や「フバーハ」や「マジックバリア」で守備力とブレス耐性と呪文耐性を上げておくべきです。










「ギガスラッシュ」がよく効くので、攻める時はこれを連発してやるといいでしょう。
ただしこの戦法をやるなら、「ゆうしゃ」職をレベル6まで経験したキャラクターが4人は欲しく、気が遠くなるほどの戦闘回数を重ねる破目に遭いますが。










長々とターン数をかけてようやく勝った場合だと、思い切り負けたくせに「真に私を倒したとは言えぬだろう」などと抜かして引っ込みますが、素早く倒すと「完全に私の負けだ」と素直に負けを認める清々しさを見せます。










そしてダークドレアムが主人公達の望みを叶えると言い出すと、移動呪文「ルーラ」を使った時の効果音と共に、画面は暗転し…















ダークドレアムVSデスタムーア・開幕











デスタムーア「な なんじゃ お前たちは!?」





次に辿り着いたのは、デスタムーアの目の前でした。
さしものデスタムーアも、突然現れた主人公達とダークドレアムに度肝を抜かれます。


幾重にも張り巡らせた侵入者対策を完全無視して堂々と登場されたのだから、このリアクションも無理からぬところでしょう。





対するダークドレアムは「この者をたおせばよいのだな?たやすいことだ…。」と、あろうことかラストボスをザコ扱い










当然怒ったデスタムーアはダークドレアムに襲い掛かり、開戦早々「もえさかるひのたま」をぶっ放します。
が、次に表示されるメッセージは…





ミス!ダークドレアムはまったくダメージをうけないっ!





守備力無視の攻撃が、どういう訳やらノーダメージに終わりました。
こちらはこちらで開戦早々、ドラクエ6のルールをぶち壊す。










次いでデスタムーアは、「すさまじいれいき」も投げつけるのですが…





なんとダークドレアムはそのれいきをうけとめなげかえした!





ドッジボールかい。
どうやって気体を投げ返してのけたんだこいつ…










そんなダークドレアムに、デスタムーアは「イオナズン」も使うものの…





ダークドレアムはわらっている!





余裕。
想像を絶する大爆発なのに、ただただ余裕。










さらにさらに、主人公達には使わない「かがやくいき」まで見せたものの…





ダークドレアムはすずしげだ!





余裕その2。
クーラーじゃないんだから…










ここまでメッセージを読み進めると、「ダークドレアムのこうげき!」というメッセージの後に、炎の呪文「ベギラゴン」と同じ演出がなされ…





デスタムーアに9999のダメージをあたえた!





まさかの9999ダメージ。
ドラクエ6においては、ここ以外では恐らくお目にかかれない光景です。










老人の姿のデスタムーアはこの1発で沈み、第2形態へと変身します。










ダークドレアムVSデスタムーア・第2形態戦




筋肉質な悪魔の姿になったデスタムーアは、


「お おのれ… こざかしいヤツめっ!」


と、さらなる苛立ちを露わにして、ダークドレアムに猛攻を仕掛けます。





ところが、肩をいからせての突進も効かなければ、守備力を下げる「ルカナン」も効かず、「しゃくねつ」を吐いてみれば後出しの「おいかぜ」ではね返されるという、散々な事態に。


(注)本来「おいかぜ」は敵がブレス系の技を使ってくるより先に発動しておかないと役に立ちません










かくなる上はと、デスタムーアは「スカラ」を2回、さらにそこに「バイキルト」までかけ、防御力と攻撃力を強化した状態で再度突進を行います。


が…





ダークドレアムはすさまじいオーラをぜんしんからはなった!





デスタムーア「うぎゃあっ!」





ダークドレアムのオーラだけで、返り討ちにされてしまいました。










バトルものだと、圧倒的な強さを誇るキャラクターが闘気だけで相手を打ち倒してしまう描写をよく見ますが、これもその類と言えるでしょう。










ダークドレアムVSデスタムーア・終幕




ダークドレアムの凄まじいオーラに敗れたデスタムーアは、頭部と両手を巨大化させた最終形態に変身します。


ことごとくダークドレアムに競り負け、いよいよ怒り心頭のデスタムーア。


最終形態になるや否や、左手でダークドレアムを締め上げにかかったものの…










ダークドレアム「ふんぬっ!」





デスタムーア「うげっ!」





簡単に振りほどかれてしまい、しかも左手が即刻葬られます。










そしてこれまでと変わらず、目を怪しく光らせても眠らせることができずに笑われ、「ひばしら」を叩きつけてもやはり全くダメージは与えられませんでした。










ダークドレアム「さて…おあそびはここまでだな。そろそろおわらせよう…。」





デスタムーア「なっ なにっ!?」










ダークドレアムが「イオナズン」の大爆発、「マヒャド」の吹雪、「ギガデイン」の落雷、「ビッグバン」と「マダンテ」の大爆発、止めに「ジゴスパーク」の雷と同じ演出の途轍もない攻撃を繰り出し、デスタムーアは全く良いところのないままに完敗。










「な なぜだ… いったい どういうわけなんだ…」と、状況を理解する暇もなく消滅します。










役目を果たしたダークドレアムは「これでいいのだな。では私はいくとしよう。」と言い、消えるように去って行きました。










エンディングへの影響




ダークドレアムが去った後は、主人公達の手でデスタムーアを倒した場合と同様にはざまの世界が消滅し、脱出した主人公達がそれぞれの故郷へ帰るエンディングとなります。










「ゼニスのしろ」の兵士が「ゼニス王が 『デスタムーアを倒したのは主人公達じゃないかもしれない』と言ったが 世界が平和になったことに変わりはない」という旨の台詞を喋ることと、スタッフロール中にテリーが「はぐれのさとり」を見つけるシーンが変更されること以外、大した違いはありません。





バーバラの消滅が回避されてほしいと願っていたプレイヤーもいたかもしれませんが、それも叶わぬ夢でした。
シンプルでハッピーな展開などここのスタッフに期待できることではなかった










ちなみに、テリーが「はぐれのさとり」を見つけるシーンは、テリーが1人でダークドレアムと対峙するシーンに変更されます。



ドランゴ引換券のくせに分不相応なマネをして死亡確定かと思いきや、その後「マーズのやかた」で集まる場面にきちんと顔を出しており、生存が確認できました。
きっと戦わずに逃げ帰って来たのだろう、うん。










余談



このイベントにおけるダークドレアムの無敵ぶりは、ネット上でも有名なようです。
これだけ好き放題やっていれば当然か…





なお、「イオナズン」や「かがやくいき」などを主人公達に使われた時にはダメージを喰らっていたダークドレアムが、同じ攻撃をデスタムーアから浴びせられるとノーダメージなのには、疑問が投げかけられることがあるようです。


パッと思い付く理由としては、「魔物の魂を喰らう悪魔」なので魔物からの攻撃を受け付けない体質だった、とでも言ったところでしょうか…





まあ、劇中で明言されていないため、そこはプレイヤーそれぞれの解釈で片づけてしまって良いでしょう。
ドラクエ6はプレイヤーの解釈頼りなとこばっか










身も蓋もない言い方をすれば、このイベント限定の話なので、そもそも深く考える必要もないのですが…










終わりに



長くなりましたが、これにてドラクエ6の隠しダンジョンと隠しボスについての語りを終了とします。
ここまで御覧くださった訪問者様、ありがとうございました。





この先、ドラクエ6全体のことをざっくり語る記事でも作るかもしれませんが、予定は未定です…










それでは、また。

2018年03月29日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・10

夜分遅くに今晩は。SCF版ドラクエ6の隠しボスに雪辱を果たした、「暇人の独り言」管理人です。



奴は本当に強かった。
条件を満たすことで見られるイベントでの無敵ぶりも、決してあり得ないではないと思わせるほどです。
…まあ、ゲームのシステム上では、突っ込みどころ満載ではありますが。










さて、本ブログで綴って来たSFC版ドラクエ6再プレイ日記も、今回で10回目。
ちょうどキリが良いところなので、再プレイ日記本編を今回で最終回とします。





「てんまのとう」からはざまの世界へ至り、ラストボス・大魔王デスタムーアを倒した後のエンディングまでを一気に語るので、9回目と同等の長丁場になるでしょう。





それでもお付き合いくださる方は、最後までよろしくお願い致します。










テリーとドランゴ

ストーリーに触れる前に、ようやく仲間になったテリーと、彼に従う形で仲間入りするモンスター・ドランゴについてざっくり語っておきます。










まずは、テリーについて。



主人公達を色々と引っ掻き回したさすらいの剣士でしたが、ヘルクラウド城にてミレーユの弟であることが明らかとなり、姉の求めに応じてパーティに加わりました。

故郷の悪政のせいで引き裂かれた姉弟の、10年ぶりの再会。
ご都合主義的な仲間入りが多いドラクエ6には珍しく、テリーは少しは物語性のある仲間入りをしたと言えるでしょう。





しかしこのテリー、はっきり言って弱いです。





敵として戦った時もHPが高いだけのザコだったことから予想できたプレイヤーもいたと思うのですが、ものの見事に弱いです。










まず、初期レベルからして23という低さ。
縛り等をせず自由にプレイしていれば、主人公達はヘルクラウド城の3連戦に臨む頃にはとうに超えていておかしくないレベルです。


この時点で、前々からパーティにいる主人公達にはかなり劣っています。





そこに持って来て、職歴の方もひどいもの。
上級職「バトルマスター」になっているくせに、その前段階としてマスターしなければならない「せんし」と「ぶとうか」のうち、後者を全く経験していないという有様でした。


そのため、職歴詐称とネタにされている模様です。




しかも、その「バトルマスター」も熟練度が1と最低のため全体攻撃ができる技を持っておらず、さらに単体攻撃にも使い勝手の良い技が少ないという悲しさ。


これまた縛り等をせず自由にプレイしていれば、主人公達は上級職でも2つか3つマスターしていてもいい段階。そこでようやく加入しておいて、この経験の乏しさは考え物です。


もっと早くに仲間入りすればまだマシだったものを…





そして、こいつを戦闘メンバーに入れ辛い最大の原因は、パラメータの伸びがいまいちなこと。
前述の通り初期レベルが23というヘボさゆえ、最大レベルであるレベル99に至るまでには何度もレベルアップの機会があるわけですが、その際のパラメータの上昇にも、これと言って光るものがありません。



RPGのキャラクターなのに、レベルを上げても大して強くならないという致命的な欠陥の持ち主。
劇中で幾度も「強い」とされてきただけに、この落差にはガッカリもいいところです。

世界最強が聞いて呆れるわ…





パーティを鍛える主義のプレイヤーほど、仲間入りした時のテリーの弱さを痛感することでしょう。
それでも好みの問題で連れ歩くか、実用性の無さを見て「ルイーダの酒場」に放り込むかは、プレイヤー次第。










そんなテリーよりよほど良い戦力になるのは、同時期に加入する仲間モンスター・ドランゴです。





かつて「たびのどうくつ」でテリーに倒された、斧を構えたドラゴンで、種族としては最後のダンジョン「ムーアのしろ」でよく見るモンスター「バトルレックス」にあたります。

ただし、このドランゴが特別扱いなだけで、通常出現する「バトルレックス」は仲間にできないモンスターなので、要注意。



テリーに倒されて死骸になったはずが、どういう訳やら「アークボルト」の牢に押し込められている間に生き返ってしまいました。
テリーと組んで八百長をした疑惑あり



そんなドランゴの元にテリーを連行すると、自分を打ち負かしたテリーに従うと言い出し、パーティに加入するのです。
テリーに自分のタマゴと子供を消された恨みがあったはずでは…?










自身の主と見なしたテリーとは対照的に不可思議な経緯で仲間になるドランゴですが、これまたテリーとは真逆で、育てればしっかりと強くなるキャラクターです。





初期レベルこそ5という低さで、装備品さえもありませんが、それでも「ちから」や「みのまもり」は装備品を身に着けたテリーより上



さらに、仲間入りした時点で上級職「ドラゴン」に就いており、そのまま嫌になるほど戦闘回数を重ねれば「しゃくねつ」や「かがやくいき」という、MP0で使える上に100〜200ポイントのダメージを与える強烈な全体攻撃を覚えることができるのです。



他のキャラクターが「ドラゴン」に転職する場合は、入手し辛いアイテム「ドラゴンのさとり」を持っていなければなりません。
それを必要とせず、最初から「ドラゴン」職に就いているドランゴの魅力が大きいことは、言うまでもないでしょう。



とどめに、当たれば会心の一撃を叩き出す「まじんぎり」や、死人を100%確実に蘇らせる「ザオリク」といった、終盤になってもなお需要の高い技をレベルアップだけで習得してのけます。

ドランゴ恐るべし。










このどうしようもない実力差から、テリーはドランゴを仲間にすると用済みということで、その装備品をはぎ取って「ルイーダの酒場」にぶち込むプレイヤーが多くいたようです。管理人も今回そうしました


その扱いから、テリーはネット上で「ドランゴ引換券」なるあだ名と共に、ネタキャラとして名を馳せているのだとか。





劇中での評判から言えば、本来ならテリーこそがドランゴのような強さを持っていなければならなかったのに、どうしてこんな事態になったのだろうか…










天馬の復活

ここから、ストーリーに触れていきます。





ヘルクラウド城でデュランを倒すと、夢の世界に「ゼニスのしろ」が復活。

ここで夢の世界を統べる人物・ゼニス王に会うと、黒幕である大魔王デスタムーアははざまの世界に居座っており、そこには天馬がいないと立ち入れないのだと聞かされます。

その天馬を仲間にするべく、主人公達は城にある井戸を通って「てんまのとう」へ向かうことに。



「てんまのとう」にはダメージを与える床が多いので、それらをノーダメージで乗り越える「トラマナ」を覚えたキャラクターが1人くらいはほしいところです。

…まあ、なければないでもOKですが。





塔の頂上に辿り着くと、夢の世界で捕えて以来ずっと旅路を共にしてきた馬・ファルシオンそっくりの馬の石像が見つかります。

その石像とファルシオンが共鳴していたところ、デスタムーアの手下が送り込まれ、邪魔立てをしてくるのです。





現れる敵は「ホロゴースト」、「ランプのまおう」、「デビルパピヨン」の3体。
「デビルパピヨン」のみ大した相手ではないですが、残り2匹は難儀な連中です。





「ホロゴースト」は単純な強さこそさほどでもないですが、「しのおどり」でこちらを即死させようとしたり、馬車の扉を閉めてこちらの交代を封じてしまったりと、なかなかに恐ろしい真似をして来ます。

馬車の扉を閉められている状態で戦闘メンバーが全て倒されると交代できずに全滅となるため、これをやられたら他の2匹よりも先にこいつを潰しましょう。





「ランプのまおう」は攻撃力が高い上にタフで、敵1グループに強大な竜巻を喰らわせる呪文「バギクロス」、敵からのブレス系の技をはね返してしまう「おいかぜ」を使う強敵です。

一番最初に倒したいものの、その強さゆえに一番最後まで残りがちな奴。
風属性の攻撃は効かないので、それ以外の技で根気強く攻めましょう。










こいつらを退けると、今度こそ馬の石像とファルシオンが合体します。
その合体が終了すると、主人公達の目の前には、背中に翼を持つファルシオンの姿がありました。





長らく主人公達と共に歩んできたファルシオンこそ、天馬だったのです。





ファルシオンはデスタムーアに本来の力を奪われたせいで、これまでただの馬になっていたのでした。










天馬の力を取り戻したファルシオンに乗って、主人公達はデスタムーアのいるはざまの世界へ向かいます。



が…










「ぜつぼうのまち」と希望

やっとの思いで辿り着いたはざまの世界ですが、到着早々、主人公達に異変が起きます。





何と全員、HP1・MP0に弱体化しているのです。





このままでいれば当然、戦闘中に一撃でもダメージを受ければ死んでしまうし、MPを消費する特技や呪文は一切使えません。





この状態を解消するには、「ぜつぼうのまち」に立ち寄る必要があります。


嫌なムード満々の町名通り、町中が絶望に包まれていて全滅BGMのアレンジが流れる、陰気臭い町です。


絶望している理由の細部はもちろん各人で異なりますが、元の世界に帰ることができないというのが非常に大きな共通点の模様。


しかし、見知らぬ他人同士が家族のように手を取り合って過ごしているなど、絶望への反抗も僅かながら見られます。





この町にいる防具職人・エンデと話すと、主人公達が自らの意思ではざまの世界にやって来たという話の真偽を確かめたがる彼から「ふるびたパイプ」を渡され、「ザクソンの村」にいる妻に渡して仕事道具をもらってくるように頼まれます。



異世界に来てもなお変わらない、この扱い。
主人公達のパシられ体質もここに極まれり。










天馬ファルシオンもはざまの世界では飛べないため、現実世界に戻るには町の西にある「ヘルハーブ温泉」の抜け道を通ることとなります。


この温泉は浸かった者を無気力にしてしまう力があるようで、軽々しく入った者達は皆、腑抜けにされる運命です。



元の世界への抜け道がまさにここにあるというのに、その抜け道を前にして、この妨害。
デスタムーアの周到さと性根の悪さがよく分かる構図でしょう。





主人公達は懸命に温泉の流れに抗い、抜け道を通って無事に現実世界に帰還します。
…が、事を果たすまではどこの世界であろうとHP1・MP0状態のまま。


危険なので、フラフラせずにさっさと用事を済ませましょう。










「ザクソンの村」で、一軒の家の前で門番のように立つ犬・シルバーに「ふるびたパイプ」を渡すと、これがエンデの妻に届けられます。


そしてエンデの妻は主人公達から事情を聞くと、夫の仕事道具を託してくれるのです。










「ぜつぼうのまち」に戻ってエンデにこの仕事道具を届けると、彼は希望とやる気を取り戻し、防具を作ってくれます。



…が、鎧・盾・兜のうちのどれか1つしか作ってもらえないのが残念なところ。



いずれも性能が良いので、3つとも作れたりしたらゲームが簡単になりすぎるという配慮なのかもしれませんが。





一度眠りについた主人公達が起床して町の様子を見てみると、はざまの世界から元の世界に帰れることがエンデから広まったらしく、住民達はそれまでとは一転して希望に満ちていました。


これ以後、HP1・MP0状態はすっかり解消され、はざまの世界でも今まで通りに戦うことができるようになります。



意気消沈していた子供や、口を利くことさえしないほど無気力になっていた老婆をはじめ、住民達が元気になった姿は、見ているプレイヤーも気分が良くなるところです。










余談ながら、住民達はこれ以後、町の名を希望の町と改めますが、「ルーラ」等で行き先を選択する時の表記は相変わらず「ぜつぼうのまち」のままです。


名称変更の届け出でも必要だったのだろうか?





さらにもう1つ余談ですが、町の防具屋だけは、町名が希望の町になった後も寝込んでいます。


どうしたことかと思いつつ隣にいるエンデに話しかけてみると、防具屋はそのエンデに叱られてようやく商売に取り掛かりました。


エンデによれば、「こいつはもともとぐうたらだったようじゃの」とのことです。
何じゃそりゃ…










「よくぼうのまち」と賢者の宝

「ぜつぼうのまち」の次に訪れることになるのは、「よくぼうのまち」。名前からして嫌なムード満々の町・その2です。



その名に違わず、住民達は口を開けば主人公達の金をせびろうとしてきます。
色々な商売がなされていますが、いずれも金を払うだけ損なので、相手にしないのが鉄則。





町の中には墓場がありますが、住民によればそこに葬られたのは全て、賢者の宝物を手にしようとして命を落とした者達とのこと。





主人公達も宝物の情報を求めて町の炭鉱を調べるものの、その中ではデスタムーアと結託した町の富豪・モルガンが宝物のことを知っているという情報しか得られません。





無駄足を踏まされたことに腹を立てつつ当のモルガンを訪ねると、こいつは5000ゴールドで宝物の情報を売りつけてくる始末。
金のためなら何でもする人間の典型例と言ったところです。


やむなく料金を払うとようやく、町の西にある湖に宝物があると聞くことができますが、こんな奴に5000ゴールドも払うのは不愉快なものです…



…しかし、次の目的地である町の西にある湖には、「よくぼうのまち」に入ったことがあれば立ち入ることができるようになります。



という訳で、モルガンに金を払いたくなければ一度「よくぼうのまち」に入り、それから町の西を調べれば良いのです。
ストーリー上必要なイベントは、それできちんと進行します。

モルガンざまあみろ。










件の湖に来ると、たくさんの人間が集まっていました。噂の宝物は湖の底に沈んでいるようなのですが、あまりに深くて潜って行けないため、誰も飛び込もうとはしないのです。


ここで、群衆のうちの1人が言う「湖の水が引くなら悪魔にだって魂を売る」という発言に同調すると湖の水が引き、集まった人間達が我先にと宝箱を目指します。





主人公達も宝箱を開きに向かうのですが、ここで人間達が争っている道をなぞってしまうと、宝をめぐる殺し合いで死人が出てしまう上に、主人公達も最後に残った男を死に至らしめてしまい、悪魔に嘲笑われるという展開が待っています。


ゲームオーバー等になりはしませんが、この展開を辿ると時間の無駄なので、さっさと人間達がいない方の道を通りましょう。










正しい道を通れば、他の人間達が周囲と争ってばかりいるのをよそに、主人公達が噂の宝箱を開くことができます。





しかし、その中身は空でした。





このことを「醜い争いをしたから罰が当たった」と受け止めた老人を皮切りに、集まった人間達は憑き物が落ちたように宝物への執着を失い、町へと帰って行きました。


これ以後「よくぼうのまち」の住民達は真面目に働くことを信条とするようになり、当初行われていたぼったくり商売は全て廃止されます。










なお、この一件でモルガンはデスタムーアに見限られ、寝込むこととなりました。


人間でありながら同族である人間を裏切って大魔王の側についた、まさに悪魔に魂を売った輩だけに、町の住民達からも許してはもらえないことでしょう。


完全なる自業自得なので、何ら悲しむところはありませんが。










「ろうごくのまち」の門番

湖の宝箱をもう一度調べ直せばその下にはしごが見つかり、そこを通って行くと、城のような造りの「ろうごくのまち」に辿り着きます。
これまでの2つの町に劣らず、嫌なムードしかしない町。





ここは罪もない人間達が犯罪者のように囚われている、理不尽な場所です。
住民達は食事らしい食事もできなければ逃げ出すこともできず、しまいには軽々しく処刑されたり自ら命を絶ったりと、言葉も失うような状況に置かれています。





主人公達は町の中に入ろうとするも、入り口にいた2人のムキムキな大男の片方に絡まれ、ボス戦となります。





この相手「なげきのきょじん」は、痛恨の一撃を何度も出して来る奴です。
これについては、いくら守備力を上げても、それを無視して大ダメージを受けてしまうのが辛いところ。



さらに「あやしいきり」を振りまき、敵味方両方にかかった呪文の効果を消し去る上に以後の呪文も全てかき消してしまうという嫌な奴です。


これをやられると、攻撃はともかくとして、回復や蘇生はかなりやりにくくなります。





呪文でない技ならきちんと効力が出るので、霧の影響を受けずに回復できる「ハッスルダンス」を覚えておくことが大事です。

霧の影響下では蘇生手段も限られてくるので、この「ハッスルダンス」を多用して、死人が出ないように立ち回りましょう。





ちなみに「いてつくはどう」を使えば「あやしいきり」を打ち消せるので、覚えているキャラクターがいれば戦闘メンバー入りは確定です。










戦いに勝つと、門番の大男2人はその昔デスタムーアに滅ぼされた巨人族の生き残りの兄弟で、表向きは大魔王に従う振りをしつつ、奴への復讐の機会を狙っていたことが分かりました。



この兄弟に認められた主人公達は、「ろうごくのカギ」を貰った上で内部に入り、わざと兵士に捕まる作戦を実行します。










「ろうごくのまち」での戦い

町の中に入るなり投獄されるものの、「ろうごくのカギ」を使って牢屋をあっさりと脱出した主人公達。
そこから周囲の様子を調べにかかってみると、町の兵士共と同じ服装の人物に遭遇します。


早くも下手を打ったかと思ったものの、主人公達が彼に捕縛されることはありませんでした。





何とその兵士らしき人物は、夢の世界の「レイドック」に勤める兵士長・ソルディだったのです。





ムドー戦後から姿が見えなくなっていた彼は、いつの間にやらこのはざまの世界に流れ着いていたとのこと。
この「ろうごくのまち」に囚われたという賢者を救出するべく、兵士の服を手に入れて行動している最中でした。





ソルディは主人公達に、「へいしのふく4つ」を渡してくれます。使うと兵士になりすまし、奴等の監視を逃れることが可能。

どうやらここの兵士共の目は節穴のようで、人間とは明らかに違う見た目の仲間モンスター達がこれを着用しようとも、バレることは一切ありません。

ザル警備。










ここから、「へいしのふく4つ」を着たり脱いだりしつつ、町の中を歩き回って兵士共や住民達の話を聞いて回ります。



すると、住民達を励ましている人物・シスターアンナが、大魔王の手下・アクバーによって魔物の魂を植え付けられそうになっているということが見えて来るのです。





もちろんそれを阻止しようとする主人公達ですが、住民の1人が兵士共に処刑されそうになった場面に出くわし、先にこちらを止めようと奮戦。


しかし、「ろうごくへい」または「ゾゾゲル」・「ドグマ」のコンビのいずれかに敗れてしまい、「ろうごくのカギ」と「へいしのふく4つ」を没収された上で牢屋に叩き込まれます。










これで命運尽きたかと思われたものの、いつしか見張りの兵士は眠りこけ、その隙に住民達が主人公達を助け出してくれます。



実は住民達は、前々から密かに反乱を計画していました。
肝心のアクバーを倒せる者がいないということで実行に踏み切れなかった住民達でしたが、主人公達を見てついにその気になり、兵士共に睡眠薬入りのぶどう酒を飲ませていたのです。
巨人族兄弟の片方も飲まされたことは気にしない



住民達が兵士共と戦っている間に、主人公達はアクバーの元まで一直線に向かいます。










…ちなみに、そのアクバーの部屋の前で寝かぶっている兵士は、主人公達も一度戦ったゾゾゲルです。


話しかけると即座に目覚めて、戦闘になってしまいます。





パーティをそれなりに鍛えておけば手に負えないような強さではないですが、勝ったところでこれといった実益もないので、戦わない方が話が簡単です。


どうしてもリベンジしたい場合だけ、戦ってみましょう。










なお、「ムラサキのひとみ」で全員を強制的にマヒにしてくれやがったドグマとはどうやっても再戦できず、憂さ晴らしもできません。


どちらかと言えば、こいつにリベンジを果たしたいところなのに…










アクバー戦と町の末路

アクバーの元に辿り着くと、聞き込みで耳にした通り、シスターアンナが魔物の魂を植え付けられそうになっていたところでした。



下劣な企みを砕くべく、主人公達はアクバーに挑みます。





「アクバー」は、「ガーディアン」2匹をおともに登場。
ボスだけあって、「じひびき」や「はげしいほのお」をはじめとした、様々な全体攻撃で攻め立てて来ます。


しかし、これらは守備力を上げる「スクルト」や、ブレス系の攻撃のダメージを減らす「フバーハ」があれば、恐れるほどではありません。



こいつの行動で最も嫌なのは、「ガーディアン」を倒すと「ザオリク」を使って彼らを100%確実に生き返らせてしまうことです。



せっかく倒した敵、それも一山いくらのザコではない敵が復活すると、戦況上ももちろんきついですが、何よりも精神的に嫌なものです。





ここではとにかく、「アクバー」に集中攻撃あるのみでしょう。
タフな奴なので、味方1人の攻撃力を上げる「バイキルト」が役立ちます。





なお、「アクバー」や「ガーディアン」自身は回復技を使いませんが、時折後者が味方1人のHPを完全回復させる「ベホマスライム」を呼んでしまいます。


こいつを呼び出された挙句に「アクバー」を全回復される…などという展開だけは、絶対に阻止しましょう。










アクバーを倒せば手下の兵士共も一緒に消えて失せ、住民達が自由を手にして宴会に興じます。
町に囚われていた賢者・クリムトも助けることができ、これでめでたしめでたし…


かと、思われました。





しかし、腹を立てた様子のデスタムーアから攻撃がなされ、住民達は石像や動物へと変えられてしまったのです。





耐え難い苦痛に耐え、やっとのことで勝利と自由を掴んだ矢先に、この仕打ち…
もしも住民達が口を利ける状況であったなら、さぞや嘆き節が聞こえてきたことでしょう。


せっかく助けたシスターアンナや、入り口にいた巨人族の兄弟までもがこの攻撃の犠牲になっており、主人公達以外で無事だったのは、とっさに自分を結界で覆ったクリムトだけでした。










打倒デスタムーアの意思を一層強固にした主人公達は、クリムトから「しんじつのオーブ」を受け取り、「ろうごくのまち」を後にします。










「なげきのろうごく」

「ろうごくのまち」の北西にある山に立って、クリムトから渡された「しんじつのオーブ」を使うと、デスタムーアの居城がある島へ立ち入れるようになります。


しかし、この段階ではどえらく高い山の上にあるデスタムーアの居城には入れず、その1歩手前にある「なげきのろうごく」に入れるのみです。





ここにはクリムトの兄でもある賢者・マサールが捕らえられており、精神的な拷問を受けていました。
デスタムーアの手下の魔物2匹から、弟のクリムトが殺される幻を見せられ続けていたのです。


言わずもがなこれは、マサールをデスタムーアに従わせるための拷問でした。
マサールは弟のクリムトと協力することで、かなりの規模の破壊を引き起こすという力を持っています。
デスタムーアにしてみれば脅威であると同時に、自分の側に引き込みたい人物でもあった訳です。










その状況を確認した後、一度「ろうごくのまち」に向かってクリムトを連れ出し、再びここに戻って来ればイベントが進行。


クリムトが殺される幻を幾度も見せられて心を折られかけていたマサールを救うことに成功します。





ここでマサールを拷問していた2匹の魔物、「ズイカク」・「ショウカク」のコンビと対決となりますが、こいつらはおそらくドラクエ6のボスの中で最も連携の取れていない馬鹿タッグです。



どちらも大したことのない攻撃を仕掛けてくるばかりなので、縛り等をせずにレベルや職業熟練度を上げていれば、全滅どころか死にかけのキャラクターを出すことも難しいくらいの弱さです。





守備力を上げる「スクルト」や攻撃力を上げる「バイキルト」を遠慮なく使い、味方の能力を上昇させて、あっさりと始末してやりましょう。





ズイカクとショウカクを倒すと、マサールとクリムトが協力して破壊を起こし、デスタムーアの城を地上へ引きずり落としてみせました。


これでようやく、最後のダンジョン「ムーアのしろ」に攻め入ることができるのです。





なお、賢者兄弟によってこの「なげきのろうごく」に大穴が空けられ、今後はここから現実世界に戻ることができるようになります。


「ヘルハーブ温泉」を通り抜けるより簡単で済むため、お世話になる機会は多いことでしょう。










夢の世界・現実世界・はざまの世界と、あらゆる世界で罪もない命を苦しめて来たデスタムーアを打ち倒すため、主人公達はいよいよ最後の戦いに臨みます。










ラストボス・デスタムーア

「ムーアのしろ」では、ムドーの色違いである「ブースカ」、デュランの色違いである「サタンジェネラル」など、これまでのボスを思い出す連中に出くわします。


いずれも強敵ではありますが、こいつらに苦戦しているようでは、ラストボス戦の雲行きは怪しいものです。
実力不足を感じたなら、面倒でもパーティを鍛えることに時間を割くのがお勧め。



周到で狡猾なデスタムーアの居城だけあって、スイッチのON・OFFを切り替えて進むフロアや、雷が鳴った時しか道が見えない部屋など、仕掛けがたくさん。


ただ、頭を抱えるほど難解ではないので、その気になれば最悪、根性だけでも乗り切れます。


実は良心的?










最奥部に辿り着けば、ついにラストボス・デスタムーアとご対面。
老人の姿をしたデスタムーアは、自分こそが生きとし生ける者全ての王と豪語し、襲い掛かって来ます。





「デスタムーア」はストーリー上で様々な術を見せて来た通り、実際の戦いでも敵全体に大爆発を浴びせる「イオナズン」を使ってくるほか、「いてつくはどう」でこちらの補助呪文の効果を帳消しにしてくる大迷惑ぶりを披露します。



しかし何よりも嫌らしさを発揮するのは、「もえさかるほのお」や「いてつくれいき」といった、こいつ固有の技。



これらの技は、どんな装備品を身に付けようと、どんな補助呪文をかけていようと、ダメージを軽減することができないのです。



そのせいで対抗策も、喰らっても死なないくらいのHPを付けておき、使われた後には必ず回復することくらいしかありません。


味方全員を回復できる「ハッスルダンス」や「ベホマラー」を覚えていないと、辛くなります。





高い攻撃力で攻めたいところなので、やはりここでも「バイキルト」の出番。
ただ、「いてつくはどう」で打ち消されることを考えると、MPを削って呪文を唱えるより、「ラミアスのつるぎ」を道具として使うことで同様の効果を発生させるべきでしょう。


1ターンに1人にしかかけられないのは面倒ですが、MPを消費してまで使った呪文の効果を台無しにされることに比べれば、大した問題ではないはずです。










無事にデスタムーアを倒せばその姿は消え、後には奴が操っていた2つの玉だけが残ります。
これで勝利…










…などと思っても、そうは問屋が卸しません。










デスタムーア第2形態

「やはりじじいのすがたではしつれいだったようだな…」という言葉と共に、2つの玉が合体し、デスタムーアが筋肉質な悪魔の姿に変身してのけます。





この形態の「デスタムーア」は見た目通りのパワーファイターと言ったところで、高い攻撃力に物を言わせてこちらを葬りに来ます。



そんな奴が「バイキルト」でさらに攻撃力を増すのだから、困った話。
「スクルト」で守備力を上げている程度では、焼け石に水です。





この戦いにおいては、誰か1人くらい「いてつくはどう」を覚えておくことが最重要。
「ゆうしゃ」職で覚えられる技なので、その「ゆうしゃ」に就きやすい主人公が適任でしょう。



もちろん、他のキャラクターも「ゆうしゃ」に転職させられれば、なお良しです。
…ただし、これには夥しい数の戦闘を重ねる必要があるため、かなりの気力がいりますが。





この形態の「デスタムーア」は「いてつくはどう」を使って来ないので、パーティに「バイキルト」をかけて、「せいけんづき」を乱発してやれば十分です。


「デスタムーア」が「スカラ」や「バイキルト」で守備力や攻撃力を上げたらすぐに「いてつくはどう」で消すことだけ忘れずに、殴りまくってやりましょう。










この形態のHPを奪い尽くせば…










デスタムーア最終形態

デスタムーアが「おあそびはここまでとしよう」と言い放ち、巨大化した頭と両手だけの姿となります。



これが、ドラクエ6最後の戦いです。



倒すべきモンスターは、頭部である「デスタムーア」と、両手である「みぎて」と「ひだりて」の3匹。
いずれも別々のグループとなっているため、全員を同時に攻撃したい場合は敵1グループを攻撃する技ではなく、敵全体を攻撃できる技が必要になります。


主人公達は他人同士なのに敵1グループを攻撃する技で全員ダメージを受ける一方、こいつは同一人物の肉体なのに1つのグループとはなっていないという、この不思議。


世の中って、おかしなものです。





「デスタムーア」や「みぎて」を倒しても、「ひだりて」が残っていると「ザオリク」で確実に蘇生されてしまうため、最も優先して倒すべきは「ひだりて」です。


全員でこいつに集中砲撃をかまして、復活の手段を摘み取ってやりましょう。










もし各個撃破が面倒なら、全体攻撃に頼るのもありです。





お勧めの技は、バーバラがストーリー上で必ず覚える「マダンテ」。
残ったMP全てを消費する技のため連発はできませんが、残りMPの多さに比例して大ダメージを叩き込めます。
「デスタムーア」にもこの技が使えるのはナイショ



他には、「ドラゴン」職で覚えられる「かがやくいき」も役立ちます。
これを乱発しているだけでも、それなりのダメージを重ねてやれるのです。

ただし、「おいかぜ」ではね返されることがあるので、そこにだけは要注意。










何にしても本当に最後の戦いなので、アイテムやMPを出し惜しみせず、全身全霊を賭して攻撃しましょう。










「デスタムーア」・「みぎて」・「ひだりて」を全て倒せば、とうとう大魔王デスタムーアも力尽きて息絶えます。










エンディング・夢の世界巡り

デスタムーアが滅びると、はざまの世界も崩壊を始めます。
この世界に囚われた人々の救出はマサールとクリムトに任せ、主人公達はファルシオンの力で脱出するのです。
はざまの世界でも飛べるじゃねえか










そして一行は、夢の世界の「ゼニスのしろ」に到着。
出迎えてくれたゼニス王から、大いに感謝されます。


しかし、同時に別れの時が来たことも告げられました。



夢の世界を支配するためにここを実体化させていたデスタムーアがいなくなったことで、現実の世界の人間である主人公達には、夢の世界も見えなくなるというのです。





次に立ち寄った「カルベローナ」ではバーバラがゼニス王の下で学ぶことを勧められ、「レイドック」ではソルディが無事に帰って来たこととレイドック王が現実世界で待っていることが分かるくらいでイベントも終わるのですが、さらに次に訪れた「ライフコッド」では、先程の言葉の重みを思い知ることに。





ターニアをはじめとした住民達の姿が、主人公達の目の前で透けていってしまったのです。





しかし何もできることもなく、主人公達は「ライフコッド」を、そして夢の世界を後にしました。










エンディング・現実世界巡り

続いて、現実世界の「マーズのやかた」に入ります。
ミレーユとテリーが先頭となったものの、テリーは周囲をウロウロと動き回って、入室しようとはしませんでした。気恥ずかしかったのか、あるいは面倒だったのか?



一方でミレーユはミレーユで、館の扉の前でテリーを見据えたまま、辛抱強く待つのです。
まさか弟と一緒じゃないと嫌だとか



最後はテリーが根負けしたようで、ミレーユの後ろについて入室しました。





ここでミレーユは正式にグランマーズへの弟子入りを願い、対するグランマーズは最初からそのつもりだったと快諾しました。










この後は、パーティメンバーがそれぞれ故郷に帰るとき。





まず「サンマリーノ」に入ると、ハッサンが実家に戻って両親と再会。
父親からの発破もあり、大工になることを宣言して、長い付き合いとなった仲間達と別れました。





次いで「ゲントのむら」に向かえば、村に帰還したチャモロが病気の人々のために働かなければならないと告げ、パーティから離脱。





そして「ガンディーノ」では、ミレーユとテリーが姉弟揃って帰郷し、養父母と再会を果たしました。
なお、帰宅前にはテリーがまたも入室を渋り、ミレーユはやはりテリーが来るまで待つというやり取りがあります。


飽きないなこいつら。










余談ですが、「ガンディーノ」を出る前にテリーに話しかけると、「またどこかの洞窟ででも会おうぜ」と言ってきます。


さすらいの剣士の今後は、遊び人の模様。










エンディング・別れ

仲間達を故郷へ送り届けた後、主人公とバーバラは「レイドック」に戻ります。
世界が真の平和を手にしたということで、城で盛大に宴が催されることとなりました。



共に旅をしたハッサン・ミレーユ・チャモロ・テリーも集まり、さらには現実世界のターニアやランドまでもが顔を出しているという盛り上がりぶりだったのですが…

その最中、バーバラだけは1人、玉座の間に居座っています。





見ると、その身体は夢の世界の「ライフコッド」住民達のように、透けていました。





バーバラは主人公達5人と異なり、実体を持たない精神体だったため、現実世界の人間達には知覚できなくなったのです。










バーバラは最後に「みんなのこと絶対に忘れないよ」と言い残し、姿を消していきました…
見えなくなっただけですけどね










スタッフロールとエピローグ

バーバラとの別れが終わると、夢の世界が見えなくなり、「ゼニスのしろ」だけが空中に浮かぶ演出がなされます。


そこから、スタッフロールが流れ出すのです。





合間には、チャモロが病気の人間や動物を治療し、ミレーユが夢占い師として商売に勤しみ、ハッサンが大工の修業に打ち込み、遊び人テリーがどこかの洞窟で何らかのアイテムを見つけている様子が描かれました。










スタッフロールが流れ終わると、主人公・ハッサン・ミレーユ・チャモロ・テリーの5人が、「マーズのやかた」に集まる場面に。


仲間達の前で、ミレーユが水晶玉をぼんやりと光らせると…










そこにはファルシオンが、天空を駆ける城となった「ゼニスのしろ」へ辿り着く姿が映っていました。


そしてその「ゼニスのしろ」の中では、バーバラやゼニス王の目の前で、未来が入っているといわれる卵が孵っていたのです。


卵からは派手な色の光が溢れ出し、どんな未来が生まれたのだろうかと、想像をかき立てるところで…










画面は一転して黒一色になり、そこに白文字で The End の表記が出ます。










これでプレイヤーは、見事「ドラゴンクエストY 幻の大地」のクリアを果たしたのです。










SFC版ドラクエ6再プレイ日記・本編終了のご挨拶

唐突に開始して長らく続けたSFC版ドラクエ6の再プレイ、そしてその時間を遥かに上回る手間をかけて綴った再プレイ日記でしたが、上述の通り、今回で本編は終了とします。





あとはおまけのような感じで、隠しダンジョンと隠しボスのことについてと、ドラクエ6全体のことについてざっくり語る記事が書ければと思っていますが、実現するかどうかは未定。










ともあれ、ここまで御覧くださった訪問者様には、心より厚く御礼申し上げます。
長い間お付き合いくださり、本当にありがとうございました!










それでは、また。

2018年03月16日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・9

夜分遅くに今晩は。
この度急ピッチでドラクエ6をクリアした、「暇人の独り言」管理人です。



これまではゆっくり楽しみつつ終えるつもりでいましたが、前々から注目している「星のカービィ スターアライズ」の発売が間近に迫ったもので、取り急いで片を付ける方針に変更しました。

少々準備不足での最終決戦となったため、ラストボスには大苦戦する破目に遭いましたが、無事にクリアできたのでよし。










そういう訳で、これまではゆるりと綴って来たSFC版ドラクエ6再プレイ日記も、急ピッチで完成させることとします。





今回語るのは、「カルベローナ」から「ヘルクラウドじょう」でのイベントまで。
この流れの中でようやく、ストーリー上で必ず仲間になるキャラクターが全員揃うことになります。

…あの野郎、弱いくせにもったいぶりよってからに。





かなりの長丁場になりますが、御興味ある方はお付き合いください。










「カルベローナ」で「マダンテ」習得

まずは、夢の世界に復活した魔法都市「カルベローナ」での出来事から。



淡い光が舞う幻想的なこの町は魔法都市との呼び名に違わず、火の呪文「メラ」でたき火を付けたり、回復呪文「ホイミ」でケガを治したりと、魔法を生活の中の一部として取り入れています。





そしてこの「カルベローナ」こそ、「いえでしょうじょ」の肩書きを持つバーバラの故郷
住民によればこの町が大魔王に封印された時、バーバラは魔法力が反発することによって、精神体となって現実世界に逃れていたとのこと。
その際に迸った魔力の激しさゆえに、バーバラは記憶を失ったのだろうと解説されました。


さらに別の住民によれば、「カルベローナ」の人々はその魔法力の高さに応じて姿を変えることができるそうで、バーバラならドラゴンにでも姿を変えられるだろう、という話もあります。
んなもん「ドラゴラム」覚えれば誰でもできるけどな





町の長老・ブボールに話しかければストーリーは進行しますが、そのブボールのいる部屋の前には「時の砂」なる物質がぶちまけられており、そのまま突進しても無限ループになってしまいます。

この部屋の中に入るには、バーバラに「すなのうつわ」を持たせて町の中に連れ込み、部屋の前でこれを使うことになります。


…という訳で、「海底神殿」で「すなのうつわ」を取りそこねていようものなら、とんだ二度手間になるのです。
決して忘れず、きちんと回収しておきましょう。





無事に部屋の中に入ってブボールに話しかけると、MP全てを使って敵全体に大ダメージを与える「マダンテ」がバーバラへと託されます。



しかしその直後、ブボールは唐突に大魔王から攻撃され、命を落としてしまいました。



自分にとって脅威となる場所を丸ごと封印したり、そこが復活すれば復活したで痛手になる技が継承されることのないように手を打ったりと、大魔王の用心深さは並々ならぬ次元です。
その割に口の軽いグラコスが幹部なのは気にしない





幸いにして僅かに大魔王の力が及ぶのが遅く、奴の恐れる「マダンテ」はしっかりとバーバラが受け継ぎましたが、ブボールの命が失われた事実は変わりません。

数々の魔王達を統べる黒幕の打倒を、改めて主人公達とプレイヤーに誓わせる一幕でした。










このイベントを終えると、バーバラの肩書きが「カルベローナのこ」に変わります。意味はないけども。





さらに、それまで寝ていた住人・カルベ老夫婦が起床します。

以後、「ベストドレッサーコンテスト」のランク3の賞品「きれいなじゅうたん」を持った状態で老人に話しかければ、現実の世界でも低空飛行ができるアイテム「まほうのじゅうたん」に復活させてくれるのです。



ただし、この「きれいなじゅうたん」を手にするまでには、男性限定であるランク2を含め、3回にわたってコンテストで優勝しなければなりません。
普段とは逆に、攻撃力や守備力を度外視して「かっこよさ」を鍛える時です。



男性キャラクターは「かっこよさ」を高めにくいキャラが多く、男性限定のランク2は少々厄介ですが、「かっこよさ」の高い装備品を寄せ集めたり「おしゃれなかじや」を利用すれば、十分に勝ちは見えるレベルです。
高度な工夫は不要なので、とにかく挑戦あるのみ。



「まほうのじゅうたん」がないと伝説の武具の1つ「オルゴーのよろい」を回収できないため、この一手間はゲームクリアに不可欠なのです。
こんなサブイベント感満載の催しがストーリー上必要だとは…

まあ、ランク4からはやり込み要素へと様変わりしますが。










この「カルベローナ」では宿屋を無料で利用できるほか、町中にある「癒しの玉」や「活力の玉」でも一切金をかけずに全回復することができます。
タダ宿万歳










さて、「カルベローナ」でやるべきことを終えると、4つの伝説の武具集めが本格化します。
管理人は「スフィーダのたて」を先んじて入手しておいたので、残り3つを集めることに。



前述の「まほうのじゅうたん」を持てば、最も簡単に手に入れられるのは「オルゴーのよろい」。これを保有していたのは、グレイス城だったのですが…










グレイス城と「オルゴーのよろい」

「オルゴーのよろい」を有していたグレイス城は今や完全に滅びており、現実世界どころか、夢の世界にさえ残ってはいません。


それというのも、グレイス王が大魔王を倒すために悪魔を使役する儀式に手を染めたためでした。





現実世界のグレイス城にある井戸に入ると、現地で昔に何があったのかを見ることができます。
それによると…










勇者を生み出し得るダーマ神殿や、「マダンテ」を伝えるカルベローナが大魔王に滅ぼされたとあって、「オルゴーのよろい」を有するグレイス城の人々もいつ襲われてしまうことかと戦々恐々。


そんな中、グレイス王は城の学者から、魔物の魂だけを喰らって生きているといわれる悪魔を操る儀式の話を耳にし、それを実行する決断を下したのです。


グレイス王をとことん信頼する者も少なくなかったものの、一方ではその決定に疑問を抱く者も少なくありませんでした。





実際に儀式が敢行されてみれば予想通り、呼び出された悪魔はグレイス王の話に耳も貸さずに彼を一瞬で葬り去ってしまった上、その後も城中に攻撃を降らせてグレイス城を廃墟にしてのけました。

自ら破壊と殺戮の化身と名乗るだけはあり、この悪魔の力は途轍もないものです。



これ以後グレイス城の人々は、夢とも現実ともつかぬ何処かで、永久にこの悲劇的な末路を繰り返す無限地獄に陥ることとなりました…





この回想イベントの最中、兵士長が城内の隠し階段を利用して「オルゴーのよろい」を地下へしまいに行く場面があります。


ご丁寧にも「つるはしでも使わなければ分からないはず」とバラしてくれるため、現実のグレイス城に戻って「おうごんのつるはし」でこの隠し階段を出現させれば、「オルゴーのよろい」を回収しに行けるのです。



なお、当然ながら兵士長は地下でドラクエ名物ただのしかばねになっています。
傍らには血文字で「オルゴーのよろいを勇者の元へ」とのメッセージが刻まれていました。

何とも言えず、悲しい気分に…










…という、重々しさMAXなイベントなのですが、隠し階段の位置さえ知っていれば、回想イベントを完全無視して見つけ出し「オルゴーのよろい」を回収することもできます(笑)
管理人は今回そうしました



今回プレイしているのはSFC版ですが、DS版でこれをやるとミレーユから「ここに階段があるのをなぜ知っているのかは聞かないことにするわ…」という一言が飛んで来ます。

ハッサン・バーバラ・チャモロは隠し階段が見つかったことへの驚きに終始しているのに対し、ミレーユだけはプレイヤーの事情を見透かしているかのような冷静さです。

流石は夢占い師の弟子?





言うまでもないことですが、回想イベントを無視して「オルゴーのよろい」を入手してもゲーム上でペナルティ等を受けるようなことはないので、安心です。










現実世界の「ライフコッド」と「ゼニスのかぶと」

見覚えのある山を登っていくと、その道中に金髪ノースリーブのダサい男とドラゴンボールの青年期孫悟飯の如くに逆立った青髪の青年という、これまた見覚えのある2人が見つかります。





近寄ってみれば、前者は夢の世界にもあった村「ライフコッド」の住人・ランド、そしてもう1人は言わずもがな、主人公と全く同じ姿と名前の青年でした。

魔王ムドーを倒してから長らく捜し続けて来た主人公の実体は、ついにここで見つかったのです。





ムドーの力で石化していたであろう主人公の実体は、理由は不明ながら既に復活していました。

しかし、精神(プレイヤーが動かしている主人公)と分離させられたことから、バーバラや以前のハッサンと同様に記憶喪失になっており、「ライフコッド」の近辺で行き倒れていたところを村の少女・ターニアに拾われて、彼女の家で厄介になっていたようです。



ここからは僅かな間ではありますが、主人公が喋るというかなり珍しい展開が楽しめます。
…プレイヤーが動かしている精神の方ではなく、ここで出会った実体の方なので、他人が喋っているような感覚ではありますが。





「ライフコッド」に入って主人公の実体と融合しようとすると、実体はこれを拒否し、逃げ出してしまいます。

後を追ってもう一度会話すると、精神(プレイヤーが動かしている主人公)に触れられたことで記憶を取り戻したようで、自分が「レイドック」の王子であることや、呪いをかけられた両親を救うべく魔王ムドーに挑むも敗れたことを振り返りました。

あらすじ解説をありがとう。



そして、ムドーが倒れた以上は1人に戻らなければならないとの認識は示したものの、今の生活が気に入っている、融合した後に人格がどうなるのか分からなくて怖いという理由から、融合の実行はまたも見送ります。



しかし、そんな会話をしていたところに「ライフコッド」の子供が走り込んで来て、村が襲われているとの知らせが…










急いで「ライフコッド」に引き返してみると、確かに村には魔物が現れていました。
その口ぶりからすると、主人公を葬るために差し向けられた連中だったようです。


一目散にターニアの元へ向かった主人公の実体に代わり、主人公の精神(プレイヤーが動かしている方)と仲間達は、村の中で暴れ回る魔物共を打ち倒すことになります。



冒険が始まった場所と同じ名前だけど違う場所という不思議さや、のどかな村が炎上しているという衝撃的な映像から、印象に残りやすいシーンでしょう。
…事が終われば、焦げ一つ残らず元に戻りますが。





村で暴れるモンスターの中で、一番危険なのは「ずしおうまる」。
敵全体を攻撃する「さみだれけん」以外にはこれと言った技は使って来ませんが、攻撃力が高ければHPも多いという、シンプルゆえに苦戦する相手です。


ただ幸いにして、このイベントが終わるまでの間は、教会の神父に話しかければ無料で全回復できます。
という訳で、MPの節約など考えずに遠慮なく攻撃し、確実に沈めてやりましょう。



…それにしてもこいつらと互角に渡り合えていた村民達って、一体何者…?





最初から村を徘徊している魔物共を蹴散らすと、今度はターニアの家にも魔物が出現します。

居合わせていた主人公の実体が応戦するものの、相手の魔物も主人公の実体1人では倒せない程の腕利きでした。





追い詰められた主人公の実体は、1人に戻った時に自分が消えてもターニアを見守るという条件を精神(プレイヤーが動かしている主人公)に呑ませた上で、遂に融合を実行しました。



これにより、主人公は敵全体に雷を叩き落す呪文「ライデイン」を使えるようになります。
…が、既に「ゆうしゃ」職を経験して体得済みの場合は特に利益なし。
この間魔物は融合を阻止しようともせずに紳士的に待っている職務怠慢ぶり





そして、標的である「まおうのつかい」と直接対決。



こいつは火の息を浴びせる「かえんのいき」や、強烈な氷の刃を降らせる呪文「マヒャド」と言った、全体攻撃の危険さが目立ちます。
戦闘メンバーには、ブレスのダメージを軽減する「フバーハ」と呪文のダメージを減らす「マジックバリア」を覚えておいてほしいところ。



ついでに火や氷や風と、かなりの種類の属性攻撃を無効化してしまうようなので、攻め手に困る奴です。
「バイキルト」で攻撃役の攻撃力を上げつつ「はやぶさぎり」や「まじんぎり」、「ばくれつけん」などで仕掛けてみましょう。


覚えたての「ライデイン」も効くので、それに頼るのもありです。





ちなみに、2人の主人公を融合させずに「まおうのつかい」とやり合うこともできますが、それを目論んだ時には親切にも2回にわたって戦うかどうかをしつこく確認してもらえます


これを忠告だと受け止めずに強行してしまうと、より強い「まおうのつかい」と戦う羽目に遭います。


レベルと戦略次第できちんと勝てるようになってはいますが、この強い方に勝っても、別に実益らしい実益はありません。



はっきり言って疲れるだけなので、とっとと主人公を融合させましょう。










魔物達を始末した後は、「レイドック」に向かえばイベントが進行します。



一足先に訪れていた夢占い師・グランマーズによって、以前ニセ王子とされた主人公こそが本物の王子であったことは城の人間達にも伝わっており、新しい兵士長・フランコやその部下である兵士達から盛大に迎えられました。



これで本来の主人公に戻れた…と思ったものの、グランマーズによれば、ハッサンやミレーユと違ってあまりに長い間精神と肉体が分けられていたために、完全には元通りに戻れなかったとのこと。


夢の世界の「ライフコッド」で「むらのしょうねん」として過ごした精神の人格がベースになったようですが、そこに本来の立場である「レイドックおうじ」としての記憶もところどころ取り戻したことで、「ライフコッド」の人々とも「レイドック」の人々とも、お互いに何とも言えない違和感を感じるようになりました。


この主人公、本来の自分に戻ったせいで親しかった人々と馴染めなくなるという、なかなかに不憫な運命を背負っている奴です…










その晩に城内を歩き回り、ムドーに挑む前の日々をぽつりぽつりと思い出しながら一夜を明かすと、翌朝レイドック王から「セバスのかぶと」がもらえます。





ちなみにこのイベントを終えてからは、「マーズのやかた」に立ち寄っても泊めてもらえなくなり、現実世界からタダ宿が消えることになります。

ちくしょうめ…










「マウントスノー」と50年の月日

伝説の剣の噂を耳にして立ち寄ることになるのは、雪の降りしきる村「マウントスノー」。


ここでは夢の世界の町「カルカド」以来久しぶりに、村の中に入るなり全滅BGMのアレンジが流れます。



何事かと思って村の様子をよく見ると、何と住民達が氷漬けになっているのです。





村の中で唯一無事でいる老人に話しかけると、「北東のほこらには絶対に近付くな」と忠告して来ます。
…が、この台詞は「北東のほこら」に向かえというヒントだと受け取ることが正解です。

RPGを遊んだ経験が多いプレイヤーほど、すぐ分かることでしょう。



余談ながら、DS版ではハッサンが仲間会話で「じいさんがほこらに行けって言ってるぜ」とまで言い出す始末。

最早ネタにされとる。










その「北東のほこら」の中は雪と氷だらけで、怪しげな女が1人いるのみ。

女に話しかけてみると、村のゴランという若者に自分のことを聞いてみろ、などと言われて「マウントスノー」に逆戻りすることに。面倒くさい





村に戻って先程の老人にもう一度話しかけてみれば、ゴランが若者だったのは50年も前の話で、自分がそのゴランだと明かします。

そしてゴランは再度、「北東のほこらには絶対に近付くな」と繰り返します。










もちろんこれに背いてもう一度「北東のほこら」に向かい、ゴランが老人になっていることを先程の怪しい女に伝えると、人間が年を取ることを忘れていたとこぼすと共に、ゴランから自分の正体を聞いただろうから答えてみろ、と迫って来ます。


しかし、そのゴランからは「ほこらに近付くな」としか言われていない主人公達。
当然、女の問いには正解できません。


そのことで女は、ゴランが自分の素性を喋らなかったと悟り、主人公達の前で自ら正体を現します。



女は人間ではなく、この地方の自然を守る雪女・ユリナだったのです。





ユリナは昔、雪山で行き倒れていたゴランを助けたものの、「私のことを誰にも話さないように」という言いつけを破られたことから、ゴラン以外の村人を全員まとめて50年以上氷漬けにするという、傍迷惑にも程がある報復を行っていたのでした。





…が、そのゴランが主人公達に自分のことを話さなかったと知ると、あっさりと村にかけた呪いを解いてのけるのです。





ゴランに非があることは厳然たる事実ですが、約束を破られた仕返しのために無関係の者達を巻き込んだり、そうかと思えば50年という月日を要したとはいえ割と簡単に許したりと、一貫性のない場当たり的な言動には何だか腑に落ちないものが残ります。










ストーリー上でユリナに関わるシーンはこれだけですが、「マウントスノー」復活後に彼女に話しかけると「私がゴランを助けたりしなければこんなことにはならなかったのに…」などと言うようになります。



「マウントスノー」にもたらしたことについて当人なりに思うところがあるのかもしれませんが、だとするとその原因はゴランを助けたことより、約束を破ったゴラン1人に対して直接仕返ししなかったことにあると思えてなりません(DS版ではバーバラも「ゴランを助けたことと約束を破ったことは別の話」と反論している)。





なお、この台詞にはさらに「これからは雪山で倒れている人間を見ても、自然の定めかもしれないからそのままにしておこう」との言葉が続きます。

自然を守る存在としては、確かにそれがあるべき立ち位置でしょう。



が、その役目に徹するのなら、若き日のゴランのことも見捨てるべきだったことは言うまでもありません。
彼を救った以上、今後ユリナが自然の定めに従って雪山で人間を見殺しにすれば、それはゴランだけが特別扱いされたということになってしまう訳です。





私情ひとつで立ち振る舞いがぶれるようでは、自然を守る存在としてはお粗末と言わざるを得ないでしょう。



童話といいこのドラクエ6といい、どうして雪女って自然の脅威を伝える存在と言われる割には恣意的な行動をする奴が出てくるのだろうか…










一方のゴランは「マウントスノー」復活以後に話しかけると、「若い頃のあやまちは誰にもあるもの、おそれずに信じた道を進むことで人は成長すると言うが、ならば自分のあやまちも自分の人生にとって意味があったのだろうか」という旨の、何とも答え辛い問いを投げかけて来ます。

グレイス城での一件に劣らぬ、重苦しさ100%オーバーの台詞。





ゴラン本人にしかその答えは見出せないことでしょうが、肝心の彼もよく分からないとのこと。

ただ、「50年の月日は…あまりにも長すぎた。」という、疲弊を窺わせる静かな一言が、何よりもプレイヤーの心に突き刺さって残ります。





ユリナが自分を許してくれたかなどどうでもよくなってしまったと発言することも、全てはこの一言に尽きるのでしょう。

この台詞の前には、主人公達が物を言う隙もありませんでした。










ただ、これは管理人の私見なのですが…



ゴランは若き日に約束を破るという過ちを犯したことでその重みを痛感し、そして今では同じ過ちを繰り返すことはなくなっていました。

これこそゴランが過ちを切欠に成長した証と受け取れる余地があり、そう考えればゴランの過ちも彼の人生にとって意味があったと言えるのではないか…と、思います。



もっとも、その成長を遂げるのに支払った代償が50年の月日という重すぎるものであったことには、慰めの言葉も見つかりませんが…










「氷の洞窟」と「さびたつるぎ」

ユリナが呪いを解くと、「マウントスノー」の村人達は50年前の年齢のまま、何事もなかったかのように復活します。

子供は子供のまま、若者は若者のまま、老人は老人のままです。

もちろん、50年もの時間が過ぎたことなど、ゴラン以外の者には分かりません。





…それにしても、劇中では世界各地で様々な噂が飛び交っているのに、「マウントスノー」の住民達が氷漬けになっていたという一大事件は、他のどの地方でも聞く機会はありませんでした。

よほど他の地方との交流がなかった村ということなのだろうか?



一年中雪が降るほど寒い場所ゆえ、近付きたがらない人間が多数派だとしても無理からぬことですが。










さて、「マウントスノー」が復活すると、50年前に村に居合わせていたザム神官と話せるようになります。
このザム神官こそ、伝説の剣が眠る「氷の洞窟」への入り方を知る唯一の人物なのです。


50年前の時点で高齢だったため既に亡くなっているだろうともっぱらの噂でしたが、ユリナに村ごと冷凍保存されていたことで、今も生き永らえていました。


お陰で主人公達は、伝説の剣を手にする機会を得たということになります。





…管理人には全く思い至らなかったことですが、ネット上ではこの意味で、ユリナは世界を救う旅の助けになったと言えるかもしれない、という声があるようです。

もちろん、ユリナにザム神官を生き延びさせようという意思などなかったと思われるので、あくまでも偶然の結果に過ぎませんが。





話しかけると「氷の洞窟」の扉を開くためのヒントをくれる…のですが、扉を目覚めさせるための「メラサム」という合言葉以外は、「自分は正直者だというようなこと」、「ちからもちの姫がたるを持ち上げて」、「氷を食べるときは寒くてはなやたんが出てくる」という、実にあやふやでいい加減なものでした。


しかし現地に行ってみると、「われ正しき心をもつ者なり」、「ちからひめたるやいばを」、「氷のふちよりときはなたん!」…という言葉を選択すれば良い事がすぐ分かり、不安は無事に解消されます。










洞窟の中を進んで最深部に辿り着けば、そこで一振りの剣が見つかります。



伝説の剣が見つかったと喜んで近付こうとすると、主人公達の背後から、最強の剣を求めて旅するさすらいの剣士・テリーが久々に登場。



以前「アークボルト」の一件で出会った時点で名前が明らかになっていたはずが、ここでは氏名不明の人物に戻っております。

この場面でようやく正式に名乗るせいなのだろうか?





テリーは遅れてのこのこ現れておきながら図々しくも主人公達を押しのけて、伝説の剣こと「ラミアスのつるぎ」をしげしげと眺め始めます。



しかし、見事に錆び切った現物を前にして「自分の使っている雷鳴の剣の方がよっぽどマシに思える」だの、「伝説なんてしょせんこんなものかもしれんな」だのと散々に貶した挙句、あっさりと主人公達に譲ることを決めるのです。

めっちゃ感じ悪いぞ貴様。





テリーは主人公達に「そんな剣に頼っているようじゃまだまだってことだ」などとなおも侮辱を垂れつつ、初めて自分の口で彼らに名乗り、その場を去りました。





この場面にミレーユを連れて来ていると、今更なはずのテリーの名乗りに新鮮に驚く様子を見せます。

ミレーユとテリーに何らかの関係があることを示す演出であるわけですが、ここで名前を聞いて驚くくらいなら、何故に「アークボルト」の一件では平然としていたのだろうか…










ともあれ「さびたつるぎ」を入手した主人公達ですが、このままでは使い物になりません。


「マウントスノー」に戻ってザム神官に事の経緯を話すと、「ロンガデセオ」という町に腕利きの鍛冶職人・コブレがいたことを聞けると同時に、そこに入るために必要な「デセオのパス」をもらえます。


昔の話だから今でもいるかは分からない、というザム神官の言葉に不安を覚えながらも、主人公達はコブレの健在を願って「ロンガデセオ」へ向かうのです。










「ロンガデセオ」と「ラミアスのつるぎ」

自由の町とも称される「ロンガデセオ」ですが、あまり他人のことを嗅ぎ回らないという暗黙のルール(?)があるようで、お目当てのコブレのことを聞こうにも、まともに答えてくれる住民はろくにいません。





そこで主人公達が頼るのは、町の情報屋・ホック。

卓越した変装術を利用して情報を集める奴なのですが、依頼をすると「自分の変装を3回見破れたら料金を負ける」というおかしな勝負を無理矢理やらされることになります。



1度目は教会の神父、2度目はシアターのバニーガール、3度目は酒場のバーテンに変装しているのですが、初見のプレイヤーでも町中をくまなく見回れば、クリアは容易でしょう。
2度目を見破る時にはヒゲの男にキスされるという地獄絵図が待っている





ホックの調べで、コブレは伝説の剣を求める一心から妻子を置いて「ロンガデセオ」を去り行方不明となったものの、その教えを受けた娘・サリイは町に暮らしていることが分かり、今度は彼女を捜すことに。











この情報を耳にすると、町の北にある墓場に、亡き母親を偲ぶサリイの姿が見つかります。

しかし、伝説の剣を欲しがった父親のために母親と自分が振り回されただけあって、積極的に鍛冶の腕を振るう気にはなれないようで、ここでは「さびたつるぎ」を見せても修理には応じてもらえません。





それでも諦めず、町に帰ったサリイを訪ねて剣を正しいことのためだけに使うことを誓うと、ついに彼女は主人公達を信じて、「さびたつるぎ」を本来の姿である「ラミアスのつるぎ」へと叩き直してくれるのです。

この叩き直しは、他の3つの伝説の武具を揃えてから再度サリイを訪ねることで、完了します。





…ところが、今回の管理人のように剣を最後に回すと、「さびたつるぎ」を預けた直後にもう1回話しかけることですぐさま叩き直しを終えるという超スピードを発揮してくれます。

この分なら鍛冶屋を始めても、納期の心配はいらなさそう。










なお、サリイは「ラミアスのつるぎ」の修理を終えると、「この先コブレという男に会うことがあったら娘が帰りを待っていると伝えてほしい」と言ってきます。

言葉遣いは不良のごとく荒っぽいものの、自分と母親に面倒をかけた父親さえも本気で憎んではいなかったとは、意外と器が大きい模様です。





しかし、そのコブレは既にドラクエ名物ただのしかばねに成り果てています。



それも、どういう訳やら、海底で。



残した妻子に詫びつつサリイの幸せを願う遺書を握り締めていることは悲しいものですが、その物悲しさよりも絶命するに至るまでの経緯の方が気にかかって仕方がない、ただのしかばねでした。



当然ながら、主人公達がサリイにこの事実を話すことはありません。
知らぬが仏という諺が、とても身に染みるところです…










紆余曲折の末にようやく手に入った「ラミアスのつるぎ」は、それ相応の価値を持つ逸品。

攻撃力の高さは言うまでもありませんが、戦闘中に道具として使用することで、仲間1人の攻撃力を上げる呪文「バイキルト」の効果が得られるのです。



単純な攻撃力ではこれを上回っている武器もいくつかありますが、MP消費なしで「バイキルト」が使える利点は実に大きいです。



他の伝説の武具と同様に主人公しか装備できない代物ですが、彼の装備品を変えるにしても、道具として戦闘中も持っておいて損はないでしょう。










これでめでたく集めるべきものが全て集まり、伝説の武具を揃えた者は神の城へ行ける…という噂の真偽を確かめる時が来ました。










…が、その前に…










「海底宝物庫」の番人

ストーリー上必ず訪れる場所ではないものの、海底をうろついていれば見つかるであろう施設「海底宝物庫」でのことについても、触れておきます。





ここには2つの倉庫があり、中には宝箱が2つずつ、合計4つの宝があります。
そして、それらの倉庫の扉は、兵士によって守られているのです。



その兵士共に話しかけると、「もしこの先の宝がほしいならこの私を倒してゆくがいい」と強気な台詞が返って来るのですが、これに安易な強気で応じると…





圧倒的な戦力差で全滅させられます





その原因は、殺人兵器「キラーマジンガ」の高火力にあります。



こいつは本来、ラストボスよりも強い隠しボスが居座る、隠しダンジョンに出現するモンスターなのです。



それゆえ、海底で出くわす他のモンスター共とは場違い+時期違いに攻撃力が高い難敵です。



こいつの1回の攻撃でこちらが100ポイント超えのダメージを喰らうことなど、日常茶飯事。
そこに持って来て、毎ターン2回行動、挙句の果てにはその行動の全てが攻撃オンリーという、容赦のない責め苦が待っています。





「マーメイドハープ」入手後から戦えるようになるのですが、そのあたりの時期にこいつ相手でケンカを売ろうものなら、力の違いを理解する暇もなく倒されると思っていいでしょう。

管理人などは前回プレイ時、見事にこの罠に引っかかった挙句、こいつらがとんでもなく強いと理解するまでに10連敗したものです…





とにもかくにも攻撃が熾烈なモンスターなので、戦うなら味方全員の守備力を上げる「スクルト」は必須中の必須です。
ただし、レベルアップで覚えるミレーユ1人だけでは到底足りないので、「そうりょ」職を経験させて使い手を増やしておくべき。


実際のところ、「スクルト」を重ねがけしても安全圏と言えるほどにはなりませんが、使わないよりはマシです…





一方、「キラーマジンガ」を攻撃する際は、攻撃役に「バイキルト」をかけて攻撃力を上げることが重要。
「せいけんづき」がよく効くので、ストーリー上で必ずこれを覚えるハッサンが頼りになることでしょう。

他のキャラクターも「ぶとうか」職を経験すれば覚えられるので、こちらも使い手を増やしておくべし。










左側の倉庫を守るモンスターはこの「キラーマジンガ」と「ガーディアン」なのに対し、右側の倉庫を守るモンスターに至ってはこの「キラーマジンガ」が2匹という編成です。

もはや鬼畜の所業。










ただしこの「キラーマジンガ」は、前述の「ずしおうまる」と同様、クセのある技がなく単純に強いだけに過ぎないので、レベルや技や装備品が充実すれば、危なげなく勝てるようになります。


実際、管理人は前回プレイ時、レベルや職業熟練度を大分上げてリベンジした際は、割とあっさり勝てました。
今回の再プレイでは、伝説の武具4つを集め終えてレベルも40ほどになった状態でこいつらに仕掛けてやりましたが、無事に1発勝利を収めています。










要するにこの「海底宝物庫」の攻略は、焦らず急がず行えば良いものと言ったところのようです。
急がば回れとは、よく言ったもんだ。










ヘルクラウド城に入る

「ガンディーノ」の西にあるほこらで、4つの伝説の武具に付いている印を入力すると、世間の一部で空を飛ぶ城として目撃されていたヘルクラウド城が現れます。



この城から伸びてきた青い光に入れば城内に導かれるのですが、城の客として認められるにはちょっとした通過儀礼がありました。





このヘルクラウド城そのものと戦う必要があったのです。





世の中にRPGなど数あれど、建物自体がモンスターになるというのは衝撃的な画でした。






「ヘルクラウド」は、「バギクロス」や「しんくうは」といった風属性の攻撃を使って来るのですが、その割にはこちらの風属性の攻撃も通じるという、少々珍しいモンスターでもあります。


なかなかしぶとい奴ですが、大ダメージを与えて来るような技はさほど多くなく、前述の「バギクロス」や「しんくうは」のダメージさえ回復してしまえば、後はこちらの攻撃を喰らわせるのみ。


力自慢のキャラクターを「バイキルト」でさらに強化して、思い切り叩きのめしてやりましょう。










ヘルクラウド城の3連戦・1戦目


因縁を売って来たヘルクラウド城をぶちのめして入城すると、主人公達はこの城の主によって客人とされ、城内に蔓延る魔物共と戦わずして最上階へ辿り着くことになります。





その最上階に佇んでいたのは、ヘルクラウド城の主・デュラン。
大魔王の手下の1人で、伝説の武具4つを集め切るような人間がいれば必ず魔族の脅威になると見越し、その人間をヘルクラウド城に招いて倒すことを企んでいました。





このデュランとの対決に至るまでには、2度にわたって前座との戦いを制することになります。











1戦目の相手はデュランのしもべ、「キラーマジンガ」と「ランドアーマー」。
先に「海底宝物庫」で地獄を見たプレイヤーにとっては、恐怖の一戦です。





「キラーマジンガ」は1匹しか出て来ませんが、相方の「ランドアーマー」にかばわれて攻撃が当てられなくなることがあるため、ここでも苦戦は必至です。
やはり「スクルト」で味方の守備力をしっかり上げて、HPを回復しつつ、折を見て「せいけんづき」などを使うほかないでしょう。





一方、「ランドアーマー」は守備力が高いものの攻撃には積極的でなく、たまに攻撃してきても「キラーマジンガ」の攻撃に比べれば取るに足りない程度のダメージなのが救いです。

こいつは後回しにして、とにかく「キラーマジンガ」を素早く倒すことに注力しましょう。










ヘルクラウド城の3連戦・2戦目


1戦目に勝つと、続く2戦目の相手は主人公達と同じく人間であることが、デュランから告げられます。
デュランによれば、強くなりたいという欲望のあまりに魔物の側に来てしまった人物らしいのですが…





その人間とは他でもない、主人公達も何度か出会ったさすらいの剣士・テリーでした。





1戦目の相手に悪名高き「キラーマジンガ」がいたこと、そしてこのテリーも「たびのどうくつ」で斧を構えたドラゴンに八百長で圧勝しただけあって、さらなる厳しい戦いになる…





…かと、思われました。










しかしこの「テリー」、はっきり言って弱いです。





まず、1戦目の「キラーマジンガ」は毎ターン2回行動だったのに、こいつは毎ターン1回行動。



それだけでもしょぼいのに、使って来る技は「さみだれけん」や「はやぶさぎり」など、「スクルト」でダメージを軽減できるものばかりで、てんでお話になりません。



唯一危険なのは、「らいめいのけん」をふりかざして「ライデイン」を放ってくることですが、これも回復が間に合わないほどのダメージではないし、使用頻度も低め。





1戦目で全力を使い果たしたとか、低レベル縛りでプレイして来たなどということでなければ、もはやこちらが負ける方が難しい有様です。





こんな奴ですが、デュラン曰く「世界最強の男」だそうです。
世界最強(笑)の間違いではないのだろうか。










ヘルクラウド城の3連戦・3戦目


HPが多いことしか取り柄のないテリーを無様に横たわらせてやれば、いよいよデュランとの対決です。
この間、実に3連戦となります。


デュラン戦前にはアナウンスはないもののHPとMPを全回復させてもらえますが、精神的には十分に険しい展開と言えるでしょう。



…途中にただのザコが紛れていましたが、気にしない。










「デュラン」の攻撃も、「スクルト」でダメージを減らせるものが多いです。





ただし、こいつの嫌なところは、「いてつくはどう」でこちらにかかった呪文の効果を全て打ち消してくること。

これを使われると、「バイキルト」や「スクルト」で強化した攻撃力も防御力も、全て水の泡にされます。





「いてつくはどう」は弾き返したり防いだりすることができないので、使われたらその都度、補助呪文をかけ直すしかありません。



もちろん、補助呪文をかけ直せば「いてつくはどう」も再度飛んできます。
そのため、どうせ消されるからもういいと割り切るか、消される度に意地でもかけ直すかは、プレイヤーの判断ひとつです。





ブレス系のようなタチの悪い技は使わず、武器と体術を重んじる攻撃を見せるので、ストーリー上での正々堂々とした性格が戦闘中にもしっかり表現されていると感じます。


特段によく効くという訳ではないですが、プレイヤーも剣技や体術のみで戦ってみるのも、面白いかもしれません。










この戦いに勝つとデュランは潔く負けを認め、自分やムドー・ジャミラス・グラコスは皆、大魔王デスタムーアのしもべであることを明かし、デスタムーアの術を打ち破るくらいにもっと強くなれと主人公達を鼓舞します。

そして、「生まれ変わったらまた主人公と戦いたい」と言い残して、消えていきました。





主人公達を「世のためなどというたわけた理由で戦う者」と称したり、人間同士の戦いを楽しんで観察するといった点には魔物に似合いの下劣さも覚えますが、それ以外の言動には武人然としたところが多く、倒さなければならない悪者であることが惜しまれるくらいでした。



ドラクエ6の世界に転生があるのかは判然としませんが、叶うならデュランには本当に生まれ変わってもらって、また戦ってみたいとも思います。
今度はいい奴に生まれ変われよ










ミレーユとテリー


戦いを終えてヘルクラウド城を去ろうとすると、格好悪く倒れたテリーが「オレを殺せ」と騒ぎ出します。

本人曰く「生かしておいたらオレはきっとあんたらを殺すことになる」とのことですが、ついさっき戦ってきっちり負けたくせに、何を言っているのやら…





そんな場面で、これまで自己主張の薄かったミレーユが進み出て、テリーに近寄ります。





ミレーユはテリーを見て「やっぱりそうだわ…テリー 私が分かる?」と問いましたが、当のテリーは「誰だか知らないがあんたに気安くテリーなんて呼ばれる筋合いはないね」と、冷淡な返事。



しかしミレーユから「ガンディーノのことや人々のことや私のことを覚えているはず」と迫られると、ついにテリーも「ミレーユねえさんか!?」と仰天します。





ミレーユとテリーは姉弟だったのです。










2人は10年ほど前は「ガンディーノ」で養父母と共に過ごしていたものの、当時の同国は外道な国王とヤクザ集団・ギンドロ組の癒着によって荒れており、国の女性達が奴隷として城に放り込まれてはひどい仕打ちを受けていたという土地でした。





幼き日のミレーユも、その時代の犠牲者の1人。
ギンドロ組の圧力に屈した養父母によって、城へと売られてしまったのです。



しかし、いざ城に連行されてみるとその美貌のために当時の王妃(現在は皇太后)から嫉妬され、地下牢に押し込められていました。

そこには入手経緯こそ不明ながら黄金の竜を呼ぶ笛を持った老人がおり、ミレーユは彼から笛を託された上で、ガンディーノ城を脱出しています。





地下牢では「ここを出たらまず弟を捜したい」と言っていたらしいので、彼女が旅人となったことにテリーを捜すという動機があったことは確かな様子。


「なぞのじょせい」であるミレーユについて劇中で明らかになる、数少ない情報です。










一方、ミレーユが捕まる際にヤクザに抵抗した幼き日のテリーは、下手人に一矢報いたものの半殺しにされたようです。



そして強くなることを願い、「ガンディーノ」を離れて旅に出ていました。

その旅路の中、気付けば強い剣を求めて流れるさすらいの剣士となっていたのでしょう。










それ以来、10年。
生き別れになっていた姉弟は、ついにこのヘルクラウド城での戦いを経て、再会を果たしたのです。



ミレーユはテリーに「あなたの力を今度は世界のために使ってほしい」と訴え、テリーもこの言葉に応えました。


何度も敵として現れたテリーが仲間入りし、これでついにストーリー上で必ず仲間になるキャラクターが勢揃いしたわけです。









続きは次回に

…さて、大変長くなったので、テリーについてざっくり語るのは次回に持ち越し、今回の再プレイ日記はここまでで終了とします。


ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました。





次回のプレイ日記では、エンディングまで一気に綴ってしまおうと思っています。
今回と同様の長丁場になりそうですが、よければそちらもお願い致します。










余談


ヘルクラウド城でのミレーユとテリーの会話シーンですが、たとえミレーユを馬車に押し込めていようが「ルイーダの酒場」にぶち込んでいようが、彼女はヘルクラウド城に現れ、殺されるかどうかというところになっていたテリーの元に駆け付けます。


どうやって察知したんじゃあんた。










そしてテリーの仲間入りが決まると、ミレーユは主人公達を置いて、弟と一緒に馬車に向かいます。
もしやブラコンお姉ちゃんと判定していいのでは…!?



…などと管理人は主張したかったところですが、いい加減な設定のために10年間も生き別れになっていた身内と再会したともなればおかしな行動でもないので、この解釈は自分の心の中だけにしまっておきます。











以上、余談でした。

2018年03月07日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・8

ご無沙汰しておりました。「暇人の独り言」管理人です。



管理人、長年の夜更かしがたたって、ここのところ体調を崩しておりました。
こういうことがある度に早く寝ようと思いつつも、結局遅寝生活は変わらない。

悪しき習慣は断ち切り難いものです…





さて、本ブログ久々の更新内容は、8度目のSFC版ドラクエ6再プレイ日記とします。
今回は、「クリアベール」から「海底神殿」クリアまでの出来事。





「クリアベール」と「そらとぶベッド」

「クリアベール」は夢の世界と現実世界の両方にある町ですが、先に見つかるのは夢の世界の方。
「そらとぶベッド」という、まさに夢の世界ならではの代物があることで知られているようです。

…が、こちらでは特にイベントらしいイベントはなし。



ストーリー進行に関わるのは、現実世界の「クリアベール」。
ここで教会に立ち寄ってみると、病弱なまま10歳にして世を去った自分達の息子・ジョンは幸せだったのだろうかと悩む夫婦が登場します。住民達の話では、ジョンは旅芸人に「ゆうきのかけら」をもらう約束をしていたものの、それが果たされる前に亡くなったとのこと。



ここで頼まれてもいないのに自発的にパシられる一肌脱ぐのが、主人公達とプレイヤーの役目。
町の近くにある「うんめいのカベ」に赴き、「ゆうきのかけら」を手に入れることとなります。



そしてこれをジョンの父親・ハリス(見た目はあらくれだけど人となりはすごい丁寧で穏やか)に贈ると、お礼として一晩泊めてもらえることになります。
そこで寝付くと、夢の世界に移動する最中にジョンと出くわし、自分は自由に飛べるようになったからということで、「そらとぶベッド」を譲ってもらえるのです。



これを利用して西方の島に行けば、そこにある井戸から現実世界へと移動できます。





「フォーンじょう」のカガミ姫

「そらとぶベッド」によって見つけた井戸を通ると、すぐ近くに「フォーンじょう」があります。
ここは「カガミ姫」と呼ばれる姫の存在が有名で、そのカガミ姫は先王の時代には半ば見世物状態だった模様。

しかし現在のフォーン王はカガミ姫に入れあげており、見世物扱いを禁止して地下室に置くと、彼女を鏡の中から解放しようと躍起になっています。

…という訳でおそらく政治はまともになされていないと見られますが、特に問題も起こっていないようです。

平和な国だ。



そこに訪れるのが主人公達とプレイヤー。フォーン王改め色ボケ王の頼みで、かつて手に入れた「ラーのかがみ」を使うことになります。苦労して手に入れた「ラーのかがみ」の、久しぶりにして最後の活躍です。

カガミ姫が囚われている鏡(SFC版では何故か「あくまのカガミ」の形)に「ラーのかがみ」をかざすと、姫の背後に邪悪な影が見つかり、その正体が城の伝承に残っていた魔術師・ミラルゴであることが発覚。

パシられ体質の主人公達はミラルゴを倒してカガミ姫を救うべく、夢の世界にある「まじゅつしのとう」へと向かいます。





塔の頂上にある小屋まで辿り着けば、標的であるミラルゴに出くわします。
その口ぶりから、カガミ姫を何と1000年以上にもわたって鏡の中に監禁していたようです。

ただでさえモンスター判定されているところに持って来て、挙句に拉致監禁までやらかしたという、擁護しようのない犯罪者。



そんな「ミラルゴ」は、敵1グループに強烈な炎をぶちかます「ベギラゴン」のほか、敵1体に強めの炎を叩き込む「メラミ」、敵の呪文を1度だけ跳ね返す「マホターン」を使ってくる、典型的な魔法使いです。

老いぼれの魔法使いなのでスタミナがないかと思えば、HPも多め。さらにそれなりに強い「ランプのまじん」を召喚してくることもあり、軽くひねってやろうなどと余裕で構えていると痛い目を見せられます。
ただ「メラミ」はこの段階にもなればそれほど恐ろしい威力ではないし、「マホターン」もこちらが呪文を使わなければ何も怖くありません。

本当に危険なのは1発でパーティ全員に100ポイント近いダメージを与えて来る「ベギラゴン」くらいのものですが、これも「マホカンタ」か「マホターン」を使えるキャラクターがいれば跳ね返してやれるという、割と隙の残る相手でもあります。


「ランプのまじん」が現れても、とにかく親玉の「ミラルゴ」を集中攻撃して真っ先に叩き潰すのがお勧め。
物理攻撃なら殴ろうが蹴ろうが斬ろうが跳ね返されることもないので、好みの技で料理してやりましょう。





ミラルゴを倒して「フォーンじょう」に戻ると、色ボケ王の唱えた全く判読できない呪文により、ついにカガミ姫・イリカが解放されます。
そしてイリカは、昔愛した人の生まれ変わりだからといういい加減かつ確証のない理由で色ボケ王からの求婚を受け入れ、2人は夫婦となりました。
一方で主人公達は、色ボケ王からの謝礼として「すいもんのカギ」を手にします。これで、船を進められる範囲がまた広がることになるのです。



…ちなみにこの色ボケ王は後々、最大の功労者である主人公達を呼びつけないままにイリカとの結婚式を終えていやがります。
苦労らしい苦労もしないまま目一杯美味しい思いをした上に、恩人に対する感謝や誠意がろくに見られないという、ストーリー上で目立たないけれどなかなか癇に障る奴。

SFC版では「ライフコッド」の住人・ランドとグラフィックが同じであることも手伝ってか、ネット上では嫌われ者のようです。

好かれる要素が何一つないので当然ではありますが。





漁村「ペスカニ」の人魚と漁師

楽しくない思い出の残った「フォーンじょう」を後にして「すいもんのカギ」で水門を開けると、漁村「ペスカニ」に入れるようになります。

ここを初めて訪れた際には、急にいかつい男が現れて「人魚が見られると思って来たんじゃないだろうな」などと絡んできます。


村に人魚がいることを思い切りバラすに等しい台詞をかました彼は、村一番の稼ぎ頭の漁師・ロブ。
嵐の日に無理を押して漁に出たせいで死にかけた自分を助けてくれたものの、そのために仲間達とはぐれた人魚・ディーネを村で密かに保護している人物でした。

両者はお互いに深い仲になりつつあったものの、主人公達が強固な船を持っている上に魔物を倒すことができる腕利きだと分かったロブに背中を押されて、ディーネは仲間達の元へ帰ることを決心します。


余談ながら、劇中には人魚の肉を欲しがっている人間や、人魚を捕まえて見世物にしようとする人間が見当たります。そのような人種に見つかれば、ディーネがどんな目に遭うかは想像するのも憚られるところです。
自分の心情よりも相手の幸せを第一に考えて、仲間の元へ戻れとディーネを諭したロブの判断は的確だったと言えるでしょう。
自己中心主義もいいところだったどこぞの色ボケ王とはえらい違い。





主人公達がディーネを仲間達の暮らす岩場まで送り届けると、ディーネの姉でやたらと人間を毛嫌いする人魚・ディーナから一応のお礼として「マーメイドハープ」がもらえます。ディーネとディーナってどっちがどっちか分からなくなる
これにより、主人公達が探索できる範囲は、ついに海底にまで広がるのです。


…しかし、これに勢い付いて軽々しく「海底宝物庫」の番人共に喧嘩を売ると、大抵は状況を理解するよりも先に瞬殺されるので、立ち入る場所はパーティの戦力と相談しつつ決めることが大事です。



なお、ディーネに仲間達の元へ帰るよう促したロブはと言えば、嵐の日に負った利き腕と足のケガが治るなり船を出して、1人で人魚達の集落に到着してのけています。しかも、手傷を負った様子もないあたり、道中で魔物とは出くわさなかったか、出くわしても上手く逃げた、あるいはあっさり勝っていたものと見受けられます。意外と強者?

主人公達が来た時点では自分で船を出すことができなかったものの、彼らが来る前にケガが治っていたならロブが自力でディーネを仲間達の元へ送っていたことでしょう。


プレイヤー的にはその方がありがたかった…と言いたいところですが、その場合は主人公達が「マーメイドハープ」を手に入れる可能性は、皆無に等しかった訳です。すると、海底に潜む魔王やその影に身を隠す黒幕は倒すどころか見つけることさえできず、ひいてはそいつらに世界が滅ぼされる事態さえ起こり得たと言えます。

この一件、地味に見えて、実は重要な雑用なのである。





「ふしぎなどうくつ」と「スフィーダのたて」

分かりやすい順番で行くならこの次に向かう先は「海底神殿」なのですが、捻くれ者の管理人は先走って伝説の武具の1つ「スフィーダのたて」を入手するべく、「ふしぎなどうくつ」へ行きました。





ここには外部で情報を得ていないと、初見では間違いなく見破れない仕掛けが3つほどあります。



最初は、無限ループする十字路。「まず北へ。つきあたりを東に。ひとつめの十字路を北へすすみ西の十字路を南に進むべし。」というヒントの通り、最高に面倒な順路となっています。

…が、ここは最悪、適当に移動しても何とかなります。



次に、隠し階段がある場所。ガーゴイルの像がある部屋の茂みを調べれば、次のフロアへの階段が見つかります。



そして止めに、2つの階段がぽつんとある部屋での移動の仕方。
上の階段に3回、下の階段に2回入れば、次に表示される画面の下側に出口が現れます

そこを通って探索を進めれば、お目当ての「スフィーダのたて」が手に入るのです。



…ちなみに、劇中でこれらの情報を教えてくれる人物は、全て世界各地にバラバラに居座っています。
実際に「ふしぎなどうくつ」に来るまで、彼らの話をプレイヤーが自力で覚えておくのは大変なので、主人公の呪文「おもいだす」が役立つところでしょう。

もっとも、管理人はこれまでにSFC版とDS版を1回ずつクリアしていたので、今回は記憶をなぞるだけでクリアできました。
経験ありって、やっぱり武器になるものです。





そんな苦労の末に手に入る「スフィーダのたて」は守備力の高さもさることながら、吹雪のダメージも軽減でき、さらに戦闘中に道具として使用するとMP消費なしで「マホターン」の効果が得られる優れ物です。

伊達に伝説の武具じゃない。



この「ふしぎなどうくつ」にはボス戦はありませんが、痛恨の一撃をぶち込んで来る「トロル」や「ドラゴンソルジャー」など、登場するモンスターは危険な輩ばかりです。
管理人はパーティのレベルが随分上がっていたため危なげなくやり過ごせましたが、レベル上げに傾倒していないプレイヤーの場合、ここに来るのは後回しにしないと泣きを見ます。

...パーティを鍛えるつもりで早々と立ち入るのも、ありはありかもしれませんが。





「海底神殿」の魔王

「マーメイドハープ」で海底に潜ると、「ペスカニ」の南東に「海底神殿」が見つかります。
ここの最奥部に行くまでにはいくつか水抜きの仕掛けを解く必要がありますが、これは大して複雑でもないので、頭を抱えるようなものではありません。

それよりもよほど嫌なのは、迷いやすい地形であること。しかも心なしかエンカウント率が高く、戦闘を終えて少し移動したらまた戦闘、という事態になりやすいことが煩わしいです。



登場するモンスターも、嫌らしい奴がゴロゴロ集まっています。
中でも、「やけつくいき」でこちらをマヒさせてくる「じゃしんぞう」や、「バシルーラ」で戦闘メンバーを「ルイーダの酒場」まで吹き飛ばしてくれやがる「サイレス」は、出くわしたら速攻でぶちのめさなければならないでしょう。

必中とまではいきませんが、敵1体の守備力を下げつつ1回行動不能にする「ひゃくれつなめ」が効くことがあるので、「まものつかい」または「あそびにん」を経験してこれを覚えているキャラクターに使わせるのもありです。


厄介な技を使われる前に、とにかく全力でぶちのめすのが吉。





神殿の最奥部では、魔王・グラコスが呑気に昼寝をしています。話しかけると、自分が魔法都市「カルベローナ」を封印していることを勝手にペラペラ喋り出すという、おめでたい頭の持ち主。



戦闘では「なぎはらい」や「こおりのいき」といった全体攻撃を多用してくる「グラコス」ですが、危険なのは敵全体に強力な氷の刃を浴びせる呪文「マヒャド」くらいのもの。

しかも、それさえ回復が間に合わないほどのダメージではないし、「スーパースター」を経験して味方全員のHPを80ポイント前後回復できる「ハッスルダンス」を覚えたキャラクターがいれば、まるで脅威ではありません。


こいつ相手で苦戦や全滅があるとしたら、低レベル縛りや無職縛りと言った風変わりなプレイングをしている場合か、「あそびにん」にしたキャラクターを戦闘メンバーにした場合くらいのものでしょう。
十中八九、これまでに現れた魔王の「ムドー」や「ジャミラス」より、弱く見えます。

彼らとやり合った時に比べて、パーティのレベルも技も装備品も充実しているはずなので、無理もありませんが...





グラコスを倒すと夢の世界に魔法都市「カルベローナ」が復活しますが、この先ストーリーを進めるためには、この「海底神殿」で「すなのうつわ」を手に入れて、さらにそれをバーバラに持たせておく必要があります。
「すなのうつわ」を取り逃したままグラコスを倒して脱出したりするともう一度来て探す羽目に遭うので、忘れずに回収しておきましょう。





...久々ゆえに長丁場になりましたが、今回の再プレイ日記はここまでとします。
あともうちょっとで終盤に入る頃。この再プレイ日記の終了も間近か?


御興味がございましたら、今後もよろしくお願い致します。
それでは。

2018年02月27日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・7

夜分遅くに今晩は。ドラクエシリーズは6と8しか経験していない、「暇人の独り言」管理人です。



両作品ともパーティキャラクターが好きになったため、気合いを入れて遊んだものでした。
6の方は今まさに再プレイ日記を綴っているので良いとして、8のキャラクターについてもじきに語ってみようかと考えています。
…実行するかどうかは不明ですが。





さて、今回の記事もSFC版ドラクエ6の再プレイ日記となります。完成までに1週間以上かかった
綴るのは、下の世界こと現実世界の国「アークボルト」から、上の世界こと夢の世界の町「カルカド」、そして現実世界の国「ホルストック」までの出来事です。
ボス戦が多かった。





「ダーマしんでん」で転職

魔王ムドーを倒すと夢の世界で「ダーマしんでん」が復活し、ついに転職システムが解禁となります。
これ以後は、各キャラクターを何らかの職に就かせた状態で戦闘回数を重ねることで、より多彩な技を覚えさせることが可能となるのです。


当然ながら、どのキャラクターを何の職業に就かせるかは全てプレイヤーの意思ひとつです。
前衛向きの主人公やハッサンを「せんし」や「ぶとうか」にして、後衛向きのミレーユ・バーバラ・チャモロは「そうりょ」や「まほうつかい」にするといった分かりやすいやり方もあれば、逆に前者2人をサポート役にして後者3人を攻撃役にするといったやり方まで、完全にプレイヤー次第。

もちろん、意図的に無職のままで攻略を続ける縛りプレイに興じるのも、ありはありでしょう。



管理人は無職縛りはせず、「ダーマしんでん」に直行してキャラクター達に職を与えました。
その際せめてものお遊びとして各人の職業をランダムに決めようと思い、目をつぶったままで十字キーを動かして、適当なところでボタンを押すことによって決めてみました。


その結果、主人公が「しょうにん」、ハッサンが「とうぞく」、ミレーユが「せんし」、チャモロとバーバラが「そうりょ」になりました。
ミレーユは攻撃技を、バーバラは回復呪文の数々を覚えるものの、本来前衛向きの主人公とハッサンは攻め手がいまひとつ増えず、チャモロはレベルアップだけで覚える技と「そうりょ」で覚える技がかぶりまくりで新技がさほど増えないという事態に…

まあ、これもまた一興というものです(笑)





「アークボルト」の兵士達

魔王ムドー撃破後の旅は、現実世界の国の1つ「アークボルト」から開始。
到着するなり、棺桶を引きずって立ち去って行く奇怪な剣士が登場します。
行く手を塞いで話しかけてみても、「悪いな 先を急ぐんだ。」と無愛想な一言が返されるのみ。


この剣士とすれ違う形で城内に入って国民や兵士達に話しかけると、彼が「アークボルト」の兵士達を圧倒してのけたさすらいの剣士・テリーであることが見えて来ます。
その強さを見込まれて「たびのどうくつ」にいる強力な魔物を倒すことを依頼されたテリーは、倒した魔物の亡骸を入れるための棺桶を引きずり、主人公達を横目に「アークボルト」を発っていた訳です。



そんなテリーの後を追う形となった主人公達は、「ガルシア」・「スコット」・「ホリディ」、そして兵団長「ブラスト」という合計4人の兵士達と戦い、強さを示すよう求められます。

戦う回数は「ガルシア」戦・「スコット」&「ホリディ」戦・「ブラスト」戦の計3回。ただし3連戦ではなく、1戦終える度に宿屋で回復できるので、良心的と言えるでしょう。





最初は、「ガルシア」戦からスタートします。
しかし、こいつはこれといったクセがなく、「スカラ」や「スクルト」で味方の守備力を上げておき、HPが危なくなったら回復するという基本的な対処だけでも勝てるような相手です。
…というより、こいつ相手で負けるような戦力なら、後の2つのボス戦もおそらく突破不可。





続く2戦目の「スコット」&「ホリディ」戦では、2人の兵士を同時に相手取ることになります。


補助系の呪文に長けた「スコット」が、「ルカナン」でこちらの守備力を下げて来たり、「バイキルト」で相方の「ホリディ」の攻撃力を上げたり、挙句には「ベホマラー」で自分達のHPを回復させてのけるのが実に目障りです。

…が、サポート向きの技が充実している代わりに攻撃手段に乏しいという、実に分かりやすい欠点を抱えたモンスターでもあります。
唯一、標的に大きめのダメージを与えて来る「すてみ」は危険ですが、これも「スカラ」や「スクルト」でパーティの守備力を上げておけば、十分凌げる程度のものです。


一方の「ホリディ」は、相方とは逆に攻撃主体のモンスターです。
…が、こいつの攻撃もやはり「スカラ」や「スクルト」でダメージを軽減できるものばかりで、特段に怖いものではありません。

しかも、幾度か「スコット」の身代わりになって、プレイヤー側の1回の攻撃で2回分のダメージを自ら受ける変態ぶりを見せ付けるので、こちらが意図していなくても「スコット」より先に倒せることも十分にあります。



2人が揃っていることで厄介なコンビプレイを披露する連中ですが、裏を返せば1人ずつなら手に負えないような相手ではないということ。実際、どちらか片方を潰せば、残った1人を始末するのはさほど難しくありません。





最後は、兵団長「ブラスト」との戦いになります。
兵隊の強さで知られる「アークボルト」の兵団長だけあって、先に戦った3人とは段違いの実力者です。



「ルカナン」でこちらの守備力を下げてくることなど序の口で、敵1体に大ダメージを叩き出す「せいけんづき」や、敵1グループを攻撃する「まわしげり」・さらには敵全体にダメージを与える「さみだれけん」に「しんくうは」と、強力な攻撃のオンパレードが待ち受けています。
漫然と戦っていれば、あっさり全滅させられかねません。


もっとも、例によって「スカラ」や「スクルト」で守備力を上げれば対処できる技ばかりではあります。
ただし「しんくうは」だけは守備力を上げてもダメージを軽減できないため、喰らった後は回復が必須です。





ちなみにこのブラストには、名も知れぬ幼い息子がいます。父親をやたらと尊敬しており、彼がテリーに負けたのも実力を出せなかったからだと思い込んでいるくらいなので、主人公達が複数人で勝った場合などは当然、「1対1ならお父さんが勝っていた」という主旨の寝言を抜かします。


ならばとプレイヤーが頑張って1対1で勝ってみれば、「1対1だったの? そんなあ…」と意気消沈しつつもなお「きっと鼻水が出てたとか…」などとほざき出す始末。
こんなしょうもない小ネタのために、管理人は「ブラスト」相手にミレーユ1人でやり合い、うんざりする程の長期戦の末に勝利するという無駄な苦労をしました…

まあ、途中までは強い奴と戦うことを楽しめたので、良しとします。



ところで当のブラストの方は、息子に対して「父さんは強いがこいつらはそれ以上に強い」・「お前はもっと強くなれ」という旨の、実に勇ましい教えを説いています。

この、自分に勝った相手を素直に認めて称える器の大きさゆえか、「たびのどうくつ」の魔物・テリー・とどめには主人公達と3度も敗れているのですが、そこに情けない感じは全くありません。
この後どんどん落ちぶれるさすらいの剣士とはえらい違い





もしも1対1で「ブラスト」とやり合う場合は、「スカラ」を覚えているキャラクターを選んで、MPなしで回復ができる「ゲントのつえ」やMPを回復する「まほうのせいすい」を持たせておくのが吉。

「スカラ」で守備力を上げておいて被ダメージ量を減らし、「しんくうは」を喰らったら「ゲントのつえ」で回復、という手順で持ちこたえましょう。


上述の通り持久戦になること請け合いなので、気をしっかり持って攻撃・防御・回復をタイミング良く行うことが重要です。





「たびのどうくつ」の八百長疑惑

兵士全員を打ち負かすと、ようやく主人公達も棺桶を引きずって「たびのどうくつ」の魔物退治へ向かうことになります。

…おかげで、「たびのどうくつ」でのイベントを見終わるまでは常に棺桶が表示される状態。死人が出たような気になって、何だか落ち着きません。



この辺りで嫌なモンスターは、「かくとうパンサー」や「おおイグアナ」。

前者「かくとうパンサー」は、相方の「ホラーウォーカー」と共に洞窟の入り口を塞いでいます。
相方は「いなずま」以外には特に危ない技は使って来ませんが、こいつは「ブラスト」と同様に、「しんくうは」をかまして来るのです。攻撃力も高いため、まさに要注意人物ならぬ、要注意モンスター。

挙句、最奥部でのイベントを見ずに「たびのどうくつ」を抜けると復活してまた戦うことになるので、うんざりします。


攻撃役全員で叩いて、素早く片を付けましょう。



後者「おおイグアナ」は、「やけつくいき」でこちらをマヒさせて来る輩です。
パーティ全員が死亡またはマヒで全滅となるドラクエ6だけに、その危険性は自身の単純な戦闘能力にそぐわず、最上級の域。


「やけつくいき」は封じたり無効化することができないため、やられる前にこいつを倒すしかありません。
幸いにして格段に守備力が高い奴ではないので、こいつも全員で攻撃をしまくって速攻で沈めるのみです。





洞窟の最奥部に辿り着いてみれば、先に出発したテリーが1歩早く、件の魔物である斧を構えたドラゴンと向き合っているところでした。





遅れて現れた主人公達に構わず、ドラゴンと交戦するテリー。
ドラゴンの攻撃をことごとくかわす一方で、自分は幾度も強烈な攻撃を成功させ、一瞬で勝利を収めてしまいます。ただし八百長の疑いあり





これにより、魔物退治を成した者に与えられる約束だった「アークボルト」の国宝「らいめいのけん」は、当然テリーの手に渡ることになりました。

ボス戦続きで苦労したのに大した実入りがないという、これまたプレイヤーにとっては嬉しくない一幕です。



…ただ、このときに国王に話しかけると、「あまり強い剣を持つとそれに頼り過ぎて油断が生まれることもある」という旨の台詞が返って来ます。

徒労をさせられたプレイヤーにとっては単なる気休めに過ぎないように思えますが、実は後々、この言葉の重みを感じる展開に出くわすことに…



余談ながら最初に戦った兵士・ガルシアに話しかけると、主人公達とテリーのどちらが先に魔物を倒すかで賭けをやっていたらしく、「あんたらにカケ…」と逆恨みを言いかけて口を閉ざす様子を見せます。
人を勝手にギャンブルのタネにしおって…





「カルカド」と「しあわせの国」

何だかスッキリしない気分で「たびのどうくつ」を抜けて夢の世界に向かうと、砂漠の中にある町「カルカド」が見つかります。
さびれぶりのせいか、町に入るなり全滅BGMのアレンジが流れるので、変なトラップにでも引っかかって全滅したのかと、一瞬怖くなります。

井戸の水さえ枯れている有様で、住民の中にはここを何もない町と称する者もいますが、武器屋と防具屋と道具屋と宿屋と教会はあります。砂オンリーという殺風景さはともかくとして、重要な施設はしっかり備えているため、プレイヤーにとっては何でもある町と言っても差し支えはありません。


この町には、「しあわせの国」なる場所の噂が立っています。



しかしその内容は、満月の夜に町の外れの海岸に現れる島へ行けば悩みも苦しみもない場所へ辿り着けるというもので、怪しさ100%オーバーもいいところです。さらに、行った者達は誰も帰って来ないというのだから、もはやその正体は現地入りせずとも見えているようなもの。





それでも主人公達はゲーム的な盛り上がりのため真相の確認のために、怪しい噂になびいた住民達に紛れて「しあわせの国」へ向かいます。


すると行きついた先は案の定、魔物だらけの怪しげな祭壇。
主人公達より先に連れ出された上に石像のようにされた住民達を前にして演説を行う魔物・ジャミラスが彼らを愚か者と貶しつつ、「ムドーが滅びても自分がいれば魔族は滅びない」と豪語し、聴衆の魔物共から喝采を浴びているところでした。

そしてジャミラスは、手下が連行して来た主人公達を見るとなぜか血が騒いでならないと言い、自ら彼らを葬ろうと襲い掛かって来ます。



この「ジャミラス」、攻撃力が高いところにもってきて、「かえんのいき」で全体攻撃をして来たり、「ほのおのツメ」を道具として使うことで強烈な火の玉を放って来たりと、なかなか油断できない相手です。
「スクルト」で味方全員の守備力を上げる重要性はもはや言うまでもありませんが、「かえんのいき」や「ほのおのツメ」による火の玉のダメージは「スクルト」では軽減できないし、有効な対抗手段もこの時点では入手し難いのが辛いところ。


賢さに乏しい対処法ではありますが、危険を感じたときには防御を行い、大きなダメージを受ければ急いで回復し、攻撃に出る時には目一杯叩くという基本的な戦法に終始するしかないでしょう。



管理人は前回プレイ時は楽勝したはずが、今回は主人公とミレーユが「おどりこ」、ハッサンとチャモロが「とうぞく」となっていたせいで大苦戦し、危うくこいつ相手で全滅しかける破目に遭いました。
辛うじて1回で勝利することができましたが、成功率50%の蘇生呪文「ザオラル」が何度も失敗したせいでチャモロのMPが尽き、ハッサンだけは死んだままとなりました。

「ザオラル」のヘボさのせいで、こんなことに…



このことから、戦闘メンバーの就いた職業次第で楽勝にも辛勝にもなる戦いと言っていいでしょう。
…もっとも、「ムドー」撃破後の戦闘は、大体そういうものではありますが。





戦いに勝つとジャミラスは「…さま」と、何者かに従っていたことが伺える台詞と共に散り、こいつによって封印されていた「メダルおうのしろ」が復活します。
これ以後、「ちいさなメダル」を一定数集めてここに持ち込むと、褒美として貴重なアイテムが貰えるのです。

袋の肥やしになっていた物体が、ついに役立つ時。



また同時に、夢の世界における船「ひょうたん島」が自由に使えるようになります。
これでストーリーが進むのは無論のこと、ストーリー上ではもうしばらく後になって訪れることとなる「まじゅつしのとう」にすぐさま向かうこともできます。


ドラクエ6では自分より弱い敵を倒しても職業の熟練度は上がらないという仕様になっているのですが、この「まじゅつしのとう」に登場するモンスターは、こちらがどれほど強くなろうと職業の熟練度を上げるのに利用できるのです。

「ダーマしんでん」と同じく夢の世界にあるため、色々と煩雑な職業絡みの作業が多少は簡易になります。


流石に「ひょうたん島」入手直後ではきついモンスター共ですが、それでも少し戦えば十分にやり合えるようになるので、キャラクター達を修行させるつもりで攻め入ってみるのもいいでしょう。





ホルス王子と洗礼の儀式

「ひょうたん島」を利用して行ける南方の島には現実世界へと通じる階段があり、そこを下りると、近くに「ホルストック」という国と、その統治下にある村「ホルコッタ」が見つかります。



この「ホルストック」の王家には洗礼の儀式を受けるというしきたりがあるのですが、それを嫌がって逃げ回っているのが、同国のホルテン王の息子・ホルス王子。
15歳にもなって食事をつまみ食いしたり、城内の少女のスカートをめくったりと、まるで幼稚園児か小学生のような行動の絶えない困り者です。

なお、ネットで見たところによれば、冷静で生真面目なチャモロと同い年とのこと。
歳が同じと言うだけでの比較も妙ではありますが、千差万別という言葉が真っ先に浮かびます…





ホルテン王の頼みでそんなホルス王子の護衛を務めることとなった主人公達は、何度も逃げ出すホルス王子に手を焼かされつつ、難敵の試練が立ちはだかる「せんれいのほこら」の内部を進みます。



このダンジョンで嫌なモンスターは、ザコ敵の「ヘルゼーエン」と、ボスの「しれんその3」。



ザコの「ヘルゼーエン」は、見た目には大した迫力ではないものの、敵1グループに強めの炎を浴びせる「ベギラマ」をかましてきたり、それをMP消費なしで放てる「いかずちのつえ」を使ってきたりと、存外危険な相手です。
そのくせ集団で登場することも多く、パーティのHPとMPを温存しておきたいプレイヤーにとっては、本番の試練であるボス共と並んで試練っぽい存在かもしれません。

ガチガチの魔法使いだから打たれ弱いだろう…とか思いきや、HPが多かったり効き辛い攻撃も少なくなかったりという、何ともしぶとい奴。


とにかく、回復や防御でパーティを守りつつ攻撃を重ね、各個撃破を徹底するべき相手でしょう。



一方、ボスである「しれんその3」は、まさに試練という名に相応しい厄介者です。


何と、毎ターン2回行動する上、うち1回は確実に「ルカナン」をぶっ放して来ます。


攻撃を仕掛けて来るのは1ターンに1回ということになる訳ですが、その「ルカナン」で守備力を下げられたところにこいつの攻撃を喰らうのは、かなりきついことになります。
特に、限界まで守備力を下げられたりした日には、1回の攻撃で葬られることは必至です。


言うまでもなく、こいつ相手の戦いは「ルカナン」を無意味にしてやることが最重要です。2人がかりの「スクルト」で低下を上回るくらい守備力を上げるか、パーティの中の誰かに「スクルト」を使わせ続けて守備力低下を打ち消すといったあたりが、もっとも分かりやすい対処法でしょう。



ちなみに管理人、今回の再プレイでは長らく無敗を貫いてきたのに、とうとうこの「しれんその3」のせいで初の全滅を喫しました。チャモロが時々命令を無視して勝手に遊んでしまう「あそびにん」になっていたのが最悪のガンだったのです。
おかげで「スクルト」の効果が敵の「ルカナン」に消されてしまい、全員がやられる事態になりました。

前回プレイ時も「しれんその3」相手で1度全滅したので、今度こそ1発で勝てるようにと備えて来たつもりがこんなことになるとは…
どうにも悔しくて仕方がありませんでした。

結局、「ぶとうか」になっていたバーバラを戦闘メンバーに加えて勝利しましたが…
ランダムに転職先を決めるこのプレイング、しょうもなく見えて実は高難易度なのかも?





苦戦の末にほこらの最奥部に辿り着いてみると、神父の立ち合いの下で滝行をやることが洗礼の儀式の内容であったことが発覚。道中の試練は何だったんじゃい

これまでは幾度も逃げ出していたホルス王子ですが、どうしてもやらなければダメだと神父に言われるとついに意を決して、誰に引っ張られるでもなく自分から滝に打たれます。



そして儀式を終えて城に戻ると、父親のホルテン王からはいつでも王位を譲ると言われるものの、ホルス王子はもう少し修業する時間をもらいたいと言い、辞退します。


その後はつまみ食いやスカートめくりといった幼稚な真似もしなくなりますが、いざ成長されるとそれはそれで寂しいのか城内にも戸惑う者達がおり、根っから嫌われていたわけではなかったことも伺えます。
子供と遊んでやったり、顔見知りの老人を素直でないながらも気遣ったりといった美点が元からあったため、年齢以上に幼いイタズラによって本気の憎悪を買うことはなかったのでしょう。


自室に戻ったホルス王子に話しかけると、自分は立派な王になれると思うかと主人公達に問うて来ますが、「はい」と答えれば「お世辞が上手いな」、「いいえ」と答えれば「なかなか正直だな」と、何とも落ち着いた態度を見せます。

それ以後は話しかけるたび、自分に洗礼を受けるようしつこく迫って来た主人公達の姿を通して「諦めなければ報われる」と考えるようになったことを語るのです。


滝行をやっただけでここまで変わるとは…





「まほうのカギ」で次の土地へ

務めを果たした後でホルテン王に話しかけると、「まほうのカギ」がもらえます。これで「ホルストック」の西の民家にある井戸からも、2つの世界を行き来できるようになるのです。

しかし管理人、チャモロが「あそびにん」をマスターするまではストーリーを進行させるより、職業熟練度を上げることにしました。
また大事な局面でサボられて全滅するのは御免被りたいゆえの判断でございます。



とんだ失策で全滅ゼロでのクリアが夢と消えてしまいましたが、それは1つの思い出と片付けて、今後もクリアするまでやって参ります。


それでは、また次回の再プレイ日記にて。

2018年02月16日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・6

夜分遅くに今晩は。先日初めてゲームセンターで「戦え!ドラゴンクエスト スキャンバトラーズ」を遊んで来た、「暇人の独り言」管理人です。



「戦え!ドラゴンクエスト スキャンバトラーズ」は管理人の地元近くにはなかったゲームでしたが、所用で遠出をした先のゲームセンターで見つけたので、1度だけ遊んでみたのです。
好きなキャラクターのカードが当たれば嬉しかったのですが、手に入ったのは「よろいのきし」でした。
ミレーユが欲しかったな…


余談ながら、同ゲームを遊んだのは、丁度管理人が再度プレイしているドラクエ6のキャラクターが目立っている時期だったためでした。
我が人生、色々とタイムリーな事に出くわしております。





さて、今回の記事はドラクエ6の再プレイ日記とします。
…が、遠出する日の前夜にプレイした関係上、終わらせたのは本物の魔王ムドーを倒して上の世界の「レイドック」に戻ったところまでという短い部分のみです。
この間の長丁場とはえらい違い。





「ムドーのしま」を行く

本物の魔王ムドーとの戦いに臨む前に、まずは溶岩だらけであるのと同時に嫌らしいモンスターが多く出て来る「ムドーのしま」を踏破する必要があります。



ここに出て来るモンスターの中で最も嫌なのは、「マッドロン」。
敵1体を即死させる呪文「ザキ」を使う上に4匹がかりでの登場も多く、蘇生手段の乏しいこの段階では実に危険な輩です。

死人を50%の確率で蘇らせる「ザオラル」が必須の相手ですが、これを使えるのもまだチャモロ1人だけで、彼がやられてしまえば全滅の危険が一層増すことになります。


「ザキ」はいざ使われてしまえば、狙われたキャラクターが生き延びるか倒されるかは運次第なので、これをやられる前に「マッドロン」を潰すのが鉄則です。


幸いにして敵1グループの呪文を封じる「マホトーン」がよく効くので、こいつが出てきたら何よりもまず先に「マホトーン」を浴びせて無力化してやりましょう。





ところでこの島の出口近くでは、「王子さま どうかご無事で」と書き残したドラクエ名物ただのしかばねが見つかります。

王子の無事を願いながらムドーの居城の近辺で息絶えていることからして、一般市民や流浪の冒険者ではなく、「ムドー」に抵抗するどこかの国の兵士だったと想像されます。
もっとも、下の世界においてムドーに挑んでいた国は「レイドック」くらいのものなので、おそらく同国の関係者なのでしょうが…


地味に気になる存在ですが、そこは結局ただのしかばね。素性は不明のまま、いつしかプレイヤーにも忘れ去られる運命です。

哀れなり。





「ムドーのしろ」を行く

「ムドーのしま」を抜けると、たき火を囲って主人公とミレーユが語らっているところにハッサンが戻って来るという、プレイヤーがオープニングで見たのと酷似した光景が描かれます。
しかばねの件はここで忘れてもOK

オープニングの時との大きな違いは、ムドーの幻術を打ち破る「ラーのかがみ」を持っていることと、新たな仲間・チャモロが加わっていること。
今度こそムドーを討つべく、4人はミレーユが吹いた笛の音によって現れた黄金の竜に導かれ、再び「ムドーのしろ」に攻め入ります。





城内にはハッサンそっくりの石像が道を塞ぐ形で居座っているのですが、これに近付くとイベントが発生。



何と、ハッサンと、ハッサンそっくりの石像が融合します。



その直後ハッサンは、自分が大工の家の出身であること、大工仕事が嫌で家を飛び出して旅の武闘家となったこと、主人公達と共に魔王ムドーに挑んだものの敗れて現在に至っていたことを思い出します。

「ラーのかがみ」を探す道中で大工としての技術を発揮したり、「サンマリーノ」の大工の家に立ち寄るとその家の息子と思われたりと、きちんと伏線は張られていましたが、ドラクエ6には珍しくここに来てついに回収となりました。


ここでハッサンは、他のキャラクターは転職を経なければ覚えられない高威力の打撃技「せいけんづき」を思い出します。敵1体に大きめのダメージを与えられるので、その頼りがいは言わずもがなです。

ついでに、肩書きが「たびのぶとうか」から「だいくのむすこ」に変わるおまけ付き。しかし、意味は無い。





「ムドーのしろ」は序盤の山場ゆえ、現れる敵も強力です。
単純に攻守ともに強い「デビルアーマー」や、「メラ」より強力な炎の呪文「メラミ」や味方1体の攻撃力を上昇させる呪文「バイキルト」を操る「ようじゅつし」など、手強い奴等がぞろぞろ登場します。

ただ、こいつらとの戦いを凌いで城内を散策すれば、ハッサンの武器「ほのおのつめ」が入手できます。
攻撃力の高さもさることながら、道具として使用すればMP消費なしで「メラミ」を放てる優れものです。
これを使うかどうかで、「ムドー」戦の難易度は左右されることでしょう。





ムドーとの決着

城の最奥部まで進めば、久しぶりに本物の魔王ムドーと対峙。
オープニングの時と同様に石にされてしまうかに思えた主人公達ですが、「ラーのかがみ」を使ったことで奴の幻術を破り、ついにお互い真正面から戦うこととなります。





本物の「ムドー」とは2連戦をやることになりますが、1戦目はレベルを上げているほど楽に勝てるはずです。
おともに「きりさきピエロ」が2体登場しますがこいつらはさほど厄介な存在ではなく、本丸の「ムドー」も対処できないような技は使わないため、通常攻撃だけでも何とかなります。

…と言うより、通常攻撃だけで、しかもHP・MPともに満タンに近い状態で勝てなければ、2戦目で全滅させられると思っていいでしょう。





正念場はやはり、「ムドー」との2戦目。
背景やBGMが1戦目から変化することも緊張感を与えて来ますが、何よりもおぞましいのは、「こおりのいき」と「いなずま」を放ってくること。
いずれも50ポイント前後のダメージを叩き出す技で、両方を喰らうと100ポイント超えのダメージになることもざらであり、HPが200ポイントに届かないくらいの戦力にとっては大変な脅威です。


困ったことに、「こおりのいき」や「いなずま」のダメージを軽減できる装備品はカジノの景品であったり高価な一品物であったりと、実に入手し辛いです。
さっさと「ムドー」を倒したいプレイヤーは、レベルと戦略に任せて勝ちにいくことになるでしょう。

その場合は少なくとも、「こおりのいき」や「いなずま」を喰らった後は必ず回復すること、HPが50ポイント前後まで落ちたキャラクターには防御をさせつつ他のキャラクターの手によって回復させること、死人を50%の確率で生き返らせる「ザオラル」を使えるチャモロやMP消費なしで80ポイント以上のHPを回復できる「ゲントのつえ」を持たせたキャラクターを死なせないということは、絶対に守らなければならないと考えます。



1戦目と違って余計なおともは出ませんが、それも当然と思えるだけの強さを見せつけて来ます。ここまでのドラクエ6における戦いで最も危険と言っても過言ではありません。

伊達に長い時間をかけて追いかけさせた宿敵ではないと、称えるべきでしょう。





ちなみにレベルについて言うと、管理人のパーティは、主人公がレベル22、ハッサンがレベル23、ミレーユがレベル20、チャモロがレベル16でした。この戦力で1戦目は楽勝だったものの、2戦目は「こおりのいき」と「いなずま」に苦しめられて全滅寸前になったことも幾度もあったものです…

しかし防御や回復を駆使して何とか1度も死人を出さずに生き延び、本物の「ムドー」を1発で撃破することに成功しました。
やったぜ。





旅は続く

これでめでたくドラクエ6をクリア…とは、なりません。

魔物は絶滅していないし、主人公はレイドック王子であるものの以前のハッサンと同様に肉体から分離された精神体であることをレイドック王妃・シェーラから告げられたりと、問題は数々残っています。



今後は上の世界こと、夢の世界に復活した「ダーマしんでん」で様々な職業の力を磨きつつ、あっちこっちでパシられながら世界に真の平和をもたらすための旅の始まりです。

これから本物のラストボスを倒すまでに、管理人は何度再プレイ日記を綴ることになるのか?
…もしもご興味がございましたら、どうか見守ってくださいませ。





それでは、また。

2018年02月13日

SFC版ドラクエ6を再プレイ・5

夜分遅くに今晩は。RPGではレベル上げに没頭する主義の、「暇人の独り言」管理人です。



昔はとにかくストーリーを進めたい思いから、敵と出会っても面倒くさがってすぐに逃げ出していました。まともに戦っていたのは、どうしても逃げ出せなかった時くらいのもの。そんな調子だったため、ボス戦では一発で勝てなかったり、連敗を喫してようやくレベル上げに向かうという情けない有様も多かったものです。

しかし、元々バトルもののゲームが好きな管理人、気付けば今ではすっかり戦闘狂なプレイヤーと化し、レベル上げをやり過ぎるくらいになっています。
バトルもRPGの醍醐味であることを見つめ直したのと、ボスに負けてからやっとパーティを鍛えるくらいなら最初から鍛えておいた方が早いことを幾多のゲームで痛感したのが、変貌の主たる理由です。



昔からこういう主義だったら、全ゲームで全戦全勝できたかも?
…というのは流石に言い過ぎですが。





そんなレベル上げ主義に転向した管理人より、今回は5度目のSFC版ドラクエ6再プレイ日記をお届けします。



今回報告する部分は、下の世界の「レイドック」で城内に潜り込んだ後、「ラーのかがみ」を入手して上の世界の魔王ムドーを倒して、「ゲントのむら」に着いたところまでです。道中では4人目の仲間・バーバラと、5人目の仲間・チャモロがパーティに加わりました。

かなりざっくり書いたので短く見えるかもしれませんが、実際には大きな出来事が相次いだあたりです。
そのため今回の再プレイ日記は長丁場になりますが、よろしければお付き合い願います。





ニセ王子騒動

最初は下の世界の「レイドック」についてですが、ここでは「サンマリーノ」に続いて嫌なイベントを起こさなければなりません。


内容は、防具屋で売っている「きぞくのふく」を買って主人公が装備し、行方不明の王子になりすまして城へと潜り込むというもの。


この状態の主人公を見た城の兵士達は皆、主人公を本物の王子と信じ込み、城内へ招き入れてしまいます。上の世界の「レイドック」にいたソルディそっくりの兵士長・トムは特に強く本物の王子と信じ、眠り続ける国王と王妃の元まで主人公を導いてくれます。

しかしそこに、国王と王妃が動けないのをいいことに悪政を敷く大臣・ゲバンが現れると、王子が可愛がっていた亡妹の名前を答えられないことから本物でないことを見破られ、主人公達は城から追放されます。
そしてトム兵士長は、ゲバンから責任を取ってもらうと迫られ、辺境の地へと叩き出された挙句に魔物と戦い死することになるのです。



主人公一派が明らかに正しくない行動をした上に死人まで出ることになるイベントのため、あくまで目撃者になるだけで死人も出なかった「サンマリーノ」における一件よりも気分が悪くなることは必至です。


しかも、トム兵士長を死に追いやったゲバンは後に失脚するくらいで、それ以上の報いを受ける様子はありません。強いて言えば上の世界のゲバンは投獄されることになりますが、そちらは単に嫌味な性格の金持ちに過ぎないため、プレイヤーとしては「こっちを牢屋に入れても意味ないのにな」という不満が残ります。
せめて、トム兵士長が生きていた、という展開があればまだ救われたことでしょうが、ずっと後に思わぬ場所で再会するのはソルディの方。



ドラクエ6にはいくつか見られる、不愉快になるだけで憂さを晴らす機会のないイベントの1つでした。





「アモール」の悪夢

陰鬱なイベントを終えて、水清き町「アモール」に向かうと宿屋は満室。
仕方なく教会の下働きをしている老婆・ジーナに煙たがられつつ泊めてもらうと、目覚めるや否や、水清き町の流れが突然真っ赤に染まる現象が発生します。

その原因は、老婆と同じジーナという名の若々しい女盗賊が、相棒の盗賊の血が付いた剣を町の上流にある洞窟の水で洗っていたせいでした。

超迷惑。



「アモール北の洞窟」の奥まで進んでみると、ボス「ホラービースト」がジーナの相棒・イリアに襲い掛かっている光景に出くわします。近付くと即刻、ボス戦開始です。



攻撃力・防御力ともになかなか高い奴なので、「スカラ」で味方の守備力を上げ、「ルカニ」で「ホラービースト」の守備力を下げておくのが定石でしょう。

「メダパニダンス」でこちらを混乱させてくるのが最も怖いですが、このSFC版においてはミレーユが混乱しないようになっているので、彼女の重要性がここまでで一番増す戦いと言えます。混乱した主人公やハッサンから攻撃をされても生き延びられるように、「スカラ」で守備力を上げ、「ホイミ」で回復することを欠かさないことが肝要です。

…運良く主人公とハッサンが混乱しなかった場合、サポート以外に大した仕事はなくなりますが。



こいつを無事に倒せば、イリアとジーナは合流して洞窟を去って行き、アモールの水も元通りになるという流れです。

そして再び教会で一夜を明かすと、老婆ジーナの前に年老いたイリアが現れ、2人は再会を喜びます。
そこでジーナから、イリアの形見ということにしていた「月鏡の塔」のカギを譲られ、これでようやく「ラーのかがみ」の入手に取り掛かれるようになるのです。

長かった…





塔とカガミとバーバラと

しかし、「月鑑の塔」に入ってみればまたまた面倒事の嵐。
まず塔に入るなり鏡だらけの部屋で、早くも行き止まりかと思いきや、一番左の鏡を2回調べると「ポイズンゾンビ」3体とのボス戦に。

もちろん、勝たなければ先へは進めません。



「ポイズンゾンビ」共の大きな特徴はやはり、こちらを通常攻撃で「どく」状態に、「もうどくのきり」で「もうどく」状態にしてくること。
前者は戦闘中には何ら悪影響がありませんが、後者はターン終了時にダメージを受けてしまう状態異常なので、喰らったら即刻「キアリー」や「どくけしそう」での治療をしなければ危険です。

この段階では「キアリー」が使えるのはミレーユだけなので、「どくけしそう」を用意していないプレイヤーにとっては、またもや彼女の存在感が大きい戦いになるでしょう。


ちなみに「ポイズンゾンビ」共は、「どく」状態のキャラクターには「もうどくのきり」を使って来ないため、「どく」状態になった時はわざとそのまま放置しておけば「もうどく」対策に利用できます。
ざまあみろ。


HPが多い上に「ホイミ」で回復する奴らなので、しぶとさはかなりのものです。
長期戦になることが見込まれますが、音を上げずに粘りましょう。





他にこの「月鑑の塔」の中で嫌なモンスターは、「シャドー」と「あくまのカガミ」あたり。
前者は物理攻撃が通じにくく「つめたいいき」を吐いてくる奴で、後者はこちらの攻撃呪文を跳ね返す上に「モシャス」でパーティキャラクターに化けてパワーアップしてくる輩です。

守備力の高い「シャドー」には単体に対しての強めの物理攻撃や攻撃呪文で、こちらの呪文を跳ね返す「あくまのカガミ」にはとことん物理攻撃で攻め立てることになるでしょう。

心なしかこのダンジョン、元々エンカウント率が高めに感じるドラクエ6の中でも、特にエンカウント率が高く思える場所です。しかも苦戦する割には経験値が大した量でないためレベルも上がりにくく、モンスター共の顔を見るのも嫌になってきます…

こいつらみたいに中途半端に強い敵って本当に嫌。





塔を上って行くと、途中で新たな仲間・バーバラが見つかります。
当初の主人公やハッサンと同様、半透明の姿をしていて鏡にも映らないものの、以前入手した「ゆめみのしずく」を使えば姿が見えるようになるのです。

そして「ラーのかがみ」を手にすると、このバーバラが正式に仲間入りします。



…が、その初期レベルは僅か2という低さ。流石にレベル2の時の主人公と比べるとマシなパラメータではあるものの、到底頼れたものではありません。
敵1体に火属性の攻撃を叩き込む「メラ」、敵1体の守備力を下げる「ルカ二」、敵1グループを眠らせる「ラリホー」、敵1グループの攻撃の命中率を下げる「マヌーサ」という4種類の呪文を最初から覚えていますが、唯一の攻撃呪文「メラ」すらも威力が乏しく、やはり転職システム解禁前はまともな攻撃役にはできません。

上の世界の「ムドー」を倒すまで、「ルカニ」で敵の守備力を下げるのが主な仕事になるでしょう。



理由を一切明かさないものの、下の世界の「ムドー」がいる島に辿り着くとパーティから外れてしまい、そこから「ムドー」を倒すまでの間は、5人目の仲間として加入するチャモロが主人公・ハッサン・ミレーユ共々、戦闘メンバーとして固定されます。

下の世界の「ムドー」は強敵で、勝つためには4人をかなり鍛える必要があるため、ただでさえ弱い部類だったバーバラがなお一層、4人に劣るという事態もざらです…



可愛らしい容姿に無邪気で明るい性格という人好きしそうなキャラクターではありますが、戦力としては役立て辛いです。
好みの問題で彼女を「ムドー」戦後も戦闘メンバーとして使いたい場合、レベル上げは無論のこと、たね系のアイテムによる強化も重要になるでしょう。





魔王ムドーとレイドック王

「ラーのかがみ」を上の世界の「レイドック」に持ち込むと、早速その力を発揮するイベントが発生します。



何と、若い男性の姿をしていたレイドック王が、貴族のような女性の姿になってしまったのです。



女性はひと眠りしてから目を覚ますと、自分はレイドック王ではなくその妻・シェーラで、本物のレイドック王は魔王ムドーになっているという、信じ難いことを話します。

プレイヤーは半信半疑ながら、もちろん戦わないシェーラを連れて魔王ムドーのいる「ちていまじょう」に乗り込んでこれを倒すことになります。



この「ムドー」は通常攻撃のほかにも、「かえんのいき」・「メラミ」といった強烈な攻撃で、こちらのHPを大きく削ってくれやがります。当然、回復を怠れば全滅も免れません。
ただし、主人公やミレーユの「ホイミ」や「ベホイミ」に頼り切りになるとMPが尽きて2人が役立たずに成り果ててしまうので、「やくそう」や「アモールのみず」を多めに持っておく必要があるでしょう。


「ムドー」の攻撃はダメージが大きいものの、こちらを状態異常にするようなクセのある技はありません。
そのため回復さえ成功させれば、あとは主人公やバーバラの「ルカニ」で「ムドー」の守備力をとことん下げ、倒れるまで攻撃してやるだけで事は済みます。

攻撃をするべき時と回復をするべき時を見極め、冷静に戦いましょう。





4人目の仲間・チャモロ加入

戦いに勝利してから「ラーのかがみ」を使うと、魔王ムドーがレイドック王であったことが分かり、シェーラの話が全て本当だったことが証明されます。

次いで下の世界の「レイドック」に向かうと、本物の魔王ムドーがまだ存在していることがレイドック王から伝えられ、奴のいる島へ行くために「ゲントのむら」の船を借りる流れに入ります。



その「ゲントのむら」でパーティに加わるのが、5人目の仲間・チャモロ。
当初は村の長老でもある祖父に従い、主人公達を追い返そうとしたものの、突如聴こえて来た「この者達と一緒に旅をするように」という旨の声を神のお告げと受け取り、手の平を返したように友好的になって仲間となります。

ご都合主義的で物語性の薄い仲間入りが多いドラクエ6の中でも、ずば抜けてご都合主義的…



そして、ストーリー上で彼の存在が目立つのは、ここが最初で最後と言っても過言ではありません。
劇中で喋る台詞の量が少ない上、他の仲間達と異なり意外な正体というものも用意されていないためです。そんな影の薄さゆえ、ネット上では「ゲントの杖のおまけ」呼ばわりされている模様…

まあ、複雑なストーリーを背負わせれば人気が出るというわけでもないし、むしろ他のキャラクターも皆これくらいシンプルでも良かったと、管理人は思っていますが。





そんな、いまひとつ目立たないチャモロですが、戦闘面では優秀です。
…とは言っても初期レベルは10で、使える技もHPを回復する「ホイミ」・「ホイミ」より多めにHPを回復できる「ベホイミ」・毒を治療する「キアリー」・敵1グループに風の攻撃を行う「バギ」・敵1グループを光の中に消し去る「ニフラム」を最初から覚えている程度でしかないので、やはり即戦力とはいきません。

それでもチャモロが優秀と言えるのは、転職なしで覚える技のありがたさとパラメータの伸びようが大きいためです。


代表的なのは、死んだ仲間を50%の確率で生き返らせる「ザオラル」を自力で覚えること。
他の仲間だと「そうりょ」に転職しなければ覚えられない技ですが、チャモロはレベルアップだけでこれを覚えてくれます。

さらに初期装備品である「ゲントのつえ」は、戦闘中のみ道具として使用するとMP消費なしで「ベホイミ」の効果を得ることができます。熾烈な戦いとなる「ムドー」戦に臨むプレイヤーにとって、大変に心強い存在となるのです。



ならば分かりやすく「そうりょ」がお似合いのキャラクターか…と思いきや、レベルの伸びに伴ってきっちりとパラメータが強化されるため、転職システム解禁後は攻撃役になっても見事に働いてくれます。

後衛向きに思えて実は何でも問題なくこなせる万能キャラ、という点ではミレーユと似ています。
彼女と違って冴えない容姿ながら高い実力を有しているため、能力で戦闘メンバーを決めるプレイヤーにとっては、このチャモロも縁深いキャラクターとなるでしょう。





…さて、今回の再プレイ日記はここまでとします。次回はもう少しばかりパーティを鍛えて、本物の「ムドー」戦を終える予定。

唐突に開始したドラクエ6の再プレイも、いよいよ序盤の山場となりました。
本物の「ムドー」戦はドラクエ6屈指の全滅ポイントと名高いようで、実際管理人も前回プレイ時は見事に一度してやられましたが、今回は1発勝利を目指してやってみます。



それでは、また。
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