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2017年08月10日
【大腸CT検査アカデミー】今日のつぶやき − 48 −
おはようございます!
9月3日(日)に広島で「第11回消化管先進画像診断研究会 (GAIA) 」
が開催されます。
第2部 大腸CT検査 ワークステーション(WS)に慣れ親しむでは
読影法をワークステーションで提示致します!
是非、ご自身の読影方のブラッシュアップにお役立てください。
是非、お越しください!
http://gaia.kenkyuukai.jp/event/event_detail.asp?id=25144
PubMedから、今日のつぶやき − 48 −
Zalis ME, et al. Diagnostic accuracy of laxative-free computed tomographic colonography for detection of adenomatous polyps in asymptomatic adults: a prospective evaluation. Ann Intern Med 2012; 156(10): 692-702.
さて本日から、T中先生が挙げてくれた「鎮痙剤」について皆で考えてみたいと思います。
筆頭著者は以前も登場したハーバード大学のZalisさんです。
http://www.massgeneral.org/doctors/doctor.aspx?id=17211
写真から分かる様にとってもやさしくフレンドリーなドクターです。
今回の論文は、腸管洗浄剤・下剤を一切使用せずにタギングだけで実施した大腸CT検査の精度検証を行った研究になります。
「鎮痙剤」について検討した研究ではありませんが、
ハーバード系列のマサチューセッツ総合病院の大腸CTの検査方法が提示されているので引用してみました。
腸管前処置:2日前からイオへキソール(非イオン性ヨード造影剤)服用と低残渣食と水分摂取。
つまり、腸管洗浄剤・下剤は一切使用せず、タギング目的の非イオン性ヨード造影剤の使用に限ります。
ハーバードでは大腸CT検査でバリウムを一切使用しません。
いつかご紹介しますが、Zalisはバリウムのタギング能はヨード造影剤に比べて有意に劣っていることを証明しています。
自分も、ハーバードにいた時に追試の臨床試験を実施しました。
CT装置:16列または64列の多列CT。
体位:腹臥位と背臥位。
撮影条件:120 kVp, 50 mAs effective
研究は2005年-2010年にかけて行われていたのですが、
当時の日本の検査での線量と比べてとても少なく驚いたことを覚えています。
線量が少なくざらざらの画像でも6ミリ以上の病変が診断できることを体感しました。
送気:炭酸ガス自動送気装置。
鎮痙剤:全例で使用せず。
留学する前は、自分も使用していたので、これも新鮮な驚きでした。
使用しなくても全然問題が無いことを目の当たりにしたのです。
なかなか自分の目で見ないと、信じられませんよね〜〜。
日本に帰国し、亀田で大腸CT検査を鎮痙剤なしで行おうとしたら、
M島先生(内視鏡で有名な先生です)にだいぶ怒られましたね。
で、認めてもらうためにダブルブラインドで研究をした経緯があります。
上記の検査方法がマサチューセッツ総合病院のスタンダードです。
ここでの経験が自分にとっては大変糧になりました。
〜〜ブスコパンを使用しなかったから、その症例は拡張しなかった。〜〜
本当にそうでしょうか?
拡張が悪かったので、追加でブスコパンを使用したらうまく検査ができた経験がある、
だからブスコパンは必要だ・・・
隠れている問題はないでしょうか?
このあたりのことを、しばらく見ていきたいと思います。
とりあえず、次回はZalisの今回の論文の内容本体をご紹介しますね。
それでは、また〜。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22586008
★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y
PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967
委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★
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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。
<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。
<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。
<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
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腸管前処置:2日前からイオへキソール(非イオン性ヨード造影剤)服用と低残渣食と水分摂取。
つまり、腸管洗浄剤・下剤は一切使用せず、タギング目的の非イオン性ヨード造影剤の使用に限ります。
ハーバードでは大腸CT検査でバリウムを一切使用しません。
いつかご紹介しますが、Zalisはバリウムのタギング能はヨード造影剤に比べて有意に劣っていることを証明しています。
自分も、ハーバードにいた時に追試の臨床試験を実施しました。
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研究は2005年-2010年にかけて行われていたのですが、
当時の日本の検査での線量と比べてとても少なく驚いたことを覚えています。
線量が少なくざらざらの画像でも6ミリ以上の病変が診断できることを体感しました。
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で、認めてもらうためにダブルブラインドで研究をした経緯があります。
上記の検査方法がマサチューセッツ総合病院のスタンダードです。
ここでの経験が自分にとっては大変糧になりました。
〜〜ブスコパンを使用しなかったから、その症例は拡張しなかった。〜〜
本当にそうでしょうか?
拡張が悪かったので、追加でブスコパンを使用したらうまく検査ができた経験がある、
だからブスコパンは必要だ・・・
隠れている問題はないでしょうか?
このあたりのことを、しばらく見ていきたいと思います。
とりあえず、次回はZalisの今回の論文の内容本体をご紹介しますね。
それでは、また〜。
ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。
原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22586008
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日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA−03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
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に掲載されました!!
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ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
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・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
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<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。
<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
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タグ:非イオン性ヨード造影剤 ブスコパン