続 「常紋トンネルそばの墓」: ホラー好きのフライマン
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2014年07月27日

続 「常紋トンネルそばの墓」

  7月25日のブログで、「週末は全道で気温の上昇が予想されている」と載せた。しかし、実際には全道的に雨模様となり、札幌地域ではそれにPM2・5が重なるなど、残念な天気となった。どうせ雨が降るのならば、週の中頃に降って欲しかった、というのが釣人の気持ち。今日27日も日本海側では雨が残る予報で、渓流釣りに行かれるのならば河川の増水や道路の通行止め、山道では崖崩れなどに十分な注意を。

  先日掲載したブログの「北海道史の闇漂う333号線」に関連した情報を集めていく中で、「常紋トンネルそばの墓」(https://fanblogs.jp/bukki/archive/36/0?1406351325)の追加情報が見つかった。今回はこの「常紋トンネルそばの墓」の続編を載せる。

  ブログを掲載した3月22日当時は、「常紋トンネルそばの墓」の存在をネットで検索しても、それに合致する情報が全く出てこなかった。今回の「国道333号線の歴史」で検索した中に、該当する話がヒットした。それによると、墓だと考えていた石碑は実際には常紋トンネル工事で犠牲となった拘禁労働者(タコ)の御霊を慰める「歓和地蔵尊」ということが分かった。

  情報のもととなる「旭川鉄道80年の歩み」によれば、歓和地蔵尊は昭和34年6月24日に、当時の留辺蘂町長をはじめ中湧別保線区の協力により建立されたという。
歓和地蔵尊の横に建てられている案内板に、地蔵尊建立の由来が記載されている。そこには「湧別線工事中、最大の難工事とされていた常紋隧道(507m)の工事は、大正元年に始まり、3年の年月をかけて大正3年10月に完成した。
 工事は、本州方面からの募集に応じてきた労務者を飯場に収容し、通称タコと呼ばれた者によって行われた。労務者は、人権を無視された過酷な取扱いを受け、粗食と重労働で病気にかかるものも多く、医薬も与えられず体罰を加えられた。
 そして、使役不能と見られた者は一定の箇所に監禁し、死者はそのまま次々と大きな穴の中へ投入してしまうという、残虐非道なことが公然と行われていたという。
 この隧道工事中、百数十人の若者が犠牲となり、隧道付近に埋められていた。常紋信号場が開駅してから、誰言うとなく「火の玉が出る」「信号が消える」などのうわさも出たり、常紋に居住している歴代の鉄道職員に、病人が多く出るのも怨霊のためではないかといわれた。
 昭和34年6月24日、これら痛恨で眠れぬままさまよい迷える魂の供養を営むべく、留辺蘂町長をはじめ当時の中湧別保線区の協力により、歓和地蔵尊を建立、入魂地蔵祭が執行された。
 それ以来、毎年6月24日には地蔵祭を行っている。霊を慰める地蔵尊は、ここで鉄道建設に捧げられた尊い犠牲者の御霊を永久に祀り、さらに今日の石北本線の一環である常紋信号場の安全と職員ならびに家族の精神の安定に寄与されているものである」と記されている。
27日左

27日右















 常紋トンネルの歓和地蔵尊とは別に、JRトンネル工事に従事した者の「常紋トンネル工事殉難者追悼碑」が、JR金華駅から車で2〜3分の国道沿いに建立されている。この国道333号線沿いの瀬戸瀬「山の神」碑や、端野の「鎖塚」慰霊碑も含めて、北海道開拓に関わりながらも、司直の目が全く届かなかった悲惨な歴史の持つ場所が数多くある。

  このような北海道開拓の闇の部分を、敢えて取り上げようとした訳ではない。ただ、自分の意思とは別のところで、過去の悲惨な現場に引き寄せられているのは自覚している。もしかして、自分と縁のつながる者がその犠牲者の中にいて、無念さを訴えているのかも知れない。
 写真左は常紋トンネルを過ぎた丘の上に建立されている「歓和地蔵尊」。写真右は地蔵尊の横に建立の由来が記載された案内板









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この記事へのコメント
こんばんは!
常紋トンネルは色々と怖いですね・・
恐ろしくて僕はいけませんw

それと以前の記事で紋別川の状態が詳しく書かれていましたが、
大変参考になりました
見ていて興味深く、ゲート通過後はさぞスリリングだったのでは?w
ネイティブの顔がもっと見たいですね><

では失礼します
Posted by Sou at 2014年07月28日 01:36
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