2017年08月29日
【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 60 −
おはようございます!
26日の横浜の「日本消化器がん検診学会関東甲信越支部地方会」に
ご参加いただいた皆様どうもありがとうございました!
暑い中「大腸CT読影法入門」の会場には200名の方にご出席いただき、
心より感謝申し上げます。
さて、いよいよ今週末の9月3日(日)に広島で
「第11回消化管先進画像診断研究会 (GAIA) 」
が開催されます。
モーニングセミナーではなんと
「AR(augmented reality:拡張現実感)」
に関する講演が聞けますよ!!
未来が変わる!未来をのぞいて見ましょう〜
是非、お越し下さい。
ワクワクすること間違いなしですよ!
PubMedから、今日のつぶやき − 60 −
1) de Haan MC, et al. Colon distension, perceived burden and side-effects of CT-colonography for screening using hyoscine butylbromide or glucagon hydrochloride as bowel relaxant. Eur J Radiol 2012; 81:e910-6
2) Taylor SA, et al. Optimizing colonic distention for multi-detector row CT colonography: effect of hyoscine butylbromide and rectal balloon catheter. Radiology 2003; 229:99-108
T橋さん、以下のコメントありがとうございます!
「あ、なるほど。この件は研究デザイン云々というより、
彼らが「事後にやれることをちゃんとやってない」事が問題なのですね。」
いえ、T橋さんの言うとおり研究デザインの際にももっと詰めておく必要はあったと思います。
その上で、「事後にやれることをちゃんとやってない」ため、
投稿先のジャーナルのランクを下げざるを得なかったといえます。
統計専門家の頑張りがなければEJRも厳しかったでしょうね。
2つめのTaylorさんの研究論文です。
【目的】
ブスコパンとバルーン付きのカテーテルが大腸CT検査における
腸管拡張にどのように影響するか検討した。
【対象と方法】
大腸CT検査を受けた136名が、ブスコパン20mg、ブスコパン40mg、ブスコパン不使用
の3群に無作為に割付けられた。
さらに、バルーン付きカテーテルとバルーンが付いていない
細いカテーテルに無作為に割り付けられた。
【結果】
ブスコパンの使用により背臥位では右側結腸が、
腹臥位では上行結腸と下行結腸の拡張がコントロール群(ブスコパン不使用)に比べて
有意に良好であった。
ブスコパン20mgとブスコパン40mgでは変わりなかった。
バルーン付きカテーテルとバルーンが付いていない細いカテーテルでは腸管拡張に差はなかった。
【結論】
ブスコパンはルーチンで使うべし。
バルーンが付いていない細径のカテーテルの使用が妥当だ。
アブストラクトを読むときれいですね〜
でもね・・・。
ひねくれているわけではありませんが・・・。
あと、2003年の古い論文なので仕方ない面もあります。
はてさて、何が問題なのか〜〜
次回に続く〜〜
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22683196
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12944595
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
PubMedにも掲載済みですよ
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆メルマガ登録ページ◆
メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
◆メルマガ「大腸CT検査アカデミー」無料購読募集中です◆
ライン参加者の皆様も過去の記事を読むのに便利ですよ〜
応援いただけると嬉しいです。
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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の3群に無作為に割付けられた。
さらに、バルーン付きカテーテルとバルーンが付いていない
細いカテーテルに無作為に割り付けられた。
【結果】
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腹臥位では上行結腸と下行結腸の拡張がコントロール群(ブスコパン不使用)に比べて
有意に良好であった。
ブスコパン20mgとブスコパン40mgでは変わりなかった。
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タグ:ブスコパン
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