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2020年10月28日

かつて存在した町

先週の話題で恐縮だが、10月20日、私も委員として2年間参加させていただいた高岡市福岡町の地域審議会、最後の会議が開催された。
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201020審議会の写真IMG_20201028_211555.jpg

15年前、旧西礪波郡福岡町と高岡市の合併後、高岡市域に組み込まれる旧福岡町の住民の意思をより反映させるための会議として設置され、15年間でのべ41回開催された。15年間の議事録もきちんと残され、20日の会議では、これまでの15年間の主な成果を振り返る目次のようなインデックス資料も配布され説明が行われた。

郡の中の町、独立した自治体としての歴史を閉じて、新たに別の市の中に組み込まれると、当然その存在感は薄くなるだろう。近隣では、伏木、戸出、中田といった町が、高岡市と合併して、各々の町の歴史が、高岡市の中に組み込まれていった。
小さくても、首長がいて独立した予算を持つ自治体から、大きな市の中に組み入れられることには、様々な変化が起こる。個別の予算を持つ町と、市の予算運営の中の1エリアとして位置づけられるのとでは、予算裁量や使い方も変わってくる。もちろん、町の時代にはなかった行政サービスが拡充されたり、国からの補助金を受けやすい事業も出てくる(あるいは逆にサービスが低下することも)など、合併によって様々なメリットやデメリットも出てくる。そうしたプラスマイナスを伴う合併の不安を、少しでも解消して住民の意向を吸い上げようという目的の会議であった。

この最終会議では、旧福岡町役場である福岡庁舎にある現在の行政センターも、次年度には規模を縮小されて、支所となることも説明された。
予算や新組織など様々な議事について説明を受け、会議の終わりのほうで、私も最後の意見を述べさせていただいた。曰く、この会議で発言された意見が、どこまで市政に反映されていくのか、言いっぱなしで終わってしまうのでなく、これまでの記録ももう一度レビューしていただき、今後の市政に活かしていただきたい。また、行政組織が縮小され、旧福岡町のポジショニングも小さくなってしまうことのないようくれぐれもお願いしたい〜等々。私以外にも、同様の趣旨の意見を述べられた方が多かった。

会議の締めくくりには、ご意見番として毎回同席された合併時の旧福岡町長であった石澤名誉市民も、同様に、わずか15年で庁舎機能が支所に縮小されることなどに不安を感じ、一言ぴりりとした苦言を呈された。合併を行った当時の首長として、その思いもひとしおであろう。(ちなみに石澤氏の前の町長は、私の父であった)

合併によって消える町は、どうしてもその固有の歴史や思いも薄まってしまう。しかし、感傷に流されるだけでなく、行革など時代の求める行政のあり方の中で、町の次の未来を考えてつなげていくことが必要だ。子や孫のために良い町と安心で住み良い暮らしを・・。それが誰にも共通の思いであろう。
ウィキペディアで、合併前の町を検索すると、たいてい、「●●に、かつて存在した町」と書かれている。
しかし、かつて存在した町は、決して消えた町ではない。今もちゃんと人が暮らし、これからもその暮らしが続いていく町なのである。

#市町村合併

2020年10月27日

オーブンで肉を焼く

我が市の中でも、食材が良いことで定評のあるスーパーで、昨日、非常に良いスペアリブを格安で見つけて、思わず買い求めた。今夜は、そのスペアリブをメインディッシュとして調理した。
201027スペアリブ.jpg

いつもは、ニンニクや醤油、酒などで適当に漬け汁を作り、魚焼きやオーブントースターで焼くのだが、今回は、ネットでレシピを検索して、それに忠実に作ってみた。
結果は、正直、今まで作った中で、一番美味しい焼き上がりとなった。

肉の漬け汁は、いつも作っているものと同じような材料なのだが、非常にバランスの良い味になった。ニンニクとショウガのすりおろし、醤油、酒、塩コショウ(これが意外に効いている気がする)袋に入れて軽くもみこんで、30分くらい置いておく。
肉が小さめだったことと、つけ汁が焦げる気がして、ちょっと時間が長いように感じたので、オーブンで焼く時間についてはレシピより2分くらい短くした。焼き時間に関しては、我が家のオーブンの関係もあるだろうが、私の判断が正しかったようで、レシピ通りだとかなり焦げたと思う。
パンやパテなどを焼くようになって、オーブンで焼くという調理方法の持つ魅力を、痛感している。熱がじっくり入るということが、うまさを高めてくれる。スペアリブの焼き上がりで、あらためて、そのことを実感した。非常にふっくらとジューシーに焼きあがった。

それにしても、ネットのレシピはすごいと思う。つけ汁からオーブンの時間を含めて、かなり的確だった。
昔は、料理本が台所に何冊か置いてある家が多かった。それをめくりながら料理をする。それが今や携帯でレシピを検索して作る時代だ。私は、キッチンのテーブルにパソコンを置いてあり、一日の大半はそのテーブルで過ごしている。原稿書きやSNS,調べものもほとんどキッチンでやっている。

何か料理をしようと思ったら、まずネットでレシピを確認してしまう。どうやら私は、すっかりネットレシピ中毒のようだ。(笑)

#スペアリブ















2020年10月26日

熱を持つ人

土曜日に、ETVのSWITCHで野口五郎さんとテキスタイルデザイナーの須藤玲子さんの対談を見た。どちらも素晴らしい人生を歩んでこられている。
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須藤さんのNUNOというショップの映像を見て、大昔、この店に入ったことを思い出した。見たことのない美しい布に誘われて入ったそのショップで、布について熱心に説明頂いた魅力的な店員さん?(実は店長だった?)は、おそらくこの須藤さんではないかと思う。とても素敵で斬新な布がたくさんあって、当時、そんなテキスタイルのお店は、東京都内でもあまりなかったと思う。私は、テキスタイルなど布の美しさに興味を感じていた頃で、イベントの演出で布を使うとか、展示会で使うとか、いろんな使い道があるなあ、と思いながら色々見ていたのだと思う。

野口五郎さんは、私と同世代で、西城秀樹、郷ひろみ、との新御三家は、TVで拝見しながら、一緒に年を重ねてきたたように感じるアイドルであった。秀樹さんが亡くなられたのは残念である。野口さんは、60代の今でも熱心にコンサート活動を続けながら、最近は、ビジネスにおいても映像ソフトで大成功され、コロナVのスティホームによって、そのソフトがあらためて注目されているという。ソフトで成功されたことは、知っていたが、特許を多数取っておられるという事は、この番組で初めて知った。素晴らしいことだ。

いい仕事をしている魅力的な人にはある種の熱やオーラがある。仕事や人生で油がのっている状態の時にはそれが強くなると思う。

このお二人の場合には、年齢を重ねてさらに円熟味を増し、オーラを出し続けておられる。私も、30代から40代頃には仕事が面白くて、自分で言うのもなんだが、脂がのっていたのではないかと思う。きっと、熱やオーラも少しは出ていたに違いない。時効だから告白するが、ヘッドハンティングのオファーを数件頂いたのは、確か40代の頃だったと思うから、きっとオーラも少しはあったのだろう。
さて、最近の私は、熱の発散も、ちと冷えてきてしまったのかもしれない。いかんいかん!(笑)
もう少し頑張って、少しでも魅力的なオーラを出さなくちゃ・・・・














時代の潮目

富山県知事選挙が終った。結果は、4期を務めた現職知事が破れ、新人で地元企業の経営者であった新田氏が当選した。
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(写真は、NHKより)

投票が締め切られ、開票が始まった午後8時過ぎにすぐに当確が出たから、事前のデータと、投票後の出口調査を見てすぐに結果が出たようだ。それほど明確な票差があったのだろう。
石井知事は、霞が関出身で、東京都のパイプも太く安定的な政策で4期をまっとうした。しかし、5期目を目指した今回、高齢でもあり、さすがに5期は・・・と思った県民が多かったのではないか?そこへ、民間出身で優秀な企業経営者でもあった60代の新人候補が登場した。姉は、元北海道知事で、現在は参院議員である。保守王国の県民の中で、意識変化が起こった。

政治であれ何であれ、潮目、タイミングというのは重要である。今回、新田さんが、石井知事よりも早い段階で出馬を表明したことは、穏健な県民の心にさざ波を起こした。別に石井知事に大きな不満は、おそらくなかっただろう。5期務めて頂いても間違いないだろう、という気持ちもあったはずだ。しかし、そこへ、若き民間人が登場した。さらに自民党の公認候補選びで、分裂も生じた。県民の心のさざ波がさらに大きくなった。「もしかしたら、これは時代の変化のきざしかもしれない」「自民党の公認でもめるのはおかしくないか?」そう思った人が多かったのかもしれない。
かくして、大きくフェイズが変わった。これからの富山県政はどうかわるのだろうか?フレッシュな知事による新たな取り組みに期待する一方で、余り型に力を入れすぎて大ナタをふるってしまうことのないようにお願いしたい。

アメリカの大統領選挙もまもなく行われる。いや、既に郵便投票を含めた期日前投票は、コロナの影響もあって、これまでとは大きく異なる高まりを見せている。無頼のトランプ氏は、結果によっては、この投票にクレームをつける作戦も手札にしている。やれやれ。
潮目ということばがあるが、さて、県知事選もそうだが、どんな潮目になるのだろうか?なんであれ、世界全体にとってプラスになる結果を祈るばかりだ。

#県知事選  #大統領選挙















2020年10月24日

ペペロンチーノへ愛をこめて

冷蔵庫の奥で、忘れられ少ししなびつつあるイタリアンパセリを発見したので、本日のランチは、ペペロンチーノに。私は、このシンプルなパスタが大好きだ。イタリア語では、「アーリオ・オリオ・ペペロンチーノ」という名。アーリオはニンニク、オーリオはオリーブ・オイル(というか油という語)、ペペロンチーノはトウガラシの意味だ。

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イタリアでは、素朴な家庭料理として食べられるもので、言ってみれば素うどん?とかざるそばの感覚か?私の中では、イタリアのハードワーカーのランチイメージ。大盛りのペペロンチーノにパルミジャーノをたっぷりかけて、仕事の合間にガッと食べるという感じ。

テレビで見たイタリアンシェフが、イタリアンパセリを入れないと美味しいペペロンチーノにならない、というようなことを言っていたので、すぐに影響される私は、それ以来イタリアンパセリ入りにはまっている。
作り方はシンプルで、フライパンに、オリーブオイルを入れて温め、刻んだニンニクを加えて中火くらいで炒めて、輪切りの唐辛子を足す。ニンニクと唐辛子の風味がオイルにうつった頃合いで、刻んだイタリアンパセリも入れてさっと炒める。ゆでたパスタの茹で汁も少しだけ加えて混ぜておく。あとは茹で上がったパスタを入れてさっとあわせて塩コショウで味付けして、お皿に盛り、刻んだイタリアンパセリをさらにかけて完成。

仕事をしていない年金老人のささやかな楽しみ、ランチのおともには、ジントニックを一杯。パスタには、ニンニクをたっぷり入れたから、午後は人に会えないな、と思ったけれど、考えてみたら会う人もデートする予定もないわけだし・・・とひとり苦笑いのランチタイム。

#ペペロンチーノ














2020年10月23日

外来種

10月も半ばを過ぎて、町中でやたらと目につくものがある。黄色い植物。セイタカアワダチソウである。
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国道を走っていると、ちょっとした空き地や土手など、見える範囲には、おびただしい数のセイタカアワダチソウが群生している。どこを見ても黄色い植物だらけだ。それは、圧倒的な勢いで他の草花を圧倒している。昔は、これほど見なかったような気もするので、外来の植物ではなかったかなと思って調べてみると、北アメリカ原産の外来種だが、帰化植物とも書かれていて、日本にそれなりに定着している植物のようでもある。ただ、昔よりは北上しているという記述もあったので、北陸も昔はもっと少なかったのではないだろうか。

ペットで飼われていたミドリガメや、ブラックバスなど、外から日本に入ってきた生き物が、どんどん日本中を席巻しているように思う。ヒアリもそうだ。東京の青海周辺で見つかってから、現在では数百匹以上が周辺で確認されているというから、既に定着しつつあるのではないか?と恐ろしくなる。

日本と言うのは、国民性と同じで、自然もまた優しくて何でも受け入れてしまうところがあるのではないか?一方、繁殖している外来種は、いずれも暴力的に思えるほどのエネルギーを持っている気がする。

文化もまた、似たところがあるようで、例えばハロウィーンなどという外来文化は、数年前まではまったくなじみがなかった。それが、今では、1年に一度の暴力的な無礼講のようになってしまった。もちろんハロウィーンの場合には、それ自体が暴力的ということではないが、日本に定着する過程の中で暴力的な変質をしてしまったようだ。
なぜかハロウィーンのメッカになってしまった渋谷の町。私の知人でもある渋谷区長にとって、また心配な季節がやってきた。どうか、大きな事件が起きないことを祈るばかりである。

#セイタカアワダチソウ  #ハロウィーン













麻布の更科そば

今日のランチは、先日、家内が来てくれた時に、お土産に持ってきてくれた更科そばを食べた。麻布十番の更科堀井の「ゆず切りそば」である。
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これは、更科堀井の名物のひとつで、東京でサラリーマンをしていた時には、麻布にあった制作会社に行くこともあったので、時々食べに行っていた。更科そばは、白いそばで、ソバの香りはやや薄いが独特ののど越しがまた美味しい。ゆず切りそばは、季節メニューだったような気がするが定かではない。久しぶりに、懐かしい麻布の味を楽しんだ。

更科そばとは、ソバの実の中のほうにある、胚乳の真ん中の粉を使った蕎麦のことで、白い麺が特徴である。外側を使うと普通のそばの色になり香りも強くなる。
実は、麻布には、3軒の更科そば屋がある。今日私が食べた更科堀井と麻布永坂更科本店、そして永坂更科布屋太兵衛、である。私は3軒とも食べに行ったことがあるが、更科堀井にいちばん行っていたかもしれない。3つのお店は、いずれも名店で美味しい。大昔、本家争いの裁判ざたもあって店が3つになったというような話を会社の先輩から聞いた気がするが、今回あらためて調べてみると、確かに名称をめぐる裁判もあったようで、「永坂更科本店」が「麻布永坂 更科本店」と名を変え、7代目を中心に永坂更科布屋太兵衛が開業し、その後、8代目の堀井氏が独立して開業したのが総本家更科堀井だという。へえ、という感じである。

富山県は、昆布だしのうどんを食べる県で、日本中のそばとうどんの分布でいうと、どうやらうどん県になるようだ。そのせいか、昔はのど越しの良い江戸風のそばを食べられる店は少なかったが、最近は、いくつか、美味しいお店ができてきたのは、ソバ好きには嬉しい限りである。実は、我が家の近くにも県内でも有名なお店がある。しかしながら、コロナVのせいでお客さんはかなり減っているようだ。父の介護でなかなか出掛けられないが、たまには食べに行かなければと思っている。

*ご近所なので、応援ということで:むかわというお店です。とても美味しいです。皆様もぜひ一度足をお運びください。

#そば #更科そば













2020年10月21日

アンテナを聞きながら

イザベルアンテナを聞きながら、ジントニックを飲み、餃子を作っている。
アンテナは、イザベルアンテナというボーカルの女性を中心として80年代に結成された音楽ユニットだが、実質は、アンテナのソロ活動をグループがサポートしているような感じだ。先日、ユーミンのラジオ番組で彼女の曲がかかっていて、お、懐かしいな、と思い、この数日ずっと聞いている。ちなみに、ユーミンはフレンチポップスも結構お好きで、名曲「私のフランソワ」は、フランソワーズアルディを歌った曲であることはよく知られている。
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French Riviera という2006年のこのアルバムは、けっこう英語の曲も多い。日本人ミュージシャンがたくさん参加しているらしくて、アンテナファンの中には、色々文句を言う人もいるようだが、気楽に聞けて、餃子を作っているBGMとしてもなかなか心地よい。

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ひき肉と餃子の皮が残っていたので、ランチに餃子を作り始めた。餃子の皮にタネを詰めて成形する作業はけっこう性に合っていることに最近気が付いた。昔から工作が好きだったので、どこかそういうことと似ているのかもしれない。無心で丹念に、タネを皮でくるんでいくのはものづくりのような趣きもある。
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ということで、本日のランチが出来上がった。餃子と博多ラーメン。今日はいつもの鶏のスープストックを作っていなかったので、久しぶりに九州の棒ラーメンを作った。小松菜とチャーシューを入れて、すりごまと紅ショウガを入れれば、立派に博多の味だ。安定の美味しさ。
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さて、次はフランソワーズアルディを聞こうかな。

#餃子作り #イザベルアンテナ 












2020年10月20日

アメリカの病理

コロナVの感染者が、欧米で再び急拡大している中、アメリカのあるニュースが、目に留まった。
カリフォルニア州が、開発中のコロナVのワクチンを、州独自に審査するというのだ。
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(写真は、ヤフーが掲載していたロイターの写真)

米食品医薬品局(FDA)つまり、政府機関が承認したワクチンを、カリフォルニア州の人たちに供給する前に、州で独自に選んだ感染症や疫学などの専門家によるメンバーで独立した審査を行うというのだ。トランプ大統領の強引なワクチン開発へのプレッシャーで、国の検査体制に不安があるから、州民に投与する前に、州独自でもう一度調べようというのである。ニューヨーク州も同様の動きがあるという。

大統領選挙を前にして、ワクチン開発を政治的に利用しようとしている現職大統領がもたらした、国の中に蔓延する不信感を象徴するニュースである。
ツイッター社も、リツイートをする際には、コメントを記入させるワンステップを加える措置を、大統領選挙前の期間限定で行うという。コメントもせずに、パッと見たツイートをそのままリツイートするという行為を少しでも抑制しようということのようだ。ちなみに、このリツイートというのも、トランプ大統領の得意技だ。

どちらのニュースにも共通しているのは、トランプ大統領がもたらしたアメリカの中に広がる不信感である。コロナVだけではない。これは、国民を分断し国を揺るがしかねないもうひとつの「病理」のようにも思える・・・













2020年10月19日

鬼滅の刃

「鬼滅の刃」というアニメがある。鬼滅という文字自体が、なんだか、まがまがしい。
2016年から週刊少年ジャンプに連載され大人気となったマンガを原作とするアニメ作品だが、今や、時代を動かす存在になっている。雑誌の連載からテレビアニメになり、そしてアニメ映画として今月16日に封切られた。
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(画像は、ヤフーニュースより)

その作品が、封切り初日16日の興行収入が、12億6千万!そして18日までのわずか3日間で、46億円を超える数字をたたきだしたという!
最近のアニメのヒット作品である新海誠監督の「君の名は。」や「天気の子」などの大ヒットを抜き去った。

作者は、吾峠呼世晴、これ、なんて読むのか?ごとうげ・こよはる、と読む。
大まかなストーリーは、ひらたく言えば、鬼に変わった妹を人間に戻す方法を求めながら、鬼と戦う物語だ。かなり激しい殺戮シーンや、おどろおどろしい鬼が登場する。主人公は、竈門 炭治郎、これまたオジサンには読めない。かまどたんじろうと読む。鬼に変わった妹の名前は、竈門 禰󠄀豆子、かまどねずこ、だそうだ。
ここまで書いてきて、作者のペンネームからキャストの字面までを見ていると、つい昔の暴走族を思い出してしまった。【夜露死苦】と書いて、ヨロシク、と読ませたあれだ。

私は、ジャンプでの連載も、映画も見ていない。最近テレビで放送しているテレビアニメ作品の再放送を何本か見ただけなので、作品についてコメントをすることはできない。
ただ、このような、かなり激しい作品がこれだけヒットしているというそのことに、何か恐ろしいものを感じてしまう。
新海監督作品がヒットした時、その映像の美しさや、恋の世界に対して若者が共感したことには、わりと素直に受け入れることができた。そのせいか、中高年の人たちにも感動した人が多かったようだ。

鬼滅の刃のテレビアニメを拝見した限り、その画像の作り方、ストーリーの斬新さ、キャラクターの書き込みの素晴らしさ、カメラワークのような画面展開の見事さには舌を巻いた。しかし、何か怖さを感じてしまった。フレッドアステアや、ジーンケリーの映画を見て、優しく幸せな気持ちにしてくれるのがいいなあ、と思っていたオジサンは、これからの未来をちょっと不安に感じてしまうのだ。ちなみに私は、昔マンガを書いたこともあり、映画もアニメもわりに好きなほうだ。しかし、何か落ち着かない心持ちなのだ。

きめつ=毀滅と言う言葉がある。その言葉の意味は、「壊して、滅ぼすこと」あるいは「死を悼むあまり、やせ衰えて死ぬこと」である。良く知らないが、おそらく、この言葉から鬼滅の刃という作品名に至ったのだろう。

コロナ禍のこの時代に、このおどろおどろしい作品が大ヒットしているということに、どこか世紀末的な不安を感じてしまう。

冒頭にまがまがしい、と書いた。まがまがしいとは、「禍々しい」と書く。
コロナ禍ですっかりポピュラーになった<禍>という文字は、災いやよろこばしくない事柄。不幸をひきおこす原因。災難。を表す言葉だ。「禍」の文字が溢れる時代にヒットしている「鬼滅の刃」・・・そこには何か偶然とは思えないものを感じてしまう。はたして禍福はあざなえる縄のごとし?なのだろうか・・・













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