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2017年08月21日
【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 54 −
「バージョン1」
おはようございます!
今週末8月26日(土)に横浜で「大腸CT読影法入門」
について熱弁を振るいます!!
お越しいただいた方に絶対損はさせません。
是非、お越し下さい。
https://jsgcs-kanto-77th.wixsite.com/homepage/blank-13
PubMedから、今日のつぶやき − 54 −
Nagata K, et al. Colonic distention at CT colonography: randomized evaluation of both IV Hyoscine Butylbromide and automated carbon dioxide insufflation. AJR 2015; 204:76?82.
前回の続きです。
ブスコパンの前向き無作為割り付けダブルブラインド試験の論文の結果を見ていきましょう。
【結果】
腸管拡張度(4点満点、高い方が拡張良好)
A.コントロール群(プラセボ+手動送気):3.22点
B.ブスコパン群(ブスコパン+手動送気):3.28点
C.自動送気群(プラセボ+自動送気):3.77点
D.組み合わせ群(ブスコパン+自動送気):3.74点
炭酸ガス自動送気装置を使用したC群とD群が、
手動送気のA群とB群より有意に腸管拡張は良好であり、
かつ検査時間が有意に短縮した。
ブスコパンを使用したB群とD群と、
ブスコパンを使用しなかったA群とC群の間では腸管拡張に差はなかったし、
検査時間も同様であった。
患者さんの苦痛度もブスコパンの有無は寄与しなかった。
【結論】
炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用であるが、
ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
いかがお考えでしょうか?
次回はもう少し掘り下げてみたいと思います。
続く〜〜
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25539240
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
◆メルマガ登録ページ◆
メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー
http://www.mag2.com/m/0001679515.html
日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!
◆ラインコミュニティ「CTC Academy」の参加募集◆
メリット
・画像が共有できる!
・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)
■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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<読影>
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タグ:ブスコパン