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2021年09月11日

〔キングメーカー〕安倍さんに誰が従い 誰が楯突くのか見極める総裁選に為る



 〔キングメーカー〕安倍さんに誰が従い 誰が楯突くのか 

 見極める総裁選に為る



  9-11-20.png 9/8(水) 12:56配信 9-11-20



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                  元朝日新聞・鮫島浩氏 


 菅総理の不出馬表明を機に活発化する自民党総裁選を巡る動き。元朝日新聞政治部デスクで、現在は言論プラットフォーム〔SAMEJIMA TIMES〕を主宰するジャーナリストの鮫島浩氏は、自民党内に於ける〔本当の実力者〕は安倍前総理で在り、今回の総裁選も〔安倍路線か反安倍路線かを見極める争い〕との見方を示して居る。



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               候補者達のスタンスは? 9-8-11


 安倍さんは史上最長の7年8カ月に渉って総理大臣を務めた。だから今の政府の主な官僚も政治家も、殆どが安倍さんに任命された人達で、1年前に菅さんにバトンタッチされても殆どが残って居る。そう云う意味では菅さんよりも安倍さんに依って偉く為り、忠誠を誓って居る人が政府を仕切って居ると考えて好い。
 国会議員に付いても、矢張り解散総選挙を打たなかった菅さんよりも、安倍さんのお陰で当選出来たと云う人が多い。こうした状況から見て、菅さん自身も安倍さんには逆らえ無い、云わば〔安倍傀儡政権〕と云う要素が強かったのが菅内閣だと思う。

 不出馬に追い込まれたのも、この最大の〔キングメーカー〕の応援を得られ無かった事で自信を失い自滅したと云う事だ。だからコソ今回の総裁選の最大の争点は、この路線を引き継ぐのか、それとも安倍さんに余り遠慮をし無い人を選び路線を大きく変えるのか・・・と云う事だと言える。
 有力候補者の内誰が安倍さんに従う人なのか、誰が安倍さんに楯突く人なのか、此処を見極める必要が在ると思う。

 「石破さん河野さんの総裁就任は阻止したい」


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                   河野氏 9-8-12


 世論調査で人気の高い河野大臣は7日・8日と相次いで、自身が所属する派閥のトップ・麻生太郎財務大臣等幹部を訪問。今週後半にも会見を開き正式に出馬表明する見通しだ。又、同じく世論調査で期待され続けて来た石破元幹事長は出馬を見送り、河野氏を支援することを検討して居るとも報じられて居る。
 安倍前総理の〔最優先課題〕〔石破政権の阻止〕だったと云う鮫島氏は、2人の連携に付いて次の様に分析する。


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                2012年の総裁選 9-8-13


 2012年の総裁選挙で、安倍さんは1度目の投票で党員の人気が圧倒的に高かった石破さんに敗れて居る。だから石破さんに苦手意識が在り、人気が在るので幹事長や閣僚に任命した事も在ったが途中で切った。石破さんはこの何年間かズッと冷や飯を食って来たが、閣外に居た非主流派なので、安倍さんを巡る様々な疑惑を批判する事が出来た。
 もし石破さんが総理大臣に為れば、そうした疑惑を蒸し返されてしまう。安倍さんとしては此処を一番恐れて居る。
 
 そして麻生さんが一番総理大臣にしたく無いのも石破さんだろうが、2人が2番目に総理にしたく無いのが河野さんだと思う。仮に若い河野さんが総裁に為れば世代交代が一挙に進んでしまう。
 しかも国民人気が在るので総選挙で圧勝出来る可能性が在る。それは自民党に取っては万々歳だが、安倍さん麻生さんは自分が〔過去の人〕に為り影が薄く為ってしまうかも知れない。それは面白く無い。石破さんに為って過去の疑惑がホジクリ返されるよりはマシだけど、過去の人にも為りたく無い。矢張り河野さんの総裁就任も阻止したい筈だ。


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               共同通信の世論調査では 9-8-14


 一方、ジャーナリズム的に言えば、河野さんの立ち位置は好く判ら無い。医療崩壊も起きて居るし、菅政権のコロナ対策に付いては怒って居る国民が多い。河野さんは最低限「これ迄のコロナ対策には間違って失敗した処が在った、ゴメン為さい」と謝った上で「こう立て直す」と云う事を言わ無いと信用出来無い。
 そうで無ければ、矢張り今迄の〔安倍⇒菅路線〕を受け継ぐと云う事だろうし、それは「岸田さんと何が違うの?若いだけ?」と云う話に為ってしまう。
 報道記者達が河野さんに対して「貴方は安倍さんの疑惑を追及する立場なのか、それとも安倍路線を継承するのかドチラなのか」「菅さんのコロナ対策を受け継ぐのか、抜本的に変えるのか、ドッチなのか」と云う事を何処迄厳しく追及し、立ち位置をハッキリさせられる事が大切だろう。

 岸田さんか高市さんのドチラかを勝たせられる と云う安倍さんの巧妙な手口


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                自民党の派閥相関図 9-8-15


 他方、当初は岸田前政調会長を推すと見られて居た安倍前総理が一転、支援する意向を示して居るとされるのが高市早苗前総務大臣だ。
 安倍さんに取っては自分に忠実な人・絶対刃向かわ無いのは岸田さんだと思って居た。しかも岸田さんは有力な派閥の会長と云う事も在り当初は本命だったと思う。しかし此処に来て河野さんと云う強敵が出て来た。このママではヤバい負けチヤウと云う事で高市さんの支持を表明したのだろう。  
 総裁選挙は、1度目の投票で過半数を取った候補が居無ければ決選投票に持ち越される。1度目は党員投票が半分だが、決選投票ではホボ国会議員だけで決まってしまう。安倍さんとしては河野さんに過半数を取らせず決選投票で決めたい。
 その為には候補を沢山立てて党員の〔投票先を分散〕させたい。リベラルと云うイメージが在り〔石破さんと被る宏池会の岸田さん〕と、保守のイメージが在り〔河野さんと被る高市さん〕と、毛色の違う人を建てる事で〔河野=石破〕と云う2枚看板への票をバラバラにすれば、最後は派閥の力で岸田さんか高市さんのドチラかを勝たせられると云う、政治的に非常に巧妙な手口だ。


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                自民党総裁選の仕組み 9-8-16


 迎え撃つ河野さんとしては、出来れば一発目で勝負を決めてしまいたい。その為には反安倍陣営を一本化する必要が在る。しかし安倍内閣で抜擢され菅内閣でもワクチン担当大臣と云うド真ん中に居る・・・詰まり広い意味では安倍さんや菅さんに支えられて来た河野さんが本当に反安倍なのか。
 石破さんが降りて河野さんに一本化出来るのか・・・ヤッパリ河野さんでは信用出来無いと言って石破さんが出るのか・・・これが当面の争点だ。

 自民党総裁選の裏で埋没して行く野党 「話題を作る事が必要だ」


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                   政党支持率は 9-8-17


 自民党総裁選後に控える衆議院選挙と併せ、この4年間の自公政権を総括し無ければ為ら無いと話す鮫島氏。一方で、メディアが自民党総裁選を報じれば報じる程野党の動きが埋没し、返って自民党に有利に働くとの声も少なく無い。鮫島氏はこう語る。

 ・・・マスコミの報道の仕方も非常に重要だが、野党が勝つには投票率を上げ無ければ為ら無い。民主党が政権を取った時の総選挙の投票率は7割近く在った。自民党の総裁選の報道バカリで取り上げられ無いと嘆くのでは無く、政治への関心が良くも悪くも高まって居る今コソ、関心を引き寄せ無ければ為ら無い。
 一生懸命に政策を出して居るのかも知れ無いが工夫が足り無い。例えば政府の専門家会議に対し、貧困問題の専門家や現場のお医者さんを入れた全く別の形の専門家会議を作り、野党はこう云うコロナ対策を打ち出しますと言えば、ニュースにも為ると思う。
 或いは、先ず枝野さん以外に顔が浮かんで来無いと云う事に対して、過つての〔ネクストキャビネット〕の様に『なぜ君は総理大臣になれないのか』の小川淳也さんが官房長官、共産党の田村智子さんも入閣させます・・・等の大胆な人事案を流して話題を作る事が必要だ。



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               立憲民主党の政権公約は? 9-8-18


 ジャーナリストの佐々木俊尚氏は


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 「結局、野党が遣って居る事からは〔反自民・反菅政権〕で、如何云う社会にしたいのかと云うビジョンが今一つ見えて来無いと云う処が在ると思う。それでは以前から野党を支持して居る層には受けるのかも知れ無いが、その外側に居る、自民党支持じゃ無いけれど如何したら好いか分から無い・・・所謂大量の浮動票層から見た時に〔支持層向けに菅政権叩きバッカリして居る〕と見えてしまう」

 リディラバ代表の安部敏樹氏は

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 「自民党に人気が無く為って来たら、党員だけがアクセス出来る総裁選でメディアジャックをし、再び人気を高める事で政権を維持出来ると云う構造が良く無いと思って居る。それでは政権が良かったのか悪かったのかを総括する事も出来無いし、党員以外の人達が総選挙で投票する意味も無く為って来てしまう。
 その観点で言えば、菅さんは総裁選に出るべきだった。又、自民党の若手議員の間からは派閥の力学を辞めて、河野さんや石破さんに付きたいと云う意見も出て居る様で、それもリアリズムを持って自民党を変えて行く為の一つの手では在ると思う。
 但し、それが〔このママでは選挙に勝て無く為りそうで怖い〕と云う思いからのものだったとすれば違和感を覚える。人のフンドシで戦うのでは無く、先ずは自ら有権者と対話し、信頼を得た上で物を言うべき姿で、自分の議席を守る為の保身と云うのはダサい。
 一方で、野党の側も政策議論が起きて居ると云う事を可視化し、野党連合が勝った場合、誰が総理に為るかの模擬選挙を遣ってみても好いのではないか」とした。


 ABEMA 『ABEMA Prime』より



 〜管理人のひとこと〜

 国民の期待も薄れ人気が陰って来た菅自民党政権なのに、昨今のマスコミは自民総裁選の記事で埋もれてしまった。自公保守政権の危機で在るのに、話題がコレ一点に集中してしまった。コレでは我が国には自民党と公明党しか存在しないかの様だ。
 野党は絶対的優位の最後のチャンスを迎えて居るのに、手を拱(こまぬ)いて本質・本髄の周辺でポツポツンとノミか虱の如く飛び跳ねて居るだけだ。今コソ有効な短期的政策や将来の展望を示し、新たな提言を次々と発信し、野党の存在をアピールしなければ為ら無いのに・・・その様な人材が居ないのだろうか? 枝野氏の組織力に陰りが在るのだろう。人材発掘や話題性の提示・・・遣る事は幾らでも在るのだろろ・・・残念。













識者に聞く 今後のアフガニスタン状況?


 
  識者に聞く

  アフガンは何故戦場なのか?



 
  9-11-1.gif 9/10(金) 8:55配信 9-11-1
 


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      カブールの空港周辺で警戒に当たるタリバン兵等 写真 AFP時事 9-10-30
 

 混迷を深めるアフガン 米中新冷戦に突入へ


 米軍撤退で、再びアフガンはタリバンの手に・・・人権弾圧・イスラム国に依る自爆テロ・そして、空白を埋める様に近付く中国・・・大国の覇権争いに巻き込まれるアフガンの行方は?

 「永遠の戦争を終わらせる」8月31日、バイデン大統領は、20年に渉るアフガニスタン戦争の終結を宣言。空路による総勢12万人の脱出劇を自画自賛して見たものの、米国史上最長の戦いで、2兆ドル以上の戦費そして約16万人の軍民関係者の命が水泡に帰した。
 米国の戦争は終わったが、イスラム原理主義組織タリバンが政権を掌握したアフガンが更為る混迷に陥るのは必至の状況だ。駐留米軍に従軍し、幾度と無く現地を取材して来た戦場カメラマンの渡部陽一氏が話す。



 1 戦場カメラマン・渡部陽一氏に聞く


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             戦場カメラマン・渡部陽一氏 9-10-33

  学生時代から世界の紛争地域の取材を続ける アフガンの他 主な取材地はイラク戦争・ルワンダ内戦・コソボ紛争・チェチェン紛争・パレスチナ紛争など


 「タリバン政権のガバナンスは上手く機能し無いでしょう。現時点でタリバンは国内に取り残されて居る外国人や渡航許可を得た自国民の安全な出国を約束して居るが、肝心の国際空港を運用するノウハウさえ無い。  〔イスラム法の範囲内〕で女性の権利等、人権を保障すると言っては居るが、彼等の言う〔イスラム法〕は、パシュトゥン・ワーリ(人口の45%を占めるパシュトゥン人の部族的な掟)にアルカイダの過激思想が加わったものと見るべき。  
 実際、首都カブールには宗教警察が現れ、風紀が乱れて居るとして市民に鞭を振るい、国民的人気歌手やコメディアンが既に処刑された」


 「帝国の墓場」とも呼ばれる様に

 混乱は当分収まりそうも無いが、アフガンに苦杯を舐めさせられたのは米国だけでは無い。近現代では英国・ソ連も侵攻したが敗れ、アフガンは〔帝国の墓場〕とも呼ばれる様に為った。

 「他の中東諸国の様に石油は採れず、主な産業は農業や牧畜業位しか無い貧しい国だが、ユーラシア大陸の真ん中〔文明の十字路〕と呼ばれる地政学上の要衝(ようしょう)の為、大国から何度も攻め入られて来ました。  
 只、国土の4分の3は険しい山岳地帯で雨は降らず冬は厳しい。長期の対ゲリラ戦を強いられ、仮に征服出来ても各地域を部族が率いて居るので、近代的な価値観や民主主義では治められ無い。米国の敗戦は当初から明らかでした」
 

 だが、米国が去った空白に懲りずに又新たな大国の影が近付く。現代版シルクロードで在る「一帯一路」構想を推し進める中国だ。


 2 ジャーナリストの吉村剛史氏に聞く 


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              ジャーナリストの吉村剛史氏 9-10-34

  ’90年 産経新聞社に入社 元台北支局長 ’19年末に退職しフリーに 主に在日外国人社会や中国・台湾問題をテーマに取材 著書に『アジア血風録』(MdN新書)


 8.15カブール陥落は 中国のメッセージか?
 
 元産経新聞台北支局長で、ジャーナリストの吉村剛史氏は中国の思惑をこう分析する。

 「7月にタリバンの幹部等は、中国・天津を訪れ王毅外相と面会して居る。その後、情勢が一変したのはミャンマーのクーデターと同じ。アフガンは中国に取って、パキスタンからイラン・トルコに繋がる要衝。更に半導体や電気自動車等のハイテク産業に欠かせ無い銅やリチウム等の鉱物資源が約1兆ドルも埋蔵されて居ると言われて居る」  

 覇権国家への野望を抱く中国が米国無きアフガンで影響力を強め様とするのは、米国の同盟国へ揺さ振りを掛け、米中新冷戦を有利に進める布石でも在ると云う。

 「8月15日にカブールが陥落したのは偶然だろうか? 第二次世界大戦の時、米国は日本の陸軍記念日で在る3月10日を狙って東京大空襲を仕掛けて来たし、A級戦犯の処刑日は当時皇太子だった明仁上皇さまの誕生日12月23日を選んだ。  
 今でも中国で柳条湖事件の起きた9月18日に、日本企業が目立つ行動をすれば叩かれる。戦争で日付は重要な意味を持つ。中国の抗日戦勝記念日は9月3日だが、王毅外相は流暢な日本語を操る知日派で戦狼外交の担い手ですから、日本や台湾・韓国等に揺さ振りを掛ける為・・・タリバンとカブール総攻撃を8月15日にしようと密約して居ても、なんら不思議では無い」


 対岸の火事では無い

 実際、米国のアフガン撤退は南シナ海や東シナ海で勢いを増す中国を念頭に置いたものだ。吉村氏は「アフガンで起きて居る事は、極東でも起こり得る」と続ける。

 「バイデン米大統領の『アフガン軍が自ら戦わ無いのなら米兵が戦って命を失うべきでは無い』と云う言葉に、台湾の首相に相当する蘇貞昌行政院長は『我々は死を恐れる事無く必ずこの国を守る』と直ぐ呼応した。  
 台湾は常に中国の脅威を感じて居る為、コロナ対策でも『もしかすると中国の人工ウイルスでは無いか』と、一早く入境を阻止し抑え込みに成功。韓国も撤退に当たってアフガン人の協力者約400人を救出した。  
 一方で対応の遅れた自衛隊が救出出来た日本人は1人だった。これは台湾有事の際、日本人救出のシミュレーションでも在ったでしょうに・・・」
 

 アフガンで起きて居る事は、対岸の火事では無いのだ。

 アフガニスタン戦争を巡る動き

  2001年9月11日  アルカイダに依る米同時多発テロ発生 ジョージ・W・ブッシュ大統領が〔テロとの戦い〕を宣言
  10月 米国等が空爆開始
  12月 タリバン政権崩壊
  2011年5月 米軍がパキスタンに潜伏中のビンラディンを殺害
  2014年5月 オバマ米大統領が〔16年末迄の撤退を発表〕
  9月 アフガン大統領選でガニ氏が当選
  2018年7月 トランプ米大統領がタリバンと和平協議を開始
  2020年2月 トランプ政権はタリバンと米軍撤退を含む和平合意を締結
  2021年4月 バイデン米大統領が〔9月11日迄に米軍の完全撤退〕を発表
  7月 中国・天津市で王毅国務委員兼外相がタリバン幹部と会談
  8月15日 首都カブール陥落 タリバンが政権を掌握
  8月26日 首都カブールの空港でイスラム国ホラサン州に依る自爆テロ米兵や市民等100人以上が死亡
  8月30日 米軍がアフガンから完全撤退



 3 元外交官 三宅邦彦氏に聞く


 4代に渉る米大統領の迷走が招いた混乱


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              元外交官 三宅邦彦氏 9-10-35

 元外交官 東京大学法学部を卒業後外務省に入省 在中国大使館公使・在イラク大使館公使等を経て’05年に退官 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 『AI時代の新・地政学』(新潮新書)など著書多数

 
 アフガニスタンからの無様な撤退を厳しく批判されるバイデン大統領だが、中東諸国・中国・米国で外交官として実務経験を持つ宮家邦彦氏はこう分析する。

 「戦略は正しく戦術は誤った。アフガンからの撤退は、米国の外交安全保障政策の優先順位が中東からアジア太平洋・・・詰まり〔中国〕に変わる中、戦略的には正しい選択。只戦術的には決して成功とは云え無い。共に戦ったNATO軍は、米国の決断に従わざるを得無かったのですから批判は当然でしょう。  
 只トランプ前大統領が昨年2月にタリバンと和平合意を交わした時点で、遅かれ早かれこう為る事は判って居ました。バイデン米大統領が就任した時、既に米兵は2,500人。空港を守るのさえ難しかった」
 

 アフガン戦争を終わらせる機会は10年前に在った

 「’11年5月のオバマ政権時、米同時多発テロの首謀者で在るオサマ・ビンラディン容疑者を潜伏先のパキスタンで殺害した時です。〔テロとの戦い〕に勝利したこのタイミングでなら撤退を決断出来たのかも知れ無いが・・・選挙の普及・軍隊や警察の育成・女性の社会進出支援等深く関わって居りナカナカ抜け出せ無かった。  
 バイデン大統領は〔国造りが目的では無かった〕と言って居るが、戦争の目的は徐々に変わって行った。ブッシュ元大統領(子)が中東の民主化と言い出した時が崩壊の序曲だったのです」


 中国が最も懸念して居るのは・・・
 
 米国がテロとの戦いに奔走した20年間。中国は’11年にGDPで日本を抜き世界2位に、’30年迄には米国をも抜き世界1位に為るとの予測も在る。

 『中国はアフガンに積極的にインフラ投資し、資源開発を進めるだろう』と指摘する専門家は多い。だが、そう簡単な事では無い。中国はアフガンと陸続き、隣国で英国・ソ連・米国が失敗したのを間近で見て居る。
 深追いすれば中国も又〔帝国の墓場〕に呑み込まれるでしょう。それより友好国のパキスタンを通じて裏で糸を引くのではないか。中国が最も懸念して居るのは、東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)等新疆ウイグル自治区の独立運動とタリバンが手を結ばないか如何かです」
 

 又しても歴史は繰り返されるのか、それとも・・・


 取材・文 齊藤武宏 梶田陽介 村田孔明(本誌)日刊SPA!



 〜管理人のひとこと〜

 最近、アフガニスタン問題を数多く取り上げるのは、この問題が現在の国際情勢での最大のポイントと為って居ると考えるからです。これは、廻り回って結局は〔米中対立〕へと吸い込まれるのです。アフガンの問題が、中国の国内問題で在る〔新疆ウイグル自治区の独立運動〕に影響を与える・・・その事を危惧する中国政府の姿を映し出して居ます。
 大陸の国々は生き延びる事が大変です。平穏な池の水面に石を投げる様に、何処かで何かが起きると次々と波紋が拡がり段々と大きく為ってしまう。言い換えれば玉突きの様に次々と拡散する、その影響から逃れる事は出来ないのです。我が国は、自然の海の緩衝材に依ってナダラカな影響へと減少されて伝わって来ます。そして、その影響を時間を掛け叡智を集めて消化する・・・地政学的利点を甘受出来ます。数多くの災害を受けても、記憶に残ら無い数多くの利益を受けて居る筈です・・・改めて島国の恩恵に感謝する事も必要です。



















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