2018年03月29日
SFC版ドラクエ6を再プレイ・10
夜分遅くに今晩は。SCF版ドラクエ6の隠しボスに雪辱を果たした、「暇人の独り言」管理人です。
奴は本当に強かった。
条件を満たすことで見られるイベントでの無敵ぶりも、決してあり得ないではないと思わせるほどです。
…まあ、ゲームのシステム上では、突っ込みどころ満載ではありますが。
さて、本ブログで綴って来たSFC版ドラクエ6再プレイ日記も、今回で10回目。
ちょうどキリが良いところなので、再プレイ日記本編を今回で最終回とします。
「てんまのとう」からはざまの世界へ至り、ラストボス・大魔王デスタムーアを倒した後のエンディングまでを一気に語るので、9回目と同等の長丁場になるでしょう。
それでもお付き合いくださる方は、最後までよろしくお願い致します。
ストーリーに触れる前に、ようやく仲間になったテリーと、彼に従う形で仲間入りするモンスター・ドランゴについてざっくり語っておきます。
まずは、テリーについて。
主人公達を色々と引っ掻き回したさすらいの剣士でしたが、ヘルクラウド城にてミレーユの弟であることが明らかとなり、姉の求めに応じてパーティに加わりました。
故郷の悪政のせいで引き裂かれた姉弟の、10年ぶりの再会。
ご都合主義的な仲間入りが多いドラクエ6には珍しく、テリーは少しは物語性のある仲間入りをしたと言えるでしょう。
しかしこのテリー、はっきり言って弱いです。
敵として戦った時もHPが高いだけのザコだったことから予想できたプレイヤーもいたと思うのですが、ものの見事に弱いです。
まず、初期レベルからして23という低さ。
縛り等をせず自由にプレイしていれば、主人公達はヘルクラウド城の3連戦に臨む頃にはとうに超えていておかしくないレベルです。
この時点で、前々からパーティにいる主人公達にはかなり劣っています。
そこに持って来て、職歴の方もひどいもの。
上級職「バトルマスター」になっているくせに、その前段階としてマスターしなければならない「せんし」と「ぶとうか」のうち、後者を全く経験していないという有様でした。
そのため、職歴詐称とネタにされている模様です。
しかも、その「バトルマスター」も熟練度が1と最低のため全体攻撃ができる技を持っておらず、さらに単体攻撃にも使い勝手の良い技が少ないという悲しさ。
これまた縛り等をせず自由にプレイしていれば、主人公達は上級職でも2つか3つマスターしていてもいい段階。そこでようやく加入しておいて、この経験の乏しさは考え物です。
もっと早くに仲間入りすればまだマシだったものを…
そして、こいつを戦闘メンバーに入れ辛い最大の原因は、パラメータの伸びがいまいちなこと。
前述の通り初期レベルが23というヘボさゆえ、最大レベルであるレベル99に至るまでには何度もレベルアップの機会があるわけですが、その際のパラメータの上昇にも、これと言って光るものがありません。
RPGのキャラクターなのに、レベルを上げても大して強くならないという致命的な欠陥の持ち主。
劇中で幾度も「強い」とされてきただけに、この落差にはガッカリもいいところです。
世界最強が聞いて呆れるわ…
パーティを鍛える主義のプレイヤーほど、仲間入りした時のテリーの弱さを痛感することでしょう。
それでも好みの問題で連れ歩くか、実用性の無さを見て「ルイーダの酒場」に放り込むかは、プレイヤー次第。
そんなテリーよりよほど良い戦力になるのは、同時期に加入する仲間モンスター・ドランゴです。
かつて「たびのどうくつ」でテリーに倒された、斧を構えたドラゴンで、種族としては最後のダンジョン「ムーアのしろ」でよく見るモンスター「バトルレックス」にあたります。
ただし、このドランゴが特別扱いなだけで、通常出現する「バトルレックス」は仲間にできないモンスターなので、要注意。
テリーに倒されて死骸になったはずが、どういう訳やら「アークボルト」の牢に押し込められている間に生き返ってしまいました。
テリーと組んで八百長をした疑惑あり
そんなドランゴの元にテリーを連行すると、自分を打ち負かしたテリーに従うと言い出し、パーティに加入するのです。
テリーに自分のタマゴと子供を消された恨みがあったはずでは…?
自身の主と見なしたテリーとは対照的に不可思議な経緯で仲間になるドランゴですが、これまたテリーとは真逆で、育てればしっかりと強くなるキャラクターです。
初期レベルこそ5という低さで、装備品さえもありませんが、それでも「ちから」や「みのまもり」は装備品を身に着けたテリーより上。
さらに、仲間入りした時点で上級職「ドラゴン」に就いており、そのまま嫌になるほど戦闘回数を重ねれば「しゃくねつ」や「かがやくいき」という、MP0で使える上に100〜200ポイントのダメージを与える強烈な全体攻撃を覚えることができるのです。
他のキャラクターが「ドラゴン」に転職する場合は、入手し辛いアイテム「ドラゴンのさとり」を持っていなければなりません。
それを必要とせず、最初から「ドラゴン」職に就いているドランゴの魅力が大きいことは、言うまでもないでしょう。
とどめに、当たれば会心の一撃を叩き出す「まじんぎり」や、死人を100%確実に蘇らせる「ザオリク」といった、終盤になってもなお需要の高い技をレベルアップだけで習得してのけます。
ドランゴ恐るべし。
このどうしようもない実力差から、テリーはドランゴを仲間にすると用済みということで、その装備品をはぎ取って「ルイーダの酒場」にぶち込むプレイヤーが多くいたようです。管理人も今回そうしました
その扱いから、テリーはネット上で「ドランゴ引換券」なるあだ名と共に、ネタキャラとして名を馳せているのだとか。
劇中での評判から言えば、本来ならテリーこそがドランゴのような強さを持っていなければならなかったのに、どうしてこんな事態になったのだろうか…
ここから、ストーリーに触れていきます。
ヘルクラウド城でデュランを倒すと、夢の世界に「ゼニスのしろ」が復活。
ここで夢の世界を統べる人物・ゼニス王に会うと、黒幕である大魔王デスタムーアははざまの世界に居座っており、そこには天馬がいないと立ち入れないのだと聞かされます。
その天馬を仲間にするべく、主人公達は城にある井戸を通って「てんまのとう」へ向かうことに。
「てんまのとう」にはダメージを与える床が多いので、それらをノーダメージで乗り越える「トラマナ」を覚えたキャラクターが1人くらいはほしいところです。
…まあ、なければないでもOKですが。
塔の頂上に辿り着くと、夢の世界で捕えて以来ずっと旅路を共にしてきた馬・ファルシオンそっくりの馬の石像が見つかります。
その石像とファルシオンが共鳴していたところ、デスタムーアの手下が送り込まれ、邪魔立てをしてくるのです。
現れる敵は「ホロゴースト」、「ランプのまおう」、「デビルパピヨン」の3体。
「デビルパピヨン」のみ大した相手ではないですが、残り2匹は難儀な連中です。
「ホロゴースト」は単純な強さこそさほどでもないですが、「しのおどり」でこちらを即死させようとしたり、馬車の扉を閉めてこちらの交代を封じてしまったりと、なかなかに恐ろしい真似をして来ます。
馬車の扉を閉められている状態で戦闘メンバーが全て倒されると交代できずに全滅となるため、これをやられたら他の2匹よりも先にこいつを潰しましょう。
「ランプのまおう」は攻撃力が高い上にタフで、敵1グループに強大な竜巻を喰らわせる呪文「バギクロス」、敵からのブレス系の技をはね返してしまう「おいかぜ」を使う強敵です。
一番最初に倒したいものの、その強さゆえに一番最後まで残りがちな奴。
風属性の攻撃は効かないので、それ以外の技で根気強く攻めましょう。
こいつらを退けると、今度こそ馬の石像とファルシオンが合体します。
その合体が終了すると、主人公達の目の前には、背中に翼を持つファルシオンの姿がありました。
長らく主人公達と共に歩んできたファルシオンこそ、天馬だったのです。
ファルシオンはデスタムーアに本来の力を奪われたせいで、これまでただの馬になっていたのでした。
天馬の力を取り戻したファルシオンに乗って、主人公達はデスタムーアのいるはざまの世界へ向かいます。
が…
やっとの思いで辿り着いたはざまの世界ですが、到着早々、主人公達に異変が起きます。
何と全員、HP1・MP0に弱体化しているのです。
このままでいれば当然、戦闘中に一撃でもダメージを受ければ死んでしまうし、MPを消費する特技や呪文は一切使えません。
この状態を解消するには、「ぜつぼうのまち」に立ち寄る必要があります。
嫌なムード満々の町名通り、町中が絶望に包まれていて全滅BGMのアレンジが流れる、陰気臭い町です。
絶望している理由の細部はもちろん各人で異なりますが、元の世界に帰ることができないというのが非常に大きな共通点の模様。
しかし、見知らぬ他人同士が家族のように手を取り合って過ごしているなど、絶望への反抗も僅かながら見られます。
この町にいる防具職人・エンデと話すと、主人公達が自らの意思ではざまの世界にやって来たという話の真偽を確かめたがる彼から「ふるびたパイプ」を渡され、「ザクソンの村」にいる妻に渡して仕事道具をもらってくるように頼まれます。
異世界に来てもなお変わらない、この扱い。
主人公達のパシられ体質もここに極まれり。
天馬ファルシオンもはざまの世界では飛べないため、現実世界に戻るには町の西にある「ヘルハーブ温泉」の抜け道を通ることとなります。
この温泉は浸かった者を無気力にしてしまう力があるようで、軽々しく入った者達は皆、腑抜けにされる運命です。
元の世界への抜け道がまさにここにあるというのに、その抜け道を前にして、この妨害。
デスタムーアの周到さと性根の悪さがよく分かる構図でしょう。
主人公達は懸命に温泉の流れに抗い、抜け道を通って無事に現実世界に帰還します。
…が、事を果たすまではどこの世界であろうとHP1・MP0状態のまま。
危険なので、フラフラせずにさっさと用事を済ませましょう。
「ザクソンの村」で、一軒の家の前で門番のように立つ犬・シルバーに「ふるびたパイプ」を渡すと、これがエンデの妻に届けられます。
そしてエンデの妻は主人公達から事情を聞くと、夫の仕事道具を託してくれるのです。
「ぜつぼうのまち」に戻ってエンデにこの仕事道具を届けると、彼は希望とやる気を取り戻し、防具を作ってくれます。
…が、鎧・盾・兜のうちのどれか1つしか作ってもらえないのが残念なところ。
いずれも性能が良いので、3つとも作れたりしたらゲームが簡単になりすぎるという配慮なのかもしれませんが。
一度眠りについた主人公達が起床して町の様子を見てみると、はざまの世界から元の世界に帰れることがエンデから広まったらしく、住民達はそれまでとは一転して希望に満ちていました。
これ以後、HP1・MP0状態はすっかり解消され、はざまの世界でも今まで通りに戦うことができるようになります。
意気消沈していた子供や、口を利くことさえしないほど無気力になっていた老婆をはじめ、住民達が元気になった姿は、見ているプレイヤーも気分が良くなるところです。
余談ながら、住民達はこれ以後、町の名を希望の町と改めますが、「ルーラ」等で行き先を選択する時の表記は相変わらず「ぜつぼうのまち」のままです。
名称変更の届け出でも必要だったのだろうか?
さらにもう1つ余談ですが、町の防具屋だけは、町名が希望の町になった後も寝込んでいます。
どうしたことかと思いつつ隣にいるエンデに話しかけてみると、防具屋はそのエンデに叱られてようやく商売に取り掛かりました。
エンデによれば、「こいつはもともとぐうたらだったようじゃの」とのことです。
何じゃそりゃ…
「ぜつぼうのまち」の次に訪れることになるのは、「よくぼうのまち」。名前からして嫌なムード満々の町・その2です。
その名に違わず、住民達は口を開けば主人公達の金をせびろうとしてきます。
色々な商売がなされていますが、いずれも金を払うだけ損なので、相手にしないのが鉄則。
町の中には墓場がありますが、住民によればそこに葬られたのは全て、賢者の宝物を手にしようとして命を落とした者達とのこと。
主人公達も宝物の情報を求めて町の炭鉱を調べるものの、その中ではデスタムーアと結託した町の富豪・モルガンが宝物のことを知っているという情報しか得られません。
無駄足を踏まされたことに腹を立てつつ当のモルガンを訪ねると、こいつは5000ゴールドで宝物の情報を売りつけてくる始末。
金のためなら何でもする人間の典型例と言ったところです。
やむなく料金を払うとようやく、町の西にある湖に宝物があると聞くことができますが、こんな奴に5000ゴールドも払うのは不愉快なものです…
…しかし、次の目的地である町の西にある湖には、「よくぼうのまち」に入ったことがあれば立ち入ることができるようになります。
という訳で、モルガンに金を払いたくなければ一度「よくぼうのまち」に入り、それから町の西を調べれば良いのです。
ストーリー上必要なイベントは、それできちんと進行します。
モルガンざまあみろ。
件の湖に来ると、たくさんの人間が集まっていました。噂の宝物は湖の底に沈んでいるようなのですが、あまりに深くて潜って行けないため、誰も飛び込もうとはしないのです。
ここで、群衆のうちの1人が言う「湖の水が引くなら悪魔にだって魂を売る」という発言に同調すると湖の水が引き、集まった人間達が我先にと宝箱を目指します。
主人公達も宝箱を開きに向かうのですが、ここで人間達が争っている道をなぞってしまうと、宝をめぐる殺し合いで死人が出てしまう上に、主人公達も最後に残った男を死に至らしめてしまい、悪魔に嘲笑われるという展開が待っています。
ゲームオーバー等になりはしませんが、この展開を辿ると時間の無駄なので、さっさと人間達がいない方の道を通りましょう。
正しい道を通れば、他の人間達が周囲と争ってばかりいるのをよそに、主人公達が噂の宝箱を開くことができます。
しかし、その中身は空でした。
このことを「醜い争いをしたから罰が当たった」と受け止めた老人を皮切りに、集まった人間達は憑き物が落ちたように宝物への執着を失い、町へと帰って行きました。
これ以後「よくぼうのまち」の住民達は真面目に働くことを信条とするようになり、当初行われていたぼったくり商売は全て廃止されます。
なお、この一件でモルガンはデスタムーアに見限られ、寝込むこととなりました。
人間でありながら同族である人間を裏切って大魔王の側についた、まさに悪魔に魂を売った輩だけに、町の住民達からも許してはもらえないことでしょう。
完全なる自業自得なので、何ら悲しむところはありませんが。
湖の宝箱をもう一度調べ直せばその下にはしごが見つかり、そこを通って行くと、城のような造りの「ろうごくのまち」に辿り着きます。
これまでの2つの町に劣らず、嫌なムードしかしない町。
ここは罪もない人間達が犯罪者のように囚われている、理不尽な場所です。
住民達は食事らしい食事もできなければ逃げ出すこともできず、しまいには軽々しく処刑されたり自ら命を絶ったりと、言葉も失うような状況に置かれています。
主人公達は町の中に入ろうとするも、入り口にいた2人のムキムキな大男の片方に絡まれ、ボス戦となります。
この相手「なげきのきょじん」は、痛恨の一撃を何度も出して来る奴です。
これについては、いくら守備力を上げても、それを無視して大ダメージを受けてしまうのが辛いところ。
さらに「あやしいきり」を振りまき、敵味方両方にかかった呪文の効果を消し去る上に以後の呪文も全てかき消してしまうという嫌な奴です。
これをやられると、攻撃はともかくとして、回復や蘇生はかなりやりにくくなります。
呪文でない技ならきちんと効力が出るので、霧の影響を受けずに回復できる「ハッスルダンス」を覚えておくことが大事です。
霧の影響下では蘇生手段も限られてくるので、この「ハッスルダンス」を多用して、死人が出ないように立ち回りましょう。
ちなみに「いてつくはどう」を使えば「あやしいきり」を打ち消せるので、覚えているキャラクターがいれば戦闘メンバー入りは確定です。
戦いに勝つと、門番の大男2人はその昔デスタムーアに滅ぼされた巨人族の生き残りの兄弟で、表向きは大魔王に従う振りをしつつ、奴への復讐の機会を狙っていたことが分かりました。
この兄弟に認められた主人公達は、「ろうごくのカギ」を貰った上で内部に入り、わざと兵士に捕まる作戦を実行します。
町の中に入るなり投獄されるものの、「ろうごくのカギ」を使って牢屋をあっさりと脱出した主人公達。
そこから周囲の様子を調べにかかってみると、町の兵士共と同じ服装の人物に遭遇します。
早くも下手を打ったかと思ったものの、主人公達が彼に捕縛されることはありませんでした。
何とその兵士らしき人物は、夢の世界の「レイドック」に勤める兵士長・ソルディだったのです。
ムドー戦後から姿が見えなくなっていた彼は、いつの間にやらこのはざまの世界に流れ着いていたとのこと。
この「ろうごくのまち」に囚われたという賢者を救出するべく、兵士の服を手に入れて行動している最中でした。
ソルディは主人公達に、「へいしのふく4つ」を渡してくれます。使うと兵士になりすまし、奴等の監視を逃れることが可能。
どうやらここの兵士共の目は節穴のようで、人間とは明らかに違う見た目の仲間モンスター達がこれを着用しようとも、バレることは一切ありません。
ザル警備。
ここから、「へいしのふく4つ」を着たり脱いだりしつつ、町の中を歩き回って兵士共や住民達の話を聞いて回ります。
すると、住民達を励ましている人物・シスターアンナが、大魔王の手下・アクバーによって魔物の魂を植え付けられそうになっているということが見えて来るのです。
もちろんそれを阻止しようとする主人公達ですが、住民の1人が兵士共に処刑されそうになった場面に出くわし、先にこちらを止めようと奮戦。
しかし、「ろうごくへい」または「ゾゾゲル」・「ドグマ」のコンビのいずれかに敗れてしまい、「ろうごくのカギ」と「へいしのふく4つ」を没収された上で牢屋に叩き込まれます。
これで命運尽きたかと思われたものの、いつしか見張りの兵士は眠りこけ、その隙に住民達が主人公達を助け出してくれます。
実は住民達は、前々から密かに反乱を計画していました。
肝心のアクバーを倒せる者がいないということで実行に踏み切れなかった住民達でしたが、主人公達を見てついにその気になり、兵士共に睡眠薬入りのぶどう酒を飲ませていたのです。
巨人族兄弟の片方も飲まされたことは気にしない
住民達が兵士共と戦っている間に、主人公達はアクバーの元まで一直線に向かいます。
…ちなみに、そのアクバーの部屋の前で寝かぶっている兵士は、主人公達も一度戦ったゾゾゲルです。
話しかけると即座に目覚めて、戦闘になってしまいます。
パーティをそれなりに鍛えておけば手に負えないような強さではないですが、勝ったところでこれといった実益もないので、戦わない方が話が簡単です。
どうしてもリベンジしたい場合だけ、戦ってみましょう。
なお、「ムラサキのひとみ」で全員を強制的にマヒにしてくれやがったドグマとはどうやっても再戦できず、憂さ晴らしもできません。
どちらかと言えば、こいつにリベンジを果たしたいところなのに…
アクバーの元に辿り着くと、聞き込みで耳にした通り、シスターアンナが魔物の魂を植え付けられそうになっていたところでした。
下劣な企みを砕くべく、主人公達はアクバーに挑みます。
「アクバー」は、「ガーディアン」2匹をおともに登場。
ボスだけあって、「じひびき」や「はげしいほのお」をはじめとした、様々な全体攻撃で攻め立てて来ます。
しかし、これらは守備力を上げる「スクルト」や、ブレス系の攻撃のダメージを減らす「フバーハ」があれば、恐れるほどではありません。
こいつの行動で最も嫌なのは、「ガーディアン」を倒すと「ザオリク」を使って彼らを100%確実に生き返らせてしまうことです。
せっかく倒した敵、それも一山いくらのザコではない敵が復活すると、戦況上ももちろんきついですが、何よりも精神的に嫌なものです。
ここではとにかく、「アクバー」に集中攻撃あるのみでしょう。
タフな奴なので、味方1人の攻撃力を上げる「バイキルト」が役立ちます。
なお、「アクバー」や「ガーディアン」自身は回復技を使いませんが、時折後者が味方1人のHPを完全回復させる「ベホマスライム」を呼んでしまいます。
こいつを呼び出された挙句に「アクバー」を全回復される…などという展開だけは、絶対に阻止しましょう。
アクバーを倒せば手下の兵士共も一緒に消えて失せ、住民達が自由を手にして宴会に興じます。
町に囚われていた賢者・クリムトも助けることができ、これでめでたしめでたし…
かと、思われました。
しかし、腹を立てた様子のデスタムーアから攻撃がなされ、住民達は石像や動物へと変えられてしまったのです。
耐え難い苦痛に耐え、やっとのことで勝利と自由を掴んだ矢先に、この仕打ち…
もしも住民達が口を利ける状況であったなら、さぞや嘆き節が聞こえてきたことでしょう。
せっかく助けたシスターアンナや、入り口にいた巨人族の兄弟までもがこの攻撃の犠牲になっており、主人公達以外で無事だったのは、とっさに自分を結界で覆ったクリムトだけでした。
打倒デスタムーアの意思を一層強固にした主人公達は、クリムトから「しんじつのオーブ」を受け取り、「ろうごくのまち」を後にします。
「ろうごくのまち」の北西にある山に立って、クリムトから渡された「しんじつのオーブ」を使うと、デスタムーアの居城がある島へ立ち入れるようになります。
しかし、この段階ではどえらく高い山の上にあるデスタムーアの居城には入れず、その1歩手前にある「なげきのろうごく」に入れるのみです。
ここにはクリムトの兄でもある賢者・マサールが捕らえられており、精神的な拷問を受けていました。
デスタムーアの手下の魔物2匹から、弟のクリムトが殺される幻を見せられ続けていたのです。
言わずもがなこれは、マサールをデスタムーアに従わせるための拷問でした。
マサールは弟のクリムトと協力することで、かなりの規模の破壊を引き起こすという力を持っています。
デスタムーアにしてみれば脅威であると同時に、自分の側に引き込みたい人物でもあった訳です。
その状況を確認した後、一度「ろうごくのまち」に向かってクリムトを連れ出し、再びここに戻って来ればイベントが進行。
クリムトが殺される幻を幾度も見せられて心を折られかけていたマサールを救うことに成功します。
ここでマサールを拷問していた2匹の魔物、「ズイカク」・「ショウカク」のコンビと対決となりますが、こいつらはおそらくドラクエ6のボスの中で最も連携の取れていない馬鹿タッグです。
どちらも大したことのない攻撃を仕掛けてくるばかりなので、縛り等をせずにレベルや職業熟練度を上げていれば、全滅どころか死にかけのキャラクターを出すことも難しいくらいの弱さです。
守備力を上げる「スクルト」や攻撃力を上げる「バイキルト」を遠慮なく使い、味方の能力を上昇させて、あっさりと始末してやりましょう。
ズイカクとショウカクを倒すと、マサールとクリムトが協力して破壊を起こし、デスタムーアの城を地上へ引きずり落としてみせました。
これでようやく、最後のダンジョン「ムーアのしろ」に攻め入ることができるのです。
なお、賢者兄弟によってこの「なげきのろうごく」に大穴が空けられ、今後はここから現実世界に戻ることができるようになります。
「ヘルハーブ温泉」を通り抜けるより簡単で済むため、お世話になる機会は多いことでしょう。
夢の世界・現実世界・はざまの世界と、あらゆる世界で罪もない命を苦しめて来たデスタムーアを打ち倒すため、主人公達はいよいよ最後の戦いに臨みます。
「ムーアのしろ」では、ムドーの色違いである「ブースカ」、デュランの色違いである「サタンジェネラル」など、これまでのボスを思い出す連中に出くわします。
いずれも強敵ではありますが、こいつらに苦戦しているようでは、ラストボス戦の雲行きは怪しいものです。
実力不足を感じたなら、面倒でもパーティを鍛えることに時間を割くのがお勧め。
周到で狡猾なデスタムーアの居城だけあって、スイッチのON・OFFを切り替えて進むフロアや、雷が鳴った時しか道が見えない部屋など、仕掛けがたくさん。
ただ、頭を抱えるほど難解ではないので、その気になれば最悪、根性だけでも乗り切れます。
実は良心的?
最奥部に辿り着けば、ついにラストボス・デスタムーアとご対面。
老人の姿をしたデスタムーアは、自分こそが生きとし生ける者全ての王と豪語し、襲い掛かって来ます。
「デスタムーア」はストーリー上で様々な術を見せて来た通り、実際の戦いでも敵全体に大爆発を浴びせる「イオナズン」を使ってくるほか、「いてつくはどう」でこちらの補助呪文の効果を帳消しにしてくる大迷惑ぶりを披露します。
しかし何よりも嫌らしさを発揮するのは、「もえさかるほのお」や「いてつくれいき」といった、こいつ固有の技。
これらの技は、どんな装備品を身に付けようと、どんな補助呪文をかけていようと、ダメージを軽減することができないのです。
そのせいで対抗策も、喰らっても死なないくらいのHPを付けておき、使われた後には必ず回復することくらいしかありません。
味方全員を回復できる「ハッスルダンス」や「ベホマラー」を覚えていないと、辛くなります。
高い攻撃力で攻めたいところなので、やはりここでも「バイキルト」の出番。
ただ、「いてつくはどう」で打ち消されることを考えると、MPを削って呪文を唱えるより、「ラミアスのつるぎ」を道具として使うことで同様の効果を発生させるべきでしょう。
1ターンに1人にしかかけられないのは面倒ですが、MPを消費してまで使った呪文の効果を台無しにされることに比べれば、大した問題ではないはずです。
無事にデスタムーアを倒せばその姿は消え、後には奴が操っていた2つの玉だけが残ります。
これで勝利…
…などと思っても、そうは問屋が卸しません。
「やはりじじいのすがたではしつれいだったようだな…」という言葉と共に、2つの玉が合体し、デスタムーアが筋肉質な悪魔の姿に変身してのけます。
この形態の「デスタムーア」は見た目通りのパワーファイターと言ったところで、高い攻撃力に物を言わせてこちらを葬りに来ます。
そんな奴が「バイキルト」でさらに攻撃力を増すのだから、困った話。
「スクルト」で守備力を上げている程度では、焼け石に水です。
この戦いにおいては、誰か1人くらい「いてつくはどう」を覚えておくことが最重要。
「ゆうしゃ」職で覚えられる技なので、その「ゆうしゃ」に就きやすい主人公が適任でしょう。
もちろん、他のキャラクターも「ゆうしゃ」に転職させられれば、なお良しです。
…ただし、これには夥しい数の戦闘を重ねる必要があるため、かなりの気力がいりますが。
この形態の「デスタムーア」は「いてつくはどう」を使って来ないので、パーティに「バイキルト」をかけて、「せいけんづき」を乱発してやれば十分です。
「デスタムーア」が「スカラ」や「バイキルト」で守備力や攻撃力を上げたらすぐに「いてつくはどう」で消すことだけ忘れずに、殴りまくってやりましょう。
この形態のHPを奪い尽くせば…
デスタムーアが「おあそびはここまでとしよう」と言い放ち、巨大化した頭と両手だけの姿となります。
これが、ドラクエ6最後の戦いです。
倒すべきモンスターは、頭部である「デスタムーア」と、両手である「みぎて」と「ひだりて」の3匹。
いずれも別々のグループとなっているため、全員を同時に攻撃したい場合は敵1グループを攻撃する技ではなく、敵全体を攻撃できる技が必要になります。
主人公達は他人同士なのに敵1グループを攻撃する技で全員ダメージを受ける一方、こいつは同一人物の肉体なのに1つのグループとはなっていないという、この不思議。
世の中って、おかしなものです。
「デスタムーア」や「みぎて」を倒しても、「ひだりて」が残っていると「ザオリク」で確実に蘇生されてしまうため、最も優先して倒すべきは「ひだりて」です。
全員でこいつに集中砲撃をかまして、復活の手段を摘み取ってやりましょう。
もし各個撃破が面倒なら、全体攻撃に頼るのもありです。
お勧めの技は、バーバラがストーリー上で必ず覚える「マダンテ」。
残ったMP全てを消費する技のため連発はできませんが、残りMPの多さに比例して大ダメージを叩き込めます。
「デスタムーア」にもこの技が使えるのはナイショ
他には、「ドラゴン」職で覚えられる「かがやくいき」も役立ちます。
これを乱発しているだけでも、それなりのダメージを重ねてやれるのです。
ただし、「おいかぜ」ではね返されることがあるので、そこにだけは要注意。
何にしても本当に最後の戦いなので、アイテムやMPを出し惜しみせず、全身全霊を賭して攻撃しましょう。
「デスタムーア」・「みぎて」・「ひだりて」を全て倒せば、とうとう大魔王デスタムーアも力尽きて息絶えます。
デスタムーアが滅びると、はざまの世界も崩壊を始めます。
この世界に囚われた人々の救出はマサールとクリムトに任せ、主人公達はファルシオンの力で脱出するのです。
はざまの世界でも飛べるじゃねえか
そして一行は、夢の世界の「ゼニスのしろ」に到着。
出迎えてくれたゼニス王から、大いに感謝されます。
しかし、同時に別れの時が来たことも告げられました。
夢の世界を支配するためにここを実体化させていたデスタムーアがいなくなったことで、現実の世界の人間である主人公達には、夢の世界も見えなくなるというのです。
次に立ち寄った「カルベローナ」ではバーバラがゼニス王の下で学ぶことを勧められ、「レイドック」ではソルディが無事に帰って来たこととレイドック王が現実世界で待っていることが分かるくらいでイベントも終わるのですが、さらに次に訪れた「ライフコッド」では、先程の言葉の重みを思い知ることに。
ターニアをはじめとした住民達の姿が、主人公達の目の前で透けていってしまったのです。
しかし何もできることもなく、主人公達は「ライフコッド」を、そして夢の世界を後にしました。
続いて、現実世界の「マーズのやかた」に入ります。
ミレーユとテリーが先頭となったものの、テリーは周囲をウロウロと動き回って、入室しようとはしませんでした。気恥ずかしかったのか、あるいは面倒だったのか?
一方でミレーユはミレーユで、館の扉の前でテリーを見据えたまま、辛抱強く待つのです。
まさか弟と一緒じゃないと嫌だとか
最後はテリーが根負けしたようで、ミレーユの後ろについて入室しました。
ここでミレーユは正式にグランマーズへの弟子入りを願い、対するグランマーズは最初からそのつもりだったと快諾しました。
この後は、パーティメンバーがそれぞれ故郷に帰るとき。
まず「サンマリーノ」に入ると、ハッサンが実家に戻って両親と再会。
父親からの発破もあり、大工になることを宣言して、長い付き合いとなった仲間達と別れました。
次いで「ゲントのむら」に向かえば、村に帰還したチャモロが病気の人々のために働かなければならないと告げ、パーティから離脱。
そして「ガンディーノ」では、ミレーユとテリーが姉弟揃って帰郷し、養父母と再会を果たしました。
なお、帰宅前にはテリーがまたも入室を渋り、ミレーユはやはりテリーが来るまで待つというやり取りがあります。
飽きないなこいつら。
余談ですが、「ガンディーノ」を出る前にテリーに話しかけると、「またどこかの洞窟ででも会おうぜ」と言ってきます。
さすらいの剣士の今後は、遊び人の模様。
仲間達を故郷へ送り届けた後、主人公とバーバラは「レイドック」に戻ります。
世界が真の平和を手にしたということで、城で盛大に宴が催されることとなりました。
共に旅をしたハッサン・ミレーユ・チャモロ・テリーも集まり、さらには現実世界のターニアやランドまでもが顔を出しているという盛り上がりぶりだったのですが…
その最中、バーバラだけは1人、玉座の間に居座っています。
見ると、その身体は夢の世界の「ライフコッド」住民達のように、透けていました。
バーバラは主人公達5人と異なり、実体を持たない精神体だったため、現実世界の人間達には知覚できなくなったのです。
バーバラは最後に「みんなのこと絶対に忘れないよ」と言い残し、姿を消していきました…
見えなくなっただけですけどね
バーバラとの別れが終わると、夢の世界が見えなくなり、「ゼニスのしろ」だけが空中に浮かぶ演出がなされます。
そこから、スタッフロールが流れ出すのです。
合間には、チャモロが病気の人間や動物を治療し、ミレーユが夢占い師として商売に勤しみ、ハッサンが大工の修業に打ち込み、遊び人テリーがどこかの洞窟で何らかのアイテムを見つけている様子が描かれました。
スタッフロールが流れ終わると、主人公・ハッサン・ミレーユ・チャモロ・テリーの5人が、「マーズのやかた」に集まる場面に。
仲間達の前で、ミレーユが水晶玉をぼんやりと光らせると…
そこにはファルシオンが、天空を駆ける城となった「ゼニスのしろ」へ辿り着く姿が映っていました。
そしてその「ゼニスのしろ」の中では、バーバラやゼニス王の目の前で、未来が入っているといわれる卵が孵っていたのです。
卵からは派手な色の光が溢れ出し、どんな未来が生まれたのだろうかと、想像をかき立てるところで…
画面は一転して黒一色になり、そこに白文字で The End の表記が出ます。
これでプレイヤーは、見事「ドラゴンクエストY 幻の大地」のクリアを果たしたのです。
唐突に開始して長らく続けたSFC版ドラクエ6の再プレイ、そしてその時間を遥かに上回る手間をかけて綴った再プレイ日記でしたが、上述の通り、今回で本編は終了とします。
あとはおまけのような感じで、隠しダンジョンと隠しボスのことについてと、ドラクエ6全体のことについてざっくり語る記事が書ければと思っていますが、実現するかどうかは未定。
ともあれ、ここまで御覧くださった訪問者様には、心より厚く御礼申し上げます。
長い間お付き合いくださり、本当にありがとうございました!
それでは、また。
奴は本当に強かった。
条件を満たすことで見られるイベントでの無敵ぶりも、決してあり得ないではないと思わせるほどです。
…まあ、ゲームのシステム上では、突っ込みどころ満載ではありますが。
さて、本ブログで綴って来たSFC版ドラクエ6再プレイ日記も、今回で10回目。
ちょうどキリが良いところなので、再プレイ日記本編を今回で最終回とします。
「てんまのとう」からはざまの世界へ至り、ラストボス・大魔王デスタムーアを倒した後のエンディングまでを一気に語るので、9回目と同等の長丁場になるでしょう。
それでもお付き合いくださる方は、最後までよろしくお願い致します。
テリーとドランゴ
ストーリーに触れる前に、ようやく仲間になったテリーと、彼に従う形で仲間入りするモンスター・ドランゴについてざっくり語っておきます。
まずは、テリーについて。
主人公達を色々と引っ掻き回したさすらいの剣士でしたが、ヘルクラウド城にてミレーユの弟であることが明らかとなり、姉の求めに応じてパーティに加わりました。
故郷の悪政のせいで引き裂かれた姉弟の、10年ぶりの再会。
ご都合主義的な仲間入りが多いドラクエ6には珍しく、テリーは少しは物語性のある仲間入りをしたと言えるでしょう。
しかしこのテリー、はっきり言って弱いです。
敵として戦った時もHPが高いだけのザコだったことから予想できたプレイヤーもいたと思うのですが、ものの見事に弱いです。
まず、初期レベルからして23という低さ。
縛り等をせず自由にプレイしていれば、主人公達はヘルクラウド城の3連戦に臨む頃にはとうに超えていておかしくないレベルです。
この時点で、前々からパーティにいる主人公達にはかなり劣っています。
そこに持って来て、職歴の方もひどいもの。
上級職「バトルマスター」になっているくせに、その前段階としてマスターしなければならない「せんし」と「ぶとうか」のうち、後者を全く経験していないという有様でした。
そのため、職歴詐称とネタにされている模様です。
しかも、その「バトルマスター」も熟練度が1と最低のため全体攻撃ができる技を持っておらず、さらに単体攻撃にも使い勝手の良い技が少ないという悲しさ。
これまた縛り等をせず自由にプレイしていれば、主人公達は上級職でも2つか3つマスターしていてもいい段階。そこでようやく加入しておいて、この経験の乏しさは考え物です。
もっと早くに仲間入りすればまだマシだったものを…
そして、こいつを戦闘メンバーに入れ辛い最大の原因は、パラメータの伸びがいまいちなこと。
前述の通り初期レベルが23というヘボさゆえ、最大レベルであるレベル99に至るまでには何度もレベルアップの機会があるわけですが、その際のパラメータの上昇にも、これと言って光るものがありません。
RPGのキャラクターなのに、レベルを上げても大して強くならないという致命的な欠陥の持ち主。
劇中で幾度も「強い」とされてきただけに、この落差にはガッカリもいいところです。
世界最強が聞いて呆れるわ…
パーティを鍛える主義のプレイヤーほど、仲間入りした時のテリーの弱さを痛感することでしょう。
それでも好みの問題で連れ歩くか、実用性の無さを見て「ルイーダの酒場」に放り込むかは、プレイヤー次第。
そんなテリーよりよほど良い戦力になるのは、同時期に加入する仲間モンスター・ドランゴです。
かつて「たびのどうくつ」でテリーに倒された、斧を構えたドラゴンで、種族としては最後のダンジョン「ムーアのしろ」でよく見るモンスター「バトルレックス」にあたります。
ただし、このドランゴが特別扱いなだけで、通常出現する「バトルレックス」は仲間にできないモンスターなので、要注意。
テリーに倒されて死骸になったはずが、どういう訳やら「アークボルト」の牢に押し込められている間に生き返ってしまいました。
そんなドランゴの元にテリーを連行すると、自分を打ち負かしたテリーに従うと言い出し、パーティに加入するのです。
テリーに自分のタマゴと子供を消された恨みがあったはずでは…?
自身の主と見なしたテリーとは対照的に不可思議な経緯で仲間になるドランゴですが、これまたテリーとは真逆で、育てればしっかりと強くなるキャラクターです。
初期レベルこそ5という低さで、装備品さえもありませんが、それでも「ちから」や「みのまもり」は装備品を身に着けたテリーより上。
さらに、仲間入りした時点で上級職「ドラゴン」に就いており、そのまま
他のキャラクターが「ドラゴン」に転職する場合は、入手し辛いアイテム「ドラゴンのさとり」を持っていなければなりません。
それを必要とせず、最初から「ドラゴン」職に就いているドランゴの魅力が大きいことは、言うまでもないでしょう。
とどめに、当たれば会心の一撃を叩き出す「まじんぎり」や、死人を100%確実に蘇らせる「ザオリク」といった、終盤になってもなお需要の高い技をレベルアップだけで習得してのけます。
ドランゴ恐るべし。
このどうしようもない実力差から、テリーはドランゴを仲間にすると用済みということで、その装備品をはぎ取って「ルイーダの酒場」にぶち込むプレイヤーが多くいたようです。
その扱いから、テリーはネット上で「ドランゴ引換券」なるあだ名と共に、ネタキャラとして名を馳せているのだとか。
劇中での評判から言えば、本来ならテリーこそがドランゴのような強さを持っていなければならなかったのに、どうしてこんな事態になったのだろうか…
天馬の復活
ここから、ストーリーに触れていきます。
ヘルクラウド城でデュランを倒すと、夢の世界に「ゼニスのしろ」が復活。
ここで夢の世界を統べる人物・ゼニス王に会うと、黒幕である大魔王デスタムーアははざまの世界に居座っており、そこには天馬がいないと立ち入れないのだと聞かされます。
その天馬を仲間にするべく、主人公達は城にある井戸を通って「てんまのとう」へ向かうことに。
「てんまのとう」にはダメージを与える床が多いので、それらをノーダメージで乗り越える「トラマナ」を覚えたキャラクターが1人くらいはほしいところです。
…まあ、なければないでもOKですが。
塔の頂上に辿り着くと、夢の世界で捕えて以来ずっと旅路を共にしてきた馬・ファルシオンそっくりの馬の石像が見つかります。
その石像とファルシオンが共鳴していたところ、デスタムーアの手下が送り込まれ、邪魔立てをしてくるのです。
現れる敵は「ホロゴースト」、「ランプのまおう」、「デビルパピヨン」の3体。
「デビルパピヨン」のみ大した相手ではないですが、残り2匹は難儀な連中です。
「ホロゴースト」は単純な強さこそさほどでもないですが、「しのおどり」でこちらを即死させようとしたり、馬車の扉を閉めてこちらの交代を封じてしまったりと、なかなかに恐ろしい真似をして来ます。
馬車の扉を閉められている状態で戦闘メンバーが全て倒されると交代できずに全滅となるため、これをやられたら他の2匹よりも先にこいつを潰しましょう。
「ランプのまおう」は攻撃力が高い上にタフで、敵1グループに強大な竜巻を喰らわせる呪文「バギクロス」、敵からのブレス系の技をはね返してしまう「おいかぜ」を使う強敵です。
一番最初に倒したいものの、その強さゆえに一番最後まで残りがちな奴。
風属性の攻撃は効かないので、それ以外の技で根気強く攻めましょう。
こいつらを退けると、今度こそ馬の石像とファルシオンが合体します。
その合体が終了すると、主人公達の目の前には、背中に翼を持つファルシオンの姿がありました。
長らく主人公達と共に歩んできたファルシオンこそ、天馬だったのです。
ファルシオンはデスタムーアに本来の力を奪われたせいで、これまでただの馬になっていたのでした。
天馬の力を取り戻したファルシオンに乗って、主人公達はデスタムーアのいるはざまの世界へ向かいます。
が…
「ぜつぼうのまち」と希望
やっとの思いで辿り着いたはざまの世界ですが、到着早々、主人公達に異変が起きます。
何と全員、HP1・MP0に弱体化しているのです。
このままでいれば当然、戦闘中に一撃でもダメージを受ければ死んでしまうし、MPを消費する特技や呪文は一切使えません。
この状態を解消するには、「ぜつぼうのまち」に立ち寄る必要があります。
嫌なムード満々の町名通り、町中が絶望に包まれていて全滅BGMのアレンジが流れる、陰気臭い町です。
絶望している理由の細部はもちろん各人で異なりますが、元の世界に帰ることができないというのが非常に大きな共通点の模様。
しかし、見知らぬ他人同士が家族のように手を取り合って過ごしているなど、絶望への反抗も僅かながら見られます。
この町にいる防具職人・エンデと話すと、主人公達が自らの意思ではざまの世界にやって来たという話の真偽を確かめたがる彼から「ふるびたパイプ」を渡され、「ザクソンの村」にいる妻に渡して仕事道具をもらってくるように頼まれます。
異世界に来てもなお変わらない、この扱い。
主人公達のパシられ体質もここに極まれり。
天馬ファルシオンもはざまの世界では飛べないため、現実世界に戻るには町の西にある「ヘルハーブ温泉」の抜け道を通ることとなります。
この温泉は浸かった者を無気力にしてしまう力があるようで、軽々しく入った者達は皆、腑抜けにされる運命です。
元の世界への抜け道がまさにここにあるというのに、その抜け道を前にして、この妨害。
デスタムーアの周到さと性根の悪さがよく分かる構図でしょう。
主人公達は懸命に温泉の流れに抗い、抜け道を通って無事に現実世界に帰還します。
…が、事を果たすまではどこの世界であろうとHP1・MP0状態のまま。
危険なので、フラフラせずにさっさと用事を済ませましょう。
「ザクソンの村」で、一軒の家の前で門番のように立つ犬・シルバーに「ふるびたパイプ」を渡すと、これがエンデの妻に届けられます。
そしてエンデの妻は主人公達から事情を聞くと、夫の仕事道具を託してくれるのです。
「ぜつぼうのまち」に戻ってエンデにこの仕事道具を届けると、彼は希望とやる気を取り戻し、防具を作ってくれます。
…が、鎧・盾・兜のうちのどれか1つしか作ってもらえないのが残念なところ。
いずれも性能が良いので、3つとも作れたりしたらゲームが簡単になりすぎるという配慮なのかもしれませんが。
一度眠りについた主人公達が起床して町の様子を見てみると、はざまの世界から元の世界に帰れることがエンデから広まったらしく、住民達はそれまでとは一転して希望に満ちていました。
これ以後、HP1・MP0状態はすっかり解消され、はざまの世界でも今まで通りに戦うことができるようになります。
意気消沈していた子供や、口を利くことさえしないほど無気力になっていた老婆をはじめ、住民達が元気になった姿は、見ているプレイヤーも気分が良くなるところです。
余談ながら、住民達はこれ以後、町の名を希望の町と改めますが、「ルーラ」等で行き先を選択する時の表記は相変わらず「ぜつぼうのまち」のままです。
名称変更の届け出でも必要だったのだろうか?
さらにもう1つ余談ですが、町の防具屋だけは、町名が希望の町になった後も寝込んでいます。
どうしたことかと思いつつ隣にいるエンデに話しかけてみると、防具屋はそのエンデに叱られてようやく商売に取り掛かりました。
エンデによれば、「こいつはもともとぐうたらだったようじゃの」とのことです。
何じゃそりゃ…
「よくぼうのまち」と賢者の宝
「ぜつぼうのまち」の次に訪れることになるのは、「よくぼうのまち」。名前からして嫌なムード満々の町・その2です。
その名に違わず、住民達は口を開けば主人公達の金をせびろうとしてきます。
色々な商売がなされていますが、いずれも金を払うだけ損なので、相手にしないのが鉄則。
町の中には墓場がありますが、住民によればそこに葬られたのは全て、賢者の宝物を手にしようとして命を落とした者達とのこと。
主人公達も宝物の情報を求めて町の炭鉱を調べるものの、その中ではデスタムーアと結託した町の富豪・モルガンが宝物のことを知っているという情報しか得られません。
無駄足を踏まされたことに腹を立てつつ当のモルガンを訪ねると、こいつは5000ゴールドで宝物の情報を売りつけてくる始末。
金のためなら何でもする人間の典型例と言ったところです。
やむなく料金を払うとようやく、町の西にある湖に宝物があると聞くことができますが、こんな奴に5000ゴールドも払うのは不愉快なものです…
…しかし、次の目的地である町の西にある湖には、「よくぼうのまち」に入ったことがあれば立ち入ることができるようになります。
という訳で、モルガンに金を払いたくなければ一度「よくぼうのまち」に入り、それから町の西を調べれば良いのです。
ストーリー上必要なイベントは、それできちんと進行します。
モルガンざまあみろ。
件の湖に来ると、たくさんの人間が集まっていました。噂の宝物は湖の底に沈んでいるようなのですが、あまりに深くて潜って行けないため、誰も飛び込もうとはしないのです。
ここで、群衆のうちの1人が言う「湖の水が引くなら悪魔にだって魂を売る」という発言に同調すると湖の水が引き、集まった人間達が我先にと宝箱を目指します。
主人公達も宝箱を開きに向かうのですが、ここで人間達が争っている道をなぞってしまうと、宝をめぐる殺し合いで死人が出てしまう上に、主人公達も最後に残った男を死に至らしめてしまい、悪魔に嘲笑われるという展開が待っています。
ゲームオーバー等になりはしませんが、この展開を辿ると時間の無駄なので、さっさと人間達がいない方の道を通りましょう。
正しい道を通れば、他の人間達が周囲と争ってばかりいるのをよそに、主人公達が噂の宝箱を開くことができます。
しかし、その中身は空でした。
このことを「醜い争いをしたから罰が当たった」と受け止めた老人を皮切りに、集まった人間達は憑き物が落ちたように宝物への執着を失い、町へと帰って行きました。
これ以後「よくぼうのまち」の住民達は真面目に働くことを信条とするようになり、当初行われていたぼったくり商売は全て廃止されます。
なお、この一件でモルガンはデスタムーアに見限られ、寝込むこととなりました。
人間でありながら同族である人間を裏切って大魔王の側についた、まさに悪魔に魂を売った輩だけに、町の住民達からも許してはもらえないことでしょう。
完全なる自業自得なので、何ら悲しむところはありませんが。
「ろうごくのまち」の門番
湖の宝箱をもう一度調べ直せばその下にはしごが見つかり、そこを通って行くと、城のような造りの「ろうごくのまち」に辿り着きます。
これまでの2つの町に劣らず、嫌なムードしかしない町。
ここは罪もない人間達が犯罪者のように囚われている、理不尽な場所です。
住民達は食事らしい食事もできなければ逃げ出すこともできず、しまいには軽々しく処刑されたり自ら命を絶ったりと、言葉も失うような状況に置かれています。
主人公達は町の中に入ろうとするも、入り口にいた2人のムキムキな大男の片方に絡まれ、ボス戦となります。
この相手「なげきのきょじん」は、痛恨の一撃を何度も出して来る奴です。
これについては、いくら守備力を上げても、それを無視して大ダメージを受けてしまうのが辛いところ。
さらに「あやしいきり」を振りまき、敵味方両方にかかった呪文の効果を消し去る上に以後の呪文も全てかき消してしまうという嫌な奴です。
これをやられると、攻撃はともかくとして、回復や蘇生はかなりやりにくくなります。
呪文でない技ならきちんと効力が出るので、霧の影響を受けずに回復できる「ハッスルダンス」を覚えておくことが大事です。
霧の影響下では蘇生手段も限られてくるので、この「ハッスルダンス」を多用して、死人が出ないように立ち回りましょう。
ちなみに「いてつくはどう」を使えば「あやしいきり」を打ち消せるので、覚えているキャラクターがいれば戦闘メンバー入りは確定です。
戦いに勝つと、門番の大男2人はその昔デスタムーアに滅ぼされた巨人族の生き残りの兄弟で、表向きは大魔王に従う振りをしつつ、奴への復讐の機会を狙っていたことが分かりました。
この兄弟に認められた主人公達は、「ろうごくのカギ」を貰った上で内部に入り、わざと兵士に捕まる作戦を実行します。
「ろうごくのまち」での戦い
町の中に入るなり投獄されるものの、「ろうごくのカギ」を使って牢屋をあっさりと脱出した主人公達。
そこから周囲の様子を調べにかかってみると、町の兵士共と同じ服装の人物に遭遇します。
早くも下手を打ったかと思ったものの、主人公達が彼に捕縛されることはありませんでした。
何とその兵士らしき人物は、夢の世界の「レイドック」に勤める兵士長・ソルディだったのです。
ムドー戦後から姿が見えなくなっていた彼は、いつの間にやらこのはざまの世界に流れ着いていたとのこと。
この「ろうごくのまち」に囚われたという賢者を救出するべく、兵士の服を手に入れて行動している最中でした。
ソルディは主人公達に、「へいしのふく4つ」を渡してくれます。使うと兵士になりすまし、奴等の監視を逃れることが可能。
どうやらここの兵士共の目は節穴のようで、人間とは明らかに違う見た目の仲間モンスター達がこれを着用しようとも、バレることは一切ありません。
ザル警備。
ここから、「へいしのふく4つ」を着たり脱いだりしつつ、町の中を歩き回って兵士共や住民達の話を聞いて回ります。
すると、住民達を励ましている人物・シスターアンナが、大魔王の手下・アクバーによって魔物の魂を植え付けられそうになっているということが見えて来るのです。
もちろんそれを阻止しようとする主人公達ですが、住民の1人が兵士共に処刑されそうになった場面に出くわし、先にこちらを止めようと奮戦。
しかし、「ろうごくへい」または「ゾゾゲル」・「ドグマ」のコンビのいずれかに敗れてしまい、「ろうごくのカギ」と「へいしのふく4つ」を没収された上で牢屋に叩き込まれます。
これで命運尽きたかと思われたものの、いつしか見張りの兵士は眠りこけ、その隙に住民達が主人公達を助け出してくれます。
実は住民達は、前々から密かに反乱を計画していました。
肝心のアクバーを倒せる者がいないということで実行に踏み切れなかった住民達でしたが、主人公達を見てついにその気になり、兵士共に睡眠薬入りのぶどう酒を飲ませていたのです。
住民達が兵士共と戦っている間に、主人公達はアクバーの元まで一直線に向かいます。
…ちなみに、そのアクバーの部屋の前で寝かぶっている兵士は、主人公達も一度戦ったゾゾゲルです。
話しかけると即座に目覚めて、戦闘になってしまいます。
パーティをそれなりに鍛えておけば手に負えないような強さではないですが、勝ったところでこれといった実益もないので、戦わない方が話が簡単です。
どうしてもリベンジしたい場合だけ、戦ってみましょう。
なお、「ムラサキのひとみ」で全員を強制的にマヒにしてくれやがったドグマとはどうやっても再戦できず、憂さ晴らしもできません。
どちらかと言えば、こいつにリベンジを果たしたいところなのに…
アクバー戦と町の末路
アクバーの元に辿り着くと、聞き込みで耳にした通り、シスターアンナが魔物の魂を植え付けられそうになっていたところでした。
下劣な企みを砕くべく、主人公達はアクバーに挑みます。
「アクバー」は、「ガーディアン」2匹をおともに登場。
ボスだけあって、「じひびき」や「はげしいほのお」をはじめとした、様々な全体攻撃で攻め立てて来ます。
しかし、これらは守備力を上げる「スクルト」や、ブレス系の攻撃のダメージを減らす「フバーハ」があれば、恐れるほどではありません。
こいつの行動で最も嫌なのは、「ガーディアン」を倒すと「ザオリク」を使って彼らを100%確実に生き返らせてしまうことです。
せっかく倒した敵、それも一山いくらのザコではない敵が復活すると、戦況上ももちろんきついですが、何よりも精神的に嫌なものです。
ここではとにかく、「アクバー」に集中攻撃あるのみでしょう。
タフな奴なので、味方1人の攻撃力を上げる「バイキルト」が役立ちます。
なお、「アクバー」や「ガーディアン」自身は回復技を使いませんが、時折後者が味方1人のHPを完全回復させる「ベホマスライム」を呼んでしまいます。
こいつを呼び出された挙句に「アクバー」を全回復される…などという展開だけは、絶対に阻止しましょう。
アクバーを倒せば手下の兵士共も一緒に消えて失せ、住民達が自由を手にして宴会に興じます。
町に囚われていた賢者・クリムトも助けることができ、これでめでたしめでたし…
かと、思われました。
しかし、腹を立てた様子のデスタムーアから攻撃がなされ、住民達は石像や動物へと変えられてしまったのです。
耐え難い苦痛に耐え、やっとのことで勝利と自由を掴んだ矢先に、この仕打ち…
もしも住民達が口を利ける状況であったなら、さぞや嘆き節が聞こえてきたことでしょう。
せっかく助けたシスターアンナや、入り口にいた巨人族の兄弟までもがこの攻撃の犠牲になっており、主人公達以外で無事だったのは、とっさに自分を結界で覆ったクリムトだけでした。
打倒デスタムーアの意思を一層強固にした主人公達は、クリムトから「しんじつのオーブ」を受け取り、「ろうごくのまち」を後にします。
「なげきのろうごく」
「ろうごくのまち」の北西にある山に立って、クリムトから渡された「しんじつのオーブ」を使うと、デスタムーアの居城がある島へ立ち入れるようになります。
しかし、この段階ではどえらく高い山の上にあるデスタムーアの居城には入れず、その1歩手前にある「なげきのろうごく」に入れるのみです。
ここにはクリムトの兄でもある賢者・マサールが捕らえられており、精神的な拷問を受けていました。
デスタムーアの手下の魔物2匹から、弟のクリムトが殺される幻を見せられ続けていたのです。
言わずもがなこれは、マサールをデスタムーアに従わせるための拷問でした。
マサールは弟のクリムトと協力することで、かなりの規模の破壊を引き起こすという力を持っています。
デスタムーアにしてみれば脅威であると同時に、自分の側に引き込みたい人物でもあった訳です。
その状況を確認した後、一度「ろうごくのまち」に向かってクリムトを連れ出し、再びここに戻って来ればイベントが進行。
クリムトが殺される幻を幾度も見せられて心を折られかけていたマサールを救うことに成功します。
ここでマサールを拷問していた2匹の魔物、「ズイカク」・「ショウカク」のコンビと対決となりますが、こいつらはおそらくドラクエ6のボスの中で最も連携の取れていない馬鹿タッグです。
どちらも大したことのない攻撃を仕掛けてくるばかりなので、縛り等をせずにレベルや職業熟練度を上げていれば、全滅どころか死にかけのキャラクターを出すことも難しいくらいの弱さです。
守備力を上げる「スクルト」や攻撃力を上げる「バイキルト」を遠慮なく使い、味方の能力を上昇させて、あっさりと始末してやりましょう。
ズイカクとショウカクを倒すと、マサールとクリムトが協力して破壊を起こし、デスタムーアの城を地上へ引きずり落としてみせました。
これでようやく、最後のダンジョン「ムーアのしろ」に攻め入ることができるのです。
なお、賢者兄弟によってこの「なげきのろうごく」に大穴が空けられ、今後はここから現実世界に戻ることができるようになります。
「ヘルハーブ温泉」を通り抜けるより簡単で済むため、お世話になる機会は多いことでしょう。
夢の世界・現実世界・はざまの世界と、あらゆる世界で罪もない命を苦しめて来たデスタムーアを打ち倒すため、主人公達はいよいよ最後の戦いに臨みます。
ラストボス・デスタムーア
「ムーアのしろ」では、ムドーの色違いである「ブースカ」、デュランの色違いである「サタンジェネラル」など、これまでのボスを思い出す連中に出くわします。
いずれも強敵ではありますが、こいつらに苦戦しているようでは、ラストボス戦の雲行きは怪しいものです。
実力不足を感じたなら、面倒でもパーティを鍛えることに時間を割くのがお勧め。
周到で狡猾なデスタムーアの居城だけあって、スイッチのON・OFFを切り替えて進むフロアや、雷が鳴った時しか道が見えない部屋など、仕掛けがたくさん。
ただ、頭を抱えるほど難解ではないので、その気になれば最悪、根性だけでも乗り切れます。
実は良心的?
最奥部に辿り着けば、ついにラストボス・デスタムーアとご対面。
老人の姿をしたデスタムーアは、自分こそが生きとし生ける者全ての王と豪語し、襲い掛かって来ます。
「デスタムーア」はストーリー上で様々な術を見せて来た通り、実際の戦いでも敵全体に大爆発を浴びせる「イオナズン」を使ってくるほか、「いてつくはどう」でこちらの補助呪文の効果を帳消しにしてくる大迷惑ぶりを披露します。
しかし何よりも嫌らしさを発揮するのは、「もえさかるほのお」や「いてつくれいき」といった、こいつ固有の技。
これらの技は、どんな装備品を身に付けようと、どんな補助呪文をかけていようと、ダメージを軽減することができないのです。
そのせいで対抗策も、喰らっても死なないくらいのHPを付けておき、使われた後には必ず回復することくらいしかありません。
味方全員を回復できる「ハッスルダンス」や「ベホマラー」を覚えていないと、辛くなります。
高い攻撃力で攻めたいところなので、やはりここでも「バイキルト」の出番。
ただ、「いてつくはどう」で打ち消されることを考えると、MPを削って呪文を唱えるより、「ラミアスのつるぎ」を道具として使うことで同様の効果を発生させるべきでしょう。
1ターンに1人にしかかけられないのは面倒ですが、MPを消費してまで使った呪文の効果を台無しにされることに比べれば、大した問題ではないはずです。
無事にデスタムーアを倒せばその姿は消え、後には奴が操っていた2つの玉だけが残ります。
これで勝利…
…などと思っても、そうは問屋が卸しません。
デスタムーア第2形態
「やはりじじいのすがたではしつれいだったようだな…」という言葉と共に、2つの玉が合体し、デスタムーアが筋肉質な悪魔の姿に変身してのけます。
この形態の「デスタムーア」は見た目通りのパワーファイターと言ったところで、高い攻撃力に物を言わせてこちらを葬りに来ます。
そんな奴が「バイキルト」でさらに攻撃力を増すのだから、困った話。
「スクルト」で守備力を上げている程度では、焼け石に水です。
この戦いにおいては、誰か1人くらい「いてつくはどう」を覚えておくことが最重要。
「ゆうしゃ」職で覚えられる技なので、その「ゆうしゃ」に就きやすい主人公が適任でしょう。
もちろん、他のキャラクターも「ゆうしゃ」に転職させられれば、なお良しです。
…ただし、これには夥しい数の戦闘を重ねる必要があるため、かなりの気力がいりますが。
この形態の「デスタムーア」は「いてつくはどう」を使って来ないので、パーティに「バイキルト」をかけて、「せいけんづき」を乱発してやれば十分です。
「デスタムーア」が「スカラ」や「バイキルト」で守備力や攻撃力を上げたらすぐに「いてつくはどう」で消すことだけ忘れずに、殴りまくってやりましょう。
この形態のHPを奪い尽くせば…
デスタムーア最終形態
デスタムーアが「おあそびはここまでとしよう」と言い放ち、巨大化した頭と両手だけの姿となります。
これが、ドラクエ6最後の戦いです。
倒すべきモンスターは、頭部である「デスタムーア」と、両手である「みぎて」と「ひだりて」の3匹。
いずれも別々のグループとなっているため、全員を同時に攻撃したい場合は敵1グループを攻撃する技ではなく、敵全体を攻撃できる技が必要になります。
主人公達は他人同士なのに敵1グループを攻撃する技で全員ダメージを受ける一方、こいつは同一人物の肉体なのに1つのグループとはなっていないという、この不思議。
世の中って、おかしなものです。
「デスタムーア」や「みぎて」を倒しても、「ひだりて」が残っていると「ザオリク」で確実に蘇生されてしまうため、最も優先して倒すべきは「ひだりて」です。
全員でこいつに集中砲撃をかまして、復活の手段を摘み取ってやりましょう。
もし各個撃破が面倒なら、全体攻撃に頼るのもありです。
お勧めの技は、バーバラがストーリー上で必ず覚える「マダンテ」。
残ったMP全てを消費する技のため連発はできませんが、残りMPの多さに比例して大ダメージを叩き込めます。
他には、「ドラゴン」職で覚えられる「かがやくいき」も役立ちます。
これを乱発しているだけでも、それなりのダメージを重ねてやれるのです。
ただし、「おいかぜ」ではね返されることがあるので、そこにだけは要注意。
何にしても本当に最後の戦いなので、アイテムやMPを出し惜しみせず、全身全霊を賭して攻撃しましょう。
「デスタムーア」・「みぎて」・「ひだりて」を全て倒せば、とうとう大魔王デスタムーアも力尽きて息絶えます。
エンディング・夢の世界巡り
デスタムーアが滅びると、はざまの世界も崩壊を始めます。
この世界に囚われた人々の救出はマサールとクリムトに任せ、主人公達はファルシオンの力で脱出するのです。
そして一行は、夢の世界の「ゼニスのしろ」に到着。
出迎えてくれたゼニス王から、大いに感謝されます。
しかし、同時に別れの時が来たことも告げられました。
夢の世界を支配するためにここを実体化させていたデスタムーアがいなくなったことで、現実の世界の人間である主人公達には、夢の世界も見えなくなるというのです。
次に立ち寄った「カルベローナ」ではバーバラがゼニス王の下で学ぶことを勧められ、「レイドック」ではソルディが無事に帰って来たこととレイドック王が現実世界で待っていることが分かるくらいでイベントも終わるのですが、さらに次に訪れた「ライフコッド」では、先程の言葉の重みを思い知ることに。
ターニアをはじめとした住民達の姿が、主人公達の目の前で透けていってしまったのです。
しかし何もできることもなく、主人公達は「ライフコッド」を、そして夢の世界を後にしました。
エンディング・現実世界巡り
続いて、現実世界の「マーズのやかた」に入ります。
ミレーユとテリーが先頭となったものの、テリーは周囲をウロウロと動き回って、入室しようとはしませんでした。気恥ずかしかったのか、あるいは面倒だったのか?
一方でミレーユはミレーユで、館の扉の前でテリーを見据えたまま、辛抱強く待つのです。
最後はテリーが根負けしたようで、ミレーユの後ろについて入室しました。
ここでミレーユは正式にグランマーズへの弟子入りを願い、対するグランマーズは最初からそのつもりだったと快諾しました。
この後は、パーティメンバーがそれぞれ故郷に帰るとき。
まず「サンマリーノ」に入ると、ハッサンが実家に戻って両親と再会。
父親からの発破もあり、大工になることを宣言して、長い付き合いとなった仲間達と別れました。
次いで「ゲントのむら」に向かえば、村に帰還したチャモロが病気の人々のために働かなければならないと告げ、パーティから離脱。
そして「ガンディーノ」では、ミレーユとテリーが姉弟揃って帰郷し、養父母と再会を果たしました。
なお、帰宅前にはテリーがまたも入室を渋り、ミレーユはやはりテリーが来るまで待つというやり取りがあります。
飽きないなこいつら。
余談ですが、「ガンディーノ」を出る前にテリーに話しかけると、「またどこかの洞窟ででも会おうぜ」と言ってきます。
さすらいの剣士の今後は、遊び人の模様。
エンディング・別れ
仲間達を故郷へ送り届けた後、主人公とバーバラは「レイドック」に戻ります。
世界が真の平和を手にしたということで、城で盛大に宴が催されることとなりました。
共に旅をしたハッサン・ミレーユ・チャモロ・テリーも集まり、さらには現実世界のターニアやランドまでもが顔を出しているという盛り上がりぶりだったのですが…
その最中、バーバラだけは1人、玉座の間に居座っています。
見ると、その身体は夢の世界の「ライフコッド」住民達のように、透けていました。
バーバラは主人公達5人と異なり、実体を持たない精神体だったため、現実世界の人間達には知覚できなくなったのです。
バーバラは最後に「みんなのこと絶対に忘れないよ」と言い残し、姿を消していきました…
スタッフロールとエピローグ
バーバラとの別れが終わると、夢の世界が見えなくなり、「ゼニスのしろ」だけが空中に浮かぶ演出がなされます。
そこから、スタッフロールが流れ出すのです。
合間には、チャモロが病気の人間や動物を治療し、ミレーユが夢占い師として商売に勤しみ、ハッサンが大工の修業に打ち込み、
スタッフロールが流れ終わると、主人公・ハッサン・ミレーユ・チャモロ・テリーの5人が、「マーズのやかた」に集まる場面に。
仲間達の前で、ミレーユが水晶玉をぼんやりと光らせると…
そこにはファルシオンが、天空を駆ける城となった「ゼニスのしろ」へ辿り着く姿が映っていました。
そしてその「ゼニスのしろ」の中では、バーバラやゼニス王の目の前で、未来が入っているといわれる卵が孵っていたのです。
卵からは派手な色の光が溢れ出し、どんな未来が生まれたのだろうかと、想像をかき立てるところで…
画面は一転して黒一色になり、そこに白文字で The End の表記が出ます。
これでプレイヤーは、見事「ドラゴンクエストY 幻の大地」のクリアを果たしたのです。
SFC版ドラクエ6再プレイ日記・本編終了のご挨拶
唐突に開始して長らく続けたSFC版ドラクエ6の再プレイ、そしてその時間を遥かに上回る手間をかけて綴った再プレイ日記でしたが、上述の通り、今回で本編は終了とします。
あとはおまけのような感じで、隠しダンジョンと隠しボスのことについてと、ドラクエ6全体のことについてざっくり語る記事が書ければと思っていますが、実現するかどうかは未定。
ともあれ、ここまで御覧くださった訪問者様には、心より厚く御礼申し上げます。
長い間お付き合いくださり、本当にありがとうございました!
それでは、また。
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