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2017年08月31日

「ファスト&スロー 」はおもしろいよ〜 判断と選択に影響をおよぼすバイアスに注意!

おはようございます!
いよいよ今週末の9月3日(日)に広島で
「第11回消化管先進画像診断研究会 (GAIA) 」
が開催されます。
モーニングセミナーではなんと
「AR(augmented reality:拡張現実感)」
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未来が変わる!未来をのぞいて見ましょう〜
是非、お越し下さい。



PubMedから、今日のつぶやき − 62 −


Daniel Kahneman. Thinking, fast and slow.
ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 文庫



こんにちは。
今日は趣向を変えて
PubMdからではなく
最近読んだ面白かった本のご紹介です。

【楽天さんでのお取扱い】

ファスト&スロー 上下巻セット [ ダニエル・カーネマン ]



【アマゾンさんでのお取扱い】

人が判断エラーに陥るパターンや理由を
説明している本なのですが、ズバリ面白いです!

人は、なぜそのような行動を取るのか、
なぜ間違えるのか、
バイアスの具体例をふんだんに紹介しながら説明している本です。
著者はノーベル受賞者であるカーネマンさんですね。
ただ、なかなか読み応えのある本です。
さらっとは読めないですね・・。


上巻P159-160から引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「自分の見たものがすべてだ」となれば、
つじつまは合わせやすく、認知も容易になる。

そうなれば、
私たちはそのストーリーを真実と受け止めやすい。

早い思考ができるのも、
複雑な世界のなかで部分的な情報に意味づけできるのも、
このためである。

たいていは、
私たちがこしらえる整合的なストーリーは
現実にかなり近く、
これに頼ってもまずまず妥当な行動を取ることができる。

だがその一方で、
判断と選択に影響をおよぼすバイアスはきわめて多種多様であり、
「見たものがすべて」という習性がその要因となっていることは、
言っておかなければならない。

・・・

手持ちの情報の量や質は主観的な自信とは無関係である。
自信を裏付けるのは、筋の通った説明がつくかどうかであり、
ほとんど何も見ていなくても、
もっともらしい説明ができれば人々は自信たっぷりになる。

・・・

判断に必須の情報が欠けていても、
それに気付かない例があとを絶たない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用終わり


いろいろなバイアスの具体例が出されていて面白いです。
具体例がたくさん出てきますが、
自分もまさにバイアスのわなにはまってしまいます。

私たちはバイアスから逃れられないのですが、そ
の存在を意識してなるべく科学的に判断していきたいですね。



長らく続いた鎮痙剤シリーズですが、「これ1冊でわかる! 大腸CTプロフェッショナル 100のレシピ」のRecipe 031にも詳述しています。
是非、ご参照下さいね。

また、つぶやき-51-でご紹介したように
炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用です。
この臨床試験で使用した送気装置は優秀ですよ。
もちろん、国内で販売されているいずれの送気装置も優秀なのですが、
臨床試験で使用した装置は
・国産である、だから価格がお手頃
・ランニングコストとなるカテーテルも価格がお手頃
・日本の二つの大規模臨床試験(JANCTUMIN6665)で実証済み
という特徴があるんですね。
おススメです〜〜




次回からは、
「偶発症のワールドシリーズ」
をお届けしたいと思います。

それでは、また〜〜




ご注意)必ずしも本の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は本をお読みください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。





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2017年08月30日

大腸CT検査(CT colonography)に細径カテーテルは使用すべきだが、ブスコパンは不要だ!

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PubMedから、今日のつぶやき − 61 −


1) de Haan MC, et al. Colon distension, perceived burden and side-effects of CT-colonography for screening using hyoscine butylbromide or glucagon hydrochloride as bowel relaxant. Eur J Radiol 2012; 81:e910-6

2) Taylor SA, et al. Optimizing colonic distention for multi-detector row CT colonography: effect of hyoscine butylbromide and rectal balloon catheter. Radiology 2003; 229:99-108


2つめのTaylorさんの研究論文の結論は下記でした。

【結論】
1)ブスコパンはルーチンで使うべし。
2)バルーンが付いていない細径のカテーテルの使用が妥当だ。

結論1)にある問題点は下記です

問題1.自動送気装置ではなく、手動注入であること。
2003年の論文だから致し方ないのですが、
現状、大腸CT検査に関する精度検証などにおいて
自動装置を使用していないとなかなか評価されません。
なぜか?
再現性に乏しいからです。

問題2.ダブルブラインドではない。
被検者はもちろん、読影者にも判定に影響を及ぼす可能性があります。

問題3.ランダムに割付けたとありますが・・・。
これも2003年の論文なので、以前は緩かったですね。
方法のRandomizationの部分(101頁左段)を読でみると、
ブスコパン禁忌ではない最初の20例はブスコパン20mgに割り付けた。
残りの116例はブスコパン20m、ブスコパン40mg、ブスコパン不使用の3群にランダムに割り付けた。
ただし、ブスコパン群に割り付けられたブスコパン禁忌群はブスコパン不使用群に組み込んだ
え?これはランダム割付でいいの!?

この割付の欄ですが、
なぜかカテーテルの割付を先に持ってきているんですよね。
タイトルや結果の内容はすべてブスコパンの内容が先なのに。

その内容はというと、カテーテルの割付はきれいなんです。
コンピュータでのランダム割付にしたがって、
70例はバルーン付きカテーテル、
66例はバルーンが付いていない細いカテーテル
うーん、こちらは素直にランダム割付ですよね。

ということで、科学的解析手法に??の感がぬぐえません。

個人的には結論2)のほうについては賛成です。

細いカテーテルを使うべき使うべきですし、
体位変換が少ない大腸CT検査では、
バルーンは必ずしも必要ないと思います。

でも、まあ検査中にカテーテルが抜けるといやですよね。
その場合、せめて2体位目の本撮影前(2体位目のスカウト撮影後)には、
バルーンを脱気して撮影してください。

でないと、下部直腸病変を見逃してしまいますよ〜

ブスコパンシリーズは長くなったのでこのあたりにしましょう。
それでは、また。


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12944595



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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。





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2017年08月29日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 60 −

おはようございます!
26日の横浜の「日本消化器がん検診学会関東甲信越支部地方会」に
ご参加いただいた皆様どうもありがとうございました!
暑い中「大腸CT読影法入門」の会場には200名の方にご出席いただき、
心より感謝申し上げます。

さて、いよいよ今週末の9月3日(日)に広島で
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PubMedから、今日のつぶやき − 60 −


1) de Haan MC, et al. Colon distension, perceived burden and side-effects of CT-colonography for screening using hyoscine butylbromide or glucagon hydrochloride as bowel relaxant. Eur J Radiol 2012; 81:e910-6

2) Taylor SA, et al. Optimizing colonic distention for multi-detector row CT colonography: effect of hyoscine butylbromide and rectal balloon catheter. Radiology 2003; 229:99-108



T橋さん、以下のコメントありがとうございます!
「あ、なるほど。この件は研究デザイン云々というより、
彼らが「事後にやれることをちゃんとやってない」事が問題なのですね。」

いえ、T橋さんの言うとおり研究デザインの際にももっと詰めておく必要はあったと思います。
その上で、「事後にやれることをちゃんとやってない」ため、
投稿先のジャーナルのランクを下げざるを得なかったといえます。
統計専門家の頑張りがなければEJRも厳しかったでしょうね。


2つめのTaylorさんの研究論文です。

【目的】
ブスコパンとバルーン付きのカテーテルが大腸CT検査における
腸管拡張にどのように影響するか検討した。

【対象と方法】
大腸CT検査を受けた136名が、ブスコパン20mg、ブスコパン40mg、ブスコパン不使用
の3群に無作為に割付けられた。
さらに、バルーン付きカテーテルとバルーンが付いていない
細いカテーテルに無作為に割り付けられた。

【結果】
ブスコパンの使用により背臥位では右側結腸が、
腹臥位では上行結腸と下行結腸の拡張がコントロール群(ブスコパン不使用)に比べて
有意に良好であった。
ブスコパン20mgとブスコパン40mgでは変わりなかった。
バルーン付きカテーテルとバルーンが付いていない細いカテーテルでは腸管拡張に差はなかった。

【結論】
ブスコパンはルーチンで使うべし。
バルーンが付いていない細径のカテーテルの使用が妥当だ。


アブストラクトを読むときれいですね〜
でもね・・・。
ひねくれているわけではありませんが・・・。
あと、2003年の古い論文なので仕方ない面もあります。

はてさて、何が問題なのか〜〜
次回に続く〜〜


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

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タグ:ブスコパン

2017年08月28日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 59 −

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PubMedから、今日のつぶやき − 59 −


1) de Haan MC, et al. Colon distension, perceived burden and side-effects of CT-colonography for screening using hyoscine butylbromide or glucagon hydrochloride as bowel relaxant. Eur J Radiol 2012; 81:e910-6

2) Taylor SA, et al. Optimizing colonic distention for multi-detector row CT colonography: effect of hyoscine butylbromide and rectal balloon catheter. Radiology 2003; 229:99-108


こんにちは。

T橋さん、以下のコメントありがとうございます!
「いかに最新の統計手法を得意げに駆使したとしても、
最初のデザインの時点で失敗してたら全て台無しなのですね。
研究デザインの大切さが良くわかります。」

その通りですね!!
研究デザインの作成時には矛盾点が生じないよう、
突っ込まれるところがないよう、
そして適切なサンプル数(多すぎても少なすぎても駄目)になるよう、
などなど丁寧に計画を立てていかねばなりません。
えいや〜ってはじめてしまうと大変なことになることもあります。
一施設での研究ならまだしも、
多施設だと他の先生も巻き添えにしてしまうので大変なことになります〜〜恐〜〜。

今回のde Haanさんの研究ですが、大規模研究「COCOS trial」のデータを使った付随研究です。
そのため、研究デザインは本研究が優先して立てられるため、
今回の研究テーマの解析にはかなり不利です。
多施設臨床試験を立ち上げて、そこから得られるデータを使用して、
本研究とは異なるエンドポイントを出す形式ですね。
日本の大腸CT検査の大規模精度検証JANCTやUMIN6665でもサテライトスタディがいくつか立ち上がっています。
結果が楽しみです〜


さて、T橋さんのコメントはもちろんその通りで大賛成です。
ですが、今回のde Haanさんの研究では、大きなバイアスがあるというのは彼らも認識していたはずです。
そこで、それを形式上、統計で両群に差がないという体を作ったのだと思います。

肝心なのは、憩室が腸管拡張に影響するというのは論文でも実臨床でも良く知られていることですので、
なぜこの「憩室」を傾向スコア(プロペンシティスコア)の解析項目に入れなかったのか疑問です。

つぶやき − 51 〜54−でご紹介した論文では、
4群間の患者背景について、年齢、性別、BMI、腹部手術歴に加えて、憩室の有無や分布、数について
差がないことを明記しています(Table 1)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25539240

さらにde Haanさんらは採用されなかったEuropean Radiologyの査読で
「憩室を考慮しなければ駄目でしょう」と私がコメントしたので、
次のEuropean Journal Radiologyへの投稿の際には少なくとも認識はしていたはずです。

それなのに、なぜ検討に組み込まなかったのか??
理由として考えられるのは次の2つでしょうか。

1.面倒くさい。
え〜ってお思いになる方もいらっしゃると思いますが。
ありえると思います〜
次のジャーナルの査読で指摘されなければ良いじゃんって。
だって、もし全症例(541名)の憩室の有無を評価してなかったら、
541名分の画像を見直さなければならないんですよ。
これはかなり労力です。
場合によってはサンプル数が不十分になってしまうリスクもあります。

2.憩室を加味したら2群間に有意差が出てしまった。
個人的にはこの可能性が高いかもって思ってます。
ブスコパンを使用しなかった群で憩室が多いことが判明したら、この研究自体が成り立ちません。
つまり、論文化がおじゃんになってしまうということです。
もちろん、真実は分かりませんし、上記はあくまで推測です(誤解しないでくださいね)。
「つぶやき-3-」でご紹介したように「Letter to the Editor」で質問してみても良いですが、
まあ、かわされるでしょう。

長くなったので、今日はこのあたりにします〜〜
次回は2つ目の論文をご紹介する予定です。



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原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12944595


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<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。





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タグ:ブスコパン

2017年08月27日

☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆

☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆

Q24.
大腸CT検査の有用な検査法として科学的な根拠があるのですか?

A24.
日本の内視鏡専門医が実施した大腸内視鏡検査と精度を比較した
多施設共同臨床試験が2つ実施されました。
その結果から大腸内視鏡検査と同等の精度があることが
証明されています。

世界的に権威あるジャーナルに掲載されています。

大腸CT検査の精密検査としての日本初の精度検証
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低用量腸管前処置法を用いた大腸CTの検査精度に関する多施設共同試験
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2017年08月26日

☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆

おはようございます!
本日、8月26日(土)に横浜で「大腸CT読影法入門」
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Q23.
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A23.
国立がん研究センター がん対策情報センターの情報をおすすめします。




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2017年08月25日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 58 −

おはようございます!
いよいよ明日、8月26日(土)に横浜で「大腸CT読影法入門」
について熱弁を振るいます!!

お越しいただいた方に絶対損はさせません。
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PubMedから、今日のつぶやき − 58 −


1) de Haan MC, et al. Colon distension, perceived burden and side-effects of CT-colonography for screening using hyoscine butylbromide or glucagon hydrochloride as bowel relaxant. Eur J Radiol 2012; 81:e910-6

2) Taylor SA, et al. Optimizing colonic distention for multi-detector row CT colonography: effect of hyoscine butylbromide and rectal balloon catheter. Radiology 2003; 229:99-108


昨日(ラインコミュニティの配信は7月3日)はジョギングと筋トレしてきました。
調子が良いときには1時間で12.5km走るのですが、昨日は12.2kmでした。
この300mの差で体調が分かるような気がします。
少し疲れているのかも〜〜
でも、年齢や重力に抗ってます〜笑



さて、ブスコパンの是非シリーズの続きです。

1)de Haanさんの論文の問題点

著者らは統計学的に、2群間で 性別、年齢、社会経済的ステータス、BMIを調整したので
、無作為割り付けではないけどセレクションバイアスは問題にならないと考察で言っています。

いや、無理がありますね。
なぜだと思いますか?

腸管拡張に大きな影響のある因子として、何が思いつくでしょうか?
大腸内視鏡検査や注腸X線の経験がある方でしたら分かると思います。

はい、
『憩室』
です。

憩室が多発している人では腸管が拡張しづらいですよね。

憩室がある人では送気あるいは内視鏡挿入の際に疼痛も生じやすい。

もちろん文献(根拠)もあります。

Sosna J, et al. CT colonography: positioning order and intracolonic pressure. AJR Am J Roentgenol 2008;191:W175-W180.

de Haanさんらは傾向スコア(プロペンシティスコア)を用いて2群間を比較したので問題ないといってます。
傾向スコアは患者背景の補正や交絡因子を取り除く方法なのですが、
腸管拡張を比較する際には憩室の有無も加味しなければいけません。

この点を私がEuropean Radiologyで査読(ピアレビュー)した際には指摘した次第です。


次回は2つ目のTaylorさんの論文をみていきましょう。


残暑が続きますので、
冷房と外の寒暖差にお気をつけくださいね!
続く〜〜



ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12944595


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日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
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が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!



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・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

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・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

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タグ:ブスコパン

2017年08月24日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 57 −

おはようございます!
今週末 8月26日(土)に横浜で「大腸CT読影法入門」
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お越しいただいた方に絶対損はさせません。
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PubMedから、今日のつぶやき − 57 −


1) de Haan MC, et al. Colon distension, perceived burden and side-effects of CT-colonography for screening using hyoscine butylbromide or glucagon hydrochloride as bowel relaxant. Eur J Radiol 2012; 81:e910-6

2) Taylor SA, et al. Optimizing colonic distention for multi-detector row CT colonography: effect of hyoscine butylbromide and rectal balloon catheter. Radiology 2003; 229:99-108


1)de Haanさんの論文
の問題点
割付方法は研究においてとても大切なのですが、
本文の「2. Materials and methods」の「2.1. Study population」には
何にも記載されていません。
「COCOS trialのデータを使った、うんぬんかんぬん」としか書いてないんです。

で、なんと検査方法「2.2. CT-colonography」のなかに紛れ込ませて記載してるんですね。
普通ここは、技術的な内容のみ書くのが普通なのですが、ここに記載されているんです。
実に巧妙です。

・前日に低残渣食とヨード造影剤を与えた。
・当日、検査の1.5時間前にもヨード造影剤を与えた。
・腸管拡張は炭酸ガス送気装置を用いた。
・ガスの送気良は2.5L-3Lととし、送気時間は5分以内とした。
・撮影中も送気は継続した。
・撮影は64列CTでコリメーションは64x0.625、管電圧は120kV、管電流は25 red mA。

この中に忍ばせてるんです。
それは、
・前投薬として、ブスコパン20mgを静注し、
ブスコパンが使用できない症例にはグルカゴン1mgを静注した。
グルカゴンが禁忌の場合には、前投薬を使用しなかった。

う〜ん、すごすぎる。

検査方法の中に、割付方法を忍ばせて、しかもスタディフローチャートがまたすごい!

論文の中のFig 2をみると適切に割り付けているかのように勘違いさせます。
しかも、Figureは論文の中で目立ちます。
ぱっと見るときちんと割り付けられたスタディデザインに見えてしまう。

ブスコパン禁忌は、心疾患、前立腺肥大などですよね。
頑健な人の割合が少なく、患者背景は異なる可能性が高くなります。
事実、ブスコパン禁忌の人たちは、
体が弱っている人が多いという文献が多くあります。
それが前々回のつぶやき「− 55 −」に載せた文献1-5)になります。

著者らは統計学的に、2群間で
性別、年齢、社会経済的ステータス、BMIを調整したので、
無作為割り付けではないけどセレクションバイアスは問題にならない
と考察で言っています。

いや〜〜、無理があるでしょう。
腸管拡張に一番影響があるのは何だと思いますか?

大腸検査に携わっている方でしたら思い浮かぶと思います。
そのファクターを考慮したのか?ということですね。
さて、なんでしょう?

European Radiologyでは編集者にその点で無理がある、
とコメントしたら同意してくれてそのジャーナルはリジェクトしてくれたのですが・・。

次回に続く〜〜
それでは。


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

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2017年08月23日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 56 −

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T橋さん、検診受診率のデータ収集法についての解説をありがとうございました。
日本では正確な検診受診率を補足することができないんです。
職域検診がブラックボックスであることが、やはり問題でしょう。
ですが、個人情報の問題から、協会けんぽなどの実施者が追跡するのは現実的に不可能です。
将来的に解決すると良いですね〜〜
がんセンターのK谷先生、頑張れ〜〜
応援してます!


前回のつぶやきで、査読者としてジャーナルに返したコメントの一部を転記しました。
英文の誤りについてはご容赦ください。
時間に余裕がないので、英文自体にはあまり無頓着なんです。言い訳〜〜
読み返してみると時制の誤りなどありますね。
〜恥ずかしい〜


さて、今回取り上げたブスコパンが有用だとする2つの論文を順に見てみましょう。

1)de Haanさんの論文

【目的】大腸CT検査における腸管拡張度と受診者の受容性について、
ブスコパン注射を受けてから検査をした群とグルカゴン注射をした群とで比較検討した。

【対象と方法】データは検診目的の大腸CT検査に関する臨床試験(COCOS trial)のデータを使用した。
腸管拡張度は腸管区分ごとに4段階評価した。受容性の評価は2週間後に郵送でアンケート調査した。

【結果】対象は541名で、ブスコパン群は336名(62%)、グルカゴン群は205名であった。
ブスコパン群は全例で腸管拡張が良好であったが、グルカゴン群は96%にすぎなかった(有意差あり)。

グルカゴン群の方がより、検査の苦痛度が高かった。
【結論】ブスコパンはグルカゴンに比べて有意に腸管を拡張し、受容性も向上させた。
ブスコパンが使用できるなら、ブスコパンを使用すべし。

いやあ、ずるいなあ〜〜
あまり、科学的な論文ではないよね。

スタディデザインが抄録には書いてないですよね。
本文内でも巧みにごまかして書いてるのですが。
COCOS trialのデータを使ったとありますが、COCOS trial自体はもちろん前向き試験です。
ですが、今回の検討はこのデータを使用した後ろ向き研究なんですよ。
抄録だけ、あるいは本文の斜め読みでは読者を誤解に誘導すること必至です。

で、さらに最悪なのは、ブスコパン群とグルカゴン群の分け方なんです。
前向きであれば、理想としてはランダム化、その他にも交互割付、時期によって分けるなどの方法がありますね。
さて、問題です。
この研究ではどのように割付られているのでしょうか??
きちんと書くべきだと思うなあ〜

続く〜〜〜


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12944595

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2017年08月22日

【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 55 −

おはようございます!
9月3日(日)に広島で「第11回消化管先進画像診断研究会 (GAIA) 」
が開催されます。
モーニングセミナーではなんと
「AR(augmented reality:拡張現実感)」
に関する講演が聞けますよ!!
未来が変わる!未来をのぞいて見ましょう〜
是非、お越し下さい。
http://gaia.kenkyuukai.jp/event/event_detail.asp?id=25144





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日経新聞の今朝(ラインコミュニティ配信時の2017.6.28)の朝刊に掲載されていた記事
「がん検診 伸び悩む」をご紹介させていただきました。
詳細(ソース)は昨日公表された「平成28年 国民生活基礎調査」です。

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/index.html
III 世帯員の健康状況に記載されています。

いろいろお感じになったのではないでしょうか。

T橋さんのコメント
「「伸び悩む」というより「何故か伸びてる……」が正直な感想かも。
因みにH22からH25の大幅な伸びは、質問票の大幅変更が原因(つまり実際にそれだけ伸びたわけではない)
と言われてますね。」

そうですよね。なぜ伸びたのだろう〜〜。
伸びた理由があるのか、国民生活基礎調査という回答者のアンケートなので誤差範囲なのか、
理由が知りたいところです。
後半のT橋さんの説明はナイスです!
急激な伸びが不自然ですがアンケートの仕方の違いですね。

また、「あれ大腸がん検診の受診率ってこんなにたかかったっけ?」とお感じになった人もいるかと思います。
そうなんです。
低いデータもあるのです。
それは「地域保健・健康増進報告」に基づくデータです。
自分の記憶だと「国民生活基礎調査」に比べて15~20%くらい低かったような(記憶なので不正確です)。

「国民生活基礎調査」は高めに出ます。
「地域保健・健康増進報告」は低目に出ます。

また、T橋さんがコメントくれるかな笑〜
解説よろしくね!!



さて、前回までに紹介していた論文ではブスコパンを使っても、
大腸CT検査における腸管拡張は改善しないという結論でした。
まあ、自身の論文を紹介したので我田引水でしょう〜〜とお思いの方もいらっしゃると思います。
システマティックレビューで結論を紹介したいところですが、
残念ながらシステマティックレビューができるほど研究がまだないんですね。

ですが、私の論文の真反対の結論をだしている2つの論文1)2)を今回取り上げます。
そうしないとフェアでないですよね。

ちなみに1)の論文は、European Journal of Radiologyに掲載されていますが、前年に格上のジャーナルEuropean Radiologyに投稿されています。

なぜ、そんなことを知っているのか!?
自分がレビューを担当したからです。
1)の論文は研究デザイン上大きな問題があり、下記のコメント(下記はごく一部です))を編集者に返しました。


Comments to Editor:
The authors of this manuscript show that, Buscopan results in a significantly better colonic distension and a less burdensome examination, with lower costs as additional advantage. However, this study design is very poor and this article might make readers confusing. Although this is an interesting article, there seem to have major problems to accept this manuscript.

Study design
1. Selection bias of this study is very large because Glucagon group was just fragile participants who were Buscopan contra-indicated (glaucoma, prostatism, tachycardia or cardiac arrhythmias). Although the authors used propensity score stratification to adjust for a possible selection bias in making comparisons, this is NOT enough. Because propensity scores were only based on sex, age, socio-economic status and body mass index. Because glucagon group was fragile participants, diverticular disease are commonly seem in these participants(1-5). In general, distension of colon with diverticula is poor(6). Propensity scores should be based on diverticular disease.

References
(1) Foster KJ, et al. Prevalence of diverticular disease of the colon in patients with ischaemic heart disease. Gut 1978;19:1054-6.
(2) Trowell H, et al. Aspects of the epidemiology of diverticular disease and ischemic heart disease. Am J Dig Dis 1974 ;19:864-73.
(3) Gonzalez-Zuelgaray J, et al. Association of diverticular disease of the colon and vagal atrial fibrillation. Am J Cardiol 2002;89:475-7.
(4) Shivaraju A, et al. Temporal trends in gastrointestinal bleeding associated with percutaneous coronary intervention. Am Heart J 2011;162:1062-8.
(5) Mouton C, et al. The relationship between heart rate variability and time-course of carcinoembryonic antigen in colorectal cancer. Auton Neurosci 2012;166:96-9.

私の判定は「Reject」です。
かわいそうではありますが、European Radiologyでは採用されず、
European Journal of Radiologyへの掲載となっています。
なぜ、厳しいコメントしたのか、
今回取り上げた2つのブスコパン研究の内用と課題を今後取り上げていきますね。
よろしければ、皆さんもお考え下さい。

つづく〜


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12944595


★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y

PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967

委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★




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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。






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■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
タグ:ブスコパン
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プロフィール
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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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