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posted by fanblog

2017年08月31日

「ファスト&スロー 」はおもしろいよ〜 判断と選択に影響をおよぼすバイアスに注意!

おはようございます!
いよいよ今週末の9月3日(日)に広島で
「第11回消化管先進画像診断研究会 (GAIA) 」
が開催されます。
モーニングセミナーではなんと
「AR(augmented reality:拡張現実感)」
に関する講演が聞けますよ!!
未来が変わる!未来をのぞいて見ましょう〜
是非、お越し下さい。



PubMedから、今日のつぶやき − 62 −


Daniel Kahneman. Thinking, fast and slow.
ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 文庫



こんにちは。
今日は趣向を変えて
PubMdからではなく
最近読んだ面白かった本のご紹介です。

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ファスト&スロー 上下巻セット [ ダニエル・カーネマン ]



【アマゾンさんでのお取扱い】

人が判断エラーに陥るパターンや理由を
説明している本なのですが、ズバリ面白いです!

人は、なぜそのような行動を取るのか、
なぜ間違えるのか、
バイアスの具体例をふんだんに紹介しながら説明している本です。
著者はノーベル受賞者であるカーネマンさんですね。
ただ、なかなか読み応えのある本です。
さらっとは読めないですね・・。


上巻P159-160から引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「自分の見たものがすべてだ」となれば、
つじつまは合わせやすく、認知も容易になる。

そうなれば、
私たちはそのストーリーを真実と受け止めやすい。

早い思考ができるのも、
複雑な世界のなかで部分的な情報に意味づけできるのも、
このためである。

たいていは、
私たちがこしらえる整合的なストーリーは
現実にかなり近く、
これに頼ってもまずまず妥当な行動を取ることができる。

だがその一方で、
判断と選択に影響をおよぼすバイアスはきわめて多種多様であり、
「見たものがすべて」という習性がその要因となっていることは、
言っておかなければならない。

・・・

手持ちの情報の量や質は主観的な自信とは無関係である。
自信を裏付けるのは、筋の通った説明がつくかどうかであり、
ほとんど何も見ていなくても、
もっともらしい説明ができれば人々は自信たっぷりになる。

・・・

判断に必須の情報が欠けていても、
それに気付かない例があとを絶たない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用終わり


いろいろなバイアスの具体例が出されていて面白いです。
具体例がたくさん出てきますが、
自分もまさにバイアスのわなにはまってしまいます。

私たちはバイアスから逃れられないのですが、そ
の存在を意識してなるべく科学的に判断していきたいですね。



長らく続いた鎮痙剤シリーズですが、「これ1冊でわかる! 大腸CTプロフェッショナル 100のレシピ」のRecipe 031にも詳述しています。
是非、ご参照下さいね。

また、つぶやき-51-でご紹介したように
炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用です。
この臨床試験で使用した送気装置は優秀ですよ。
もちろん、国内で販売されているいずれの送気装置も優秀なのですが、
臨床試験で使用した装置は
・国産である、だから価格がお手頃
・ランニングコストとなるカテーテルも価格がお手頃
・日本の二つの大規模臨床試験(JANCTUMIN6665)で実証済み
という特徴があるんですね。
おススメです〜〜




次回からは、
「偶発症のワールドシリーズ」
をお届けしたいと思います。

それでは、また〜〜




ご注意)必ずしも本の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は本をお読みください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。



★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!



PubMedにも掲載済みですよ


委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★




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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。





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メルマガタイトル:大腸CT検査アカデミー

日本の大腸CT検査の知識のボトムアップを狙っています。
最新の世界の知識を身につけることで、患者さんに還元するのはもちろんですが、きっと新しい研究の芽も生まれると信じています。
皆でパワーアップしていきたいですね!!

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応援いただけると嬉しいです。
☆☆大腸CT検査ってなあに? 〜大腸がんをへらせるの?〜☆☆
Q&A方式で、一般の方の素朴な疑問に答えます!
ご質問もお待ちしています。



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・最新の情報を入手できる。
・仲間と意見を交換できる。
・待ち時間に気軽にみられる。
・配信されたことがすぐに分かる。
☆彡 入会希望の方はご連絡下さい
(恐れ入りますが、ラインコミュニティは医療関係者の方に限定させていただいております)


■読影トレーニングに関して重要なお知らせです。■
ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。
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プロフィール
大腸の専門家 ナガイチさんの画像
大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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