パソコン修理をしていると、とても汚れたパソコンを持ち込まれることがあります。プチ潔癖症の私からすれば、本音を言うと触りたくありません。
でも触らないと直せないので、パッド部やキーボード部分を軽くアルコール除菌してから触ることがあります。
そんな汚れたパソコンを、念入りに清掃したことが何度かあります。ファン周りに溜まったホコリを取り除いたり、キーボード部分の汚れを落としたり。
でもこれ、実はやっちゃいけないんです。やってはいけないというよりも、やるなら事前にお客に説明してからでなければいけません。
なぜなら、清掃する事で故障してしまうことがあるからです。昔、ファンのホコリを落とした事で異音がするようになったことがあります。ホコリがのっかって安定して回っている軸が、突然、重心がずれたことによって異音がするようになるのです。
デスクトップパソコン・ノートパソコンともにファン交換はできないものがあるんです。また、もしできたとしても、修理代金も高くなってしまいます。
また、キーボードを念入りに掃除したことで、一部のキーが入力できなくなったことがあるんです。元々、古いパソコンでいつ壊れてもおかしくないようなものは、少しの付加で故障しやすいんです。
だから少しでも力を入れて掃除をすると、破損したり、接触不良を起こしやすいんですね。こういった事があり、掃除する前には、「ファンにホコリが溜まっていますが、取り除くと異音がするようになる事があります。清掃はどうしましょう?」と事前に説明をしています。
そういった説明をして作業を行なっていても、お客さんによっては「修理を頼んだのに、調子が悪くなってるじゃないか」「そんなことは聞いていない」と、苦情を言われることがあります。
お客様の事を考えると、直ってキレイになって帰ってくる方が嬉しいに違いありませんが、間違いなんですよね。修理を始めたばかりの頃にやってしまった苦い失敗です…。