胆振でトラウトフィッシング (4): ホラー好きのフライマン
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2015年09月05日

雨を突いて白老河川に




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増水と濁りで釣りにならず

 地域によっては、3日間続いた雨により渇水状態を解消した河川がある一方、濁りと増水から今週末は釣りにならない河川もでてきた。
 この雨のせいで中断していた白老河川の釣行を、「少しぐらいの雨ならば」と、金曜日に小雨を突いて決行した。しかし、白老に近づくたびに雨粒が大きくなってくる。 
  初めの目的地は、これまで入ったことのない敷生川上流。途中の林道がここ数日の豪雨で削られ、至る所で寸断。結局、敷生川上流の砂防ダムには行き着くことが出来なかった。
 
 敷生川の隣を流れる毛敷生川も、下流域は濁りと増水で釣りにならない。初めから入渓の対象にはならなかったブウベツ川は、さらにひどい濁りが入っていたほか、白老川本流も増水と濁りで、よほど上流にでも行かなければ釣りは出来そうにない。
1.JPG
 敷生川近辺の釣行先の候補として残っているのは、飛生川と毛敷生川上流部、それにウヨロ川の3河川。この中から選んだのは、澄んだ流れしか記憶にないウヨロ川。滑空場方面を走り、敷生川と毛敷生川に向かう途中の林道を右折して、しばらく行くとウヨロ川の流れにぶつかった。

 昨年も、林道に架かるウヨロ橋上流から遡行したが、ヒットしたのは新子やまめだけ。今回はその雪辱ということで、同じコースを辿ることにした。しかし、橋上流の川の中にパワーショベルが陣取り、川の氾濫を避けるためなのだろう、流れを狭めていた岩を取り除いていた。当然下流域は、パワーショベルが川底を掘った濁りが混じり、釣りにならない。

 橋からすぐ上流にある大渕は、昨年の釣行で鮭に悩まされた場所。今回も遡上した鮭が溜まっており、やまめを対象としたドライフライができる状態ではなかった。
 上流への遡行を試みるが、増水で流れが強まり、僅かに残る小さな淵や岩陰などのポイントもフライへの反応は皆無。そして次第にザラ瀬に代わり、流れも強くなって対岸を渡りきることが難しくなってきた。

 再び釣行先を変更。今度は毛敷生川上流にある、林道ゲートを越えた魚道のない砂防ダム。ここには前回訪れたが、竿を出すことなく引き返した。砂防ダムの下には、欄干のないコンクリート橋が架かっており、その上を増水した水が流れ出していた。橋は決壊しないように欄干を取り付けていないようだ。
2.JPG
 この砂防ダムの落ち込みにフライを投じるが、全く魚影は確認できない。水量の増した下流のポイントも、ドライフライはただ流れ出るだけ。思い切って、砂防ダムの上に登って見た。
 上流は、フリーストーンと張り出した樹木で作られた山岳渓流。ゴロゴロした岩や石の塊から、川の氾濫した様子はうかがえるが、濁りもほとんどなく渓観は悪くない。

 水深のある平瀬や淵、岩陰、流れ出しなどのポイントも揃っているのに、いくら遡行してもフライには反応しない。そして水量が僅かずつ増してきたような気配。上流には、しぶきを上げて流れ出す堰堤が見えてきたが、ここまで魚の反応がないことで引き返した。
3.JPG
 結局、白老方面の釣行は、雨と増水に振り回されて1匹の釣果も得られなかった。長雨の影響は、他の河川でも同じように出ていると思われる。途中の長流川上流、美笛川、漁川、ラルマナイ川でも濁りが入っていて、この解消に時間がかかりそうに思えた。

写真@:ウヨロ川の様子。大渕には鮭が群れているが他の魚の姿は見えない、同A:毛敷生川上流の砂防ダム。見た目は良いが魚はいない、同B:砂防ダム上流の渓観。山岳渓流の様相を呈するが、川の氾濫のせいか一度もアタリはなかった



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2015年09月03日

白老河川釣行「白老川中流とポンベツ川」




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大渕連続するが魚影確認できず

 白老にある河川の釣行をシリーズとしてまとめた「白老河川釣行」は、これまで毛敷生川、飛生川を更新。今回は、白老川とその支流のポンベツ川の流れ込む中流域を取り上げた。実は、このブログは9月1日に更新した「三階滝川上流釣行」の延長で、同じ日に三階滝を経由する道々86号・白老大滝線を白老方面に下って現地入りしたもの。
 本来の目的は、アヨロ川や敷生川など白老海岸でのアキアジ釣りの模様を見ることだった。しかし、ホロホロ峠から見た白老川上流とその支流に惹かれて、途中の森野付近から白老川と支流の交わる地点に入渓した。
@.JPG 
 白老川には30年ほど前にも入渓したことがあり、今回が初めてではない。当時は、どこから入渓したのかは定かではないが、ダイナミックな渓相の割には魚影が薄く、がっかりした記憶しか残っていない。

今回の入渓地点を後で調べると、道々86号線脇から支流・ポンベツ川に向かって林道が走っており、昔は釣人がここから車ごと入渓したらしい。しかし今は、林道のゲートが閉じられて、上流に行くには林道を1キロほど歩くか、下流から遡行していくしかない。

 下流からの遡行は、国道に架かる御料橋横の林道を経由する方法と、森野オートキャンプ場横の鉄塔下の道路を左に下っていく二つの方法がある。いずれも険しい悪路で、むき出しの岩や陥没、張り出した樹木などが走行の邪魔をして、軽自動車や車高の低いセダン車はまず無理。着いた先の藪の向うに白老川の河原が見えてくる。
A.JPG
 ポンベツ川との合流地点は、御料地橋の林道到着点からは500メートルほどか。着いた先の白老川は、大きな淵が連続して続いている。そして人気ポイントなのだろう、数え切れないないほどの足跡が残されいる。合流地点の二つ目手前の淵には、水嵩を確認するための電線が川を跨いでいた。

  この淵の上流からドライを何度も流してみたが、瀬尻まで行ってもピクリともしない。さらに、底を探るためにビーズヘッドニンフを沈めるが、これもダメ。諦めて、ポンベツ川の流れ込む100メートルほど先の大淵を目指す。それでも、途中のザラ瀬から新子クラスのやまめが飛び出す。型はともかく魚はいるようだが。
B.JPG
 白老川は、この大渕の90度左方向から流れており、直進して流れるポンベツ川のほうが本流らしく見える。水質も、薄茶色の濁りの入った白老川に対して、ポンベツ川は澄み切っている。この2つの流れで構成される大渕でも、ドライに反応する魚はいたが釣果は得られなかった。

ポンベツ川は、ここから先に砂防ダムが構築されていて、それを越えるとやまめはいなくなり、上流では大型の岩魚が釣れるという。ダムまでの300メートル区間は、浅いザラ瀬が続き、澄み切っている割にはあまり釣果があがらない。
 一度車に戻り、今度はルアーで大渕を狙うことにした。初めに、下流にある三つ目の淵にスピナーを打ち込む。水深もそこそこで、やまめでも追っかけてくるのではと期待したが、何度投じても魚の姿は見えない。そして合流地点から二つ手前の淵、一つ目の淵と遡行を続けたが、やはり魚の姿は確認できなかった。夏枯れだろうか、それとも入渓した時期が悪かったのか。
 ちなみに、本流の白老川は支流の合流点から上流の濁りがひどく、遡行を途中から諦めた。
C.JPG




写真@:大渕が連続する白老川中流域、同A:支流・ポンベツ川との合流点。いかにも魚が居付きそうだが・・・・、同B:左が白老川本流、右がポンベツ川。白老川は水質が良くなく釣り上がる気持ちが起きない、同C:ザラ瀬から飛び出した子やまめ




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2015年08月24日

長流川中流と支流・徳舜瞥川に釣行




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 本流にブラウントラウトが棲息

 旧大滝村から北湯沢温泉、蟠渓温泉に沿って流れる長流川の中流域と、支流・徳舜瞥川に釣行した。
 長流川本流での釣行は5〜6年ぶりで、その当時も北湯沢温泉郷の久保内ダムと支流の徳舜瞥川だった。釣果は、ダム甚水部で20センチほどの虹鱒を1匹上げただけ。徳舜瞥川も上流の徳舜別橋まで上り詰めたが、フライには一度の反応もなかったという苦い経験がある。
 それなのに、長流川中流域を週明けの釣行先に選んだのは、今月初めに入渓した長流川支流・三階滝川の様子から。支流で虹鱒が好調ならば、本流でも釣れるのでは、との思いが募った。
 @.JPG
 放流事業の盛んだった半世紀前の長流川は、大型虹鱒が釣れることで知られたが、今は残った虹鱒がネイティブとなって生を繋いでいるのが現状らしく、秀でた釣果を聞くことがなくなった。だからこそ、現在の本当の様子を見たかったということもある。
 初めに入ったのは、大滝市街地の大真寺裏に架かる開拓橋。上流、下流ともに水深のある平瀬や、流れ込み、淵などの適度なポイントが作られ、魚が居ついているような雰囲気がある。
 観光名所の白絹の床は、ここから2キロ下流のホテル名水亭の付近。開拓橋の下には、多くの釣人が入った形跡があり、キャンプを行った痕が残っていた。市街地がすぐそばで、当然といえば当然か。
 上流に釣り上がると、入渓地点から100メートルほどのところに大淵が現れた。ここまでドライフライへの反応はなかったが、この淵で初めて反応した。しかし、フライは見切られて2度と出てこなかった。
A.JPG
 淵が途切れ途切れに50メートルほど続いた先はザラ瀬。この先はアタリは見込めないことから、ニンフにチェンジして釣り下った。そして、先ほどドライに反応したポイントでこの日初めてのヒット。岸に寄せると、20センチほどのブラウントラウト。この川にもブラウンが密放流されたのだろうか。
 初めに釣れたのがやまめや虹鱒ではなく、ブラウンだったということに、この川の置かれている現状が分かるような気がした。

 さらに橋から下流にも釣り下ったが、ニンフはおろかウェットフライにも反応がなく、4キロほど下流の北湯沢温泉郷にある久保内ダムに移動。ところが、久保内ダムは自分の知っている姿とは別物で、甚水部がなくなっていた。以前は、プール状態だったダム上流部が、今は一本の流れとなって下流に流れ出ている。
 その流れにドライフライを乗せ、ニンフを送り込んだが全く反応がない。仕方なく、本流に流れ込んでいる徳舜瞥川を遡行することにした。
 国道に架かる橋の下の淵は、いかにも魚の居付きそうな流れだが、ここまでの経過から全く期待感はない。その1投目に、予想外にドライに反応する魚がいた。スレているのか、何度もフライを水中に引き込むが針がかりはしない。
B.JPG
 この上流の早瀬でも、打ち込んだフライを30センチ前後の魚がくわえて吐き出す。それが何度か続いて、ようやくヒットするも、今度は岩陰に潜り込み、針を外して逃げるという高等技術を披露する。魚の種類は確認できなかったが、「もしかしたら、この上流も魚影が濃いのでは」と、一転して期待感が高まった。

 上流は完全な山岳渓流で、大岩や大淵、流れ込みなど様々なポイントが目白押し。だが不思議なもので、ルアーには好適のポイントでは、ドライフライに反応しない。
  験しに、ビーズヘッドニンフを下流に流すと、25センチほどのアメマスがヒットしたが、後が続かない。上流に架かる徳舜瞥橋で折り返し、入渓地点まで戻ったが、本流、支流ともに一筋縄では行かないことをあらためて痛感した。
C.JPG




写真@:大滝市街地そばの開拓橋から見た長流川の流れ、同A:ニンフにヒットしたのはブラウントラウト。ここにも棲息していた、同B:現在の久保内ダムの様子、同C:支流の徳舜瞥川の渓相。魅力的なポイントが続くが、釣果はいまひとつだ


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2015年02月13日

今年初の海アメをゲット

 今年に入って3回目となる苫小牧東港に釣行した。1回目は苫小牧・元町海岸に寄ったついでに、2回目は日高門別海岸の帰りにと、目的は別の場所にあった。しかし今回は、苫小牧東港自体を目的とした。前2回では、火力発電所前の排水路に溜まるアメマスを狙った釣人の熱気に押されて、そのポイントに入り込むことができずに、近くのワンドでルアー釣りを行った。その時の釣果はボラが1匹。

 苫小牧東港は、雪が少し舞うくらいの風もなく寒さを感じさせない天候だった。排水路前には相変わらず多くの釣人が竿を出しているが、フライやルアーの釣人がいない。ほとんどがきびなごを餌とした投げ釣りか、餌をつけないサビキ釣りを行っていた。驚いたことに、型は30センチから40センチながら、4号〜5号のサビキで6〜7匹のアメマスを釣り上げていた。このサビキにサクラマスが掛かり、糸を切られたという人もいた。
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 これだけの釣人が入っている排水路脇に、入り込むだけの勇気がないため、そこから100メートルほど手前のフエンス前に釣場を設けた。この場所には、脚立の上からフライを投じる釣人が1人だけ。自分も、脚立代わりのクーラーを足場に、今年初めてのダブルハンドロッドを駆使してフライを飛ばす。

 しかし足場が低くて、フライロッドを1・5メートルのフエンスの上ではうまく操作できず、高速リトリーブが基本の海フライなのに、ラインは海面を漂っているだけ。隣のフライマンは、シングルロッドにシューティングヘッドをつけた、距離の出るシステムを採用しているようだ。その脚立の上での高速リトリーブに、40センチほどのアメマスがスレ掛りした。続いて、さらに大きなサイズをヒット、タモを使って5メートル下の海面から引き上げていた。

 脚立の無いダブルハンドではとても真似ができないと、フライロッドを諦めて13フィートのルアーロッドに変更した。まだ、ルアーのほうが低い足場でも遠投がきき、竿もうまく操作できる。初めに8センチほどのミノーを投じて、追ってくる魚の反応を見るが、それらしき姿は見えない。
 しばらくして28グラムのジグミノーに変更、これにも反応はない。排水路の脇で、サビキにアタリがきていたことを思い出し、ミラーの付いた5センチほどの小さな赤いメタルジグに変更。
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 その5投目のリトリーブ中に竿が急に軽くなった。そしてすぐに差し込むアタリがきた。ドラグを利かせながら魚を手前に寄せると、大型の魚が姿を見せた。1・2号のラインではゴボウ抜きが難しく、隣の釣人にタモをお願いしてなんとか上げると、50センチを越えたアメマスだった。
 ようやく、今年初めての海アメを釣り上げることができた。その満足感から、その後は他のルアーの反応を見るだけで終わった。ご参考に、数釣りならば排水路前にはとてもかなわないが、サイズはこのフエンス前の方が大きいと、常連の釣人に聞いた。

写真上左:苫小牧東港の火力発電所前の景観、同上右:排水路前には多くの釣人が集まっていた、同下左:火力発電所前のフエンス。この日はフライマン以外に釣人がいなかった、同下右:メタルジグにきた50センチ越えのアメマス











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2014年12月24日

白老河川では完全に敗北

 今年は釧路や北見、帯広などの河川に出かける機会が減った分、近場の河川への釣行頻度が増加した。千歳川や小樽内川は月に2回、余市川や苫小牧、白老方面の河川は月に1度程度は釣行した。その中では、初めて行った川や渓流が多かった。

 参考にした、釣りのポイントの載った本を片手に現地に赴いたが、記載されていた内容とは大きく異なっていたり、期待した釣果が得られなかったことはしょっちゅう。特に白老方面は敷生川、ウヨロ川、ブウベツ川で立て続けに坊主を記録、毛敷生川と飛生川でかろうじてチビやまめを、メップ川では25センチのやまめを手にすることができたものの、トータルで見ると完全な敗北だった。
敷生川2.JPG
敷生川1.JPG











 「なぜ釣れなかったのか」という言い訳ではないが、毛敷生川への釣行では、通常魚が集まるだろうと思われる大渕の底を防水ビデオで撮影。川底には新子やまめが元気に泳ぐ姿は見られるが、大型の魚は皆無だった。撮影日は7月中旬で、まだ渇水は始まってはいないという、条件的には問題がなかったはずだが。強いてあげると、本来敷生川に入渓する予定だったのが、道を間違えて隣の毛敷生川に入ってしまったことが一番の原因だったのだろう。
 
 毛敷生川の釣行からふた月ほどして、あらためて敷生川にチャレンジしたが、流したフライが最後までピクリともしないという、完全KOをくらった。その戒めのために、毛敷生川の釣行動画をyoutubeに投稿。敷生川の写真も合わせて、ブログに掲載した。

写真左:9月の大雨の後遺症が解消しているはずだが、魚の反応が見られない敷生川本流、同右:敷生川上流から流れ着いた大きな岩が大雨の凄まじさを物語っている












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2014年10月17日

ブウベツ川でも惨敗

 前回の「鮭に邪魔されたアヨロ川」の続き。
 アヨロ川は、川の氾濫により環境が大きく変わったのか、チビやまめしか相手をしてくれなかった。4キロ先に構築されている砂防ダムへの遡行も検討したが、次に向かうブウベツ川の入渓を考えると昼までが限界。型物のあたりを体感することなく、ブウベツ川上流域に移動した。

 ブウベツ川はこれまで、下流域に架かる橋の上でしか見たことがない。いつも土を溶かしたような強い濁りが入っていて、石狩や空知のウグイしか棲息しない里川という印象が強かった。今回、釣行するにあたって知人から聞いた話では、「支流と2股に分かれた先の上流域が、他の川にない特徴を持っている。川底が極端に浅く、火山灰が堆積してズブズブ埋まるところもある。また春と秋とでは魚の活性が異なり、秋はフライに反応しない」という。
 
 白老工業団地の横道を経由して現地に向かった。道は、途中から対向車をやり過すことができないほどの狭い林道に変わった。奥に行くほど樹木が視界を妨げ、両脇は全く見通しが利かない。車の中にいても、熊の棲息圏に入ったという緊張感が高まる。
 10分ほど走ってようやく支流が姿を現したが、林道はここで切れていた。対岸に見える林道に行くためには、この支流を渡りきるしかないようだ。水深は最大でも30センチ程度。問題なく渡ったが、「突然の大雨で水嵩が増して、川を越えることができなくなるのでは」という不安が横切る。
ブウベツ1 

ブウベツ2












 高速道路下から3キロ付近に、放牧地を閉じるゲートが備えられていた。鍵はかかっていないので通行はできそうだが、「関係者以外立ち入り禁止」の告知看板が重く圧し掛かり、ゲートを潜らず少し戻った地点に駐車した。
 ブウベツ川にも、他の白老河川と同様に氾濫の傷跡が生々しく残っている。現在の上流の川幅はせいぜん5メートル足らずだが、氾濫時は60〜70メートルにわたって増水したのだろう。放牧地も削り取られたようで、放牧地を取り囲むバラ線があちこちで切断して、崖の下に落ちていた。

 ここまで来ても、濁りは下流域とほとんど変わらない。そして、川は蛇行を繰り返すが全般的に水深が浅く、ポイントらしい場所が見当たらない。もっと驚いたのは、鮭の遡上数の多さ。これだけ浅い川なので、背びれを出し水柱を立てて泳ぐ姿があちこちに見られる。川に立ち入っていると、足にぶつかってくるものもいる。その鮭の周りには、産卵する卵を狙う小魚が集まっていて、中には20センチほどの岩魚の姿も見えた。
 その岩魚にめがけて上流からカディスを流すが、見向きもしない。ウグイなのか、鮭にまとわりつく他の魚も反応しない。
  フライを打ち込む場所を確認しながら遡行を続けたが、一般的な川ならば魚が定置しているポイントでも反応しない。魚の活性が鈍いわけではないだろう。鮭以外にも、浅瀬から上流下流に向かって勢いよく水柱を立てて泳ぐ魚が沢山いたからだ。また、水の濁りも原因ではないと思う。
ブウベツ3
 
ブウベツ4












 これだけ水深のない川だとルアーは難しい。餌釣りも、針から上のシステムを工夫しなければ対応できない。そうなると、川の表層を流すドライフライが一番効果的ということになるのだが、実際には見向きもされない。
 あれこれ考えながら遡行を続けていると、砂防ダムに着いた。釜のない平坦なコンクリート底の流れ出しにドライを打ち込んでも、相変わらず反応はない。ここまで来ると鮭の姿は見えない。八目うなぎの稚魚が、流れ出しに向かって泳いでいたが、岩魚ややまめの姿はない。砂防ダムから上流は、岩魚だけが棲息しているらしい。 

アヨロ川を含めて、今回の釣りは低迷を極めた。それでも、白老河川に一層惹きつけられた釣行だったと思っている。次回は白老川本流と支流を計画している。ただ、ドライフライの季節はもう終盤で、実現できるのは来春になりそうだ。

写真上左:橋のない支流を車で渡りきって本流の上流を目指す。同上右:川は濁りが強くて水深が浅い。ドライには全く反応しなかった。同中左:氾濫の傷跡があちこちに残る。同中右:砂防ダムの流れ出しには魚の姿が見られなかった。同下:背を出して遡上する鮭の数が半端でないブウベツ川上流










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2014年10月15日

鮭に邪魔されたウヨロ川

 10月10日から5日ぶりに更新。ブログを始めてから最長のタイムスパーンとなった。釣りやホラーで書きたいことは沢山あったが、どうも気乗りのしない内容ばかり。自分で納得できるのは、自ら足を運んで体験した話。そうでないと、書いていても後ろめたさを感じて仕方がない。だからといって、心霊スポットに赴いて怖い思いはしたくはないので、ホラーについては柔軟に対処している。

 さて、フライフィッシングもドライに関しては水温の低下とともに反応が鈍くなってきており、あと半月もすると涌水河川以外は打ち止めとなるだろう。なんとか有終の美を飾るために、胆振地方の河川に出かけた。
 
 今年は、春先から苫小牧方面に足しげく通い、特に小糸魚川や錦多峰川には、春の早い時期からドライフライでお世話になった。夏から秋にかけては白老の主要河川に挑戦。敷生川、飛生川、毛敷生川では思っていたような釣果を得ることはできなかったが、メップ川を含めて十分にフライフィッシングを堪能させてもらった。

 今回は、白老河川では初めての釣行となるウヨロ川とブウベツ川。川が隣り合っており、午前と午後に分けてそれぞれに入渓した。ウヨロ川は、中流から上流にかけてのやまめと、上流域での岩魚が対象魚となる。今回の入渓ポイントはウヨロ橋の架かる上流域。砂利採取場を越えて着いたウヨロ橋は、9月の大雨による河川の氾濫で橋脚が削り取られ、ここを走る林道は通行止めとなっていた。

 橋の手前に車を止めて遡行を開始、すぐに崖下に築かれた大淵が姿を現す。カディスの#12を送り込むと、3投目で小魚がドライをくわえ込むが、吐き出して針がかりしない。水深が1メートル強で、底の砂利もはっきりと見えるほど水は澄んでいる。突然、下流の浅瀬から水しぶきを上げて3匹の鮭が上流に駆け上がる。と、今度は上流から4匹が下ってくる。全てぶな化している産卵を控えた鮭だ。
ウヨロ川1
ウヨロ川2











 ウヨロ川は白老川とブウベツ川と同じ河口を持つ。当然、鮭が遡上する河川で、上流で自然産卵する。小さなフライには間違ってもかからないだろうが、鮭がいることでやまめや岩魚が淵から追い出されてしまう。
 鮭の溜まる淵やプールを諦めて、早瀬や流れ込みだけに狙いを絞った。岩陰や緩やかな流れ込みに、#16にサイズダウンしたフライを投じると、10センチにも満たないチビやまめが飛びつくが大物はこない。

 橋から500メートルほど上流で30メートルほどの大渕が現れた。ここではビーズヘッドのヘアーズイヤーを流し込んであたりをとる。しかし、チビやまめにはくわえることのできない、#10のサイズには全く反応しない。再び遡行を開始、相変わらず流れ込みや早瀬でやまめが食いつくものの型物は皆無。岩魚も姿を見せない。地図上では、ここから3キロほど上流に砂防ダムが構築されている。もう一箇所を予定していたこともあり、昼でウヨロ川をあとにした。前回の敷生川や飛生川と同じく、大雨による河川の氾濫が魚の棲息環境に大きく変えたのかもしれない。
ウヨロ川3
ウヨロ川4













写真上左:川の氾濫の後遺症があちこちに残っている。同上右:魅力的な淵が点在するが、鮭の遡上もあり型物のやまめや岩魚の姿はない。同写真下左:川底に沈んだ紅葉も綺麗に見える、水の透き通ったウヨロ川。同写真下右:ドライに反応するのはチビやまめばかり













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2014年09月27日

予想超えた白老河川の被害


 9月に入ってからのブログの内容は、半分以上を大雨による河川の被害と、その後遺症に費やしてきた。9月ももう残り数日なのに未だ濁水や増水、川相の変化などその影響から脱していない。
 先日、札幌圏以上に大雨の被害が大きかった、白老方面の河川の様子を釣りを兼ねて見に行った。道すがら目にした川の様子は、ウヨロ川、ブウベツ川、メップ川などの比較的小さな河川ほど増水の傷跡が大きく残っている。下流域での水量が平常時の3〜4倍はあったと思われ、橋の欄干には今でも流木が張り付いたままの姿で残っている川もある。

 目的地の敷生川は初めて入川する。以前、この川に入るつもりが、間違えて隣の毛敷生川に入った経緯がある。白老滑空場を経由して今回は間違いなく現地に着いた。
滑空場と、1号ダムの中間地点に架かる採石所近辺の橋が今回の入釣地点。すぐ下流には堰堤が設けられているが、魚道がないために下流域からの遡上は難しそうだ。

敷生川1
敷き











  平常の水量は判らないが、増水は治まっていると思われる。しかし、濁りはまだ残っている模様だ。上流の氾濫で運ばれてきたのだろう、1メートル以上の岩がゴロゴロしている。その分、川筋は遡行するほど狭くなり、水量も増して各所にポイントを作る。ただ、遡行を続けても、フライには一度もあたりがない。どうしたことか、ドライをいたずらする小魚の姿も全く見えない。
 これが、入渓地点から500メートル入った場所でも変わらない。下流に流されたのか、この区間には魚が残っていないのだろう。ここから2キロほど上流の1号ダムに直接入ることも考えたが、地図上では飛生川がここから近く、飛生川に入渓することにした。

 様々に交差する林道を、慎重に確認しながら着いた飛生川の中流地点には、川の修復のためなのかユンボとブルドーザーが陣取っていた。初めての川なので平常時の姿は判らないが、川筋は50メートルに渡り大きく蛇行を繰り返した痕が残り、川に沿って延びる牧草地が、濁流により侵食されて大きくえぐられている。そこから200メートルほど上流まで、まるで用水のようにブルドーザーが新たに作った土手が続く。

 水質は源流部の違いなのだろうか、敷生川とは異なり予想以上に透きとおっている。上流に向かうほど、川相はフリーストーンで形成する山岳渓流となって、落ち込みや流れ込み、肩、淵など様々な好ポイントが現れる。時折、10センチほどのやまめがドライに食いつくが、大物の反応は見られない。そして、入渓地点から1キロほどで氾濫の痕が見えなくなった。その分、黒くて未消化の糞が岩の上に残されるなど、熊の気配がひしひしと感じるようになってきた。
 さらに上流に向かえば、岩魚なども狙えるのだろうが、初めての河川は様々な面で制約がある。さらに遡行するのか迷っている内に、下流から餌釣りの2人組が上ってきた。それを切掛けに脱渓することにした。結局、この川でも小型のやまめしか相手にしてくれなかった。
飛生川
毛敷生川











 帰路につく前に、滑空場近くの毛敷生川の様子を見に行った。滑空場に向かう旧道に架かる橋からは、他の河川よりも氾濫の影響が少ないように感じた。ただ、橋の直下を見ると腹の割かれた鮭が20匹近く投げ棄てられていた。オスは手付かずに丸ごと投げられていることから、筋子だけを目的にしたことが判る。「密漁」それから「熊の捕食活動」というイメージが思い浮かんだ。何ともいえない気分だ。

写真左上:敷生川中流域に架かる橋を上流から撮影、同右上:上流から流れ着いたと思われる敷生川中流域の川相、同左下:氾濫の痕がすさまじい飛生川中流域の現在の様子、同右下:毛敷生川に架かる橋の下に投げ捨てられた、密猟者の仕業と思われる大量の鮭
 













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2014年08月24日

白老・苫小牧海岸本番

  
  10年以上前に、海岸で秋あじのルアー釣りを行ったことがある。場所は日高方面だったと思うが、河口規制の期間が過ぎた後で、釣れたのはホッチャレだった。それでも竿を持っていく力は強く、3号のラインでは非常にあぶない状況だったのを覚えている。そのときの興奮がまだ記憶に残っている。

 いつもコメントを頂く「あき缶」さん(http://ameblo.jp/akikan20/)のブログを見て刺激され、10年ぶりに秋あじ釣りに挑戦するため、23日に白老漁港の外防に出向いた。ところが当日は白老漁港の港祭りで、防波堤の上から花火を打ち上げることから、関係者以外は侵入禁止となった。「ならば、ここから近い登別漁港は大丈夫だろう」と行ってみると、ロックフィッシングを行う人はいたが、秋あじを狙うものは全く見当たらない。よっぽど竿を出そうと思ったが、何か訳がありそうなので白老方面に引き返した。

 その途中にあるアヨロ川に寄って見ると、河口には7〜8人の釣人が集まり、浮きルアーを投げ込んでいた。アヨロ川上流には、さけ・ますふ化場があり河口規制が引かれる。期間は、苫小牧の錦多峰川と同じく9月1日から12月10日までのはず。駆け込みで釣りを行っているわけだ。これだけの釣人がいながら、誰にもあたりがきていない様子。また、橋の上から川底を覗いても鮭の姿は見当たらない。
8月24日写真1

8月24日写真2














 そのアヨロ地区の道路と、国道36号線の交差した場所の前浜に、数多くの投げ竿が並んでいた。所々に竿の出ていない場所があり、ルアー釣りができないことはない。しかし、場所の確保のためか、竿の並んでいないところにもビニールテープで作ったロープが色変わりで張られていた。「ここは俺の場所だ。誰も入るな」という警告なのだろう。

 釣りを諦めてしばらく見ていると、地区全体で100本ほどの竿が立ち並ぶ中で、5本ほど竿を出していた人に秋あじが掛かった。銀ピカなのが遠目からでも分かる。
 苫小牧方面も気にかかったが、釣りを諦めて白老漁港で祭りと花火大会を楽しんだあと、札幌に戻った。

 なお、胆振総合振興局の豊浦町から鵡川町までのエリアでは、9ヶ所が河口規制が設定されている。苫小牧と白老の河川は次の通り。
「アヨロ川」禁止期間9/1〜12/10、左海岸150m、右海岸150m
「錦多峰川」同9/1〜12/10、左海岸300m、右海岸200m
「白老川」同5/1〜6/30、8/20〜12/10、左海岸500m、右海岸500m
「敷生川」同5/1〜6/30、8/20〜12/10、左海岸500m、右海岸500m
 このほか「安平川」「鵡川」「貫気別川」「長流川」河口も対象。

写真左上:アヨロ川河口に集まる浮きルアーの釣人、同右上:アヨロ海岸では投げ釣りで鮭があがっていた










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2014年08月22日

苫小牧方面でも秋あじ

   お盆期間中の道央圏の河川は、どこも釣人が集中した割りには夏枯れ状態で、釣果は薄かった模様。トラウト類は水温の低い涌水河川や山の奥深くに入らなければ、思ったような成果が得られなかったようだ。
 海は道東から秋あじ釣りがスタートして、噴火湾まで広がってきた。河口規制のない海岸や、漁港外防からの浮きルアーの姿が多く見られる。湖は水温が上昇して、朝・夕のまずめ時でなければ釣果は難しい。
 今週末は、苫小牧から白老にかけてのどこかで秋あじのルアー釣りを計画しているが、果たして入れるポイントがあるかどうか。
 石狩と後志、胆振の週末の天気は土曜日が雨または曇り、日曜日は曇りとなっており、海は波がやや高くなりそう。河川は雨による増水の心配はあるが問題なさそう。
 先週末から今週にかけてのトラウト類釣果情報を新聞社と釣具店の記事やブログから抜粋した。今週末の釣行のご参考に。

  【道央】
《苫小牧〜白老の海岸》 サケ 錦多峰川河口周辺、浮きルアーで数匹。錦岡から白老の浜で投げ釣り
《千歳川》 ブラウントラウト20〜30センチ。2〜3匹。張り出した木の下が狙い目。虫系ルアー、陸生昆虫系のフライが有効
「インディアン水車」で8月21日から鮭の捕獲を開始。初日は雌29匹、雄46匹。今季の捕獲予想は昨季を下回る見通し
         苫小牧民報8月21日更新
 【十勝】
《帯広川》ニジマス15〜30センチ、3〜7匹。中流域
《士幌川》ニジマス15〜30センチ、3〜10匹。中流域〜下流域
《猿別川》ニジマス15〜35センチ、3〜7匹。中流域
         十勝毎日新聞8月17日更新

  【フィッシュランド】釣果情報8月22日更新
《えりも・歌別漁港》サケ60〜70センチ 全体で5〜6匹
《豊頃・大津漁港》 サケ60〜70センチ 全体で30〜40匹
《釧路西港 西防波堤》 サケ70〜80センチ 全体で20匹
   スタッフ情報
「太平店」8月19日 島牧 イワナの平均サイズは15〜20センチ、ニジマスは25センチくらいが多く釣れた。魚の活性も高く、ドライフライに気持ちよく反応した
「手稲店」8月15日 道東湿原河川 2人でアメマス2匹と小型のイトウが1匹
「北光店」8月14日 苫小牧東発電所横でフクラギ。30センチ前後が多い人で50本以上。サビキかルアーで
「釧路桂木店」8月14日 ウトロフンベ カラフトマス狙いで2人で3本。ヒットルアーはチヌークのブルー。全体でも20本以上











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