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2019年09月08日

文化祭の表彰

「どうして俺たち入賞できなかったんですかね…。一番頑張ったと思うんですけど…。」
「自分への投資だと思って、財産にしなさい。頑張ったことは神さまも、俺も知っている…。」
「結果を出さなきゃ、意味ないんですよ…。」
「結果がいつ出てくるかは、誰にも分からないものだ。」

文化祭の表彰で選ばれなかった団体の責任者が問う。
例のVR体験を行った団体だ。

「もう少し早くから準備をしていればよかったと思います。すいません。」
彼は、団体の責任者でもあるので、反省会の時に、そうクラスのメンバーに語ったと言う。

「みんな落ち込んで、お通夜みたいでしたよ。」

確かにこのクラスは、合唱コンクールでも入賞を逃し、文化祭でも選外になり、何もタイトルを取れなかった。
頑張りは、他のクラスと変わらないわけで、なかなか残酷なことではある。

文化祭には教員の審査員がいるのだが、彼等はこのVRを見て、
「三途の川と思って、楽しみに見に行ったが、ただの川だったんだよね。何か出てくることを期待したいんだけど…。」
と厳しいコメントを、他の先生に語っていた。

たまたま職員室にいた私は、その話を聞いてしまったわけだ。

撮影するだけでも大変で、それを何時間もかけて編集し、VR眼鏡で見せるというのは、実は並大抵のことではない。

それとは教室を別に喫茶店のような飾り付けにして、食品を売っていた団体が入賞している。
「雰囲気がよくて、美味しければ、入賞か…。」
私はそんな風にも思った。

「何だ、雰囲気に流される、空気に流される日本人典型のジャッジじゃないか。」
そう、私は思った。

「見栄えかな、ストリー性かな…。」
私は最大限、彼を励ます。

「もう良いです。学びはありましたから…。」

少しやけになった彼は、懸命に乗り越えようともがいていた。

純粋に、「お客を楽しませる…」、という視点が大切なのだろう。
不純なものが、微塵も混ざってはいけないのかも知れない…。








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