2019年10月02日
【ネタバレあり】「DEATH NOTE」を語る・L陣営編
珍しく夕方に、今晩は。
漫画『DEATH NOTE』では昔はキラ派、今ではどちらかと言えばL派な、「暇人の独り言」管理人です。
犯罪者を葬るのに大賛成の死刑存置派であるのは、昔も今も変わっていません。
ただ、キラは犯罪者でない人間も巻き込んでいたし、法律によらず勝手気ままに死の制裁を下しているのでは身勝手に他人を害する犯罪者達と大差ないと感じるようになって、以前程のキラ肯定派ではなくなりました。
…人間の考えなどコロコロ変わるものなので、またキラ支持に傾いてしまう可能性もあるかもしれませんが。
さて、本記事では、L側にいたキャラクター達について語ってみます。
もちろん全力でネタバレしているので、閲覧の際は要注意。
・L
「この世界の影のトップ」とまで称される名探偵です。
犯罪者殺しを重ねる「キラ」こと夜神月(やがみ ライト)を『悪』、自らを『正義』と称し、そのライトと熾烈な頭脳戦を繰り広げました。
第2話にして、「世界中の犯罪者が心臓麻痺で死亡している件は自然現象ではなく大量殺人である」「最初の犠牲者となった通り魔はキラの殺しの実験台に過ぎなかった」と見事に言い当てており、その看板に嘘偽りがないのが見て取れます。
本人はめっちゃ嘘吐きだけども
ただし、『正義』を掲げるLも、捜査では下記の様な到底褒められない手法を用いていました。
・刑罰で葬るべき死刑囚を自身の身代わりとして利用し、キラの犠牲にする
・疑いを持った標的の家庭や職場に、監視カメラと盗聴器を仕掛ける
・ライトに協力する『第二のキラ』だと見なした弥海砂(あまね ミサ)から、携帯電話をこっそり盗む
特に死刑囚と監視カメラ&盗聴器の件については、ライトから「奴も… 限度ってものを知らない!!」と評された程です。
…とは言え、これらの行動を渋っていたら、キラに近付くことすらできませんでしたが。
凄まじい推理力と手段を選ばない姿勢でライトを窮地に追いやったものの、『第二のキラ』ことミサがライトに味方すると、その奮闘を水の泡にされます。
ライトが故意に、ミサがキラとして捕らえられる状況を作り出したことで、ミサに好意的な死神レムが行動。
レムのデスノートに名前を書かれ、志半ばで命を絶たれる結果となりました。
ライトが自分にだけ見せた悪意まみれの醜い笑顔で、当初から抱いていた「夜神月=キラ」が間違っていなかったと悟りつつ、ずっと開いたままだった目を閉ざして永眠する瞬間は、Lファンにとってショック必至のシーンです。
ちなみに絶命する間際、「やはり… 私は… 間違って… なかった… が…… ま……」とのモノローグを遺していますが、何を思っていたのかは解説本でも明らかにされませんでした。
原作者によれば、「読者それぞれに考えて頂くのが『DEATH NOTE』」なのだとか。
管理人としては、「間違っていなかったが 間に合わなかった」かな、と感じています。
真相には早くから辿り着いていたのに、デスノートを押さえる機会に恵まれなかった上、無能で足手まといな捜査本部の面々に色々と阻まれて先手を打たれてしまったので。
こうしてL本人の戦いは無念の結果に幕を閉じたものの、第2部では後継者候補のニアが現れ、様々な偶然にも助けられて、キラを倒すに至りました。
…Lの手で勝って欲しかった。
早くからライトに確信レベルの疑惑を向けてはいたものの、その根源となったのは「あの中(盗撮&盗聴で監視した者達)では一番何かを感じさせた… お前は完璧すぎる」という、ほとんど勘に等しい考えに過ぎませんでした。
そんなあやふやなものでさえ的外れになった例がないのは、素直に超人的な知恵の持ち主とも言えますが、原作者が解説本で言及しているように「漫画の設定上、最も頭が良くないといけないから」なのも大きそうです。
まあ、「影のトップ」とまで言われる程の探偵が見立て違いばかりしていたら興醒めもいいところだったし、最初が勘であろうとゴチャゴチャ言うべきではないか。
上述した様にキラ逮捕のためには手段を選ばなかったり、気遣いのない物言いをしたり、駆け引きでは平気で嘘を連発するなど、なかなかの人でなし。
しかし、ライトが犯罪者を殺しつつ自身をおちょくるメッセージを発した件や、ミサが犯罪者ではない人間達(キラを批判しただけのコメンテーター等)を殺めておきながら「悪を憎み正義を愛する」と言い放った際には、明確に憤る姿を見せていました。
そのため、根っから非人道的で無感情な人物でもないようです。
真顔や無表情が多い一方で感情の起伏は見えやすいのは、後継者となったニアとの大きな差異だと感じます。
Lは、キラことライトを悪と断じた身ゆえ、当然その思想を認めはしませんでした。
しかし、彼の行動を注意深く観察しただけはあり、相容れない者同士ながらその在り方は理解している様子が、第二のキラの騒動から窺えます。
第二のキラがテレビ局に送り付けたビデオの騒動に一区切りが付くなり、Lは「キラの偽者の可能性が高い」と看破しました。
その判断ができたのは、従来のキラ(ライト)が「追う者は別として罪の無い者を殺すことは極力避けて来た」のに対し、ビデオを送ったキラ(ミサ)は罪の軽い者や犯罪者でない者を殺めたのが理由だったようです。
さらにLは、「キラは恐怖による独裁は狙っていない」とも評していました。
この見解も、第2部でキラの代理人となった魅上照(みかみ てる)が「前科者も罪によっては裁く」と宣言した際に、ライトが「キラは犯罪への抑止力であるべき 更生した者への裁きは恐怖を生む」と不満を抱いている事を見れば、正鵠を射ていたとよく分かります。
また、ミサがキラを騙って起こした一連の行動については「私がキラなら怒りますよ」と発言しつつ眉をひそめています。
ことによると、自身が徹頭徹尾糾弾するキラに対しても、敵なりの愛着のようなものがあったのかもしれません。
…もっとも、命を懸けて戦っている敵を愚弄されたのでは、自分まで嘲られたに等しいので、愉快に思うはずはないでしょうが。
「許してはならない犯罪者」としていながらライトの信条を的確に読んでいたLと、邪魔者と見なしていながらも卓越した知恵者としてはLを認めていたライトは、どこか似た者同士であったのかもしれません。
幼稚で負けず嫌いな所とかが特に
ライトがデスノートを拾わなかったなら、Lとライトはもしかしたら…
…というのは、言わぬが花か。
Lについて最も記憶に残るのは、やはり奇抜な行動が多い点でしょう。
膝を立てた格好で椅子に腰掛けていたり、ふとしたときにすぐ甘味を摂っているなど、とにもかくにも個性的です。
解説本では「ライトを除いて1番キャラが立っていたと思うから」「描いていて楽しかった」との理由で、原作者・作画者の双方からお気に入りの人間キャラ第1位として挙げられており、その魅力の高さを感じさせます。
本編での扱いは悪いけれども
さらに、DSソフト『The proLogue to DEATH NOTE 螺旋の罠』や実写映画『L change the worLd』では主役となったり、『DEATH NOTE キラゲーム』のifストーリーではライトを打ち負かして生き延びるなど、本編以外では何かと優遇されています。
人気があるのに本編で不遇なキャラクターは、往々にしてこうした救済措置が行われる模様です。
ところで、Lは「竜崎」「流河旱樹」「エラルド=コイル」「ドヌーヴ」など、数多くの偽名を名乗っていましたが、レムのデスノートに刻まれた本名は、本編では分からずじまいでした。
しかしそれも、解説本によってやっと判明。
何と、L Lawliet(エル=ローライト)という名前だったようです。
一部分だけとはいえ、実は普段から本名を名乗っていたらしい。
連載終了後に発表された特別読切では、生前に「今の法で考えれば自分も悪人」と口にしていたのが、ニアの回想によって明かされました。
さらに、「難事件を解決するのは趣味であって正義心ではない」とも言い放っていたようです。
一見後付けのようにも感じますが、そもそもLが『正義』を口にしたのは、キラへの宣戦布告の時と、素顔を晒して捜査本部と対面した時くらいのもの。
しかも、ライトとキラ捜査本部や、ライトとニアのように「正義とはどういうものか」といった議論を行った機会もありませんでした。
そのため、さして『正義』にこだわりがなく、特段深い考えから『正義』を掲げている訳でもないのは、本編でも読み取れないことはなかったでしょう。
とどめに解説本でも、原作者から「ライトはすごい悪、Lも若干悪、総一郎だけ正義」と評されていたりします。
…もっとも、生真面目に手足が生えて歩いているような総一郎を基準にしたのでは、『悪』にならない人間の方が絶滅危惧種クラスの珍しさなので、酷な比較ですが。
・ワタリ
Lの右腕として活動している老人です。
本名はQuilIsh Wammy(キルシュ=ワイミー)。
当初はLとコンタクトを取れる唯一の人物として、帽子とコートを身にまとった姿で登場。
パソコン越しのLの声を届けるため、ICPOや日本のキラ捜査本部にも顔を出していました。
Lと総一郎達が対面してからは、Lが捜査本部の面々を信じた証として帽子やコートを用いなくなり、素顔で活動。
目立った活躍は少ないですが、緊急時などに使える発信機付きのバックルを総一郎達に提供したり、監視カメラと盗聴器の準備や取り付けをこなすといった形で、Lの捜査に大きく貢献しています。
ライトが自分への疑惑を逸らすために捏造した「第三のキラ」こと火口卿介(ひぐち きょうすけ)を確保する際には、見事なライフル狙撃まで披露しました。
解説本でも触れられている通り、万能の老紳士です。
それだけにライトにとってはLと並んで「邪魔者」であり、また死神レムにとっても、愛着あるミサを脅かす危険人物でした。
よって、レムのデスノートにL共々名前を書き込まれ、心臓麻痺での死を迎えます。
その後、発明品で得た資金を元手として、数々の養護施設を設立していたことが明かされました。
中にはLの後継者を育成するワイミーズハウスもあり、そこには第2部でライトを負かすニアや、そのニアの勝利を助けたメロの姿があったわけです。
キラに立ち向かったL・ニア・メロが、いずれもワタリと多少なりとも関係のある人物だったのを思うと、ワタリはある意味キラへの抑止力を用意していた人物なのかもしれません。
…しかし解説本での原作者コメントによると、そんなワタリは「道楽で探偵を育成する人物」とのこと。
世界は道楽で救われたのか…
DSソフト『L The proLogue to DEATH NOTE 螺旋の罠』では、主役を務めるLと共に、新米FBI捜査官であるプレイヤーのサポートに注力。
敵対する犯罪者や事件の舞台についての情報を素早く収集したり、Lが中座した時には自らがプレイヤーの爆弾処理に助言するといった、実に頼りがいのある姿を見せてくれます。
ちなみに同作におけるLは、「懇意にしているデザート職人がいる」と語っていました。
プレイヤーは事件を解決した暁には特別にその職人の話を聞かせてもらえる約束だったものの、本人の意向から、Lもその名前を明言してくれなくなります。
よってそのデザート職人については、Lからヒントを聞けるのみに留まりましたが…
L曰く、「『彼』は私のそばにいる人物です」とのことでした。
・夜神総一郎
日本警察の警察局局長にして、キラこと夜神月の実父です。
ストレートな正義漢が多い日本警察キャラの中でもさらに飛び抜けた善人ぶりであり、部下の1人である松田桃太から「正義の塊」とまで評されています。
そんな性分ゆえ、「犯罪者を殺す犯罪者」でしかないキラを正義と見なすはずもなく、命の危険も恐れず敢然とキラ捜査に邁進。
自分が誰より信用する息子こそがそれだとは夢にも思わず、また、Lから何度疑惑を立てられても考えを変えることもないまま、キラを追い続けます。
過労で心臓発作を起こすも病院に担ぎ込まれるだけで済んだり、第三のキラから銃撃されたものの肩をかすめて軽傷に留まるなど、第1部では今にも死にそうな容姿に反して意外としっかり生き残るキャラクターでした。
しかし、第2部でメロからデスノートを奪還するための攻防の最中、メロの仲間であるマフィアの一員から銃撃を受けて、ついに帰らぬ人に。
今際の際、攻防の前に得ていた「死神の目」でライトを見ると、息子はキラではないとの間違った確信を抱いて、生涯を閉じました。
(補足:「死神の目」を持つ人間は他人の名前と寿命が見えるが、相手がデスノートの所有者だと名前しか見えない。この時のライトはノートの所有権を放棄していたため、総一郎には名前も寿命も見えており、キラではないと判断された)
「何としても私の目の黒いうちにキラを…」との強固な思いを抱いていたものの、念願は叶わずに終わったわけです。
…もっとも、死神リュークも触れているように、ライトがキラではないと信じて眠れただけ、総一郎にとっては救いであったかもしれません。
皮肉にもこの総一郎の死後、捜査本部の一部も、多少はライトを疑うようになっていきました。
ライトの父親である以上分からなくもないですが、息子をキラだと疑うのを許さない空気を作っていた部分があった…
つまりは、最もキラ捜査に情熱を燃やしていたのに最もキラ捜査を滞らせていたところがあったわけです。
何とも言えない…
実写映画版では流れが大きく変わっており、最後まで生き延びた代わりに「キラ=夜神月」が紛れもない現実だと知った上、ライトがリュークに葬られる様を目の当たりにすることとなりました。
キラの死は公表しないと決められたため、残された妻とライトの妹には「ライトはキラに殺された」とだけ伝えているようです。
キラ事件終結後も兄の死を悲しむ娘へ向けて、「ライトは最後までキラと戦ったんだ」と慰めるように嘘を吐いた表情は実に険しく、痛ましさを感じさせます…
命を落とした代わりに、誰より信用する息子がキラだったと知らずに済んだ原作の方がマシだったのか?
それとも、誰より信じた息子がキラだったと分かった上に死別し、残された家族にも真相を打ち明けられない代わりに、キラ撃滅の宿願叶って最後まで生き延びた実写映画版の方がマシだったのか?
原作と実写映画版の違いを見ると、そんな疑問が湧くところですが…
いずれにせよ、慰めの言葉も見つからない位には不幸なキャラクターと言うほかなさそうです。
解説本でも「作中唯一の正義の象徴」と評される程の良識人がこんな目に遭うなんて、実に惨いものだ…
・相沢周市
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
アフロヘアーのような特徴的な髪型とは裏腹に、性格は総一郎に次いで生真面目な人。
捜査の過程で同僚を殺害された怒りもあってキラ逮捕にかける思いは強かったものの、家族の生活を預かる身であったゆえ、警察がキラ事件から手を引くと自身も捜査本部から離脱します。
しかし、Lを信用できずキラ捜査本部に参加しなかった同僚の伊出英基と、彼が率いていた「クビをかけた信用できる者」と共に、秘密裏にキラ捜査を継続。
L達キラ捜査本部が第三のキラである火口を追い詰めるシーンでは、Lの連絡を受けた警察からの「火口のポルシェに近づくな」という通達に背いて出動し、その逮捕に貢献します。
それ以後、再度キラ捜査本部に顔を出すようになりました。
第2部ではアフロのようだった髪型を変更し、個性が無…
…もとい、さっぱりした姿に。
総一郎の死を契機として徐々にライトへ疑惑を持つようになり、密かにニアと通じつつ、キラ事件の行く末を見届けました。
結局、知略の面ではライトやL達には到底及んでおらず、火口逮捕の件を除くと、キラ捜査において特筆する程の大活躍はできていませんでした。
とはいえ、キラ事件解決後には貫録の付いた面持ちで捜査本部のリーダーとなっており、指揮官になるだけの実力と人徳を兼ね備えているのは確かなようです。
連載終了後に発表された特別読切でも、部下の松田達と共に再び登場。
日本の高齢者ばかりを狙った殺人事件が、キラ事件と同じくデスノートによるものだと確信すると、捜査に動き出そうとしました…
…が、犯人はニアから「この人殺し」と言われただけで自殺したため、またもや大して良い所がなく終わることに。
(´・ω・`)
ちなみに相沢は序盤で、「夜神月=キラ」の疑いを持つチャンスがありました。
それは、ライトが元FBI捜査官の南空ナオミの名前を、デスノートの切れ端に堂々と書いている場面です。
この場面をしっかり目撃できたなら、ライトと一緒にいた人間が行方不明となったこと、しかもその行方不明者がキラに殺害されたFBI捜査官の婚約者であったことに、何がしかの引っ掛かりを覚えたでしょう。
…しかし折悪く、このシーンでは雪が降っており、傘を差して歩いていた相沢は、ライトとナオミの存在に気付けませんでした。
相沢が感付いていたなら、キラ事件はもっと早く解決していたかも…?
ライトは「キラが心臓麻痺以外でも人を殺せる」のに気付いたナオミと出会い、「この女が僕より先に警察にこのことを話していたら… どうやら死神じゃない方の神は僕の味方らしい」との思いを抱いていましたが、それを真似るなら「死神じゃない方の神は相沢に味方してくれなかった」と言うべきか。
もっとも、キラ事件に関わった人間はほとんど息絶えているので、そのキラを相手取って生き延びられただけでも十分、死神じゃない方の神に味方されたと言えますが…
死神じゃない方の神?原作者のことか
・松田桃太
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
いつの時代にもいくらでもいそうな軽いノリの若者で、「流行りもの」が好きで「努力」が嫌いという、典型的なダメ人間臭に溢れています。
知恵の方はライトやLどころか捜査本部の仲間達にさえ大きく劣っており、思いつきや閃きを以って活躍したシーンはほぼ皆無。
あまつさえ浅慮な部分もあり、独断で潜入捜査に臨んだせいで窮地に陥り、捜査計画を台無しにした挙句に救出の手間を焼かせたため、Lに「松田の馬鹿…」と呼び捨て&悪口のフルコースを叩かれる有様でした(結果的にはこの失敗のおかげで捜査が進んだ部分もあったが)。
ついでに常識すらもいまひとつで、「警察がキラ事件から手を引いた以上 キラを追うなら無職になる」局面では、「元々コネで入った警察だからもういい」と口走ったことさえあります。
コネ採用するとこういう奴に当たるのね
加えて第2部ではキラについて、「完全に悪とは思えない」「キラは悪と戦っているとも思う」と共感を覗かせ、捜査側の人間としてつくづく不安な姿を晒しました。
本人によれば、「自分も弱い立場の人間だったからキラを救世主と言ってる人の気持ちも分かる」のだとか。
ただしそうした共感も、キラ逮捕の思いを鈍らせる程のものではありませんでした。
むしろ、ライトがキラだったと分かるや勢い余って彼を殺さんばかりの銃撃を浴びせるくらいに、キラ逮捕の意志は固く確かです。
キラを否定し切れずにいながらも、事件が終わるまで刑事としてキラを捕らえる役目に徹した姿から、私情を捨てて仕事に従事する割り切りぶりは見事と言っていいでしょう。
また、自分が動くほかない状況では、命の危険があろうと恐れも迷いもなく素早く動ける点も、彼の大きな長所だと感じます。
「何も考えてないだけ」とかそんな本当のこと言うな
最終話では、キラがいた頃といなくなった現在とを比較し「本当にこれで良かったのか?」と悩んでいたものの、「これで良かった」と言い切る伊出から「あそこでニアが負けていたら 俺達は今 生きていない」と補足されると、苦笑しながら彼に同意しました。
「善悪論は描かない」と決められていた『DEATH NOTE』においてその善悪論を引き起こす切欠になっていたり、キラがいる世界とそうでない世界のどちらが良かったのかと惑うなど、その在り方は実に人間臭さに満ちています。
L側・キラ側ともに、自分が立った場所こそ正しいと疑わない者だらけであった劇中においては、稀有な存在です。
…凄まじい余談ですが、よくよく見ると捜査本部では最も地位の高かった総一郎を差し置き、劇中で一番最初に名前が出た刑事であったりします。
結構出しゃばり?
・模木完造
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
非常に寡黙で口を開いたシーンは多くないものの、大企業の社員全員をリスト化するなど、地道な作業にかなり長けています。
「不言実行」の四文字が相応しいその仕事ぶりは、Lからも「最初から何気にすごい」と高く評価された程。
嘘吐きの言うことなので本心かどうかは不安だが
またミサのマネージャーとなってからは、自分とは正反対な「元気一杯の体育会系」キャラもしっかり演じ切るなど、不向きであろうとも与えられた役割はしっかりこなしてのけています。
…しかし、その後独りになってから「向いてない…よな?」と溜息を吐く姿には、職場の都合でガラでもないことをやらせられる人間の悲哀を感じる。
なお解説本によると、最初は人数合わせで登場したキャラクターだったとのこと。
原作者は「『無口な奴』になったのでいつか意表を突く役割を」と思っていたそうですが、無口が災いしたか、結局意外性らしい意外性はないままでした。
まあ、派手に活躍するキャラクターばかりが魅力的という訳でもないし、これはこれで悪くなかったと思いますが。
・伊出英基
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
第1部では命を懸けてキラを追おうとしたものの、Lを信用できなかったため、彼との協力を選んだ総一郎達から離脱します。
そのまま警察の通常業務に落ち着いたかと思いきや、ミサがキラを騙ってテレビ局にビデオを送り付けた騒動と、第三のキラ逮捕の場面で再登場。
後者で初めて名前が明かされると共に、「クビを懸けた信用できる者」を集めて秘密裏にキラ捜査を行っていたと、車に同乗していた相沢の口から語られました。
第2部からは捜査本部に参加。
ただし、二代目Lの座を得たライトよりも、相沢と行動を共にしたいとの考えを抱いていました。
そのため、ライトに不信感を抱いてニアと連絡を取ろうとした相沢の背中を押したこともあります。
また、火口逮捕の際の会話では相沢から「伊出がいなかったら何もやる気がせず 形だけの捜査本部長のデスクに向かっていただろう」という旨の台詞と共に感謝を告げられる一幕もあり、とかく彼との結び付きの強さを感じさせます。
目立った活躍はないキャラの1人でしたが、相沢をキラ捜査本部の一員として繋ぎ止めた点では、地味ながら重要な役割を帯びていたと言えるでしょう。
最終話では、松田とキラ事件の事について語らう様子が描かれました。
その中でも最も印象的なのは、「キラ社会と今の社会を天秤にかけている僕が歪んでいることは分かっているんですが…」とこぼした松田への返答です。
「俺個人は お前が歪んでるとは思ってないし ニアが正義だとはっきり言えもしない」
キラとLのどちらが正しいのかについて明確な結論を述べなかったこの姿や、捜査本部内で「勝った方が正義」との考えが語られた際には「世の中いつもそんなものだったかもしれない…」と同調している節があった点から、善悪論に決着を付けることには慎重な人物であると見て取れます。
それでもキラ社会でなくなったのを迷いなく「良かった」と言い切れるのは、「ニアが負けていれば自分達は生きていないから」が最大の理由のようです。
…「命あっての物種」がこれ以上似合う話も、なかなかないかも?
ちなみに、「恋愛」というものにはほとんど無縁であるらしく、その関係の話にはまるでついていけていない様子が度々描かれていました。
よう同志
・ニア
Lの後継者候補の1人で、キラ対策特別機関(略称SPK)のリーダーです。
同じくLの後継者候補で、かなり優秀な部類だったメロよりもさらに上を行っているため、彼に敵視されています。
本名はNate=River(ネイト=リバー)。
解説本によると、姓の「リバー」には「Lから流れて来たもの」、名前の「ネイト」には「生まれついての天才」という意味を持たせているとのことでした。
一方でメロの本名には特に意味はないらしい
そんな設定ゆえか、血縁関係は一切ないもののLとかなり似た雰囲気のキャラクターとして描かれており、電話越しでもライトにLと話しているような感覚を味わわせています。
落ち着き払った物腰に反してかなりの玩具好きであり、自身の手元には指人形やタロットカードなどが転がっているのが常とあって、年齢より幼稚な印象を受けるでしょう。
絵面としては、途轍もない甘党のLが茶菓子をしこたま部屋に並べていた姿と似ているかも?
Lの名を継ぐのに差し支えない程高い推理力と、対抗馬のメロにはやや乏しい冷静さプラスSPKメンバーを顎でこき使う人使いの荒さで、亡きLに代わってライトに迫って行きました。
最終決戦では、「キラ事件に関して見せたいものがある」として、SPKとキラ捜査本部で一箇所に集まろうとライトに提案。
キラの代理人の魅上にデスノートを使わせ、本家キラであるライトの名前だけが書き込まれないであろう事から、「夜神月=キラ」を証明しようとします。
その下準備として、デスノートとただのノートのすり替えを実行。
ただしこの手はライトに読まれており、本来なら彼らが用意したただのノートしかすり替えられず、集まりの場面では本物のデスノートを使われて敗れるところでした。
しかし、メロがライトの協力者を誘拐した一件で魅上が動いたことと超人的なスキルの持ち主に救われ、デスノート及びライトの無力化に成功。
Lの遺志を継ぎ、キラ撃破を実現しました。
…Lではなくニアが良い所を持って行ったのは、やっぱり気に入らない。
頭の良さは確かな一方、自ら認める程に行動力が欠けている、最初からデスノートの存在を知った上でキラ捜査に臨めている、最終決戦では敵の失敗が無ければ負けていたといった隙があり、Lを継ぐ者ではあってもLを超える者ではないと思えてなりません。
本人は、メロと2人で互いの足りない部分を補い合えば「Lを超せる」と豪語していますが、果たしてそこまで至ったことかどうか?
そもそもどっちも劣化Lですし
ドライな性分を考慮に入れてもなお『熱さ』が乏し過ぎて、大量殺人犯であるライトにありふれた正論をぶつけるためだけの存在としか映らない人物です。
例えて言うなら、パソコン等の電子機器がユーザーにエラーメッセージを出しているというくらいに無味乾燥。
好みの話をさせてもらうなら、管理人にとっては嫌いなキャラクターでした。
そんなニアですが、連載終了後に発表された特別読切では、キラについての認識が少し掘り下げられました。
キラを否定する考えは一貫しているものの、「Lが自分の命を懸けるだけの意味があると考え戦った」相手としてはキラを認めていたようです。
本編でもライトに対して「私もあなたと同じです 自分が正しいと思うことを信じ正義とする」とは発言していましたが、絶対に認めてはならないと考えていたキラ相手にこのような想いを抱いていたとは、なかなか意外な話でした。
そのため、同読切にてデスノートを使い日本の高齢者を葬りまくるキラ紛いの大量殺人犯については「クズ」と吐き捨て、これをキラと呼ぶのは「Lにもキラにも失礼」とこぼし、とどめに「どうしてもキラと呼びたいのならCキラ」とまで断じました。
(注)Cキラは「Cheapキラ(安っぽいキラ)」の意
また、このCキラを始末するにあたっても、本編でキラを相手取った時と同様、「Lならどうするか」を熟考していました。
Lに劣る部分は残っているとしても、Lの考え方は忠実に受け継いでいるようです。
そんなニアはCキラについて、「キラと同列に並べたくないのはLも同じだろう」とも述べています。
確かにLは第二のキラ相手にさえ「自分がキラなら怒る」とまで不快感を示していたくらいなので、もしもCキラと相対する羽目に遭っていれば拒絶反応どころではなかったことでしょう。
…というより、ニアから「この人殺し」と言われただけで自害したCキラでは、Lからは歯牙にもかけられなかったと思いますが。
・ジェバンニ
本名は、Stephen=Loud(ステファン=ラウド)。
ニア率いるSPKのメンバーにして、キラ事件解決の真の功労者と言っても過言ではない人物です。
しばらくの間は、ライトの代理人である魅上を尾行している様子くらいしか描かれない地味なキャラクターでしたが、最終決戦にてとうとう真価を発揮します。
何と、びっしりと名前が書き込まれたデスノートの偽物を、魅上の筆跡を真似ながら完璧に、しかも一晩で作り上げるという芸当をやってのけたのです。
人間技じゃねえ。
ゲーム作品では『DEATH NOTE Lを継ぐ者』にのみ登場していますが、こちらでも固有の「スキル」として、他の味方キャラと位置を交換できる技「すりかえ」が使用可能となっています。
終盤の描写のせいで、「一晩」「贋作」「すりかえ」のイメージが定着した模様です。
こんな無茶苦茶な真似をしていれば、是非も無しと言ったところですが。
L陣営のキャラクターについては、このくらいで話を終えておきます。
次に『DEATH NOTE』語りをやる際は、キラ側でもL側でもなかったキャラクターについて喋ってみる予定です。
それでは、また。
漫画『DEATH NOTE』では昔はキラ派、今ではどちらかと言えばL派な、「暇人の独り言」管理人です。
犯罪者を葬るのに大賛成の死刑存置派であるのは、昔も今も変わっていません。
ただ、キラは犯罪者でない人間も巻き込んでいたし、法律によらず勝手気ままに死の制裁を下しているのでは身勝手に他人を害する犯罪者達と大差ないと感じるようになって、以前程のキラ肯定派ではなくなりました。
…人間の考えなどコロコロ変わるものなので、またキラ支持に傾いてしまう可能性もあるかもしれませんが。
さて、本記事では、L側にいたキャラクター達について語ってみます。
もちろん全力でネタバレしているので、閲覧の際は要注意。
・L
「この世界の影のトップ」とまで称される名探偵です。
犯罪者殺しを重ねる「キラ」こと夜神月(やがみ ライト)を『悪』、自らを『正義』と称し、そのライトと熾烈な頭脳戦を繰り広げました。
第2話にして、「世界中の犯罪者が心臓麻痺で死亡している件は自然現象ではなく大量殺人である」「最初の犠牲者となった通り魔はキラの殺しの実験台に過ぎなかった」と見事に言い当てており、その看板に嘘偽りがないのが見て取れます。
ただし、『正義』を掲げるLも、捜査では下記の様な到底褒められない手法を用いていました。
・刑罰で葬るべき死刑囚を自身の身代わりとして利用し、キラの犠牲にする
・疑いを持った標的の家庭や職場に、監視カメラと盗聴器を仕掛ける
・ライトに協力する『第二のキラ』だと見なした弥海砂(あまね ミサ)から、携帯電話をこっそり盗む
特に死刑囚と監視カメラ&盗聴器の件については、ライトから「奴も… 限度ってものを知らない!!」と評された程です。
…とは言え、これらの行動を渋っていたら、キラに近付くことすらできませんでしたが。
凄まじい推理力と手段を選ばない姿勢でライトを窮地に追いやったものの、『第二のキラ』ことミサがライトに味方すると、その奮闘を水の泡にされます。
ライトが故意に、ミサがキラとして捕らえられる状況を作り出したことで、ミサに好意的な死神レムが行動。
レムのデスノートに名前を書かれ、志半ばで命を絶たれる結果となりました。
ライトが自分にだけ見せた悪意まみれの醜い笑顔で、当初から抱いていた「夜神月=キラ」が間違っていなかったと悟りつつ、ずっと開いたままだった目を閉ざして永眠する瞬間は、Lファンにとってショック必至のシーンです。
ちなみに絶命する間際、「やはり… 私は… 間違って… なかった… が…… ま……」とのモノローグを遺していますが、何を思っていたのかは解説本でも明らかにされませんでした。
原作者によれば、「読者それぞれに考えて頂くのが『DEATH NOTE』」なのだとか。
管理人としては、「間違っていなかったが 間に合わなかった」かな、と感じています。
真相には早くから辿り着いていたのに、デスノートを押さえる機会に恵まれなかった上、
こうしてL本人の戦いは無念の結果に幕を閉じたものの、第2部では後継者候補のニアが現れ、様々な偶然にも助けられて、キラを倒すに至りました。
…Lの手で勝って欲しかった。
早くからライトに確信レベルの疑惑を向けてはいたものの、その根源となったのは「あの中(盗撮&盗聴で監視した者達)では一番何かを感じさせた… お前は完璧すぎる」という、ほとんど勘に等しい考えに過ぎませんでした。
そんなあやふやなものでさえ的外れになった例がないのは、素直に超人的な知恵の持ち主とも言えますが、原作者が解説本で言及しているように「漫画の設定上、最も頭が良くないといけないから」なのも大きそうです。
まあ、「影のトップ」とまで言われる程の探偵が見立て違いばかりしていたら興醒めもいいところだったし、最初が勘であろうとゴチャゴチャ言うべきではないか。
上述した様にキラ逮捕のためには手段を選ばなかったり、気遣いのない物言いをしたり、駆け引きでは平気で嘘を連発するなど、なかなかの人でなし。
しかし、ライトが犯罪者を殺しつつ自身をおちょくるメッセージを発した件や、ミサが犯罪者ではない人間達(キラを批判しただけのコメンテーター等)を殺めておきながら「悪を憎み正義を愛する」と言い放った際には、明確に憤る姿を見せていました。
そのため、根っから非人道的で無感情な人物でもないようです。
真顔や無表情が多い一方で感情の起伏は見えやすいのは、後継者となったニアとの大きな差異だと感じます。
キラとの奇妙な絆?
Lは、キラことライトを悪と断じた身ゆえ、当然その思想を認めはしませんでした。
しかし、彼の行動を注意深く観察しただけはあり、相容れない者同士ながらその在り方は理解している様子が、第二のキラの騒動から窺えます。
第二のキラがテレビ局に送り付けたビデオの騒動に一区切りが付くなり、Lは「キラの偽者の可能性が高い」と看破しました。
その判断ができたのは、従来のキラ(ライト)が「追う者は別として罪の無い者を殺すことは極力避けて来た」のに対し、ビデオを送ったキラ(ミサ)は罪の軽い者や犯罪者でない者を殺めたのが理由だったようです。
さらにLは、「キラは恐怖による独裁は狙っていない」とも評していました。
この見解も、第2部でキラの代理人となった魅上照(みかみ てる)が「前科者も罪によっては裁く」と宣言した際に、ライトが「キラは犯罪への抑止力であるべき 更生した者への裁きは恐怖を生む」と不満を抱いている事を見れば、正鵠を射ていたとよく分かります。
また、ミサがキラを騙って起こした一連の行動については「私がキラなら怒りますよ」と発言しつつ眉をひそめています。
ことによると、自身が徹頭徹尾糾弾するキラに対しても、敵なりの愛着のようなものがあったのかもしれません。
…もっとも、命を懸けて戦っている敵を愚弄されたのでは、自分まで嘲られたに等しいので、愉快に思うはずはないでしょうが。
「許してはならない犯罪者」としていながらライトの信条を的確に読んでいたLと、邪魔者と見なしていながらも卓越した知恵者としてはLを認めていたライトは、どこか似た者同士であったのかもしれません。
ライトがデスノートを拾わなかったなら、Lとライトはもしかしたら…
…というのは、言わぬが花か。
Lについての余談
Lについて最も記憶に残るのは、やはり奇抜な行動が多い点でしょう。
膝を立てた格好で椅子に腰掛けていたり、ふとしたときにすぐ甘味を摂っているなど、とにもかくにも個性的です。
解説本では「ライトを除いて1番キャラが立っていたと思うから」「描いていて楽しかった」との理由で、原作者・作画者の双方からお気に入りの人間キャラ第1位として挙げられており、その魅力の高さを感じさせます。
さらに、DSソフト『The proLogue to DEATH NOTE 螺旋の罠』や実写映画『L change the worLd』では主役となったり、『DEATH NOTE キラゲーム』のifストーリーではライトを打ち負かして生き延びるなど、本編以外では何かと優遇されています。
人気があるのに本編で不遇なキャラクターは、往々にしてこうした救済措置が行われる模様です。
ところで、Lは「竜崎」「流河旱樹」「エラルド=コイル」「ドヌーヴ」など、数多くの偽名を名乗っていましたが、レムのデスノートに刻まれた本名は、本編では分からずじまいでした。
しかしそれも、解説本によってやっと判明。
何と、L Lawliet(エル=ローライト)という名前だったようです。
一部分だけとはいえ、実は普段から本名を名乗っていたらしい。
連載終了後に発表された特別読切では、生前に「今の法で考えれば自分も悪人」と口にしていたのが、ニアの回想によって明かされました。
さらに、「難事件を解決するのは趣味であって正義心ではない」とも言い放っていたようです。
一見後付けのようにも感じますが、そもそもLが『正義』を口にしたのは、キラへの宣戦布告の時と、素顔を晒して捜査本部と対面した時くらいのもの。
しかも、ライトとキラ捜査本部や、ライトとニアのように「正義とはどういうものか」といった議論を行った機会もありませんでした。
そのため、さして『正義』にこだわりがなく、特段深い考えから『正義』を掲げている訳でもないのは、本編でも読み取れないことはなかったでしょう。
とどめに解説本でも、原作者から「ライトはすごい悪、Lも若干悪、総一郎だけ正義」と評されていたりします。
…もっとも、生真面目に手足が生えて歩いているような総一郎を基準にしたのでは、『悪』にならない人間の方が絶滅危惧種クラスの珍しさなので、酷な比較ですが。
・ワタリ
Lの右腕として活動している老人です。
本名はQuilIsh Wammy(キルシュ=ワイミー)。
当初はLとコンタクトを取れる唯一の人物として、帽子とコートを身にまとった姿で登場。
パソコン越しのLの声を届けるため、ICPOや日本のキラ捜査本部にも顔を出していました。
Lと総一郎達が対面してからは、Lが捜査本部の面々を信じた証として帽子やコートを用いなくなり、素顔で活動。
目立った活躍は少ないですが、緊急時などに使える発信機付きのバックルを総一郎達に提供したり、監視カメラと盗聴器の準備や取り付けをこなすといった形で、Lの捜査に大きく貢献しています。
ライトが自分への疑惑を逸らすために捏造した「第三のキラ」こと火口卿介(ひぐち きょうすけ)を確保する際には、見事なライフル狙撃まで披露しました。
解説本でも触れられている通り、万能の老紳士です。
それだけにライトにとってはLと並んで「邪魔者」であり、また死神レムにとっても、愛着あるミサを脅かす危険人物でした。
よって、レムのデスノートにL共々名前を書き込まれ、心臓麻痺での死を迎えます。
その後、発明品で得た資金を元手として、数々の養護施設を設立していたことが明かされました。
中にはLの後継者を育成するワイミーズハウスもあり、そこには第2部でライトを負かすニアや、そのニアの勝利を助けたメロの姿があったわけです。
キラに立ち向かったL・ニア・メロが、いずれもワタリと多少なりとも関係のある人物だったのを思うと、ワタリはある意味キラへの抑止力を用意していた人物なのかもしれません。
…しかし解説本での原作者コメントによると、そんなワタリは「道楽で探偵を育成する人物」とのこと。
世界は道楽で救われたのか…
DSソフト『L The proLogue to DEATH NOTE 螺旋の罠』では、主役を務めるLと共に、新米FBI捜査官であるプレイヤーのサポートに注力。
敵対する犯罪者や事件の舞台についての情報を素早く収集したり、Lが中座した時には自らがプレイヤーの爆弾処理に助言するといった、実に頼りがいのある姿を見せてくれます。
ちなみに同作におけるLは、「懇意にしているデザート職人がいる」と語っていました。
プレイヤーは事件を解決した暁には特別にその職人の話を聞かせてもらえる約束だったものの、本人の意向から、Lもその名前を明言してくれなくなります。
よってそのデザート職人については、Lからヒントを聞けるのみに留まりましたが…
L曰く、「『彼』は私のそばにいる人物です」とのことでした。
・夜神総一郎
日本警察の警察局局長にして、キラこと夜神月の実父です。
ストレートな正義漢が多い日本警察キャラの中でもさらに飛び抜けた善人ぶりであり、部下の1人である松田桃太から「正義の塊」とまで評されています。
そんな性分ゆえ、「犯罪者を殺す犯罪者」でしかないキラを正義と見なすはずもなく、命の危険も恐れず敢然とキラ捜査に邁進。
自分が誰より信用する息子こそがそれだとは夢にも思わず、また、Lから何度疑惑を立てられても考えを変えることもないまま、キラを追い続けます。
過労で心臓発作を起こすも病院に担ぎ込まれるだけで済んだり、第三のキラから銃撃されたものの肩をかすめて軽傷に留まるなど、第1部では
しかし、第2部でメロからデスノートを奪還するための攻防の最中、メロの仲間であるマフィアの一員から銃撃を受けて、ついに帰らぬ人に。
今際の際、攻防の前に得ていた「死神の目」でライトを見ると、息子はキラではないとの間違った確信を抱いて、生涯を閉じました。
(補足:「死神の目」を持つ人間は他人の名前と寿命が見えるが、相手がデスノートの所有者だと名前しか見えない。この時のライトはノートの所有権を放棄していたため、総一郎には名前も寿命も見えており、キラではないと判断された)
「何としても私の目の黒いうちにキラを…」との強固な思いを抱いていたものの、念願は叶わずに終わったわけです。
…もっとも、死神リュークも触れているように、ライトがキラではないと信じて眠れただけ、総一郎にとっては救いであったかもしれません。
皮肉にもこの総一郎の死後、捜査本部の一部も、多少はライトを疑うようになっていきました。
ライトの父親である以上分からなくもないですが、息子をキラだと疑うのを許さない空気を作っていた部分があった…
つまりは、最もキラ捜査に情熱を燃やしていたのに最もキラ捜査を滞らせていたところがあったわけです。
何とも言えない…
総一郎についての余談
実写映画版では流れが大きく変わっており、最後まで生き延びた代わりに「キラ=夜神月」が紛れもない現実だと知った上、ライトがリュークに葬られる様を目の当たりにすることとなりました。
キラの死は公表しないと決められたため、残された妻とライトの妹には「ライトはキラに殺された」とだけ伝えているようです。
キラ事件終結後も兄の死を悲しむ娘へ向けて、「ライトは最後までキラと戦ったんだ」と慰めるように嘘を吐いた表情は実に険しく、痛ましさを感じさせます…
命を落とした代わりに、誰より信用する息子がキラだったと知らずに済んだ原作の方がマシだったのか?
それとも、誰より信じた息子がキラだったと分かった上に死別し、残された家族にも真相を打ち明けられない代わりに、キラ撃滅の宿願叶って最後まで生き延びた実写映画版の方がマシだったのか?
原作と実写映画版の違いを見ると、そんな疑問が湧くところですが…
いずれにせよ、慰めの言葉も見つからない位には不幸なキャラクターと言うほかなさそうです。
解説本でも「作中唯一の正義の象徴」と評される程の良識人がこんな目に遭うなんて、実に惨いものだ…
・相沢周市
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
アフロヘアーのような特徴的な髪型とは裏腹に、性格は総一郎に次いで生真面目な人。
捜査の過程で同僚を殺害された怒りもあってキラ逮捕にかける思いは強かったものの、家族の生活を預かる身であったゆえ、警察がキラ事件から手を引くと自身も捜査本部から離脱します。
しかし、Lを信用できずキラ捜査本部に参加しなかった同僚の伊出英基と、彼が率いていた「クビをかけた信用できる者」と共に、秘密裏にキラ捜査を継続。
L達キラ捜査本部が第三のキラである火口を追い詰めるシーンでは、Lの連絡を受けた警察からの「火口のポルシェに近づくな」という通達に背いて出動し、その逮捕に貢献します。
それ以後、再度キラ捜査本部に顔を出すようになりました。
第2部ではアフロのようだった髪型を変更し、個性が無…
…もとい、さっぱりした姿に。
総一郎の死を契機として徐々にライトへ疑惑を持つようになり、密かにニアと通じつつ、キラ事件の行く末を見届けました。
結局、知略の面ではライトやL達には到底及んでおらず、火口逮捕の件を除くと、キラ捜査において特筆する程の大活躍はできていませんでした。
とはいえ、キラ事件解決後には貫録の付いた面持ちで捜査本部のリーダーとなっており、指揮官になるだけの実力と人徳を兼ね備えているのは確かなようです。
連載終了後に発表された特別読切でも、部下の松田達と共に再び登場。
日本の高齢者ばかりを狙った殺人事件が、キラ事件と同じくデスノートによるものだと確信すると、捜査に動き出そうとしました…
…が、犯人はニアから「この人殺し」と言われただけで自殺したため、またもや大して良い所がなく終わることに。
(´・ω・`)
ちなみに相沢は序盤で、「夜神月=キラ」の疑いを持つチャンスがありました。
それは、ライトが元FBI捜査官の南空ナオミの名前を、デスノートの切れ端に堂々と書いている場面です。
この場面をしっかり目撃できたなら、ライトと一緒にいた人間が行方不明となったこと、しかもその行方不明者がキラに殺害されたFBI捜査官の婚約者であったことに、何がしかの引っ掛かりを覚えたでしょう。
…しかし折悪く、このシーンでは雪が降っており、傘を差して歩いていた相沢は、ライトとナオミの存在に気付けませんでした。
相沢が感付いていたなら、キラ事件はもっと早く解決していたかも…?
ライトは「キラが心臓麻痺以外でも人を殺せる」のに気付いたナオミと出会い、「この女が僕より先に警察にこのことを話していたら… どうやら死神じゃない方の神は僕の味方らしい」との思いを抱いていましたが、それを真似るなら「死神じゃない方の神は相沢に味方してくれなかった」と言うべきか。
もっとも、キラ事件に関わった人間はほとんど息絶えているので、そのキラを相手取って生き延びられただけでも十分、死神じゃない方の神に味方されたと言えますが…
・松田桃太
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
いつの時代にもいくらでもいそうな軽いノリの若者で、「流行りもの」が好きで「努力」が嫌いという、典型的なダメ人間臭に溢れています。
知恵の方はライトやLどころか捜査本部の仲間達にさえ大きく劣っており、思いつきや閃きを以って活躍したシーンはほぼ皆無。
あまつさえ浅慮な部分もあり、独断で潜入捜査に臨んだせいで窮地に陥り、捜査計画を台無しにした挙句に救出の手間を焼かせたため、Lに「松田の馬鹿…」と呼び捨て&悪口のフルコースを叩かれる有様でした(結果的にはこの失敗のおかげで捜査が進んだ部分もあったが)。
ついでに常識すらもいまひとつで、「警察がキラ事件から手を引いた以上 キラを追うなら無職になる」局面では、「元々コネで入った警察だからもういい」と口走ったことさえあります。
加えて第2部ではキラについて、「完全に悪とは思えない」「キラは悪と戦っているとも思う」と共感を覗かせ、捜査側の人間としてつくづく不安な姿を晒しました。
本人によれば、「自分も弱い立場の人間だったからキラを救世主と言ってる人の気持ちも分かる」のだとか。
ただしそうした共感も、キラ逮捕の思いを鈍らせる程のものではありませんでした。
むしろ、ライトがキラだったと分かるや勢い余って彼を殺さんばかりの銃撃を浴びせるくらいに、キラ逮捕の意志は固く確かです。
キラを否定し切れずにいながらも、事件が終わるまで刑事としてキラを捕らえる役目に徹した姿から、私情を捨てて仕事に従事する割り切りぶりは見事と言っていいでしょう。
また、自分が動くほかない状況では、命の危険があろうと恐れも迷いもなく素早く動ける点も、彼の大きな長所だと感じます。
最終話では、キラがいた頃といなくなった現在とを比較し「本当にこれで良かったのか?」と悩んでいたものの、「これで良かった」と言い切る伊出から「あそこでニアが負けていたら 俺達は今 生きていない」と補足されると、苦笑しながら彼に同意しました。
「善悪論は描かない」と決められていた『DEATH NOTE』においてその善悪論を引き起こす切欠になっていたり、キラがいる世界とそうでない世界のどちらが良かったのかと惑うなど、その在り方は実に人間臭さに満ちています。
L側・キラ側ともに、自分が立った場所こそ正しいと疑わない者だらけであった劇中においては、稀有な存在です。
…凄まじい余談ですが、よくよく見ると捜査本部では最も地位の高かった総一郎を差し置き、劇中で一番最初に名前が出た刑事であったりします。
結構出しゃばり?
・模木完造
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
非常に寡黙で口を開いたシーンは多くないものの、大企業の社員全員をリスト化するなど、地道な作業にかなり長けています。
「不言実行」の四文字が相応しいその仕事ぶりは、Lからも「最初から何気にすごい」と高く評価された程。
またミサのマネージャーとなってからは、自分とは正反対な「元気一杯の体育会系」キャラもしっかり演じ切るなど、不向きであろうとも与えられた役割はしっかりこなしてのけています。
…しかし、その後独りになってから「向いてない…よな?」と溜息を吐く姿には、職場の都合でガラでもないことをやらせられる人間の悲哀を感じる。
なお解説本によると、最初は人数合わせで登場したキャラクターだったとのこと。
原作者は「『無口な奴』になったのでいつか意表を突く役割を」と思っていたそうですが、無口が災いしたか、結局意外性らしい意外性はないままでした。
まあ、派手に活躍するキャラクターばかりが魅力的という訳でもないし、これはこれで悪くなかったと思いますが。
・伊出英基
日本警察の一員にして、キラ捜査本部に参加した刑事の1人です。
第1部では命を懸けてキラを追おうとしたものの、Lを信用できなかったため、彼との協力を選んだ総一郎達から離脱します。
そのまま警察の通常業務に落ち着いたかと思いきや、ミサがキラを騙ってテレビ局にビデオを送り付けた騒動と、第三のキラ逮捕の場面で再登場。
後者で初めて名前が明かされると共に、「クビを懸けた信用できる者」を集めて秘密裏にキラ捜査を行っていたと、車に同乗していた相沢の口から語られました。
第2部からは捜査本部に参加。
ただし、二代目Lの座を得たライトよりも、相沢と行動を共にしたいとの考えを抱いていました。
そのため、ライトに不信感を抱いてニアと連絡を取ろうとした相沢の背中を押したこともあります。
また、火口逮捕の際の会話では相沢から「伊出がいなかったら何もやる気がせず 形だけの捜査本部長のデスクに向かっていただろう」という旨の台詞と共に感謝を告げられる一幕もあり、とかく彼との結び付きの強さを感じさせます。
目立った活躍はないキャラの1人でしたが、相沢をキラ捜査本部の一員として繋ぎ止めた点では、地味ながら重要な役割を帯びていたと言えるでしょう。
最終話では、松田とキラ事件の事について語らう様子が描かれました。
その中でも最も印象的なのは、「キラ社会と今の社会を天秤にかけている僕が歪んでいることは分かっているんですが…」とこぼした松田への返答です。
「俺個人は お前が歪んでるとは思ってないし ニアが正義だとはっきり言えもしない」
キラとLのどちらが正しいのかについて明確な結論を述べなかったこの姿や、捜査本部内で「勝った方が正義」との考えが語られた際には「世の中いつもそんなものだったかもしれない…」と同調している節があった点から、善悪論に決着を付けることには慎重な人物であると見て取れます。
それでもキラ社会でなくなったのを迷いなく「良かった」と言い切れるのは、「ニアが負けていれば自分達は生きていないから」が最大の理由のようです。
…「命あっての物種」がこれ以上似合う話も、なかなかないかも?
ちなみに、「恋愛」というものにはほとんど無縁であるらしく、その関係の話にはまるでついていけていない様子が度々描かれていました。
・ニア
Lの後継者候補の1人で、キラ対策特別機関(略称SPK)のリーダーです。
同じくLの後継者候補で、かなり優秀な部類だったメロよりもさらに上を行っているため、彼に敵視されています。
本名はNate=River(ネイト=リバー)。
解説本によると、姓の「リバー」には「Lから流れて来たもの」、名前の「ネイト」には「生まれついての天才」という意味を持たせているとのことでした。
そんな設定ゆえか、血縁関係は一切ないもののLとかなり似た雰囲気のキャラクターとして描かれており、電話越しでもライトにLと話しているような感覚を味わわせています。
落ち着き払った物腰に反してかなりの玩具好きであり、自身の手元には指人形やタロットカードなどが転がっているのが常とあって、年齢より幼稚な印象を受けるでしょう。
絵面としては、途轍もない甘党のLが茶菓子をしこたま部屋に並べていた姿と似ているかも?
Lの名を継ぐのに差し支えない程高い推理力と、対抗馬のメロにはやや乏しい冷静さ
最終決戦では、「キラ事件に関して見せたいものがある」として、SPKとキラ捜査本部で一箇所に集まろうとライトに提案。
キラの代理人の魅上にデスノートを使わせ、本家キラであるライトの名前だけが書き込まれないであろう事から、「夜神月=キラ」を証明しようとします。
その下準備として、デスノートとただのノートのすり替えを実行。
ただしこの手はライトに読まれており、本来なら彼らが用意したただのノートしかすり替えられず、集まりの場面では本物のデスノートを使われて敗れるところでした。
しかし、メロがライトの協力者を誘拐した一件で魅上が動いたこと
Lの遺志を継ぎ、キラ撃破を実現しました。
…Lではなくニアが良い所を持って行ったのは、やっぱり気に入らない。
頭の良さは確かな一方、自ら認める程に行動力が欠けている、最初からデスノートの存在を知った上でキラ捜査に臨めている、最終決戦では敵の失敗が無ければ負けていたといった隙があり、Lを継ぐ者ではあってもLを超える者ではないと思えてなりません。
本人は、メロと2人で互いの足りない部分を補い合えば「Lを超せる」と豪語していますが、果たしてそこまで至ったことかどうか?
ドライな性分を考慮に入れてもなお『熱さ』が乏し過ぎて、大量殺人犯であるライトにありふれた正論をぶつけるためだけの存在としか映らない人物です。
例えて言うなら、パソコン等の電子機器がユーザーにエラーメッセージを出しているというくらいに無味乾燥。
好みの話をさせてもらうなら、管理人にとっては嫌いなキャラクターでした。
特別読切では…
そんなニアですが、連載終了後に発表された特別読切では、キラについての認識が少し掘り下げられました。
キラを否定する考えは一貫しているものの、「Lが自分の命を懸けるだけの意味があると考え戦った」相手としてはキラを認めていたようです。
本編でもライトに対して「私もあなたと同じです 自分が正しいと思うことを信じ正義とする」とは発言していましたが、絶対に認めてはならないと考えていたキラ相手にこのような想いを抱いていたとは、なかなか意外な話でした。
そのため、同読切にてデスノートを使い日本の高齢者を葬りまくるキラ紛いの大量殺人犯については「クズ」と吐き捨て、これをキラと呼ぶのは「Lにもキラにも失礼」とこぼし、とどめに「どうしてもキラと呼びたいのならCキラ」とまで断じました。
(注)Cキラは「Cheapキラ(安っぽいキラ)」の意
また、このCキラを始末するにあたっても、本編でキラを相手取った時と同様、「Lならどうするか」を熟考していました。
Lに劣る部分は残っているとしても、Lの考え方は忠実に受け継いでいるようです。
そんなニアはCキラについて、「キラと同列に並べたくないのはLも同じだろう」とも述べています。
確かにLは第二のキラ相手にさえ「自分がキラなら怒る」とまで不快感を示していたくらいなので、もしもCキラと相対する羽目に遭っていれば拒絶反応どころではなかったことでしょう。
…というより、ニアから「この人殺し」と言われただけで自害したCキラでは、Lからは歯牙にもかけられなかったと思いますが。
・ジェバンニ
本名は、Stephen=Loud(ステファン=ラウド)。
ニア率いるSPKのメンバーにして、キラ事件解決の真の功労者と言っても過言ではない人物です。
しばらくの間は、ライトの代理人である魅上を尾行している様子くらいしか描かれない地味なキャラクターでしたが、最終決戦にてとうとう真価を発揮します。
何と、びっしりと名前が書き込まれたデスノートの偽物を、魅上の筆跡を真似ながら完璧に、しかも一晩で作り上げるという芸当をやってのけたのです。
人間技じゃねえ。
ゲーム作品では『DEATH NOTE Lを継ぐ者』にのみ登場していますが、こちらでも固有の「スキル」として、他の味方キャラと位置を交換できる技「すりかえ」が使用可能となっています。
終盤の描写のせいで、「一晩」「贋作」「すりかえ」のイメージが定着した模様です。
こんな無茶苦茶な真似をしていれば、是非も無しと言ったところですが。
次はその他のキャラクターについて語るかも
L陣営のキャラクターについては、このくらいで話を終えておきます。
次に『DEATH NOTE』語りをやる際は、キラ側でもL側でもなかったキャラクターについて喋ってみる予定です。
それでは、また。
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「暇人の独り言」管理人です。
かなり長丁場の記事でしたが、「解説が分かりやすかった」との評価をいただけたこと、心から嬉しく思います。
好みの問題で「デスノート Light up the NEW world」には食指が動かないのですが、縁があればチェックしてみるのも良いかもしれませんね。
漫画は待合室でちょっと読んだだけで、後は一応軽く全作映画は見ました。
『デスノート Light up the NEW world』は後付ぽかったですけど、そういうのもありかと。