民間委託が行政改革の切り札とされてきました。
しかし、これも行き詰まりつつあるようです。
例えばバスの運転手さん。「バス運転ごとき
に公務員の待遇は高すぎる、コスト下げろ」
という住民様の声。これを受けた行政側
「仕方ない、民間委託するか」となるけれど
今度は採算が取れず業者撤退。
公共機関のサービスを下げるな!という住民
様。楽しい民間委託おわり、とSNSに投稿
されていました。
バス運転手を警備員に置き換えてみたら
どうでしょう。もちろん業界の構造や組合
の在り方が違うので単純に比較できませんが。
カテゴリ「施設警備〜市役所葛藤編」の頃は
入札の最低制限価格もなく、1円で取る事も
可能でした。
しかし、安く取ったしわ寄せを現場の隊員の
待遇に転嫁したA社。加えて他業者の報復で
次回の入札から締め出され、新設した子会社
で落札できず、大きな損失と共に市役所撤退。
住民様から税金使うな、コスト下げろの声と
共に、非正規雇用のワーキングプアが増え
ていく悲劇。
それでも警備の現場、特に電話応対では
正規の公務員が相手していると思われて
いるから容赦のない攻撃を受ける事に。
電話の向こうの相手が正規公務員ではなく、
ワーキングプアの委託業者であると悟った
時には、苦情であっても相手の声のトーンが
下がるケースもありました。
今では警備も入札の最低制限価格も設定され、
僕らの頃よりは現場隊員の待遇は幾らか改善
されたようですが、それだけA社の起こした
波紋が大きかったのでしょう。
2019‐1‐31の記事で、SNSで僕がフォローして
いる警備会社を経営されている方のコメントを
再度掲載します。
警備業は社会的地位の問題に集約されがちですが
、そもそも職責への理解とノウハウの蓄積構造に
問題がありますね。
上記の問題を改善の方向に向かう、民間委託の
在り方はどうあるべきか。進まない議論に
閉塞感を禁じえません。
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