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2021年09月06日
河野太郎・平井卓也・西村康稔(やすのり)・茂木敏充〔自民党パワハラ四天王〕は何処へ向かうのか
河野太郎・平井卓也・西村康稔(やすのり)・茂木敏充
の〔自民党パワハラ四天王〕は何処へ向かうのか
9/6(月) 山本 一郎 12:01配信 9-6-10
菅義偉さんが、総裁任期一杯で総理大臣・自民党総裁を降りると宣言してしまいました。本当にお疲れさまでした。遣って居る政策そのものは決して悪く無かったし、ワクチン接種推進は元より、福島処理済水の海洋放出やデジタル庁設置・新型コロナ対応に東京オリンピック開催・対外的には開かれたアジア太平洋構想の推進にトランプ後の日米関係の確認・強化・・・と、在任期間1年前後の割には出来る事は全部推進して仕事はした政権でした。
開き直って「俺は解散する」と言えて居れば・・・
惜しむらくは総理のキャラクターが辛気臭(しんきくさ)く、国民に直接語り掛ける雄弁さが足り無かった事で、仕事の中身をキチンと国民に伝えられず支持率は3割を切り、自民党内からは来たる衆議院選挙の〔顔に為ら無い〕と判断されてしまった事でした。
本来なら総理大臣の専権事項の筈の9月中解散を封じられ、折角二階俊博(にかいとしひろ)さんの幹事長交代を進めたのに、後任人事を有力者に蹴られて行き詰まった結果、地元神奈川県の県連からも突き放されてしまいました。
結局、コロナ対策を優先する事を口実に勇退を余儀無くされてしまったのですが、よりに依って小泉進次郎さんのメンタリストDaiGoみたいな泣き落としで〔総裁選出馬断念を決断〕してしまうと云う微妙な状況に為ったのは非常に残念な事です。
開き直って「俺は解散する!」と一言云えて居れば、或いは昨年の今頃支持率7割の祝賀ムードの内に一気に「民意を問う!」と号して解散総選挙をして居れば、本格的なガースー〔仕事人長期政権〕の幕開けだったかも知れず、ソコが何より残念な事です。
その後、総裁選モードと為って60歳の高市早苗さんが日本初の女性総理を目指し名乗りを挙げます。60歳の高市さんが走る事で、慌てるのはそれ以上の年齢・当選回数の自民党有力者達です。それ以上の経歴を持つ人々が、此処で総裁選に出無ければもう次に総裁選に出る事が出来無いかも知れ無い。
本来ならガースーが再選を目指して登場する筈が、何分〔自爆〕してしまわれたので有力閣僚も党人派有力者も上を目指すなら此処で出無い訳には行か無い訳ですよ。
先日、週刊文春が河野太郎さんのパワハラ発言を報じて居ました。 河野太郎大臣パワハラ音声 官僚に怒鳴り声「日本語判る奴、出せよ」 https://bunshun.jp/articles/-/48318 確かに槍玉に挙げられて居たお役人さんもイマイチ何を言ってるのか分からんので叱責をされても仕方が無いのかなとも思う反面、レクを受ける上役の河野太郎さんが威圧的に「ハイ、次!」とか「日本語判る奴、出せよ!」等とお話しされて居るのを見ると、もう少し伝え方が在ったんじゃないかって思います。
菅義偉さんは口数が少なくて伝わら無かったのに対し、河野太郎さんは思い通りに為ら無いと口調が鋭過ぎてパラハラ待った無しに為るのでは無いかと心配に為ります。
駄目出しして「日本語判る奴、出せよ!」はパワハラ的
河野太郎氏 ️文藝春秋 9-6-11
レクされて居る政策の中身は3年に一度改訂されるエネルギー基本計画で在り、その内既に発表済みの資源エネルギー庁の素案では、2030年に総発電量の内再生可能エネルギーの比率を〔36〜38%程度〕として居たものを、モッと上積みを求めたい河野太郎さんが〔36〜38%以上〕とさせたい意向を強く打ち出したものでしょうか。
日本の再生エネルギーに対する取り組みは、諸外国に比べて遅れて居る様に見受けられるのは事実ですが、一方で政治が「こうしたい」と言っても再生エネルギーへの技術開発や産業支援の取り組みは未だこれからの面も在りますから、実現可能な現実的な積み上げとして資源エネルギー庁が頑張っても〔36〜38%程度〕として居る事を閣僚へのレクとして云って居る事に為ります。
他方、河野太郎さんはワクチン担当相や行革担当相と云う無任所大臣で在りながらも、このエネルギー基本計画の実施お墨付きは閣議決定で在る事から、直接の部下では無い資源エネルギー庁等からのレクチャーに付いても上役に当たると解されても不思議では在りません。
了解を取り付ける為にレクをしに行ったら、より高い目標が必要だと駄目出しされて「日本語判る奴、出せよ!」と言われてしまうのは、マア確かにパワハラ的側面は在ります。
政治に限らず、組織で方針を定める上役・上司と、現場を担って居る部下・管理職の間で、緊張関係を持つのは当然です。「お前、此処迄遣れや」「嫌大将、流石にそれは無理でやんすよ」と云う掛け合いは、それコソ日本国中だけで無く海外も合わせれば100兆回も繰り返されて来た組織の摂理でも在ります。
しかしながら、結果を出せる上司とそうで無い上司、現場からの信任の篤い上司と現場から馬鹿にされる上司と云うのは、正にこの様な緊張する議題を進め無ければ為ら無い時に、部下に掛ける言葉の選び方ばかりか声のトーン迄全てが影響すると言っても過言ではありません。
納得出来る意見を部下が言わ無きゃ気が済ま無い
菅直人さん 9-6-12
平成最大の厄災で在った東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故では、活動家から声望を集めて総理大臣に迄立身出世した菅直人さんが原発事故対応の〔陣頭指揮〕を取るに当たり、予(かね)て欠点とされた〔イラ菅〕とも呼ばれる狭量な態度が爆発しました。
「俺は原発には詳しいんだ!」等の歴史に残る名言を部下に浴びせながら現場に介入、結果として遣らんでも好い事を沢山遣って足を引っ張り大混乱に陥って、原発事故の被害を軽減させられる機会を何度も逃したとされ、パワハラの帰結としては悲し過ぎる事実を残しました。
危機に際して、又、自分の意に添わ無い悪い状況や提案に対して、どの様な態度で接する事が求められて居るのかと云う間合いが分から無いと、権力者から部下や現場の心は離れて行ってしまいます。一見して外ヅラが良く、ネットでは話の分かりそうな態度を取って居ても、思い通りに為ら無い現実に直面した際に自分の考えや理想を声高に強弁し、部下に強要して納得出来る意見を言わせ無いと気が済ま無いと云うのがパワハラ民の本性です。現実を受け入れる理性よりも、その場で怒鳴り散らし相手をネジ伏せる感情の方が遥かに勝ってしまうのです。
部下に「脅して置いて」と命じるデジタル改革担当大臣
デジタル改革担当大臣 平井卓也さん 9-6-13
同じく週刊文春が、先日9月1日に発足したデジタル庁の平井卓也さんに付いての実名告発の記事を掲載して居ました。6月には五輪アプリの発注等を巡って、平井卓也さんが部下に対してNECを「徹底的に干す」「脅して置いて」等の発言を行ったとして騒ぎを起こしています(朝日新聞報道)
常識的に考えて、部下に出入り業者を脅して置けと要求して居る事自体が可笑しい上に、IT政務官時代に長い付き合いが在ったとされる豆蔵ホールディングスの株式を取得、その後、MBO(マネジメント・バイアウト 経営陣による自社株式の買い取り)で少なくとも1,200万円の利益を平井卓也さんは得て居たにも関わらず、これが資産等報告書に未記載とか云う事例も在りました。
五輪アプリ開発責任者が実名告白 平井デジタル庁はもう既に壊れて居る
https://bunshun.jp/denshiban/articles/b1590
この豆蔵ホールディングスの子会社の〔ネクストスケープ〕は、平井卓也さんのお膝元で在る内閣官房IT総合戦略室から東京五輪向けアプリの再委託先として6.6億円で受注して居る事も明らかに為って居ます。控え目に言ってもヤバいレベルの利益相反(りえきそうはん)じゃないかと思うんですよね。
常識的にはこれ一発でデジタル大臣や個人情報保護委員会担当の内閣府特命大臣を辞任すべき状況なだけで無く、場合に依っては議員バッジも返上し無ければ為ら無い程のスキャンダルの筈なのですが。
結果、この問題で周辺に更に当たり散らし、第三者では無い調査委員会を作り、一連の大臣暴言や不適切発注を含む問題を〔調査〕し、問題の在る役人や有識者が居たと云う事で自分が遣らかした事は全部棚に上げて処分してしまうと云う狼藉(ろうぜき)に迄発展してしまいます。
これから新しくデジタル庁が発足するぞと云う処で、パワハラ紛いの発言や不透明な取引を自ら手掛けて置きながら、居座った挙句に自分で拵えた委員会で都合好く調査報告書を作って、それを元に部下を処分と云うのは驚きを禁じ得ません。
遣ってる事が〔江戸時代の悪代官そのもの〕だと思うのですが、そう云うパワハラ以上の問題に付き合わされて居るのが日本の官僚や有識者・学識経験者だとする為らば、そりゃ自らの行く末を悲観して多くの若手官僚が霞が関を去っても可笑しくは無いでしょう。
周りに居る人間が全て馬鹿に見えてしまう西村康稔(やすのり)大臣
コロナ担当相に経済再生担当相を兼務 西村康稔さん 9-6-14
更には、コロナ担当相に経済再生担当相を兼務して、官邸の重要政策を担った西村康稔さんも、パワハラが常態化してしまって大臣をお世話する秘書官が次々と交代してしまう惨事を引き起こして居ます。西村康稔さんは自分自身が日本で一番賢く、周りに居る人間が全て馬鹿に見えると云う典型的なインテリ系パワハラ症候群を引き起こして居たと見られ、霞が関では量産型塩崎恭久の異名迄取ってしまう状況に為って居ます。
塩崎恭久さんは重要閣僚を歴任してパワハラに見合う重要政策も実現して来た人物ですが、西村康稔さんはコロナ担当相と経済再生担当相と云うブレーキとアクセルを両方踏ん付ける役職に在った為、菅政権が車体をスピンさせてしまう原動力にしか為って無かった様に見受けられます。
「パワハラ疑惑」西村康稔大臣の秘書官が6月末で又も交代
https://bunshun.jp/articles/-/47097
確かに新型コロナも、又コロナ禍の経済も、西村さんからすれば思い通りに行か無い難題で在る事は間違い無く、又、西村さんの能力が足り無かったと云うよりは、誰がその任に在っても100点満点の仕事には為り得無いと云う意味では同情すべき点も在ります。
しかしながら、そう云う時だからコソ担当する現場の士気を高めたり、疲弊し過ぎ無い様にリソースを確保して長期戦に備えると云ったアクションを取るべき処、何分周りが皆馬鹿に見える為に、上手く行か無い理由はお前の所為だ位に罵倒して回る事も在って、内側から「西村康稔さんはこう云う事を言う人だ」と云うリークが続出する事に為ります。
マスコミ人としてはリークは基本的に有難いのですが、西村さんが留学経験も在る部下達に対して「だからお前は頭が悪いんだ」とか「(自分の)言う事を理解出来てから説明しに来い」等と罵倒して詰問する録音を聴くに付け、溢れ出る涙を禁じ得ません。
他の大勢居る前で「お前何て、何時でも辞めさせて遣れるんだからナ!」と西村康稔さんから素敵なお言葉を賜った皆さんで〔西村康稔被害者の会〕迄結成され、Facebook上では平井卓也さん茂木敏充さんと並んで〔皆が選んだ暴言集〕迄編纂されて居ます。
冗談で済ま無いのは、これ等の被害者で在る国家公務員はプロパーも官民人事交流で来た人も、皆自分の人生を政策や政府・省庁の為に捧げる為に集まって居る訳で、パワハラを平気で行うハズレ上司に当たってしまうと、自分が10年・20年と頑張って来たキャリアが台無しに為る怖れが在ります。
地元では神童と呼ばれ、受験戦争を勝ち抜き、志を持って国家公務員試験に合格して霞が関に足を踏み入れた結果、お前よりも俺の方が賢いのだと思い込んだ政治家に面前で罵倒されて精神的に楽な筈が無いんですよね。
自民党切ってのパワハラキング 茂木敏充氏
外務大臣 茂木敏充大先生 9-6-15
その中でも自民党切ってのパワハラキングと目されるのが、外務大臣としてアフガニスタン撤収の責任者でも在る茂木敏充大先生です。週刊文春では、過つて、よりに依ってこの茂木敏充さんが〔人づくり革命担当大臣〕とか云うこれは一体何のギャグなのかと云う人事を評する素敵な記事を提供して、永田町や霞が関に素敵な笑いを届けて下さいました。
安倍〔仕事人内閣〕を〔必殺〕身体検査 https://bunshun.jp/articles/-/3733
私の身近な事例で申しますと、茂木敏充さんから「この案件で報告しろ」と指示を受けた官僚が徹夜して翌朝迄仕上げた書類を大臣室に持って行くと「そんな報告しろと言って無い。二度と大臣室に来るな」と叱責され、廊下で真っ白に為って居る姿が発見されて、気の毒過ぎて誰も声を掛けられ無かったと云う事案が御座います。
又、茂木敏充さんは、外部事業者に情報収集を怒鳴り着けて依頼し、頻繁に朝の会議で呼び出して置きながら、今直ぐ信頼出来るデータを持って来いと強弁する等、カジュアルにパワハラを遣って退けるナチュラルボーン威圧者としての風格を備えておおいでです
今期で当選9回、本来なら文字通り総理候補として目され、重要閣僚の責務も確り熟す有能さの裏返しとして、その足元にはパワハラ被害者の皆さんが転がって居ると思うと胸に迫るものがあります。本来為らば、今回の総裁選でも押しも押されもせぬ有力候補としてポスト菅最右翼で在るべき処が、余りの人望の無さから待望論がサッパリ立た無いのも又、パワハラの為せる業なのでありましょうか。
自民党パワハラ四天王 総じて評価は「優秀」だけれど
自民党が誇るパワハラ議員は、何れも〔優秀〕と云う評価が下って居るのも特徴です。ワクチン担当大臣として河野太郎さんは何とか国民の負託に応える以上のワクチン接種を実施し、西村康稔さんも非常に多難な局面で矢面に立ちながら何とか役割を熟し、茂木敏充さんも重要閣僚として多国間安全保障を担う外交を率先して熟す傍らアフガニスタン撤収についても一定の役割を果たしました。
只、それ等の能力を発揮出来た裏側と云うのは、粉骨砕身、政策の実現に努力して呉れる優秀な官僚組織がパワハラにメゲズ無理難題を如何にか形にし、役割を果たそうとしたからコソだと思うんですよ。そう云う政府の〔足腰〕はどうで在るかを考える事無く、部下に強要したり意見を無理押しする事でどうにか実現出来た部分も在るだろうし、又官僚は官僚で各々考えが在り、賢さもズルさも併せ持つ存在で在る事を忘れて、平然とパワハラを繰り返すのは如何なものかと思うんですよね。
この四天王、事在る毎にリーク記事を書かれて「誰だ、こんなのをマスコミに垂れ込んだのは!」と激怒し犯人捜しを始める事も屡々ですが、胸に手を当てて考えて頂きたいのは、何故そう云う情報提供がマスコミに在るのかと云う事です。一口に言えば、嫌われて居るんですよ。
総理総裁に為りたいが一心で繰り出すパフォーマンスやネット受けだけで無く、もう少し、部下も又一つの人生を歩んで居る人間なのだと云う事に思い致す事が出来る様に為れば、小野図から、多くの人達から求められて掌中に総理の椅子が転がり込んで来るものなのかも知れません。
文章 山本 一郎 やまもと いちろう 1973年生まれ 作家・個人投資家 東京都出身 IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理 コンテンツの企画・制作に携わりつつ 介護と子育てと投資と研究に人生を捧げて居る
〜管理人のひとこと〜
世の中には随分と悪い奴が居るものだと感心します。紹介された4氏の中で、平井大臣の悪行には反吐が出そうな感じです〔江戸時代の悪代官〕とは良くぞ云って呉れました。安倍政権下では毎日の様に起きて居たものなので今更感が強いのですが「平気で嘘を着き悪い事とも感じ無い」精神的麻痺・・・これが8年間の安倍晋三の置き土産だったのでしょう。続・安倍政権と云われた菅政権ですが、今度ばかりは安倍血脈とは縁を切る様な当たり前に清廉な政権を望むのは私だけでは無いでしょう。
性の多様化が叫ばれ 性風俗も変化するのか?
性の多様化が叫ばれ 性風俗も変化するのか?
性の多様化とはLGBTQ・・・等の人間の持つ複雑な性の個性を精神・医学的に分類し示すだけで無く、その個性が求める終局的な欲望の本質を捉える事で、その複雑怪奇な欲望を満足させそれを事業として成り立たせるのが性風俗・性産業と表現すべきなのだろう。西日本新聞記者・川口 史帆氏と風俗ライター・ハラ・ショーさん他のレポートをご紹介する。
西日本新聞 記者 川口 史帆氏
女性向け風俗店「性」を買う彼女達が求めるものは・・・現場で働く男性が見た姿
性を語る・・・男か女か。この世はソンな二元論では成り立って居ない事を私達はもう知って居る。では性とは何か。性を通して私達の心と身体、そして社会の在り様を考えます・・・ 川口 史帆 2020/10/30 16:00 (2020/10/30 18:01 更新)
ソープランドやヘルス等の性風俗産業は男性が女性から性的サービスを受けて代金を支払うのが一般的だ。だが女性が客として男性からサービスを受ける性風俗店が近年、増えて居ると云う。女性は何を求めて〔性〕を買うのか。現場で働く男性の話から、身体に増して心の癒やしを渇望する彼女達の姿が見えて来る。
福岡市・天神の路上。待ち合わせ場所に現れた優斗さん(35仮名)はTシャツに黒いジャケット、暗い茶色に染めた髪。見た目は極普通の青年だった。市内で女性向けの無店舗型ヘルスを経営し、自らも〔キャスト〕として接客する。客が指定した自宅やホテルへ出向き、性的サービスを提供する仕事。
主にデートの相手をする〔レンタル彼氏〕や〔出張ホスト〕と異なり、警察署に〔無店舗型性風俗特殊営業〕として届け出て居る。キャストは優斗さんの他7人。25〜35歳で会社員等別に本業を持つ。
料金は〔性感コース〕が90分1万4千円から。一緒に入浴しベッドに移って性的サービスを施す。性交はしない。男性向けヘルスと似た内容だ。マッサージや会話だけの〔ノンセクシュアルコース〕(60分9千円から)や〔デートコース〕(同6千円から)もある。
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優斗さん1人で1カ月に延べ20〜30人を接客する。18歳から60代迄、学生や会社員・主婦等幅広く、常連も居れば一見も居る。事前に客が望む接客内容をメールで確認し、接客中も客との間合いを図りながら意思疎通に努める。
「夫とのセックスは気持ち良いと思った事が無い」そう話す30代の常連客は「此処から帰った後は家で夫や子供に優しく接する事が出来る」と語ったと云う。
優斗さんによると「アダルトビデオの演出を真に受けて、独り善がりな行為をする男に不満を持って居るお客さんは多い」 男性経験の無い人の利用も少無く無い。20歳の大学生は「友達は彼氏が居て経験も在る。私だけ未経験だと話が合わ無い」 コンプレックスを抱えて悩んだ末に辿り着く人も居る。
初めて利用した20代の女性は事前のメールに「私は不細工で、会ったらガッカリすると思います」と書いて居た。子供の頃虐められ男性に強い恐怖心が在る。だが性的経験が一生無いのは悲しいと思い詰めたのだと云う。
「男の人に優しくされたい」別の30代の客は優斗さんに訥々と語った。恋愛経験の無いママ10年前に見合い結婚。出産後直ぐにセックスレスに為った。子育てと家事に追われる毎日。自分を女性として見無い夫を苦々しく思う一方、性欲が在る自分が恥ずかしい。語り終えると関を切った様に泣き出した。
「悩みを話して涙を流すお客さん、好く居るんです」 勿論呆気ラカンとサービスを楽しむ客も居る。だが「性欲が有る私は異常」「気持ち良く為りたい何て恥ずかしい」と思い惑い乍恐る恐る予約を入れる人は多い。
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優斗さんが初めて性風俗の世界に足を踏み入れたのは2007年。福岡市・中洲で8カ月間だけ営業した女性用ソープランドで働いた。接客方法は性風俗で働く女性から教わった。その後、市内や関東で男性用店のスタッフも経験し17年に独立開業した。
「業者に依って質の差は大きい。〔女性用風俗って良いですよ〕と簡単には勧められ無いのが現状」多い時で1カ月80人の男性が働きたいと応募して来る。だが多くは興味本位や自分の性欲を満たすのが目的。この半年で新たに採用したのは1人だけだ。
他の店ではキャストが客に性交を迫る等のトラブルも在ると聞く。〔無料〕を唄う悪質な店もある。性風俗を嫌悪する人が居るのは仕方無いと思う。「コッソリ働き、コッソリ利用する。宿命かな」 職業を打ち明けて居るのは母親だけだ。他の人にはマッサージ師だと話して居る。
予約は1カ月前から受け付ける。その日に向けてエステや美容室に行ったり、新しい下着を買ったりしたいと云う客の要望に応える為だ。優斗さんの予定は直ぐに埋まると云う。
川口史帆
〔自由〕〔活躍〕がストレス 罪悪感で傷付く事も
風俗ライター ハラ・ショーさん(?)
性風俗業界の取材を20年以上続けるライター、ハラ・ショーさんに依ると、女性向け風俗店は1990年代には東京等に在ったが〔都市伝説〕と云われる程少なかった。それが現在では全国で200軒以上。特に急増したのは此処5年程だと云う。
ハラさんに依ると、背景の一つは女性の生き方の多様化で自由に使えるお金や時間が増えた事。だが一方で賃金水準は男性より低く家事や育児の負担も偏ったママ。更に近年は〔女性活躍〕の掛け声が返って〔女性のストレスを強めている〕と云う。
もう一つはスマートフォンの普及と会員制交流サイト(SNS)の広がりだ。〔パパ活〕等金銭を介して男女が交流する手段が格段に増え、精神的なハードルも下がった。出会い系サイトで相手を探したりするより「プロのサービスを買う方が早くて安全」と云う意識も働く。
数十万円掛けて1日から数日間、キャストを借り切る客が居るのも特徴だ。ハラさんは「男性客は射精したら済むが、女性は快感に増して心の癒やしを求める傾向が強い。寧ろ精神的に満たされて居れば利用しない」と指摘する。「ハグ(抱き締める)だけで良い」「腕枕をして頭を撫でて欲しい」と云う客も多い。
だがそんな心理に付け込み、依存心を煽ってお金を継ぎ込ませる店も在る。客が心に傷を負う事も。或る若い女性はイザサービスを受けた途端「気持ち悪い」と感じ「汚れた」と思い詰めて自傷行為を繰り返す様に為った。
別の既婚者は「墓場迄持って行く」と心に決めて居たが罪悪感から夫に告白し夫婦関係が破綻した。
ネット上には女性用性風俗店に好意的な口コミが溢れる。だがハラさんは「理想の男性と幸せな時間を過ごして悩みも全て解決・・・何て幻想は持た無い方が好い」と話した。
性を語る機会に男女差 行為を正しく知る教育を
産婦人科医 宋美玄さん
女性の健康や性の問題について情報発信を続ける産婦人科医の宋美玄(ソンミヒョン)さん(東京)に女性とセックスを巡る現状等に付いて聞いた。
女性用性風俗を利用した人の話は患者を含めて未だ聞いた事が無い。性風俗産業への賛否に付いては別に議論が必要だが、そう云うサービスが在れば求める女性が居ても不思議は無い。但し、店が性感染症の対策をして居るか〔セラピー〕等と唄いながら性暴力の温床に為って居ないか注意が必要だ。
「女性は性欲が少無い」と云う幻想は多くの人に取って既に過去のものだ。だが一方で、患者の中にはアダルトビデオ等の誤った知識が原因で悩みを抱える人は相変わらず多い。
性には個人差が在る。自分の性欲を正しく見詰め制御する事が大切だが、習得の機会には男女差が在る。例えば思春期に男性は友人と性に付いて語る機会が多いが女性は少ない。家庭でもタブーにされ勝ちだ。
一方、ネット上には様々な情報が溢れる。結果、偏った情報を鵜吞みにし相談出来ずに抱え込む。パートナーとの関係にも躓き深刻な健康問題に繋がる事も在る。 日本の性教育は「生まれたのは奇跡」等生命を称える内容に偏り勝ちだ。性行為に付いて発達に応じて正しく伝えるべきだ。
性欲は恥ずかしい事や特別な事では無い。一方で性欲が無くても可笑しく無い。そして互いの合意が大前提だ。性愛そのものと自然に向き合う教育が必要だ。
〜管理人のひとこと〜
性・性欲・LGBTQ・・・等最近は男と女以外の複雑な表現が多く、理解するのに時間を要する事が多く為った気がする。しかし、これは今迄社会に埋もれ表に出て無かったものであり、それが最近の社会的許容で存在が認められ価値観も認められ社会的存在が認知されたのだ。何も新しい事では無く、今迄意識的に隠されてたものが世に出て来て広く知られ公認されたのだ。
女性の性的欲望も同じで、昔から存在して居たのに意識的に隠され社会の陰に押し留めれて居たものが、表に出て来て「それは当たり前だ!」と認知されたに過ぎない。性は自然に自覚し経験と共に知識が増え、生活の中に溶け込み育って行く・・・普通の出来事だと云う事だ。
最近は普通に女性のオナニーの話題が公に議論され、色々な観点から「是非遣るべきだ!」と結論付けされている。性的・医学的にも健康にも好く「遣ら無いよりは遣るべきだ!」と大声で叫ばれている。しかし、大威張りでオナニーするより、コッソリ恥ずかしそうにするのを想像するのを楽しむのがスケベな男なのだ。この分野は古来から確立されて一つの文化にも為って居る。その様な世の中が懐かしい・・・