2018年03月16日
SFC版ドラクエ6を再プレイ・9
夜分遅くに今晩は。
この度急ピッチでドラクエ6をクリアした、「暇人の独り言」管理人です。
これまではゆっくり楽しみつつ終えるつもりでいましたが、前々から注目している「星のカービィ スターアライズ」の発売が間近に迫ったもので、取り急いで片を付ける方針に変更しました。
少々準備不足での最終決戦となったため、ラストボスには大苦戦する破目に遭いましたが、無事にクリアできたのでよし。
そういう訳で、これまではゆるりと綴って来たSFC版ドラクエ6再プレイ日記も、急ピッチで完成させることとします。
今回語るのは、「カルベローナ」から「ヘルクラウドじょう」でのイベントまで。
この流れの中でようやく、ストーリー上で必ず仲間になるキャラクターが全員揃うことになります。
…あの野郎、弱いくせにもったいぶりよってからに。
かなりの長丁場になりますが、御興味ある方はお付き合いください。
まずは、夢の世界に復活した魔法都市「カルベローナ」での出来事から。
淡い光が舞う幻想的なこの町は魔法都市との呼び名に違わず、火の呪文「メラ」でたき火を付けたり、回復呪文「ホイミ」でケガを治したりと、魔法を生活の中の一部として取り入れています。
そしてこの「カルベローナ」こそ、「いえでしょうじょ」の肩書きを持つバーバラの故郷。
住民によればこの町が大魔王に封印された時、バーバラは魔法力が反発することによって、精神体となって現実世界に逃れていたとのこと。
その際に迸った魔力の激しさゆえに、バーバラは記憶を失ったのだろうと解説されました。
さらに別の住民によれば、「カルベローナ」の人々はその魔法力の高さに応じて姿を変えることができるそうで、バーバラならドラゴンにでも姿を変えられるだろう、という話もあります。
んなもん「ドラゴラム」覚えれば誰でもできるけどな
町の長老・ブボールに話しかければストーリーは進行しますが、そのブボールのいる部屋の前には「時の砂」なる物質がぶちまけられており、そのまま突進しても無限ループになってしまいます。
この部屋の中に入るには、バーバラに「すなのうつわ」を持たせて町の中に連れ込み、部屋の前でこれを使うことになります。
…という訳で、「海底神殿」で「すなのうつわ」を取りそこねていようものなら、とんだ二度手間になるのです。
決して忘れず、きちんと回収しておきましょう。
無事に部屋の中に入ってブボールに話しかけると、MP全てを使って敵全体に大ダメージを与える「マダンテ」がバーバラへと託されます。
しかしその直後、ブボールは唐突に大魔王から攻撃され、命を落としてしまいました。
自分にとって脅威となる場所を丸ごと封印したり、そこが復活すれば復活したで痛手になる技が継承されることのないように手を打ったりと、大魔王の用心深さは並々ならぬ次元です。
その割に口の軽いグラコスが幹部なのは気にしない
幸いにして僅かに大魔王の力が及ぶのが遅く、奴の恐れる「マダンテ」はしっかりとバーバラが受け継ぎましたが、ブボールの命が失われた事実は変わりません。
数々の魔王達を統べる黒幕の打倒を、改めて主人公達とプレイヤーに誓わせる一幕でした。
このイベントを終えると、バーバラの肩書きが「カルベローナのこ」に変わります。意味はないけども。
さらに、それまで寝ていた住人・カルベ老夫婦が起床します。
以後、「ベストドレッサーコンテスト」のランク3の賞品「きれいなじゅうたん」を持った状態で老人に話しかければ、現実の世界でも低空飛行ができるアイテム「まほうのじゅうたん」に復活させてくれるのです。
ただし、この「きれいなじゅうたん」を手にするまでには、男性限定であるランク2を含め、3回にわたってコンテストで優勝しなければなりません。
普段とは逆に、攻撃力や守備力を度外視して「かっこよさ」を鍛える時です。
男性キャラクターは「かっこよさ」を高めにくいキャラが多く、男性限定のランク2は少々厄介ですが、「かっこよさ」の高い装備品を寄せ集めたり「おしゃれなかじや」を利用すれば、十分に勝ちは見えるレベルです。
高度な工夫は不要なので、とにかく挑戦あるのみ。
「まほうのじゅうたん」がないと伝説の武具の1つ「オルゴーのよろい」を回収できないため、この一手間はゲームクリアに不可欠なのです。
こんなサブイベント感満載の催しがストーリー上必要だとは…
まあ、ランク4からはやり込み要素へと様変わりしますが。
この「カルベローナ」では宿屋を無料で利用できるほか、町中にある「癒しの玉」や「活力の玉」でも一切金をかけずに全回復することができます。
タダ宿万歳。
さて、「カルベローナ」でやるべきことを終えると、4つの伝説の武具集めが本格化します。
管理人は「スフィーダのたて」を先んじて入手しておいたので、残り3つを集めることに。
前述の「まほうのじゅうたん」を持てば、最も簡単に手に入れられるのは「オルゴーのよろい」。これを保有していたのは、グレイス城だったのですが…
「オルゴーのよろい」を有していたグレイス城は今や完全に滅びており、現実世界どころか、夢の世界にさえ残ってはいません。
それというのも、グレイス王が大魔王を倒すために悪魔を使役する儀式に手を染めたためでした。
現実世界のグレイス城にある井戸に入ると、現地で昔に何があったのかを見ることができます。
それによると…
勇者を生み出し得るダーマ神殿や、「マダンテ」を伝えるカルベローナが大魔王に滅ぼされたとあって、「オルゴーのよろい」を有するグレイス城の人々もいつ襲われてしまうことかと戦々恐々。
そんな中、グレイス王は城の学者から、魔物の魂だけを喰らって生きているといわれる悪魔を操る儀式の話を耳にし、それを実行する決断を下したのです。
グレイス王をとことん信頼する者も少なくなかったものの、一方ではその決定に疑問を抱く者も少なくありませんでした。
実際に儀式が敢行されてみれば予想通り、呼び出された悪魔はグレイス王の話に耳も貸さずに彼を一瞬で葬り去ってしまった上、その後も城中に攻撃を降らせてグレイス城を廃墟にしてのけました。
自ら破壊と殺戮の化身と名乗るだけはあり、この悪魔の力は途轍もないものです。
これ以後グレイス城の人々は、夢とも現実ともつかぬ何処かで、永久にこの悲劇的な末路を繰り返す無限地獄に陥ることとなりました…
この回想イベントの最中、兵士長が城内の隠し階段を利用して「オルゴーのよろい」を地下へしまいに行く場面があります。
ご丁寧にも「つるはしでも使わなければ分からないはず」とバラしてくれるため、現実のグレイス城に戻って「おうごんのつるはし」でこの隠し階段を出現させれば、「オルゴーのよろい」を回収しに行けるのです。
なお、当然ながら兵士長は地下でドラクエ名物ただのしかばねになっています。
傍らには血文字で「オルゴーのよろいを勇者の元へ」とのメッセージが刻まれていました。
何とも言えず、悲しい気分に…
…という、重々しさMAXなイベントなのですが、隠し階段の位置さえ知っていれば、回想イベントを完全無視して見つけ出し「オルゴーのよろい」を回収することもできます(笑)
管理人は今回そうしました
今回プレイしているのはSFC版ですが、DS版でこれをやるとミレーユから「ここに階段があるのをなぜ知っているのかは聞かないことにするわ…」という一言が飛んで来ます。
ハッサン・バーバラ・チャモロは隠し階段が見つかったことへの驚きに終始しているのに対し、ミレーユだけはプレイヤーの事情を見透かしているかのような冷静さです。
流石は夢占い師の弟子?
言うまでもないことですが、回想イベントを無視して「オルゴーのよろい」を入手してもゲーム上でペナルティ等を受けるようなことはないので、安心です。
見覚えのある山を登っていくと、その道中に金髪ノースリーブのダサい男とドラゴンボールの青年期孫悟飯の如くに逆立った青髪の青年という、これまた見覚えのある2人が見つかります。
近寄ってみれば、前者は夢の世界にもあった村「ライフコッド」の住人・ランド、そしてもう1人は言わずもがな、主人公と全く同じ姿と名前の青年でした。
魔王ムドーを倒してから長らく捜し続けて来た主人公の実体は、ついにここで見つかったのです。
ムドーの力で石化していたであろう主人公の実体は、理由は不明ながら既に復活していました。
しかし、精神(プレイヤーが動かしている主人公)と分離させられたことから、バーバラや以前のハッサンと同様に記憶喪失になっており、「ライフコッド」の近辺で行き倒れていたところを村の少女・ターニアに拾われて、彼女の家で厄介になっていたようです。
ここからは僅かな間ではありますが、主人公が喋るというかなり珍しい展開が楽しめます。
…プレイヤーが動かしている精神の方ではなく、ここで出会った実体の方なので、他人が喋っているような感覚ではありますが。
「ライフコッド」に入って主人公の実体と融合しようとすると、実体はこれを拒否し、逃げ出してしまいます。
後を追ってもう一度会話すると、精神(プレイヤーが動かしている主人公)に触れられたことで記憶を取り戻したようで、自分が「レイドック」の王子であることや、呪いをかけられた両親を救うべく魔王ムドーに挑むも敗れたことを振り返りました。
あらすじ解説をありがとう。
そして、ムドーが倒れた以上は1人に戻らなければならないとの認識は示したものの、今の生活が気に入っている、融合した後に人格がどうなるのか分からなくて怖いという理由から、融合の実行はまたも見送ります。
しかし、そんな会話をしていたところに「ライフコッド」の子供が走り込んで来て、村が襲われているとの知らせが…
急いで「ライフコッド」に引き返してみると、確かに村には魔物が現れていました。
その口ぶりからすると、主人公を葬るために差し向けられた連中だったようです。
一目散にターニアの元へ向かった主人公の実体に代わり、主人公の精神(プレイヤーが動かしている方)と仲間達は、村の中で暴れ回る魔物共を打ち倒すことになります。
冒険が始まった場所と同じ名前だけど違う場所という不思議さや、のどかな村が炎上しているという衝撃的な映像から、印象に残りやすいシーンでしょう。
…事が終われば、焦げ一つ残らず元に戻りますが。
村で暴れるモンスターの中で、一番危険なのは「ずしおうまる」。
敵全体を攻撃する「さみだれけん」以外にはこれと言った技は使って来ませんが、攻撃力が高ければHPも多いという、シンプルゆえに苦戦する相手です。
ただ幸いにして、このイベントが終わるまでの間は、教会の神父に話しかければ無料で全回復できます。
という訳で、MPの節約など考えずに遠慮なく攻撃し、確実に沈めてやりましょう。
…それにしてもこいつらと互角に渡り合えていた村民達って、一体何者…?
最初から村を徘徊している魔物共を蹴散らすと、今度はターニアの家にも魔物が出現します。
居合わせていた主人公の実体が応戦するものの、相手の魔物も主人公の実体1人では倒せない程の腕利きでした。
追い詰められた主人公の実体は、1人に戻った時に自分が消えてもターニアを見守るという条件を精神(プレイヤーが動かしている主人公)に呑ませた上で、遂に融合を実行しました。
これにより、主人公は敵全体に雷を叩き落す呪文「ライデイン」を使えるようになります。
…が、既に「ゆうしゃ」職を経験して体得済みの場合は特に利益なし。
この間魔物は融合を阻止しようともせずに紳士的に待っている職務怠慢ぶり
そして、標的である「まおうのつかい」と直接対決。
こいつは火の息を浴びせる「かえんのいき」や、強烈な氷の刃を降らせる呪文「マヒャド」と言った、全体攻撃の危険さが目立ちます。
戦闘メンバーには、ブレスのダメージを軽減する「フバーハ」と呪文のダメージを減らす「マジックバリア」を覚えておいてほしいところ。
ついでに火や氷や風と、かなりの種類の属性攻撃を無効化してしまうようなので、攻め手に困る奴です。
「バイキルト」で攻撃役の攻撃力を上げつつ「はやぶさぎり」や「まじんぎり」、「ばくれつけん」などで仕掛けてみましょう。
覚えたての「ライデイン」も効くので、それに頼るのもありです。
ちなみに、2人の主人公を融合させずに「まおうのつかい」とやり合うこともできますが、それを目論んだ時には親切にも2回にわたって戦うかどうかをしつこく確認してもらえます。
これを忠告だと受け止めずに強行してしまうと、より強い「まおうのつかい」と戦う羽目に遭います。
レベルと戦略次第できちんと勝てるようになってはいますが、この強い方に勝っても、別に実益らしい実益はありません。
はっきり言って疲れるだけなので、とっとと主人公を融合させましょう。
魔物達を始末した後は、「レイドック」に向かえばイベントが進行します。
一足先に訪れていた夢占い師・グランマーズによって、以前ニセ王子とされた主人公こそが本物の王子であったことは城の人間達にも伝わっており、新しい兵士長・フランコやその部下である兵士達から盛大に迎えられました。
これで本来の主人公に戻れた…と思ったものの、グランマーズによれば、ハッサンやミレーユと違ってあまりに長い間精神と肉体が分けられていたために、完全には元通りに戻れなかったとのこと。
夢の世界の「ライフコッド」で「むらのしょうねん」として過ごした精神の人格がベースになったようですが、そこに本来の立場である「レイドックおうじ」としての記憶もところどころ取り戻したことで、「ライフコッド」の人々とも「レイドック」の人々とも、お互いに何とも言えない違和感を感じるようになりました。
この主人公、本来の自分に戻ったせいで親しかった人々と馴染めなくなるという、なかなかに不憫な運命を背負っている奴です…
その晩に城内を歩き回り、ムドーに挑む前の日々をぽつりぽつりと思い出しながら一夜を明かすと、翌朝レイドック王から「セバスのかぶと」がもらえます。
ちなみにこのイベントを終えてからは、「マーズのやかた」に立ち寄っても泊めてもらえなくなり、現実世界からタダ宿が消えることになります。
ちくしょうめ…
伝説の剣の噂を耳にして立ち寄ることになるのは、雪の降りしきる村「マウントスノー」。
ここでは夢の世界の町「カルカド」以来久しぶりに、村の中に入るなり全滅BGMのアレンジが流れます。
何事かと思って村の様子をよく見ると、何と住民達が氷漬けになっているのです。
村の中で唯一無事でいる老人に話しかけると、「北東のほこらには絶対に近付くな」と忠告して来ます。
…が、この台詞は「北東のほこら」に向かえというヒントだと受け取ることが正解です。
RPGを遊んだ経験が多いプレイヤーほど、すぐ分かることでしょう。
余談ながら、DS版ではハッサンが仲間会話で「じいさんがほこらに行けって言ってるぜ」とまで言い出す始末。
最早ネタにされとる。
その「北東のほこら」の中は雪と氷だらけで、怪しげな女が1人いるのみ。
女に話しかけてみると、村のゴランという若者に自分のことを聞いてみろ、などと言われて「マウントスノー」に逆戻りすることに。面倒くさい
村に戻って先程の老人にもう一度話しかけてみれば、ゴランが若者だったのは50年も前の話で、自分がそのゴランだと明かします。
そしてゴランは再度、「北東のほこらには絶対に近付くな」と繰り返します。
もちろんこれに背いてもう一度「北東のほこら」に向かい、ゴランが老人になっていることを先程の怪しい女に伝えると、人間が年を取ることを忘れていたとこぼすと共に、ゴランから自分の正体を聞いただろうから答えてみろ、と迫って来ます。
しかし、そのゴランからは「ほこらに近付くな」としか言われていない主人公達。
当然、女の問いには正解できません。
そのことで女は、ゴランが自分の素性を喋らなかったと悟り、主人公達の前で自ら正体を現します。
女は人間ではなく、この地方の自然を守る雪女・ユリナだったのです。
ユリナは昔、雪山で行き倒れていたゴランを助けたものの、「私のことを誰にも話さないように」という言いつけを破られたことから、ゴラン以外の村人を全員まとめて50年以上氷漬けにするという、傍迷惑にも程がある報復を行っていたのでした。
…が、そのゴランが主人公達に自分のことを話さなかったと知ると、あっさりと村にかけた呪いを解いてのけるのです。
ゴランに非があることは厳然たる事実ですが、約束を破られた仕返しのために無関係の者達を巻き込んだり、そうかと思えば50年という月日を要したとはいえ割と簡単に許したりと、一貫性のない場当たり的な言動には何だか腑に落ちないものが残ります。
ストーリー上でユリナに関わるシーンはこれだけですが、「マウントスノー」復活後に彼女に話しかけると「私がゴランを助けたりしなければこんなことにはならなかったのに…」などと言うようになります。
「マウントスノー」にもたらしたことについて当人なりに思うところがあるのかもしれませんが、だとするとその原因はゴランを助けたことより、約束を破ったゴラン1人に対して直接仕返ししなかったことにあると思えてなりません(DS版ではバーバラも「ゴランを助けたことと約束を破ったことは別の話」と反論している)。
なお、この台詞にはさらに「これからは雪山で倒れている人間を見ても、自然の定めかもしれないからそのままにしておこう」との言葉が続きます。
自然を守る存在としては、確かにそれがあるべき立ち位置でしょう。
が、その役目に徹するのなら、若き日のゴランのことも見捨てるべきだったことは言うまでもありません。
彼を救った以上、今後ユリナが自然の定めに従って雪山で人間を見殺しにすれば、それはゴランだけが特別扱いされたということになってしまう訳です。
私情ひとつで立ち振る舞いがぶれるようでは、自然を守る存在としてはお粗末と言わざるを得ないでしょう。
童話といいこのドラクエ6といい、どうして雪女って自然の脅威を伝える存在と言われる割には恣意的な行動をする奴が出てくるのだろうか…
一方のゴランは「マウントスノー」復活以後に話しかけると、「若い頃のあやまちは誰にもあるもの、おそれずに信じた道を進むことで人は成長すると言うが、ならば自分のあやまちも自分の人生にとって意味があったのだろうか」という旨の、何とも答え辛い問いを投げかけて来ます。
グレイス城での一件に劣らぬ、重苦しさ100%オーバーの台詞。
ゴラン本人にしかその答えは見出せないことでしょうが、肝心の彼もよく分からないとのこと。
ただ、「50年の月日は…あまりにも長すぎた。」という、疲弊を窺わせる静かな一言が、何よりもプレイヤーの心に突き刺さって残ります。
ユリナが自分を許してくれたかなどどうでもよくなってしまったと発言することも、全てはこの一言に尽きるのでしょう。
この台詞の前には、主人公達が物を言う隙もありませんでした。
ただ、これは管理人の私見なのですが…
ゴランは若き日に約束を破るという過ちを犯したことでその重みを痛感し、そして今では同じ過ちを繰り返すことはなくなっていました。
これこそゴランが過ちを切欠に成長した証と受け取れる余地があり、そう考えればゴランの過ちも彼の人生にとって意味があったと言えるのではないか…と、思います。
もっとも、その成長を遂げるのに支払った代償が50年の月日という重すぎるものであったことには、慰めの言葉も見つかりませんが…
ユリナが呪いを解くと、「マウントスノー」の村人達は50年前の年齢のまま、何事もなかったかのように復活します。
子供は子供のまま、若者は若者のまま、老人は老人のままです。
もちろん、50年もの時間が過ぎたことなど、ゴラン以外の者には分かりません。
…それにしても、劇中では世界各地で様々な噂が飛び交っているのに、「マウントスノー」の住民達が氷漬けになっていたという一大事件は、他のどの地方でも聞く機会はありませんでした。
よほど他の地方との交流がなかった村ということなのだろうか?
一年中雪が降るほど寒い場所ゆえ、近付きたがらない人間が多数派だとしても無理からぬことですが。
さて、「マウントスノー」が復活すると、50年前に村に居合わせていたザム神官と話せるようになります。
このザム神官こそ、伝説の剣が眠る「氷の洞窟」への入り方を知る唯一の人物なのです。
50年前の時点で高齢だったため既に亡くなっているだろうともっぱらの噂でしたが、ユリナに村ごと冷凍保存されていたことで、今も生き永らえていました。
お陰で主人公達は、伝説の剣を手にする機会を得たということになります。
…管理人には全く思い至らなかったことですが、ネット上ではこの意味で、ユリナは世界を救う旅の助けになったと言えるかもしれない、という声があるようです。
もちろん、ユリナにザム神官を生き延びさせようという意思などなかったと思われるので、あくまでも偶然の結果に過ぎませんが。
話しかけると「氷の洞窟」の扉を開くためのヒントをくれる…のですが、扉を目覚めさせるための「メラサム」という合言葉以外は、「自分は正直者だというようなこと」、「ちからもちの姫がたるを持ち上げて」、「氷を食べるときは寒くてはなやたんが出てくる」という、実にあやふやでいい加減なものでした。
しかし現地に行ってみると、「われ正しき心をもつ者なり」、「ちからひめたるやいばを」、「氷のふちよりときはなたん!」…という言葉を選択すれば良い事がすぐ分かり、不安は無事に解消されます。
洞窟の中を進んで最深部に辿り着けば、そこで一振りの剣が見つかります。
伝説の剣が見つかったと喜んで近付こうとすると、主人公達の背後から、最強の剣を求めて旅するさすらいの剣士・テリーが久々に登場。
以前「アークボルト」の一件で出会った時点で名前が明らかになっていたはずが、ここでは氏名不明の人物に戻っております。
この場面でようやく正式に名乗るせいなのだろうか?
テリーは遅れてのこのこ現れておきながら図々しくも主人公達を押しのけて、伝説の剣こと「ラミアスのつるぎ」をしげしげと眺め始めます。
しかし、見事に錆び切った現物を前にして「自分の使っている雷鳴の剣の方がよっぽどマシに思える」だの、「伝説なんてしょせんこんなものかもしれんな」だのと散々に貶した挙句、あっさりと主人公達に譲ることを決めるのです。
めっちゃ感じ悪いぞ貴様。
テリーは主人公達に「そんな剣に頼っているようじゃまだまだってことだ」などとなおも侮辱を垂れつつ、初めて自分の口で彼らに名乗り、その場を去りました。
この場面にミレーユを連れて来ていると、今更なはずのテリーの名乗りに新鮮に驚く様子を見せます。
ミレーユとテリーに何らかの関係があることを示す演出であるわけですが、ここで名前を聞いて驚くくらいなら、何故に「アークボルト」の一件では平然としていたのだろうか…
ともあれ「さびたつるぎ」を入手した主人公達ですが、このままでは使い物になりません。
「マウントスノー」に戻ってザム神官に事の経緯を話すと、「ロンガデセオ」という町に腕利きの鍛冶職人・コブレがいたことを聞けると同時に、そこに入るために必要な「デセオのパス」をもらえます。
昔の話だから今でもいるかは分からない、というザム神官の言葉に不安を覚えながらも、主人公達はコブレの健在を願って「ロンガデセオ」へ向かうのです。
自由の町とも称される「ロンガデセオ」ですが、あまり他人のことを嗅ぎ回らないという暗黙のルール(?)があるようで、お目当てのコブレのことを聞こうにも、まともに答えてくれる住民はろくにいません。
そこで主人公達が頼るのは、町の情報屋・ホック。
卓越した変装術を利用して情報を集める奴なのですが、依頼をすると「自分の変装を3回見破れたら料金を負ける」というおかしな勝負を無理矢理やらされることになります。
1度目は教会の神父、2度目はシアターのバニーガール、3度目は酒場のバーテンに変装しているのですが、初見のプレイヤーでも町中をくまなく見回れば、クリアは容易でしょう。
2度目を見破る時にはヒゲの男にキスされるという地獄絵図が待っている
ホックの調べで、コブレは伝説の剣を求める一心から妻子を置いて「ロンガデセオ」を去り行方不明となったものの、その教えを受けた娘・サリイは町に暮らしていることが分かり、今度は彼女を捜すことに。
この情報を耳にすると、町の北にある墓場に、亡き母親を偲ぶサリイの姿が見つかります。
しかし、伝説の剣を欲しがった父親のために母親と自分が振り回されただけあって、積極的に鍛冶の腕を振るう気にはなれないようで、ここでは「さびたつるぎ」を見せても修理には応じてもらえません。
それでも諦めず、町に帰ったサリイを訪ねて剣を正しいことのためだけに使うことを誓うと、ついに彼女は主人公達を信じて、「さびたつるぎ」を本来の姿である「ラミアスのつるぎ」へと叩き直してくれるのです。
この叩き直しは、他の3つの伝説の武具を揃えてから再度サリイを訪ねることで、完了します。
…ところが、今回の管理人のように剣を最後に回すと、「さびたつるぎ」を預けた直後にもう1回話しかけることですぐさま叩き直しを終えるという超スピードを発揮してくれます。
この分なら鍛冶屋を始めても、納期の心配はいらなさそう。
なお、サリイは「ラミアスのつるぎ」の修理を終えると、「この先コブレという男に会うことがあったら娘が帰りを待っていると伝えてほしい」と言ってきます。
言葉遣いは不良のごとく荒っぽいものの、自分と母親に面倒をかけた父親さえも本気で憎んではいなかったとは、意外と器が大きい模様です。
しかし、そのコブレは既にドラクエ名物ただのしかばねに成り果てています。
それも、どういう訳やら、海底で。
残した妻子に詫びつつサリイの幸せを願う遺書を握り締めていることは悲しいものですが、その物悲しさよりも絶命するに至るまでの経緯の方が気にかかって仕方がない、ただのしかばねでした。
当然ながら、主人公達がサリイにこの事実を話すことはありません。
知らぬが仏という諺が、とても身に染みるところです…
紆余曲折の末にようやく手に入った「ラミアスのつるぎ」は、それ相応の価値を持つ逸品。
攻撃力の高さは言うまでもありませんが、戦闘中に道具として使用することで、仲間1人の攻撃力を上げる呪文「バイキルト」の効果が得られるのです。
単純な攻撃力ではこれを上回っている武器もいくつかありますが、MP消費なしで「バイキルト」が使える利点は実に大きいです。
他の伝説の武具と同様に主人公しか装備できない代物ですが、彼の装備品を変えるにしても、道具として戦闘中も持っておいて損はないでしょう。
これでめでたく集めるべきものが全て集まり、伝説の武具を揃えた者は神の城へ行ける…という噂の真偽を確かめる時が来ました。
…が、その前に…
ストーリー上必ず訪れる場所ではないものの、海底をうろついていれば見つかるであろう施設「海底宝物庫」でのことについても、触れておきます。
ここには2つの倉庫があり、中には宝箱が2つずつ、合計4つの宝があります。
そして、それらの倉庫の扉は、兵士によって守られているのです。
その兵士共に話しかけると、「もしこの先の宝がほしいならこの私を倒してゆくがいい」と強気な台詞が返って来るのですが、これに安易な強気で応じると…
圧倒的な戦力差で全滅させられます。
その原因は、殺人兵器「キラーマジンガ」の高火力にあります。
こいつは本来、ラストボスよりも強い隠しボスが居座る、隠しダンジョンに出現するモンスターなのです。
それゆえ、海底で出くわす他のモンスター共とは場違い+時期違いに攻撃力が高い難敵です。
こいつの1回の攻撃でこちらが100ポイント超えのダメージを喰らうことなど、日常茶飯事。
そこに持って来て、毎ターン2回行動、挙句の果てにはその行動の全てが攻撃オンリーという、容赦のない責め苦が待っています。
「マーメイドハープ」入手後から戦えるようになるのですが、そのあたりの時期にこいつ相手でケンカを売ろうものなら、力の違いを理解する暇もなく倒されると思っていいでしょう。
管理人などは前回プレイ時、見事にこの罠に引っかかった挙句、こいつらがとんでもなく強いと理解するまでに10連敗したものです…
とにもかくにも攻撃が熾烈なモンスターなので、戦うなら味方全員の守備力を上げる「スクルト」は必須中の必須です。
ただし、レベルアップで覚えるミレーユ1人だけでは到底足りないので、「そうりょ」職を経験させて使い手を増やしておくべき。
実際のところ、「スクルト」を重ねがけしても安全圏と言えるほどにはなりませんが、使わないよりはマシです…
一方、「キラーマジンガ」を攻撃する際は、攻撃役に「バイキルト」をかけて攻撃力を上げることが重要。
「せいけんづき」がよく効くので、ストーリー上で必ずこれを覚えるハッサンが頼りになることでしょう。
他のキャラクターも「ぶとうか」職を経験すれば覚えられるので、こちらも使い手を増やしておくべし。
左側の倉庫を守るモンスターはこの「キラーマジンガ」と「ガーディアン」なのに対し、右側の倉庫を守るモンスターに至ってはこの「キラーマジンガ」が2匹という編成です。
もはや鬼畜の所業。
ただしこの「キラーマジンガ」は、前述の「ずしおうまる」と同様、クセのある技がなく単純に強いだけに過ぎないので、レベルや技や装備品が充実すれば、危なげなく勝てるようになります。
実際、管理人は前回プレイ時、レベルや職業熟練度を大分上げてリベンジした際は、割とあっさり勝てました。
今回の再プレイでは、伝説の武具4つを集め終えてレベルも40ほどになった状態でこいつらに仕掛けてやりましたが、無事に1発勝利を収めています。
要するにこの「海底宝物庫」の攻略は、焦らず急がず行えば良いものと言ったところのようです。
急がば回れとは、よく言ったもんだ。
「ガンディーノ」の西にあるほこらで、4つの伝説の武具に付いている印を入力すると、世間の一部で空を飛ぶ城として目撃されていたヘルクラウド城が現れます。
この城から伸びてきた青い光に入れば城内に導かれるのですが、城の客として認められるにはちょっとした通過儀礼がありました。
このヘルクラウド城そのものと戦う必要があったのです。
世の中にRPGなど数あれど、建物自体がモンスターになるというのは衝撃的な画でした。
「ヘルクラウド」は、「バギクロス」や「しんくうは」といった風属性の攻撃を使って来るのですが、その割にはこちらの風属性の攻撃も通じるという、少々珍しいモンスターでもあります。
なかなかしぶとい奴ですが、大ダメージを与えて来るような技はさほど多くなく、前述の「バギクロス」や「しんくうは」のダメージさえ回復してしまえば、後はこちらの攻撃を喰らわせるのみ。
力自慢のキャラクターを「バイキルト」でさらに強化して、思い切り叩きのめしてやりましょう。
因縁を売って来たヘルクラウド城をぶちのめして入城すると、主人公達はこの城の主によって客人とされ、城内に蔓延る魔物共と戦わずして最上階へ辿り着くことになります。
その最上階に佇んでいたのは、ヘルクラウド城の主・デュラン。
大魔王の手下の1人で、伝説の武具4つを集め切るような人間がいれば必ず魔族の脅威になると見越し、その人間をヘルクラウド城に招いて倒すことを企んでいました。
このデュランとの対決に至るまでには、2度にわたって前座との戦いを制することになります。
1戦目の相手はデュランのしもべ、「キラーマジンガ」と「ランドアーマー」。
先に「海底宝物庫」で地獄を見たプレイヤーにとっては、恐怖の一戦です。
「キラーマジンガ」は1匹しか出て来ませんが、相方の「ランドアーマー」にかばわれて攻撃が当てられなくなることがあるため、ここでも苦戦は必至です。
やはり「スクルト」で味方の守備力をしっかり上げて、HPを回復しつつ、折を見て「せいけんづき」などを使うほかないでしょう。
一方、「ランドアーマー」は守備力が高いものの攻撃には積極的でなく、たまに攻撃してきても「キラーマジンガ」の攻撃に比べれば取るに足りない程度のダメージなのが救いです。
こいつは後回しにして、とにかく「キラーマジンガ」を素早く倒すことに注力しましょう。
1戦目に勝つと、続く2戦目の相手は主人公達と同じく人間であることが、デュランから告げられます。
デュランによれば、強くなりたいという欲望のあまりに魔物の側に来てしまった人物らしいのですが…
その人間とは他でもない、主人公達も何度か出会ったさすらいの剣士・テリーでした。
1戦目の相手に悪名高き「キラーマジンガ」がいたこと、そしてこのテリーも「たびのどうくつ」で斧を構えたドラゴンに八百長で圧勝しただけあって、さらなる厳しい戦いになる…
…かと、思われました。
しかしこの「テリー」、はっきり言って弱いです。
まず、1戦目の「キラーマジンガ」は毎ターン2回行動だったのに、こいつは毎ターン1回行動。
それだけでもしょぼいのに、使って来る技は「さみだれけん」や「はやぶさぎり」など、「スクルト」でダメージを軽減できるものばかりで、てんでお話になりません。
唯一危険なのは、「らいめいのけん」をふりかざして「ライデイン」を放ってくることですが、これも回復が間に合わないほどのダメージではないし、使用頻度も低め。
1戦目で全力を使い果たしたとか、低レベル縛りでプレイして来たなどということでなければ、もはやこちらが負ける方が難しい有様です。
こんな奴ですが、デュラン曰く「世界最強の男」だそうです。
世界最強(笑)の間違いではないのだろうか。
HPが多いことしか取り柄のないテリーを無様に横たわらせてやれば、いよいよデュランとの対決です。
この間、実に3連戦となります。
デュラン戦前にはアナウンスはないもののHPとMPを全回復させてもらえますが、精神的には十分に険しい展開と言えるでしょう。
…途中にただのザコが紛れていましたが、気にしない。
「デュラン」の攻撃も、「スクルト」でダメージを減らせるものが多いです。
ただし、こいつの嫌なところは、「いてつくはどう」でこちらにかかった呪文の効果を全て打ち消してくること。
これを使われると、「バイキルト」や「スクルト」で強化した攻撃力も防御力も、全て水の泡にされます。
「いてつくはどう」は弾き返したり防いだりすることができないので、使われたらその都度、補助呪文をかけ直すしかありません。
もちろん、補助呪文をかけ直せば「いてつくはどう」も再度飛んできます。
そのため、どうせ消されるからもういいと割り切るか、消される度に意地でもかけ直すかは、プレイヤーの判断ひとつです。
ブレス系のようなタチの悪い技は使わず、武器と体術を重んじる攻撃を見せるので、ストーリー上での正々堂々とした性格が戦闘中にもしっかり表現されていると感じます。
特段によく効くという訳ではないですが、プレイヤーも剣技や体術のみで戦ってみるのも、面白いかもしれません。
この戦いに勝つとデュランは潔く負けを認め、自分やムドー・ジャミラス・グラコスは皆、大魔王デスタムーアのしもべであることを明かし、デスタムーアの術を打ち破るくらいにもっと強くなれと主人公達を鼓舞します。
そして、「生まれ変わったらまた主人公と戦いたい」と言い残して、消えていきました。
主人公達を「世のためなどというたわけた理由で戦う者」と称したり、人間同士の戦いを楽しんで観察するといった点には魔物に似合いの下劣さも覚えますが、それ以外の言動には武人然としたところが多く、倒さなければならない悪者であることが惜しまれるくらいでした。
ドラクエ6の世界に転生があるのかは判然としませんが、叶うならデュランには本当に生まれ変わってもらって、また戦ってみたいとも思います。
今度はいい奴に生まれ変われよ
戦いを終えてヘルクラウド城を去ろうとすると、格好悪く倒れたテリーが「オレを殺せ」と騒ぎ出します。
本人曰く「生かしておいたらオレはきっとあんたらを殺すことになる」とのことですが、ついさっき戦ってきっちり負けたくせに、何を言っているのやら…
そんな場面で、これまで自己主張の薄かったミレーユが進み出て、テリーに近寄ります。
ミレーユはテリーを見て「やっぱりそうだわ…テリー 私が分かる?」と問いましたが、当のテリーは「誰だか知らないがあんたに気安くテリーなんて呼ばれる筋合いはないね」と、冷淡な返事。
しかしミレーユから「ガンディーノのことや人々のことや私のことを覚えているはず」と迫られると、ついにテリーも「ミレーユねえさんか!?」と仰天します。
ミレーユとテリーは姉弟だったのです。
2人は10年ほど前は「ガンディーノ」で養父母と共に過ごしていたものの、当時の同国は外道な国王とヤクザ集団・ギンドロ組の癒着によって荒れており、国の女性達が奴隷として城に放り込まれてはひどい仕打ちを受けていたという土地でした。
幼き日のミレーユも、その時代の犠牲者の1人。
ギンドロ組の圧力に屈した養父母によって、城へと売られてしまったのです。
しかし、いざ城に連行されてみるとその美貌のために当時の王妃(現在は皇太后)から嫉妬され、地下牢に押し込められていました。
そこには入手経緯こそ不明ながら黄金の竜を呼ぶ笛を持った老人がおり、ミレーユは彼から笛を託された上で、ガンディーノ城を脱出しています。
地下牢では「ここを出たらまず弟を捜したい」と言っていたらしいので、彼女が旅人となったことにテリーを捜すという動機があったことは確かな様子。
「なぞのじょせい」であるミレーユについて劇中で明らかになる、数少ない情報です。
一方、ミレーユが捕まる際にヤクザに抵抗した幼き日のテリーは、下手人に一矢報いたものの半殺しにされたようです。
そして強くなることを願い、「ガンディーノ」を離れて旅に出ていました。
その旅路の中、気付けば強い剣を求めて流れるさすらいの剣士となっていたのでしょう。
それ以来、10年。
生き別れになっていた姉弟は、ついにこのヘルクラウド城での戦いを経て、再会を果たしたのです。
ミレーユはテリーに「あなたの力を今度は世界のために使ってほしい」と訴え、テリーもこの言葉に応えました。
何度も敵として現れたテリーが仲間入りし、これでついにストーリー上で必ず仲間になるキャラクターが勢揃いしたわけです。
…さて、大変長くなったので、テリーについてざっくり語るのは次回に持ち越し、今回の再プレイ日記はここまでで終了とします。
ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました。
次回のプレイ日記では、エンディングまで一気に綴ってしまおうと思っています。
今回と同様の長丁場になりそうですが、よければそちらもお願い致します。
ヘルクラウド城でのミレーユとテリーの会話シーンですが、たとえミレーユを馬車に押し込めていようが「ルイーダの酒場」にぶち込んでいようが、彼女はヘルクラウド城に現れ、殺されるかどうかというところになっていたテリーの元に駆け付けます。
どうやって察知したんじゃあんた。
そしてテリーの仲間入りが決まると、ミレーユは主人公達を置いて、弟と一緒に馬車に向かいます。
もしやブラコンお姉ちゃんと判定していいのでは…!?
…などと管理人は主張したかったところですが、いい加減な設定のために10年間も生き別れになっていた身内と再会したともなればおかしな行動でもないので、この解釈は自分の心の中だけにしまっておきます。
以上、余談でした。
この度急ピッチでドラクエ6をクリアした、「暇人の独り言」管理人です。
これまではゆっくり楽しみつつ終えるつもりでいましたが、前々から注目している「星のカービィ スターアライズ」の発売が間近に迫ったもので、取り急いで片を付ける方針に変更しました。
少々準備不足での最終決戦となったため、ラストボスには大苦戦する破目に遭いましたが、無事にクリアできたのでよし。
そういう訳で、これまではゆるりと綴って来たSFC版ドラクエ6再プレイ日記も、急ピッチで完成させることとします。
今回語るのは、「カルベローナ」から「ヘルクラウドじょう」でのイベントまで。
この流れの中でようやく、ストーリー上で必ず仲間になるキャラクターが全員揃うことになります。
…あの野郎、弱いくせにもったいぶりよってからに。
かなりの長丁場になりますが、御興味ある方はお付き合いください。
「カルベローナ」で「マダンテ」習得
まずは、夢の世界に復活した魔法都市「カルベローナ」での出来事から。
淡い光が舞う幻想的なこの町は魔法都市との呼び名に違わず、火の呪文「メラ」でたき火を付けたり、回復呪文「ホイミ」でケガを治したりと、魔法を生活の中の一部として取り入れています。
そしてこの「カルベローナ」こそ、「いえでしょうじょ」の肩書きを持つバーバラの故郷。
住民によればこの町が大魔王に封印された時、バーバラは魔法力が反発することによって、精神体となって現実世界に逃れていたとのこと。
その際に迸った魔力の激しさゆえに、バーバラは記憶を失ったのだろうと解説されました。
さらに別の住民によれば、「カルベローナ」の人々はその魔法力の高さに応じて姿を変えることができるそうで、バーバラならドラゴンにでも姿を変えられるだろう、という話もあります。
町の長老・ブボールに話しかければストーリーは進行しますが、そのブボールのいる部屋の前には「時の砂」なる物質がぶちまけられており、そのまま突進しても無限ループになってしまいます。
この部屋の中に入るには、バーバラに「すなのうつわ」を持たせて町の中に連れ込み、部屋の前でこれを使うことになります。
…という訳で、「海底神殿」で「すなのうつわ」を取りそこねていようものなら、とんだ二度手間になるのです。
決して忘れず、きちんと回収しておきましょう。
無事に部屋の中に入ってブボールに話しかけると、MP全てを使って敵全体に大ダメージを与える「マダンテ」がバーバラへと託されます。
しかしその直後、ブボールは唐突に大魔王から攻撃され、命を落としてしまいました。
自分にとって脅威となる場所を丸ごと封印したり、そこが復活すれば復活したで痛手になる技が継承されることのないように手を打ったりと、大魔王の用心深さは並々ならぬ次元です。
幸いにして僅かに大魔王の力が及ぶのが遅く、奴の恐れる「マダンテ」はしっかりとバーバラが受け継ぎましたが、ブボールの命が失われた事実は変わりません。
数々の魔王達を統べる黒幕の打倒を、改めて主人公達とプレイヤーに誓わせる一幕でした。
このイベントを終えると、バーバラの肩書きが「カルベローナのこ」に変わります。意味はないけども。
さらに、それまで寝ていた住人・カルベ老夫婦が起床します。
以後、「ベストドレッサーコンテスト」のランク3の賞品「きれいなじゅうたん」を持った状態で老人に話しかければ、現実の世界でも低空飛行ができるアイテム「まほうのじゅうたん」に復活させてくれるのです。
ただし、この「きれいなじゅうたん」を手にするまでには、男性限定であるランク2を含め、3回にわたってコンテストで優勝しなければなりません。
普段とは逆に、攻撃力や守備力を度外視して「かっこよさ」を鍛える時です。
男性キャラクターは「かっこよさ」を高めにくいキャラが多く、男性限定のランク2は少々厄介ですが、「かっこよさ」の高い装備品を寄せ集めたり「おしゃれなかじや」を利用すれば、十分に勝ちは見えるレベルです。
高度な工夫は不要なので、とにかく挑戦あるのみ。
「まほうのじゅうたん」がないと伝説の武具の1つ「オルゴーのよろい」を回収できないため、この一手間はゲームクリアに不可欠なのです。
こんなサブイベント感満載の催しがストーリー上必要だとは…
まあ、ランク4からはやり込み要素へと様変わりしますが。
この「カルベローナ」では宿屋を無料で利用できるほか、町中にある「癒しの玉」や「活力の玉」でも一切金をかけずに全回復することができます。
タダ宿万歳。
さて、「カルベローナ」でやるべきことを終えると、4つの伝説の武具集めが本格化します。
管理人は「スフィーダのたて」を先んじて入手しておいたので、残り3つを集めることに。
前述の「まほうのじゅうたん」を持てば、最も簡単に手に入れられるのは「オルゴーのよろい」。これを保有していたのは、グレイス城だったのですが…
グレイス城と「オルゴーのよろい」
「オルゴーのよろい」を有していたグレイス城は今や完全に滅びており、現実世界どころか、夢の世界にさえ残ってはいません。
それというのも、グレイス王が大魔王を倒すために悪魔を使役する儀式に手を染めたためでした。
現実世界のグレイス城にある井戸に入ると、現地で昔に何があったのかを見ることができます。
それによると…
勇者を生み出し得るダーマ神殿や、「マダンテ」を伝えるカルベローナが大魔王に滅ぼされたとあって、「オルゴーのよろい」を有するグレイス城の人々もいつ襲われてしまうことかと戦々恐々。
そんな中、グレイス王は城の学者から、魔物の魂だけを喰らって生きているといわれる悪魔を操る儀式の話を耳にし、それを実行する決断を下したのです。
グレイス王をとことん信頼する者も少なくなかったものの、一方ではその決定に疑問を抱く者も少なくありませんでした。
実際に儀式が敢行されてみれば予想通り、呼び出された悪魔はグレイス王の話に耳も貸さずに彼を一瞬で葬り去ってしまった上、その後も城中に攻撃を降らせてグレイス城を廃墟にしてのけました。
自ら破壊と殺戮の化身と名乗るだけはあり、この悪魔の力は途轍もないものです。
これ以後グレイス城の人々は、夢とも現実ともつかぬ何処かで、永久にこの悲劇的な末路を繰り返す無限地獄に陥ることとなりました…
この回想イベントの最中、兵士長が城内の隠し階段を利用して「オルゴーのよろい」を地下へしまいに行く場面があります。
ご丁寧にも「つるはしでも使わなければ分からないはず」とバラしてくれるため、現実のグレイス城に戻って「おうごんのつるはし」でこの隠し階段を出現させれば、「オルゴーのよろい」を回収しに行けるのです。
なお、当然ながら兵士長は地下で
傍らには血文字で「オルゴーのよろいを勇者の元へ」とのメッセージが刻まれていました。
何とも言えず、悲しい気分に…
…という、重々しさMAXなイベントなのですが、隠し階段の位置さえ知っていれば、回想イベントを完全無視して見つけ出し「オルゴーのよろい」を回収することもできます(笑)
今回プレイしているのはSFC版ですが、DS版でこれをやるとミレーユから「ここに階段があるのをなぜ知っているのかは聞かないことにするわ…」という一言が飛んで来ます。
ハッサン・バーバラ・チャモロは隠し階段が見つかったことへの驚きに終始しているのに対し、ミレーユだけはプレイヤーの事情を見透かしているかのような冷静さです。
流石は夢占い師の弟子?
言うまでもないことですが、回想イベントを無視して「オルゴーのよろい」を入手してもゲーム上でペナルティ等を受けるようなことはないので、安心です。
現実世界の「ライフコッド」と「ゼニスのかぶと」
見覚えのある山を登っていくと、その道中に金髪ノースリーブのダサい男と
近寄ってみれば、前者は夢の世界にもあった村「ライフコッド」の住人・ランド、そしてもう1人は言わずもがな、主人公と全く同じ姿と名前の青年でした。
魔王ムドーを倒してから長らく捜し続けて来た主人公の実体は、ついにここで見つかったのです。
ムドーの力で石化していたであろう主人公の実体は、理由は不明ながら既に復活していました。
しかし、精神(プレイヤーが動かしている主人公)と分離させられたことから、バーバラや以前のハッサンと同様に記憶喪失になっており、「ライフコッド」の近辺で行き倒れていたところを村の少女・ターニアに拾われて、彼女の家で厄介になっていたようです。
ここからは僅かな間ではありますが、主人公が喋るというかなり珍しい展開が楽しめます。
…プレイヤーが動かしている精神の方ではなく、ここで出会った実体の方なので、他人が喋っているような感覚ではありますが。
「ライフコッド」に入って主人公の実体と融合しようとすると、実体はこれを拒否し、逃げ出してしまいます。
後を追ってもう一度会話すると、精神(プレイヤーが動かしている主人公)に触れられたことで記憶を取り戻したようで、自分が「レイドック」の王子であることや、呪いをかけられた両親を救うべく魔王ムドーに挑むも敗れたことを振り返りました。
あらすじ解説をありがとう。
そして、ムドーが倒れた以上は1人に戻らなければならないとの認識は示したものの、今の生活が気に入っている、融合した後に人格がどうなるのか分からなくて怖いという理由から、融合の実行はまたも見送ります。
しかし、そんな会話をしていたところに「ライフコッド」の子供が走り込んで来て、村が襲われているとの知らせが…
急いで「ライフコッド」に引き返してみると、確かに村には魔物が現れていました。
その口ぶりからすると、主人公を葬るために差し向けられた連中だったようです。
一目散にターニアの元へ向かった主人公の実体に代わり、主人公の精神(プレイヤーが動かしている方)と仲間達は、村の中で暴れ回る魔物共を打ち倒すことになります。
冒険が始まった場所と同じ名前だけど違う場所という不思議さや、のどかな村が炎上しているという衝撃的な映像から、印象に残りやすいシーンでしょう。
…事が終われば、焦げ一つ残らず元に戻りますが。
村で暴れるモンスターの中で、一番危険なのは「ずしおうまる」。
敵全体を攻撃する「さみだれけん」以外にはこれと言った技は使って来ませんが、攻撃力が高ければHPも多いという、シンプルゆえに苦戦する相手です。
ただ幸いにして、このイベントが終わるまでの間は、教会の神父に話しかければ無料で全回復できます。
という訳で、MPの節約など考えずに遠慮なく攻撃し、確実に沈めてやりましょう。
…それにしてもこいつらと互角に渡り合えていた村民達って、一体何者…?
最初から村を徘徊している魔物共を蹴散らすと、今度はターニアの家にも魔物が出現します。
居合わせていた主人公の実体が応戦するものの、相手の魔物も主人公の実体1人では倒せない程の腕利きでした。
追い詰められた主人公の実体は、1人に戻った時に自分が消えてもターニアを見守るという条件を精神(プレイヤーが動かしている主人公)に呑ませた上で、遂に融合を実行しました。
これにより、主人公は敵全体に雷を叩き落す呪文「ライデイン」を使えるようになります。
…が、既に「ゆうしゃ」職を経験して体得済みの場合は特に利益なし。
そして、標的である「まおうのつかい」と直接対決。
こいつは火の息を浴びせる「かえんのいき」や、強烈な氷の刃を降らせる呪文「マヒャド」と言った、全体攻撃の危険さが目立ちます。
戦闘メンバーには、ブレスのダメージを軽減する「フバーハ」と呪文のダメージを減らす「マジックバリア」を覚えておいてほしいところ。
ついでに火や氷や風と、かなりの種類の属性攻撃を無効化してしまうようなので、攻め手に困る奴です。
「バイキルト」で攻撃役の攻撃力を上げつつ「はやぶさぎり」や「まじんぎり」、「ばくれつけん」などで仕掛けてみましょう。
覚えたての「ライデイン」も効くので、それに頼るのもありです。
ちなみに、2人の主人公を融合させずに「まおうのつかい」とやり合うこともできますが、それを目論んだ時には親切にも2回にわたって戦うかどうかをしつこく確認してもらえます。
これを忠告だと受け止めずに強行してしまうと、より強い「まおうのつかい」と戦う羽目に遭います。
レベルと戦略次第できちんと勝てるようになってはいますが、この強い方に勝っても、別に実益らしい実益はありません。
はっきり言って疲れるだけなので、とっとと主人公を融合させましょう。
魔物達を始末した後は、「レイドック」に向かえばイベントが進行します。
一足先に訪れていた夢占い師・グランマーズによって、以前ニセ王子とされた主人公こそが本物の王子であったことは城の人間達にも伝わっており、新しい兵士長・フランコやその部下である兵士達から盛大に迎えられました。
これで本来の主人公に戻れた…と思ったものの、グランマーズによれば、ハッサンやミレーユと違ってあまりに長い間精神と肉体が分けられていたために、完全には元通りに戻れなかったとのこと。
夢の世界の「ライフコッド」で「むらのしょうねん」として過ごした精神の人格がベースになったようですが、そこに本来の立場である「レイドックおうじ」としての記憶もところどころ取り戻したことで、「ライフコッド」の人々とも「レイドック」の人々とも、お互いに何とも言えない違和感を感じるようになりました。
この主人公、本来の自分に戻ったせいで親しかった人々と馴染めなくなるという、なかなかに不憫な運命を背負っている奴です…
その晩に城内を歩き回り、ムドーに挑む前の日々をぽつりぽつりと思い出しながら一夜を明かすと、翌朝レイドック王から「セバスのかぶと」がもらえます。
ちなみにこのイベントを終えてからは、「マーズのやかた」に立ち寄っても泊めてもらえなくなり、現実世界からタダ宿が消えることになります。
ちくしょうめ…
「マウントスノー」と50年の月日
伝説の剣の噂を耳にして立ち寄ることになるのは、雪の降りしきる村「マウントスノー」。
ここでは夢の世界の町「カルカド」以来久しぶりに、村の中に入るなり全滅BGMのアレンジが流れます。
何事かと思って村の様子をよく見ると、何と住民達が氷漬けになっているのです。
村の中で唯一無事でいる老人に話しかけると、「北東のほこらには絶対に近付くな」と忠告して来ます。
…が、この台詞は「北東のほこら」に向かえというヒントだと受け取ることが正解です。
RPGを遊んだ経験が多いプレイヤーほど、すぐ分かることでしょう。
余談ながら、DS版ではハッサンが仲間会話で「じいさんがほこらに行けって言ってるぜ」とまで言い出す始末。
最早ネタにされとる。
その「北東のほこら」の中は雪と氷だらけで、怪しげな女が1人いるのみ。
女に話しかけてみると、村のゴランという若者に自分のことを聞いてみろ、などと言われて「マウントスノー」に逆戻りすることに。
村に戻って先程の老人にもう一度話しかけてみれば、ゴランが若者だったのは50年も前の話で、自分がそのゴランだと明かします。
そしてゴランは再度、「北東のほこらには絶対に近付くな」と繰り返します。
もちろんこれに背いてもう一度「北東のほこら」に向かい、ゴランが老人になっていることを先程の怪しい女に伝えると、人間が年を取ることを忘れていたとこぼすと共に、ゴランから自分の正体を聞いただろうから答えてみろ、と迫って来ます。
しかし、そのゴランからは「ほこらに近付くな」としか言われていない主人公達。
当然、女の問いには正解できません。
そのことで女は、ゴランが自分の素性を喋らなかったと悟り、主人公達の前で自ら正体を現します。
女は人間ではなく、この地方の自然を守る雪女・ユリナだったのです。
ユリナは昔、雪山で行き倒れていたゴランを助けたものの、「私のことを誰にも話さないように」という言いつけを破られたことから、ゴラン以外の村人を全員まとめて50年以上氷漬けにするという、傍迷惑にも程がある報復を行っていたのでした。
…が、そのゴランが主人公達に自分のことを話さなかったと知ると、あっさりと村にかけた呪いを解いてのけるのです。
ゴランに非があることは厳然たる事実ですが、約束を破られた仕返しのために無関係の者達を巻き込んだり、そうかと思えば50年という月日を要したとはいえ割と簡単に許したりと、一貫性のない場当たり的な言動には何だか腑に落ちないものが残ります。
ストーリー上でユリナに関わるシーンはこれだけですが、「マウントスノー」復活後に彼女に話しかけると「私がゴランを助けたりしなければこんなことにはならなかったのに…」などと言うようになります。
「マウントスノー」にもたらしたことについて当人なりに思うところがあるのかもしれませんが、だとするとその原因はゴランを助けたことより、約束を破ったゴラン1人に対して直接仕返ししなかったことにあると思えてなりません(DS版ではバーバラも「ゴランを助けたことと約束を破ったことは別の話」と反論している)。
なお、この台詞にはさらに「これからは雪山で倒れている人間を見ても、自然の定めかもしれないからそのままにしておこう」との言葉が続きます。
自然を守る存在としては、確かにそれがあるべき立ち位置でしょう。
が、その役目に徹するのなら、若き日のゴランのことも見捨てるべきだったことは言うまでもありません。
彼を救った以上、今後ユリナが自然の定めに従って雪山で人間を見殺しにすれば、それはゴランだけが特別扱いされたということになってしまう訳です。
私情ひとつで立ち振る舞いがぶれるようでは、自然を守る存在としてはお粗末と言わざるを得ないでしょう。
童話といいこのドラクエ6といい、どうして雪女って自然の脅威を伝える存在と言われる割には恣意的な行動をする奴が出てくるのだろうか…
一方のゴランは「マウントスノー」復活以後に話しかけると、「若い頃のあやまちは誰にもあるもの、おそれずに信じた道を進むことで人は成長すると言うが、ならば自分のあやまちも自分の人生にとって意味があったのだろうか」という旨の、何とも答え辛い問いを投げかけて来ます。
グレイス城での一件に劣らぬ、重苦しさ100%オーバーの台詞。
ゴラン本人にしかその答えは見出せないことでしょうが、肝心の彼もよく分からないとのこと。
ただ、「50年の月日は…あまりにも長すぎた。」という、疲弊を窺わせる静かな一言が、何よりもプレイヤーの心に突き刺さって残ります。
ユリナが自分を許してくれたかなどどうでもよくなってしまったと発言することも、全てはこの一言に尽きるのでしょう。
この台詞の前には、主人公達が物を言う隙もありませんでした。
ただ、これは管理人の私見なのですが…
ゴランは若き日に約束を破るという過ちを犯したことでその重みを痛感し、そして今では同じ過ちを繰り返すことはなくなっていました。
これこそゴランが過ちを切欠に成長した証と受け取れる余地があり、そう考えればゴランの過ちも彼の人生にとって意味があったと言えるのではないか…と、思います。
もっとも、その成長を遂げるのに支払った代償が50年の月日という重すぎるものであったことには、慰めの言葉も見つかりませんが…
「氷の洞窟」と「さびたつるぎ」
ユリナが呪いを解くと、「マウントスノー」の村人達は50年前の年齢のまま、何事もなかったかのように復活します。
子供は子供のまま、若者は若者のまま、老人は老人のままです。
もちろん、50年もの時間が過ぎたことなど、ゴラン以外の者には分かりません。
…それにしても、劇中では世界各地で様々な噂が飛び交っているのに、「マウントスノー」の住民達が氷漬けになっていたという一大事件は、他のどの地方でも聞く機会はありませんでした。
よほど他の地方との交流がなかった村ということなのだろうか?
一年中雪が降るほど寒い場所ゆえ、近付きたがらない人間が多数派だとしても無理からぬことですが。
さて、「マウントスノー」が復活すると、50年前に村に居合わせていたザム神官と話せるようになります。
このザム神官こそ、伝説の剣が眠る「氷の洞窟」への入り方を知る唯一の人物なのです。
50年前の時点で高齢だったため既に亡くなっているだろうともっぱらの噂でしたが、ユリナに村ごと冷凍保存されていたことで、今も生き永らえていました。
お陰で主人公達は、伝説の剣を手にする機会を得たということになります。
…管理人には全く思い至らなかったことですが、ネット上ではこの意味で、ユリナは世界を救う旅の助けになったと言えるかもしれない、という声があるようです。
もちろん、ユリナにザム神官を生き延びさせようという意思などなかったと思われるので、あくまでも偶然の結果に過ぎませんが。
話しかけると「氷の洞窟」の扉を開くためのヒントをくれる…のですが、扉を目覚めさせるための「メラサム」という合言葉以外は、「自分は正直者だというようなこと」、「ちからもちの姫がたるを持ち上げて」、「氷を食べるときは寒くてはなやたんが出てくる」という、実にあやふやでいい加減なものでした。
しかし現地に行ってみると、「われ正しき心をもつ者なり」、「ちからひめたるやいばを」、「氷のふちよりときはなたん!」…という言葉を選択すれば良い事がすぐ分かり、不安は無事に解消されます。
洞窟の中を進んで最深部に辿り着けば、そこで一振りの剣が見つかります。
伝説の剣が見つかったと喜んで近付こうとすると、主人公達の背後から、最強の剣を求めて旅するさすらいの剣士・テリーが久々に登場。
以前「アークボルト」の一件で出会った時点で名前が明らかになっていたはずが、ここでは氏名不明の人物に戻っております。
この場面でようやく正式に名乗るせいなのだろうか?
テリーは遅れてのこのこ現れておきながら図々しくも主人公達を押しのけて、伝説の剣こと「ラミアスのつるぎ」をしげしげと眺め始めます。
しかし、見事に錆び切った現物を前にして「自分の使っている雷鳴の剣の方がよっぽどマシに思える」だの、「伝説なんてしょせんこんなものかもしれんな」だのと散々に貶した挙句、あっさりと主人公達に譲ることを決めるのです。
めっちゃ感じ悪いぞ貴様。
テリーは主人公達に「そんな剣に頼っているようじゃまだまだってことだ」などとなおも侮辱を垂れつつ、初めて自分の口で彼らに名乗り、その場を去りました。
この場面にミレーユを連れて来ていると、今更なはずのテリーの名乗りに新鮮に驚く様子を見せます。
ミレーユとテリーに何らかの関係があることを示す演出であるわけですが、ここで名前を聞いて驚くくらいなら、何故に「アークボルト」の一件では平然としていたのだろうか…
ともあれ「さびたつるぎ」を入手した主人公達ですが、このままでは使い物になりません。
「マウントスノー」に戻ってザム神官に事の経緯を話すと、「ロンガデセオ」という町に腕利きの鍛冶職人・コブレがいたことを聞けると同時に、そこに入るために必要な「デセオのパス」をもらえます。
昔の話だから今でもいるかは分からない、というザム神官の言葉に不安を覚えながらも、主人公達はコブレの健在を願って「ロンガデセオ」へ向かうのです。
「ロンガデセオ」と「ラミアスのつるぎ」
自由の町とも称される「ロンガデセオ」ですが、あまり他人のことを嗅ぎ回らないという暗黙のルール(?)があるようで、お目当てのコブレのことを聞こうにも、まともに答えてくれる住民はろくにいません。
そこで主人公達が頼るのは、町の情報屋・ホック。
卓越した変装術を利用して情報を集める奴なのですが、依頼をすると「自分の変装を3回見破れたら料金を負ける」というおかしな勝負を無理矢理やらされることになります。
1度目は教会の神父、2度目はシアターのバニーガール、3度目は酒場のバーテンに変装しているのですが、初見のプレイヤーでも町中をくまなく見回れば、クリアは容易でしょう。
ホックの調べで、コブレは伝説の剣を求める一心から妻子を置いて「ロンガデセオ」を去り行方不明となったものの、その教えを受けた娘・サリイは町に暮らしていることが分かり、今度は彼女を捜すことに。
この情報を耳にすると、町の北にある墓場に、亡き母親を偲ぶサリイの姿が見つかります。
しかし、伝説の剣を欲しがった父親のために母親と自分が振り回されただけあって、積極的に鍛冶の腕を振るう気にはなれないようで、ここでは「さびたつるぎ」を見せても修理には応じてもらえません。
それでも諦めず、町に帰ったサリイを訪ねて剣を正しいことのためだけに使うことを誓うと、ついに彼女は主人公達を信じて、「さびたつるぎ」を本来の姿である「ラミアスのつるぎ」へと叩き直してくれるのです。
この叩き直しは、他の3つの伝説の武具を揃えてから再度サリイを訪ねることで、完了します。
…ところが、今回の管理人のように剣を最後に回すと、「さびたつるぎ」を預けた直後にもう1回話しかけることですぐさま叩き直しを終えるという超スピードを発揮してくれます。
この分なら鍛冶屋を始めても、納期の心配はいらなさそう。
なお、サリイは「ラミアスのつるぎ」の修理を終えると、「この先コブレという男に会うことがあったら娘が帰りを待っていると伝えてほしい」と言ってきます。
言葉遣いは不良のごとく荒っぽいものの、自分と母親に面倒をかけた父親さえも本気で憎んではいなかったとは、意外と器が大きい模様です。
しかし、そのコブレは既に
それも、どういう訳やら、海底で。
残した妻子に詫びつつサリイの幸せを願う遺書を握り締めていることは悲しいものですが、その物悲しさよりも絶命するに至るまでの経緯の方が気にかかって仕方がない、ただのしかばねでした。
当然ながら、主人公達がサリイにこの事実を話すことはありません。
知らぬが仏という諺が、とても身に染みるところです…
紆余曲折の末にようやく手に入った「ラミアスのつるぎ」は、それ相応の価値を持つ逸品。
攻撃力の高さは言うまでもありませんが、戦闘中に道具として使用することで、仲間1人の攻撃力を上げる呪文「バイキルト」の効果が得られるのです。
単純な攻撃力ではこれを上回っている武器もいくつかありますが、MP消費なしで「バイキルト」が使える利点は実に大きいです。
他の伝説の武具と同様に主人公しか装備できない代物ですが、彼の装備品を変えるにしても、道具として戦闘中も持っておいて損はないでしょう。
これでめでたく集めるべきものが全て集まり、伝説の武具を揃えた者は神の城へ行ける…という噂の真偽を確かめる時が来ました。
…が、その前に…
「海底宝物庫」の番人
ストーリー上必ず訪れる場所ではないものの、海底をうろついていれば見つかるであろう施設「海底宝物庫」でのことについても、触れておきます。
ここには2つの倉庫があり、中には宝箱が2つずつ、合計4つの宝があります。
そして、それらの倉庫の扉は、兵士によって守られているのです。
その兵士共に話しかけると、「もしこの先の宝がほしいならこの私を倒してゆくがいい」と強気な台詞が返って来るのですが、これに安易な強気で応じると…
圧倒的な戦力差で全滅させられます。
その原因は、殺人兵器「キラーマジンガ」の高火力にあります。
こいつは本来、ラストボスよりも強い隠しボスが居座る、隠しダンジョンに出現するモンスターなのです。
それゆえ、海底で出くわす他のモンスター共とは場違い+時期違いに攻撃力が高い難敵です。
こいつの1回の攻撃でこちらが100ポイント超えのダメージを喰らうことなど、日常茶飯事。
そこに持って来て、毎ターン2回行動、挙句の果てにはその行動の全てが攻撃オンリーという、容赦のない責め苦が待っています。
「マーメイドハープ」入手後から戦えるようになるのですが、そのあたりの時期にこいつ相手でケンカを売ろうものなら、力の違いを理解する暇もなく倒されると思っていいでしょう。
管理人などは前回プレイ時、見事にこの罠に引っかかった挙句、こいつらがとんでもなく強いと理解するまでに10連敗したものです…
とにもかくにも攻撃が熾烈なモンスターなので、戦うなら味方全員の守備力を上げる「スクルト」は必須中の必須です。
ただし、レベルアップで覚えるミレーユ1人だけでは到底足りないので、「そうりょ」職を経験させて使い手を増やしておくべき。
実際のところ、「スクルト」を重ねがけしても安全圏と言えるほどにはなりませんが、使わないよりはマシです…
一方、「キラーマジンガ」を攻撃する際は、攻撃役に「バイキルト」をかけて攻撃力を上げることが重要。
「せいけんづき」がよく効くので、ストーリー上で必ずこれを覚えるハッサンが頼りになることでしょう。
他のキャラクターも「ぶとうか」職を経験すれば覚えられるので、こちらも使い手を増やしておくべし。
左側の倉庫を守るモンスターはこの「キラーマジンガ」と「ガーディアン」なのに対し、右側の倉庫を守るモンスターに至ってはこの「キラーマジンガ」が2匹という編成です。
もはや鬼畜の所業。
ただしこの「キラーマジンガ」は、前述の「ずしおうまる」と同様、クセのある技がなく単純に強いだけに過ぎないので、レベルや技や装備品が充実すれば、危なげなく勝てるようになります。
実際、管理人は前回プレイ時、レベルや職業熟練度を大分上げてリベンジした際は、割とあっさり勝てました。
今回の再プレイでは、伝説の武具4つを集め終えてレベルも40ほどになった状態でこいつらに仕掛けてやりましたが、無事に1発勝利を収めています。
要するにこの「海底宝物庫」の攻略は、焦らず急がず行えば良いものと言ったところのようです。
急がば回れとは、よく言ったもんだ。
ヘルクラウド城に入る
「ガンディーノ」の西にあるほこらで、4つの伝説の武具に付いている印を入力すると、世間の一部で空を飛ぶ城として目撃されていたヘルクラウド城が現れます。
この城から伸びてきた青い光に入れば城内に導かれるのですが、城の客として認められるにはちょっとした通過儀礼がありました。
このヘルクラウド城そのものと戦う必要があったのです。
世の中にRPGなど数あれど、建物自体がモンスターになるというのは衝撃的な画でした。
「ヘルクラウド」は、「バギクロス」や「しんくうは」といった風属性の攻撃を使って来るのですが、その割にはこちらの風属性の攻撃も通じるという、少々珍しいモンスターでもあります。
なかなかしぶとい奴ですが、大ダメージを与えて来るような技はさほど多くなく、前述の「バギクロス」や「しんくうは」のダメージさえ回復してしまえば、後はこちらの攻撃を喰らわせるのみ。
力自慢のキャラクターを「バイキルト」でさらに強化して、思い切り叩きのめしてやりましょう。
ヘルクラウド城の3連戦・1戦目
因縁を売って来たヘルクラウド城をぶちのめして入城すると、主人公達はこの城の主によって客人とされ、城内に蔓延る魔物共と戦わずして最上階へ辿り着くことになります。
その最上階に佇んでいたのは、ヘルクラウド城の主・デュラン。
大魔王の手下の1人で、伝説の武具4つを集め切るような人間がいれば必ず魔族の脅威になると見越し、その人間をヘルクラウド城に招いて倒すことを企んでいました。
このデュランとの対決に至るまでには、2度にわたって前座との戦いを制することになります。
1戦目の相手はデュランのしもべ、「キラーマジンガ」と「ランドアーマー」。
先に「海底宝物庫」で地獄を見たプレイヤーにとっては、恐怖の一戦です。
「キラーマジンガ」は1匹しか出て来ませんが、相方の「ランドアーマー」にかばわれて攻撃が当てられなくなることがあるため、ここでも苦戦は必至です。
やはり「スクルト」で味方の守備力をしっかり上げて、HPを回復しつつ、折を見て「せいけんづき」などを使うほかないでしょう。
一方、「ランドアーマー」は守備力が高いものの攻撃には積極的でなく、たまに攻撃してきても「キラーマジンガ」の攻撃に比べれば取るに足りない程度のダメージなのが救いです。
こいつは後回しにして、とにかく「キラーマジンガ」を素早く倒すことに注力しましょう。
ヘルクラウド城の3連戦・2戦目
1戦目に勝つと、続く2戦目の相手は主人公達と同じく人間であることが、デュランから告げられます。
デュランによれば、強くなりたいという欲望のあまりに魔物の側に来てしまった人物らしいのですが…
その人間とは他でもない、主人公達も何度か出会ったさすらいの剣士・テリーでした。
1戦目の相手に悪名高き「キラーマジンガ」がいたこと、そしてこのテリーも「たびのどうくつ」で斧を構えたドラゴンに
…かと、思われました。
しかしこの「テリー」、はっきり言って弱いです。
まず、1戦目の「キラーマジンガ」は毎ターン2回行動だったのに、こいつは毎ターン1回行動。
それだけでもしょぼいのに、使って来る技は「さみだれけん」や「はやぶさぎり」など、「スクルト」でダメージを軽減できるものばかりで、てんでお話になりません。
唯一危険なのは、「らいめいのけん」をふりかざして「ライデイン」を放ってくることですが、これも回復が間に合わないほどのダメージではないし、使用頻度も低め。
1戦目で全力を使い果たしたとか、低レベル縛りでプレイして来たなどということでなければ、もはやこちらが負ける方が難しい有様です。
こんな奴ですが、デュラン曰く「世界最強の男」だそうです。
世界最強(笑)の間違いではないのだろうか。
ヘルクラウド城の3連戦・3戦目
HPが多いことしか取り柄のないテリーを無様に横たわらせてやれば、いよいよデュランとの対決です。
この間、実に3連戦となります。
デュラン戦前にはアナウンスはないもののHPとMPを全回復させてもらえますが、精神的には十分に険しい展開と言えるでしょう。
…途中にただのザコが紛れていましたが、気にしない。
「デュラン」の攻撃も、「スクルト」でダメージを減らせるものが多いです。
ただし、こいつの嫌なところは、「いてつくはどう」でこちらにかかった呪文の効果を全て打ち消してくること。
これを使われると、「バイキルト」や「スクルト」で強化した攻撃力も防御力も、全て水の泡にされます。
「いてつくはどう」は弾き返したり防いだりすることができないので、使われたらその都度、補助呪文をかけ直すしかありません。
もちろん、補助呪文をかけ直せば「いてつくはどう」も再度飛んできます。
そのため、どうせ消されるからもういいと割り切るか、消される度に意地でもかけ直すかは、プレイヤーの判断ひとつです。
ブレス系のようなタチの悪い技は使わず、武器と体術を重んじる攻撃を見せるので、ストーリー上での正々堂々とした性格が戦闘中にもしっかり表現されていると感じます。
特段によく効くという訳ではないですが、プレイヤーも剣技や体術のみで戦ってみるのも、面白いかもしれません。
この戦いに勝つとデュランは潔く負けを認め、自分やムドー・ジャミラス・グラコスは皆、大魔王デスタムーアのしもべであることを明かし、デスタムーアの術を打ち破るくらいにもっと強くなれと主人公達を鼓舞します。
そして、「生まれ変わったらまた主人公と戦いたい」と言い残して、消えていきました。
主人公達を「世のためなどというたわけた理由で戦う者」と称したり、人間同士の戦いを楽しんで観察するといった点には魔物に似合いの下劣さも覚えますが、それ以外の言動には武人然としたところが多く、倒さなければならない悪者であることが惜しまれるくらいでした。
ドラクエ6の世界に転生があるのかは判然としませんが、叶うならデュランには本当に生まれ変わってもらって、また戦ってみたいとも思います。
ミレーユとテリー
戦いを終えてヘルクラウド城を去ろうとすると、格好悪く倒れたテリーが「オレを殺せ」と騒ぎ出します。
本人曰く「生かしておいたらオレはきっとあんたらを殺すことになる」とのことですが、ついさっき戦ってきっちり負けたくせに、何を言っているのやら…
そんな場面で、これまで自己主張の薄かったミレーユが進み出て、テリーに近寄ります。
ミレーユはテリーを見て「やっぱりそうだわ…テリー 私が分かる?」と問いましたが、当のテリーは「誰だか知らないがあんたに気安くテリーなんて呼ばれる筋合いはないね」と、冷淡な返事。
しかしミレーユから「ガンディーノのことや人々のことや私のことを覚えているはず」と迫られると、ついにテリーも「ミレーユねえさんか!?」と仰天します。
ミレーユとテリーは姉弟だったのです。
2人は10年ほど前は「ガンディーノ」で養父母と共に過ごしていたものの、当時の同国は外道な国王とヤクザ集団・ギンドロ組の癒着によって荒れており、国の女性達が奴隷として城に放り込まれてはひどい仕打ちを受けていたという土地でした。
幼き日のミレーユも、その時代の犠牲者の1人。
ギンドロ組の圧力に屈した養父母によって、城へと売られてしまったのです。
しかし、いざ城に連行されてみるとその美貌のために当時の王妃(現在は皇太后)から嫉妬され、地下牢に押し込められていました。
そこには入手経緯こそ不明ながら黄金の竜を呼ぶ笛を持った老人がおり、ミレーユは彼から笛を託された上で、ガンディーノ城を脱出しています。
地下牢では「ここを出たらまず弟を捜したい」と言っていたらしいので、彼女が旅人となったことにテリーを捜すという動機があったことは確かな様子。
「なぞのじょせい」であるミレーユについて劇中で明らかになる、数少ない情報です。
一方、ミレーユが捕まる際にヤクザに抵抗した幼き日のテリーは、下手人に一矢報いたものの半殺しにされたようです。
そして強くなることを願い、「ガンディーノ」を離れて旅に出ていました。
その旅路の中、気付けば強い剣を求めて流れるさすらいの剣士となっていたのでしょう。
それ以来、10年。
生き別れになっていた姉弟は、ついにこのヘルクラウド城での戦いを経て、再会を果たしたのです。
ミレーユはテリーに「あなたの力を今度は世界のために使ってほしい」と訴え、テリーもこの言葉に応えました。
何度も敵として現れたテリーが仲間入りし、これでついにストーリー上で必ず仲間になるキャラクターが勢揃いしたわけです。
続きは次回に
…さて、大変長くなったので、テリーについてざっくり語るのは次回に持ち越し、今回の再プレイ日記はここまでで終了とします。
ここまでお付き合いくださった方、ありがとうございました。
次回のプレイ日記では、エンディングまで一気に綴ってしまおうと思っています。
今回と同様の長丁場になりそうですが、よければそちらもお願い致します。
余談
ヘルクラウド城でのミレーユとテリーの会話シーンですが、たとえミレーユを馬車に押し込めていようが「ルイーダの酒場」にぶち込んでいようが、彼女はヘルクラウド城に現れ、殺されるかどうかというところになっていたテリーの元に駆け付けます。
どうやって察知したんじゃあんた。
そしてテリーの仲間入りが決まると、ミレーユは主人公達を置いて、弟と一緒に馬車に向かいます。
もしやブラコンお姉ちゃんと判定していいのでは…!?
…などと管理人は主張したかったところですが、
以上、余談でした。
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