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果てしなく広大な道をゆく

 私は、Asleep At The Wheelが好きです。
 初めて聴いたときから気にいっていましたが、ここまで好きになるには、それなりの時間がかかりました。
 徐々に徐々に、今のように好きになったのでした。 


10
Asleep At The Wheel

1. Way Down Texas Way : B.J.Shaver
2. Tulsa Straight Ahead : J.Hall
3. Coast to Coast : F.D.Knipe
4. House Of Blue Lights : D.Raye, F.Slack
5. Blowin' Like A Bandit : G.Clark
6. I Want A New Drug : H.Lewis, C.Heyes
7. Big Foot Stomp : F.Brown
8. Boogie Back To Texas : R.Benson
9. String Of Pars : R.Benson, L.Franklin, J.Ely
10. Blues Stay Away From Me : A.Delmore, R.Delmore, W.Raney, H.Glover

 
 若いころは、ファストな曲、ロッキン・リズムばかり追いかけていました。
 でも、これって普通のことですよね。

 レイド・バックとかもいいかも、なんて思うようになったのは、深く音楽を聴きこんだからというわけではなく、年齢を重ねて好みに微妙な変化が出始めてからです。
 ルーズでサッドなゆるさというのは、比較的入りやすいのだと思います。

 その点、カントリー系のバカ明るいユルさというのは、なかなか免疫がつきにくいのでした。
 それでも、多くの音源を聴いていくうち、素直に自然と好きになっていきました。

 このアルバムは、87年リリースですが、実は当時のメジャー・シーンとの接点があります。
 ヒューイ・ルイスのI Want A New Drugをとりあげており、なおかつ、この曲のみヒューイがプロデュースしています。

 さて、この時の陣容ですが、ギター、ボーカルのRay Benson、ピアノ、アコーディオンのTim Alexander、ベースのDavid Dawson、スチール・ギターのJohn Ely、サックスのMichael Francis、フィドルのLarry Franklin、ドラムスのDavid Sangerからなる7人編成です。

 女っ気のない陣容が寂しいですが、ゲストとして、元メンバーのChris O'Connellがボーカルで参加しています。
 彼女は、その後もしばしばアスリープにゲスト参加します。

 また、I Want A New Drugのみ、フイドルのJohnny Gimble、ギターのPete Anderson、そして、スラップ・ベースでRay Campiが参加しています。
 ( はて、ここに参加しているピート・アンダースンというのは、ドワイト・ヨーカムをてがけた人でしょうか?)

 さて、このアルバムは、レイの作品が少ないことが少し残念ですが、私にとっては、それを差し引いても充分魅力があるアイテムでした。

 初めて聴いたとき、冒頭のWay Down Texas Way1発でノックアウトされてしまいました。
 この魅惑の4ビートはたまりません。
 不思議な浮遊感のなか、恍惚と至福の刻を過ごすことが出来ます。

 このアルバムにハマった私は、続いて、定番曲を普通に決めたWestern Standerd Timeを聴き、とどめをさされました。
 以後、私のアスリープ熱は、冷めることなく続いています。

 これは、私が最も初期に手に入れたアスリープのLPであり、そして最後に入手したCDでした。
 このCDの入手で、一部のベスト盤を除き、ほぼアスリープをコンプリートすることが出来ました。
 そんな記念碑的な1枚です。



Way Down Texas Wayです。




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