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2020年01月09日

カルロス・ゴーン被告の逃亡劇、中国はどう見たのか「むしろ日本の勝利では?」




 


 


 カルロス・ゴーン被告の逃亡劇 中国はどう見たのか 「むしろ日本の勝利では?」

             〜サーチナ 2020年1月8日 20時12分〜


 中国メディアは、カルロス・ゴーン被告の逃亡に付いて「日本の恥では無く、日本の勝利だ」との見解を紹介する記事を掲載した。

 カルロス・ゴーン被告の逃亡のニュースは世界を驚かせた。日本に居る筈のゴーン被告が「私は今、レバノンに居る」と発表したからだ。中国メディアの新浪財経は5日、このゴーン被告の逃亡に付いて「日本の恥では無く、日本の勝利だ」との見解を紹介する記事を掲載した。
 記事によると、日本人の恥だと云う人も居るが「見方を変えれば日本人に取って儲けものだ」と云う。記事は先ず、ゴーン被告は日産を救い、更には三菱を救ったと紹介。

 約20年前にゴーン被告は、経営危機に陥りルノーから出資を受け入れた日産自動車に派遣され経営トップに就き、2016年には燃費不正問題を起こした三菱自動車との提携を主導、三菱会長にも就任して居る。「日産を救い、そして三菱も救った」のは事実であり、それだけでも「日本は儲けもの」だと云う。
 その上で、日産・ルノー・三菱の3社連合において、ルノーは日産の株式の44%を所有して居るが、日産はルノーの株式15%しか所有して居らず「ボスはルノー」と云う状態で、これは日本人に取っては「気に入ら無かった」と指摘。ルノーは更に日産を完全に併合したかったが、これはルノーと日産の背後に有るフランスと日本の主導権争いだったと論じた。

 その中で、ゴーン被告は「只の駒に過ぎ無かった」と記事は分析。18年11月に日本へ行った時に突然逮捕されたが、司法取引迄積極的に使用してゴーン被告を逮捕した事で、日産がルノーに吸収される事は無く為ったとし「この意味で日本は目的を果たしたので、日本に取っては勝利であり、決して恥では無い」と論じた。

 この主張からすれば、ゴーン容疑者の逃亡は決して日本に取って悪い事ばかりでも無いと云う事に為りそうだが、セキュリティの甘さを狙って正規の方法では無く密出国させてしまった事は、矢張り日本に取って大きな恥と言えるだろう。今年は東京五輪も控えて居り、より強固な警備が求められて居ると言える。


           編集担当 村山健二   以上


 【管理人のひとこと】

 中国人は、前提・過程・・・と云う中間・・・結果との間に存在する色々な蟠(わだかま)りを一時葬り去り、最終に現れた結果に如何にコミットするかに腐心する様だ。言い換えれば、結果を吟味し、如何にそれを受け容れる様に自分を納得させるかで、自分達の生きる道を探す訳だ。無論これは、他の全ての民族が経験する結果への順応だが、諦めに通ずる人生観であり中国人に限ったことでは無い。

 例えば、日中国交回復で周恩来首相が「日中戦争での賠償は求め無い」としたのも「日中国交」を最優先した政策遂行の為の大英断であり、日本の敗戦に対し「日本人の早期帰還」に同意し協力した蒋介石総統の「恩讐を乗り越えて・・・」の様な「弱い者に対する大きな温情」として受け止められる。大陸的と言うか、大国のモノの観方の一つとして尊重し無ければ為ら無いだろう。
 実は、管理人にもこの説は受け入れ易い話なのだ。結果としてゴーン氏が日本に居ないことで裁判は空白と為り・・・有罪・無罪の判定が不可能に為りそうだ。日本の外交努力でゴーン氏の身柄を日本に送還出来る可能性は低く、その間「日本政府は単にメンツを考えて」色々なコメントを出すだろうが・・・ゴーン氏が帰還し裁判が始まって・・・その結果を考えれば「被告人が消えた」ことは「最大の利益」だったことが「結果」として残る。

 日本の司法が国際的に批判に晒されるのは、日本に住む国民としては「待ってました!」と云う「大歓迎な出来事」なのだ。過去に有った色々な司法関係の不祥事・・・国策逮捕・国策起訴猶予・法務大臣命令・・・等、警察・検察寄りの裁判手法に国民から幾多の批判・不満が埋もれて居る。
 検察が描いたストリー通りに裁判が進む為の「偽造・捏造・証拠品・虚偽」等は数え切れ無いが、殆ど表面に現れないのも不自然なのだが、被告を強制的に身柄拘置し、それも理論的にも耐えられ無い程の長期に渉るものは「人質手法」として、無論法的にも人権としても認められるものでは無く、ホリエモンも森友夫婦もその他大勢の人達が経験した「不法な司法」の一つだ。
 「検察が起訴したら99%有罪」も全く裁判を軽視するものであり「検察はそれだけ確りと捜査している」とホザくが「人間のすることであり、それを正すのが裁判」で在る筈。日本の裁判・司法の改革は「外敵」が有って為された明治維新の如く、これを好い機会として議論すべきだと思う。



 



 




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2020年の世界経済が抱える4つの時限爆弾





 




 2020年の世界経済が抱える 4つの時限爆弾

           〜ニューズウィーク日本版 1/7(火) 18:19配信〜


           1-9-7.jpg

               キース・ジョンソン氏

 <IMFや世銀の見通しは何故か明るいが「サプライズ」回避と云う前提条件が崩れれば、下振れリスクが足を引っ張る>

 思えば、2018年の世界経済は山あり谷ありだった。そして2019年はもっと酷かった。製造業は世界中で散々だったし、少なくともアメリカでは、中国との貿易戦争で農業部門が大きな打撃を受けた。それでも今年は意外や意外、大方の予測では世界経済の見通しは明るいと云う。

 もう嵐のピークは過ぎたから、今年は・・・少なくとも世界全体で見れば成長軌道に戻れる筈だ。そんな見立てである。だからIMFの予測する成長率は3.4%、世界銀行の予測でも2.7%と為って居る。その最大の根拠は、各国の中央銀行が今後も金融の量的緩和を続けると予想される事。そうであれば貿易戦争や投資の縮小による痛みの一部が相殺され、今年は緩やかな回復が期待出来ると云う訳だ。

 但し、こうした強気の予想の前提には2つの・・・可成り恣意的な条件がある。この処世界経済の足を引っ張って居た新興国・・・取り分けアルゼンチンやトルコの景気が回復する事、そして貿易戦争や財政破綻と云ったサプライズが回避される事だ。この2つの前提が崩れたら、2020年の世界経済は縮小に向かうだろう。
 IMFも昨年10月の報告で「景気の下振れリスク」が複数ある事を認めて居る。貿易戦争の火種は未だ残って居るし、EU離脱後のイギリス経済や、転換期にある中国経済の行方も気掛かりだ。そして勿論、幾つかの地政学的リスクもある。







 1 貿易戦争

 アメリカと中国は、少なくとも貿易戦争の「停戦」を約束する交渉の「第1段階」に合意した。それでも両国間の貿易戦争は収束には程遠い。合意は飽く迄「暫定」であり、これ迄何度も同様の合意が発表されたが、結局はまとまらずに来て居る。
 ドナルド・トランプ大統領と習近平(シー・チンピン)国家主席が最終的に何らかの協定に署名し、両国の貿易関係が部分的に改善したとしても、アメリカによる対中関税と中国による報復関税の大部分は残るだろう。

 ピーターソン国際経済研究所は「高関税のニューノーマル・新常態」と称して、米中間では今後も多くの品目に付いて比較的高い関税が維持されると予想して居る。詰まり多くの中国製品(部品や素材等)に依存する米製造業は、今後も過大な負担を強いられ、アメリカの企業や消費者の経済的な痛みは今後も続くと云う事だ。
 そして貿易摩擦は、米中間の争いだけに留まら無い。北米の新貿易協定がまとまり、中国との停戦をホボ手中に収めたトランプ政権は、EUとの貿易交渉に再び重点を置きつつある。アメリカは昨年10月、エアバスに対する補助金を巡る対立を理由に、新たにEUに対する報復関税を発動した。
 今後、EU側が更なる報復関税を発動する可能性もある。更にフランスが導入したデジタル税、他にも複数の国が導入を検討中のものに反発し、フランス製品に追加関税を課すとも警告して居る。

 イギリスはこれ迄以上にイギリス寄りに

 問題は未だある。イギリスは1月末で正式にEUから離脱するが、真に困難なプロセスが始まるのはこれからだ。2020年末迄に自由貿易協定をまとめ無ければ為ら無いが、EU側は年内決着はホボ不可能とみて居る。関税率や規制基準等の重要な問題で合意出来なければ、イギリスのEU離脱問題とそれに伴う投資や事業・消費者信頼感や経済成長等の問題は、再び崖っプチに追い詰められる事に為り兼ね無い。
 事態を更に複雑にする可能性があるのは、アメリカがイギリスと独自に自由貿易協定の交渉を行いたいと考えて居る事だ。これは経済的な規制と云う点でイギリスをこれ迄以上にアメリカ寄りに引き寄せる事を意味する。そう為ればイギリスがEUと具体的な協定を結ぶのは益々難しく為る。

 大国間の貿易関係の緊張が今後も高まり、WTO・世界貿易機関が実質的に無力化されれば、世界経済は各国が恣意的に関税を課して居た時代に回帰し兼ね無い。高関税が世界の新常態に為れば、その影響は深刻だと世界銀行も警告して居る。







 2 中国経済

 中国に関しては幾つか懸念がある。何しろ規模が大きいから、それが世界経済に及ぼす影響も深刻だ。先ず、中国経済の減速は明らかだ。
 その原因はアメリカの関税による打撃だけでは無い。気に為るのは、既に30年振りの低水準にある成長率だ。IMFは今年の中国のGDP成長率を僅か5.8%と予測して居るが、これは近年の実績を大きく下回る。一方、世界銀行は5.9%の成長率を見込んで居る。

 中国政府はこれ迄、財政出動による景気刺激策で人工的に成長率を維持して来た。しかし結果として企業や地方政府が膨大な債務を抱え込む事に為り、これが中国経済の足を引っ張って居る。財政出動は短期的に功を奏するかも知れないが、収益性も生産性も低い企業を生き残らせるリスクがあり、将来の成長に悪影響を与えるだろう。
 中国経済が大幅に減速した場合、他の諸国、取り分け世界経済の牽引役と期待される多くの途上国に負の影響が表れるだろう。

 「イギリスのEU離脱後に予想される混乱に比べれば、中国経済の急激な失速のリスクは高く無い。だがそれが起きた場合は、他国の経済や世界全体に大きな影響を与えるだろう。中国は他の経済大国と密接に結び付いて居るからだ」と、ハーバード大学の中国専門家ジュリアン・ゲワーツは言う。

 保護政策を全産業に

 中国経済の未来に付いては更に大きな懸念がある。中国は今後も世界経済との深い結び付きを維持するのか、それとも他地域との経済的相互依存関係を解消する試みを強化するのか。

 「唯一の、そして大い為る懸念は米中が離れる事だ」と言うのは、コンサルティング会社ユーラシア・グループのクリフ・カプチャン会長だ。
 「両国が袂を分かつ事は、少なくとも技術分野では避けられ無い。更にそれがエスカレートすると、関税を武器にする事が常態化し、他の国を対立に巻き込み、経済成長の本格的な障害と為る恐れが出て来る」

 それは単なるトランプ効果の問題では無い。カプチャンの言う米中関係の「硬直化」は、現在、米政治における既定路線と為り、議員や民主党の大統領候補者は皆中国に対してより厳しい姿勢を取ろうとして居る。「それは世界経済と世界の安定に対する真の脅威だ」と彼は言う。
 中国は貿易相手国から部品等を調達するのを辞めて、代わりに国内で主要産業のサプライチェーンを構築し様として居る。その先頭を走るのが華為技術・ファーウェイ・テクノロジーズだ。

 しかも中国政府は、こうした保護政策を全産業に広げ様として居る。そう為ると世界経済の見取り図は大きく変わるだろう。「指導者が相互依存を根底から見直す事が中国経済の未来に取って何を意味するか。それが大きな疑問だ」と、ハーバード大学のゲワーツは言う。
 この様な動きは大規模な国家資本主義を伴い、主要産業における国内サプライヤーの育成やグローバルなサプライチェーンの解体・産業政策の強化に繋がる。又アメリカ製ミサイル配備の件で韓国を牽制したり、ツイッターで香港デモを支持したNBAを脅す等、経済的な圧迫による他国への攻撃も増えるだろう。そしてアメリカの金融支配からの脱却を図るこれ迄の中国の取り組みも活性化する。

 「トップダウンで動く国が、商品からテクノロジー・・・潜在的には金融に至る複数の領域で自立性を高める必要があると判断した場合、それは2020年に非常に大きな変化をもたらすだろう」とゲワーツは言う。「そう為ったら、以前からの懸念が現実のものに為る」







 3 債務残高

 先進国でも途上国でも企業や家計・国家の抱える債務が途方も無く膨らんで居る。多くの国の中央銀行による過剰な金融緩和がその一因だ。既に金利を下げてしまった各国は、又新たな債務問題に直面した時、衝撃を和らげる為の余裕を欠く。

 新興国・途上国の債務残高は計50兆ドル以上

 世界銀行によると世界中の債務残高は2018年に対GDP比230%と云う過去最高の水準に達し、その後も増え続けて居る。特に新興国・途上国は計50兆ドル以上の債務残高を抱え、景気減速や貿易戦争に起因する金融市場の調整から打撃を受け易い。

 途上国諸国は1980年代1990年代2000年代と、既に3回の債務危機に見舞われ、その度に痛い思いを味わった。世銀は恐るべき4回目の到来の可能性有りとし「規模・速度・債務残高の範囲において、より一層困難な第4波」が新興市場を襲うと警鐘を鳴らした。
 これ程債務残高が大きい為、金融市場で何らかの調整が生じると、その影響は瞬く間に広がる。貿易戦争の他、企業の破綻や債務不履行も市場の調整の引き金に為る。世銀は「債務残高が上昇して居る折に、改めて金融市場から多大なストレスが加わると、顕著かつ広範に影響が増大する恐れ」を指摘して居る。

 アメリカの様な先進国も、企業債務が膨らんで居るから弱い立場に置かれるかも知れない。企業による債務不履行が増えれば、過大評価されて来た株価が急落し消費者心理に響くだろう。米経済の成長予測も変わる。
 大手格付け会社フィッチ・レーティングスはその場合に、今年の米経済成長率の予測値を半分の0.8%にまで下げると言う。 「中国経済の失速・貿易関連の不確実性と云ったリスク要因が消え無いものと思われる中、米国株の長期的な水準は史上最高レベルに近い為、調整の可能性が高まって居る」からだ。







 4 地政学リスク

 加えて世界には相変わらずのトラブルが満ちて居る。イラン・サウジアラビア・アメリカによる三つ巴の緊張関係・北アフリカ全域に広がる混乱の他、アジアでは北朝鮮の核開発や中国の南シナ海・香港・台湾に向かう野心で緊張が高まる。
 古今東西お馴染みの政治的リスクにも事欠か無い。世界各国でポピュリズムが台頭し市場経済を攻撃する。そこで過去数十年の経済成長を促して来た力が損なわれる。「第4次産業革命と云う現実から逃避する世界の指導者達は代償を払う事に為る」とカプチャンは言う。

 「自動化の問題やグローバル化への反動、土着的で排外的なポピュリズムに対抗するには、ドンな取り組みが必要かをキチンと考える必要がある」

 それがアメリカやハンガリー等、一部の国の問題に留まるなら、それだけの事だとも言える。だが政治的な激変が広がれば、第二次大戦後の繁栄を支えて来た経済秩序も脅かされる。「ポピュリズムは市場を信頼しない。市場から構造的な推進力を奪い、長期的に厄介な問題と為る」とカプチャンは言う。

 米イラン衝突で石油価格上昇へ

 短期的にも心配事は沢山ある。米トランプ政権が、イランに最大の圧力を掛けた結果として、更なる緊張激化なり武力衝突等があれば、石油価格は上昇する可能性が高い。
 それは世界経済の成長にブレーキを掛ける事に為る。中東から北アフリカに渉る広い地域で抗議運動が激化し、リビアで又戦闘が起こり、トルコが一段と大胆な行動に出ると云った具合では、新興経済圏の成長回復も覚束無い。そう為れば今年の世界経済の見通しは暗い。

 アジアでは中国が、国内経済の問題を解消する為に外交を利用するかも知れない。その舞台が南シナ海であれ香港であれ台湾であれ、その影響で市場は動揺し、経済への信頼感が揺らぐだろう。ゲワーツが言う。

 「中国経済が失速し、ソコで指導部が外交面のナショナリズムと冒険主義を更に強めるなら、その深刻な影響は世界中に及ぶ」

 From Foreign Policy Magazine 本誌2020年1月14日号掲載 キース・ジョンソン  以上






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2020年01月08日

ゴーン被告が会見「数人による追放キャンペーンの犠牲」




 ゴーン被告が会見「数人による追放キャンペーンの犠牲」

              〜毎日新聞 2020年1月8日 22時40分〜

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        記者会見に臨むカルロス・ゴーン被告 2020年1月8日 AP

 保釈中に中東レバノンへ逃亡した日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン被告(65)会社法違反(特別背任)等で起訴 が8日午後(日本時間同日夜)ベイルートで記者会見し、西川広人前社長等の実名を挙げながら、自身の逮捕を「数人による組織的な(追放)キャンペーンの犠牲と為った」等と、日産の陰謀だったと主張。
 日本の司法制度に付いても「弁護士の立ち会いも無く1日8時間取り調べを受けた。国連の基準にも反する」と厳しく批判した。

 前会長は2010〜2017年度、有価証券報告書に自身の役員報酬計約90億円を記載し無かったとして金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で起訴された。又、私的な投資契約の損失を日産に付け替えた。サウジアラビアとオマーンの知人に夫々日産の資金を送金して会社に損害を与えた・・・とする会社法違反(特別背任)にも問われて居る。


    毎日新聞  久野華代 横山三加子(ベイルート)巽賢司    以上









 【関連記事1】ゴーン被告 マシンガンの様に喋る「地獄の様な体験だった」「尊厳奪われた」

            〜デイリースポーツ 2020年1月8日 22時14分〜

                 1-8-21.jpg 

 レバノンに逃亡した日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告(65)が8日午後10時からベイルートで会見を開いた。世界中が注目する中、会見場に姿を見せたゴーン被告はダークスーツに赤のネクタイ姿。厳しい目付きでマイクを持ち、マシンガンの様に語り、日本の検察批判を展開した。

 「私の味方をして呉れるのはレバノンだ」と述べ、日本では「家族・友人から引き離され、自由を奪われて来ました」と訴えた。
 演説する様な口調で「1年前、自分に罪が無い事を訴えたが、手錠を掛けられ、無期限で独房に入れられた。新年も休暇も独房で過ごした。1日8時間以上弁護士無しで尋問された。人権と尊厳を奪われた。告白しろ、そうすれば終わると言われた。絶望・無力感が広がった。無実の証明の為に戦った。国連が定めた正義に悖(もと)る地獄の様な体験だった」と訴えた。


             デイリースポーツ    以上







 【関連記事2】 テレ東 ゴーン被告会見を緊急生中継!
 
 日本のテレビ局で唯一会見場入り「ソクラテスのため息」放送休止


            〜スポニチアネックス 2020年1月8日 22時22分〜


 地上波ではテレビ東京だけがゴーン被告の会見を中継した

 テレビ東京は8日、金融商品取引法違反の罪などで起訴され、保釈中に中東レバノンに逃亡した前日産自動車会長カルロス・ゴーン被告(65)が同日午後10時(日本時間)から首都ベイルートで開いた記者会見を急きょ生中継した。レギュラー番組は放送休止。
 日本のテレビ局で唯一、同局の記者が会見場の中に入った為、各局が足並みを揃える有事の際も、アニメ等通常運転が多いテレ東としては異例とも言える編成に為った。

 レギュラー番組「ソクラテスのため息!〜滝沢カレンのわかるまで教えてください〜」(水曜後10・00)は「間違った食生活を見直そう!2020年食の新常識SP」と銘打ち、東京・新橋駅の街頭インタビューからスタート。滝沢カレン(27)も画面右上のワイプに映って居たが、開始約1分で記者会見中継に切り替わった。
 同局の須黒清華アナウンサー(35)が「ここで番組の途中ですが」と切り出し、ゴーン被告の記者会見を生中継する事を報告。「テレビ東京は日本のテレビ局で唯一、会場に入って居ます」と緊張感タップリに伝えた。


             スポニチアネックス     以上









 【関連記事3】ゴーン被告会見 出国手段「話さない」司法制度を改めて批判

              〜読売新聞オンライン 1/8(水) 22:10配信〜

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       8日 ベイルートで記者会見するカルロス・ゴーン被告(AP)

 会社法違反(特別背任)などで起訴され、保釈中に逃亡した日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(65)が8日午後10時(日本時間)過ぎ、レバノンの首都ベイルートで、逃亡後初めて記者会見した。ゴーン被告は「基本的な人権も守られ無い」等と日本の刑事司法制度を改めて批判したが、不法に日本を出国した手段に付いては「話さない」と口を噤んだ。

 米CNNの中継映像等によると、会見場に現れたゴーン被告は黒っぽいスーツにピンクのネクタイ姿。 「私に取って重要な日だ。この日を楽しみにして居た」気合の漲(みなぎ)った表情で集まった報道陣前に立つと、大きな身振り手振りで捲くし立てる様に持論を展開した。

 ゴーン被告は2018年11月19日、役員報酬の過少記載事件で東京地検特捜部に逮捕され、2019年3月の最初の保釈迄勾留は108日間に及んだ。「検察官に『自白し無ければもっと酷い事に為る。家族も追及する』と言われ、絶望的な気持ちだった」とし「日本の刑事司法は公平では無く、私は逮捕・勾留されるべきでは無かった。私の家族も想像を絶する苦しみを味わった」と批判した。

 ゴーン被告の批判に対し、日本の法務・検察当局はこれ迄、捜査の「正当性」を訴える事に腐心して来た。ゴーン被告の逮捕当初は海外メディアも「勾留期間が長い」「人質司法」等と批判したが「裁判所の審査を受けた適正なもの」との説明を繰り返した。
 ゴーン被告が逃亡した後の今月5日には、東京地検の斎藤隆博・次席検事が、裁判所が証拠に基づき有罪か無罪かを厳密に判断すると云った日本の司法制度の原則を説明。その上で、ゴーン被告も弁護人と自由に連絡を取り合う等、被告としての権利が十分に保障されて居たと主張した。

 ゴーン被告は、東京地検特捜部が今月7日に特別背任事件を巡る偽証容疑で逮捕状を取った妻のキャロル・ナハス容疑者(53)と面会出来ない事にも強い不満を示して来た。この為、キャロル容疑者の逮捕状を取った際には、特捜部の市川宏副部長が報道陣に対し、キャロル容疑者には証拠隠滅の疑いがあり、接触禁止には正当な理由があったとする異例の説明を行って居た。


                   以上









【関連記事4】ゴーン被告 逃亡の方法明かさず 西川前社長ら実名批判

             〜朝日新聞デジタル 1/8(水) 23:22配信〜

 昨年末に日本から逃亡した日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)会社法違反(特別背任)罪などで起訴 が8日、レバノンの首都ベイルートで記者会見した。自らの起訴内容を否認し、東京地検特捜部の捜査や東京拘置所の待遇を強く批判した。只逃亡の方法に付いては「それを話す為の会見では無い」として明かさ無かった。          
 レバノン入国後、ゴーン前会長が公の場に姿を現したのはこれが初めて。前会長は会見の冒頭から1時間以上自説を展開した。日本で起訴されて居る特別背任の罪等に付いて「私に掛けられた嫌疑に根拠は無い」と無実を主張。事件は、日産と検察の共謀によるものだと批判した。
 その上で自らを排除したとして、日産の西川広人前社長や元副社長・元監査役・更に経済産業省出身の社外取締役・司法取引に応じた外国人執行役員の実名を挙げて批判した。一方で日本政府関係者の名前は「話さ無い」と述べた。


             朝日新聞社    以上









 【関連記事5】品川から新幹線 箱に隠れて出国か ゴーン被告の足取り

             〜朝日新聞 2020年1月7日06時00分〜



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            ゴーン氏の国外脱失ルート 想像 朝日新聞

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が不法に出国してレバノンに逃亡したとされる事件で、前会長が日本を出る迄の足取りが関係者への取材で判った。
 前会長は出国したと見られる昨年12月29日の午後、東京・六本木のホテルに立ち寄った後、新幹線で大阪に移動して関西空港傍のホテルに入って居た。道中、米国籍の男2人が同行して居たと云う。

 その後、男2人が空港傍のホテルを、大きな箱を載せた台車を押して出て、プライベートジェットに搭乗。この間、前会長は姿が確認されて居ないと云い、この2人から逃亡の支援を受けて、ホテルで箱に隠れて出国時の検査を掻い潜った可能性があると云う。
 関係者によると、米国籍の男2人は前会長の出国に先立って入国。関西空港傍のホテルの一室に箱2個を運び込み、新幹線を使って六本木のホテルに向かったと云う。

 前会長は29日午後2時半頃、帽子とマスク姿で、保釈中の住居として定められた東京都港区の住宅から1人で外出。徒歩とタクシーでこの六本木のホテルに移動した。後から来た男2人と合流後、品川駅迄タクシーに乗り、午後5時頃発の新幹線で新大阪駅へ。午後8時台に、タクシーで関西空港傍のホテルに3人で入ったと云う。
 その後、米国籍の男2人だけが箱を1個ずつ載せた台車2台を夫々押して、ワンボックス型のタクシーに積んで乗車。午後10時頃関西空港に到着したと云う。午後11時過ぎに関西空港からトルコ・イスタンブールに向かったプライベートジェットがあり、前会長はこの航空機で出国し、トルコ経由で翌30日にレバノンに着いたと見られている。

 出国の際、男2人は正規に検査を受けて居たが、前会長に付いては記録が無いと云う。東京地検等は、前会長が箱の中に隠れ、荷物に見せ掛けて不法に出国した疑いがあると見て、逃亡への2人の関与や他に支援した人物が居ないかに付いても詳しく調べて居る。
 東京地検はこれ迄警視庁の協力を得て、港区の住宅から出国迄の経緯に付いて、防犯カメラ等の捜査から解明を進めて来た。出入国管理法違反容疑でこの住宅を捜索し、押収した資料を分析すると共に、前会長が使って居た携帯電話の通話記録や面会簿等の提供を弁護人に要請。又、国際刑事警察機構・ICPOに起訴済みの罪に付いて国際手配を求め、手配書が発行されて居る。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは、前会長が音響機器を入れる箱に隠れ、もう一つの箱にはスピーカーが入って居たと報じて居る。


                  以上






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https://px.a8.net/svt/ejp?a8mat=35B9KK+2Z6SY+2B4S+3SYCAB













対イラン関係の緊迫化で混乱状態に陥った米政局




 




 対イラン関係の緊迫化で混乱状態に陥った米政局

             〜ニューズウィーク日本版 1/7(火) 16:17配信〜


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    バグダッドの米大使館の警護に当たる米兵 今月3日 US Marine Corps  REUTERS


 〜トランプの狙いは、米大使館へのテロ行為への報復と同時に、イランとの緊張状態を恒常化させて米国内での政治的求心力を高めること〜

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               冷泉彰彦氏 在米作家・ジャーナリスト

 年明けから米メディアの報道はイラン関連一色に為って居る イランの革命防衛隊に属するクッズ部隊のソレイマニ司令官を、トランプ大統領が命じて殺害させたと云うニュースは、連日大きな扱いと為って居ます。

 この事件ですが、トランプ大統領としては、イラクの米大使館等に対するテロ行為への報復であると同時に、イランを挑発して緊張状態を恒常化し、原油高を演出しつつ米国内の政治的求心力を高める作戦として実行したと考えられます。
 同時に、年明けから本格化する筈だった議会上院における「弾劾審査」や、2月のアイオワ党員集会・二ューハンプシャー州予備選で公式にスタートする民主党予備選の報道に付いて、イラン問題が覆い隠すと云う効果も計算して居るでしょう。実際に年明けのアメリカのメディアはこのニュース一色に為って居ます。

 また、昨年末以来、ニューヨークを中心に頻発している「反ユダヤ」のヘイトクライムに付いて「トランプの白人至上主義に触発された」と云う声が出て来る可能性があるのですが、イスラエルの仇敵であるイランとの確執をエスカレートさせる事で、この種の批判を防止すると云う効果も計算して居るかも知れません。
 更に言えば、反政府ジャーナリストのカショギ氏暗殺事件以来、ギクシャクして居たサウジアラビアとの関係を改善し、改めて「アメリカ・サウジ連合」が「イラン・シーア派イラク民兵・イエメン民兵」等と対立する構図を強化したかったと云う見方も出来るでしょう。

 モッと突っ込んで言えば、9.11テロへの報復としてアフガニスタン戦争・イラク戦争に突っ込んで行ったジョージ・W・ブッシュが「戦時の大統領」として支持率を上げたと云う事例を再現したいのかも知れません。トランプ側の動機は兎も角、事件が報じられて以来、政局は可成りの混乱状態に陥って居ます。
 基本は「より激しい分断」が起きて居る様に見えます。共和党の議員団は大統領支持でホボ団結して居る一方で、民主党の側は議員団も大統領候補もトランプの判断を厳しく批判して居ます。そんな中で、中東情勢の複雑化を受けて、軍事外交の経験の薄いエリザベス・ウォーレン候補への支持が低下するとか、反対にアフガンでの軍歴のあるピート・ブーティジェッジ候補への期待が高まると云った現象も起きて居る様です。

 イラク増派部隊の士気は低い

 共和党や政権内にも造反が起きています。ランド・ポール上院議員等は「相手の司令官を殺害しておいて、外交交渉のテーブルに就こう等と云うポンペオ国務長官はブレーンデッド(脳死状態)」だ等と手厳しく今回の攻撃を批判して居ます。
 又大統領が「敵側は爆弾テロ等遣りたい放題なのに、コッチは文化施設攻撃は違法だから遠慮等と云う事は有り得ない」とツイートして、文化施設(モスク等を遠回しに表現したもの)等イランの52カ所の攻撃目標を示したと云う問題に付いては、大統領の忠臣と思われて居たエスパー国防長官が「国際法違反なので攻撃は不可能」と発言して居ます。

 その国防総省では、イラク政府の「外国軍の駐留を禁止」する決定を受けてイラクから米軍を総撤退させるのか、或いは反対に増派するのか混乱して居ました。結果的に、3000人の米兵を増派する事が急遽決定したのですが、その主要な目的としては、バグダッドの米大使館の警備に行くと云うのです。
 対象と為った部隊の映像を見ると、士気は低そうでした。目的が無く正義が無い一方で、イランの報復攻撃の第一の標的とされる危険がある中で、非常に困難な任務に為るのは目に見えて居ます。しかも、現地イラクの政府は、アメリカが膨大な犠牲を払って樹立し支援して来たにも関わらず米軍を敵視して居ます。

 この様な現状の中で、トランプのソレイマニ殺害の結果として、イラクに派遣される米兵の心理は大変に複雑であると思われます。この様な現状を考慮すれば、仮に緊張状態がエスカレートして行ったとしても、ブッシュのアフガン、イラク戦争の様に「戦時」だから「国民や軍が一致団結する」様に持って行くことは難しいのかも知れない、そうした雰囲気も漂って居ます。


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         冷泉彰彦 在米作家・ジャーナリスト   以上 


  









 【関連報道】トランプが52カ所攻撃するなら イランは300カ所攻撃する
 
    Trump Threatens To Attack 52 Sites If Iran Retaliates To Death Of Military Leader

            〜アーサー・ビラサンタ 2020年1月6日(月)16時00分〜

 〜米軍による司令官殺害に対して報復を誓うイランに対し、トランプはアメリカを攻撃したら文化遺産を含む52カ所を徹底攻撃すると「戦争犯罪」実行を宣言〜

 ドナルド・トランプ大統領とマイク・ポンペオ国務長官がイランに対する威嚇をエスカレートさせる一方で、奇妙な沈黙を続けているのが米国防総省だ。

 トランプは1月4日、米軍によるイラン革命防衛隊のカッセム・スレイマニ司令官殺害にイランが報復した場合、アメリカはイランの民間施設・文化施設・軍事関連施設の計52カ所を攻撃する事、そして米軍が攻撃目標のリストをマトメた事を明らかにした。翌日ポンペオは、標的リストには、イランの高官と軍幹部が含まれて居ると付け加えた。

 軍事アナリスト等の指摘によれば、トランプ政権がイランに対して越えては為ら無い一線を示したのはこれが初めてだ。
 国防総省は実際に52の標的リストを作成したのか、トランプが適当な数字をデッチ上げてハッタリを噛まして居るだけなのか憶測は尽き無い。トランプによると、52と云う数字は1979年に起きたテヘランの米大使館占拠事件で人質に取られたアメリカ人の人質の数を表して居ると云う。

 「これは警告だ。イランがアメリカ人、又はアメリカの資産を攻撃した場合、アメリカはイランとイランの文化に取って極めて重要な52カ所に対して迅速に、そして非常に激しい攻撃を加える。アメリカはこれ以上、脅しを受け無い!」と、トランプはツイートした。

 中東の全ての米軍基地は射程内

 トランプのこうした発言に対して「馬鹿気て居る」とイランの最高指導者アヤトラ・ハメネイ師の軍事顧問ホセイン・デフガンはCNNに語った。イランの報復は「軍事施設を対象とする軍事的なものに為る」と述べた。
 イランの文化財を攻撃すると云うトランプの脅しをアメリカが実行するなら「米軍の人員・アメリカの政治拠点・アメリカの軍事基地・アメリカの船舶は全て安全では無く為る」とデフガンは語った。「トランプが52カ所と言うなら、コチラは300カ所を攻撃する。全て我々の射程内に在る」

 イランの有識者らは中東の全ての米軍基地がイラン或いはイランと関係が有る民兵組織のミサイルの範囲内に在る事を以前から指摘して居る。デフガンは、文化的な拠点への攻撃は国連によって戦争犯罪と見做されて居るとも語った。
 国連安全保障理事会は、文化遺産を攻撃目標にする事を禁止して居り、文化遺産とその保護に焦点を当てた2017年の決議で「宗教的遺跡や遺物の破壊を含む、文化遺産の違法な破壊を非難する」と明確に宣言した。アメリカも署名したこの決議は、2014年と2015年にISイスラム国がシリアとイラクの主要な歴史的・文化的遺跡を破壊した事を非難する為に採択された。文化的な場所を標的とする軍事作戦は、文化の保護を目的とする1954年のハーグ条約にも違反する戦争犯罪だ。

 「トランプの脅しは不道徳で、アメリカ的では無い」と、長年に渉ってNATO大使を務めたニコラス・バーンズ元政治担当国務次官はツィートした。

 そもそもイラン革命防衛隊 の精鋭「クッズ部隊」のスレイマニ司令官の殺害も違法行為であった可能性が高い。米議会の承認を受けずに行う程自衛の為に差し迫った攻撃だったとは証明されて居ないからだ。その上、イランの文化施設を攻撃すると云う今回の脅しは「戦争犯罪を実行すると云う明らかな宣言」だと、過つて国防総省で国家安全保障法務官を務めていたエール大学のウーナ・ハサウェイ国際法教授は言う。
 イランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相は5日、イランの52カ所を標的にすると云うトランプのツイートに対し、トランプは戦争犯罪の実行を示唆して居り、国際法の規範に違反して居ると非難した。


         翻訳 栗原紀子     以上















ミサイル攻撃で80人の「米テロリスト」が死亡 イラン国営TV


  





 

 ミサイル攻撃で80人の「米テロリスト」が死亡 イラン国営TV

             〜ロイター 1/8(水) 15:00配信〜


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  イランの国旗 ウィーンのIAEA本部で2019年9月撮影(2020年 ロイターLeonhard Foeger) 

 イラン国営テレビは8日、同国がイラク国内の米関連施設に15発のミサイルを発射し、少なくとも80人の「米国のテロリスト」が死亡したと報じた。

 [ドバイ 8日 ロイター]  イラン国営テレビは8日、同国がイラク国内の米関連施設に15発のミサイルを発射し、少なくとも80人の「米国のテロリスト」が死亡したと報じた。迎撃されたミサイルは無かったとして居る。
 国営テレビによると、イラン革命防衛隊の幹部は、米国が反撃すれば、イランには域内に他に100の攻撃目標があると発言。国営テレビによると、ミサイル攻撃で米軍のヘリコプターと軍事施設が「激しく損傷」した。国営テレビは更に、トランプ米大統領がイランのミサイル攻撃に付いて「万事順調だ」とツイッターに投稿した事に付いて、被害を軽く見せ様としたものだと報じた。


                  以上









 【関連報道1】焦点 イラン司令官 死に繋がった米軍攻撃計画の内幕

                〜World Now  2020.01.08〜
 

 [3日 ロイター] 10月中旬、イランのガセム・ソレイマニ少将は、イラクのシーア派民兵組織の協力者と会合を開いた。場所はチグリス川河畔にあるバグダッドの別荘で、対岸には在バグダッド米国大使館のビルが並ぶ。イラクに駐留する米軍への攻撃を画策し、やがて自らの死を招く事態に繋がる戦略会合だった。

 イラン批判の矛先を米国に向ける

 革命防衛隊を指揮するソレイマニ司令官は、イラク側協力者のトップであるアブ・マフディ・アル・ムハンディス氏を初めとする民兵組織有力幹部に、イランが提供する先進的な兵器を使ってイラク駐留米軍への攻撃を強化する様指示した。この会合に付いて報告を受けた2人の民兵組織幹部、2人の治安当局者がロイターに語った。

 会合が開かれたのは、イランの影響力拡大に反発するイラク民衆の抗議が勢いを増して居た時期だった。放置すれば、イランに居心地の悪い注目が更に集まる懸念があった。
 ソレイマニ氏には、米軍に対する武力反撃を挑発し、イラク国民の怒りの矛先を米国に向ける狙いがあった、と上記の情報提供者、シーア派のイラク政治家、アデル・アブドゥル・マフディ首相に近い政府当局者らは語る。
 同司令官の策動は、最終的に3日の米国による攻撃を誘発した。彼自身とムハンディス氏は首都バグダッドに向かう途中、搭乗する車列が空爆を受けて死亡し、米国・イラン両国間の緊張は一気に高まった。

 米側に顔が割れていない兵士を組織

 この会合の2週間前、ソレイマニ司令官はイラン革命防衛隊に対し、2カ所の対イラク国境検問所を経由して、自走式多連装ロケットランチャーやヘリコプター撃墜能力のある携行式ミサイル等先進的な兵器をイラクに移動させるよう命じた、と民兵幹部やイラク治安当局者は話した。
 更に同氏は、別荘に集まった幹部らに、イラク軍基地に駐留する米軍に対するロケット弾攻撃を実施出来る新たな民兵グループを組織する様求めた。米国側に顔の割れて居らず、目立た無いメンバーである事が条件だった。

 会合に付いて報告を受けた民兵組織関係者によれば、ソレイマニ司令官は、ムハンディス氏によって設立されイランで訓練を受けた軍団「カタイブ・ヒズボラ」に、この新たな計画の指揮を執る様命じたと云う。
 「こう云うグループなら、米国側に探知され難いだろう」ソレイマニ司令官は会合参加者にそう語った、と民兵組織関係者の1人は言う。

 米国政府当局者が3日、匿名を条件にロイターに語った処では、今回の攻撃の前に、米情報機関は、イラク、シリア、レバノン等複数の国で米国民を攻撃する計画の「最終段階」にソレイマニ司令官が関与して居たと信じるべき証拠を掴んで居たと云う。或る米政府高官は、ソレイマニ司令官は「カタイブ・ヒズボラ」に先進的な兵器を供給して居たと発言して居る。
 ホワイトハウスのロバート・オブライエン国家安全保障問題担当顧問は3日、記者団に対し、ソレイマニ司令官はダマスカスから戻った処であり「そこで彼は、米国の陸空海軍・海兵隊の将兵、外交官らに対する攻撃を計画して居た」と語った。

 ドローンで標的を下見

 革命防衛隊「コッズ部隊」を率いるソレイマニ司令官は、イラン国外での秘密作戦の立案者として、中東におけるイランの軍事的影響力を拡大する事に貢献して居た。62歳のソレイマニ少将は、アヤトラ・アリ・ハメネイ最高指導者に次ぐ国内ナンバー2の有力者と見做されて居た。
 元イラク国会議員であるムハンディス氏は、イラクの「人民動員隊」PMFを統括して居た。PMFは、イランの支援を受けたシーア派民兵を主力とする民兵組織の統括団体で、以前はイラク正規軍に公式に統合されていた。

 ムハンディス氏はソレイマニ司令官と同様、以前からズッと米国の警戒対象に為って居り、既に米国は同氏をテロリストとして認定して居た。2007年、クウェートの裁判所は同国で1983年に発生した米国・フランス大使館爆破事件に関与した罪により、欠席裁判ながら同氏に死刑判決を下して居る。
 中東地域における米軍攻撃の中核としてソレイマニ司令官が選んだのは「カタイブ・ヒズボラ」だった。民兵組織幹部の1人がロイターに語った処では、ドローンを使ってロケット弾攻撃の標的を偵察する能力を備えて居たからだと云う。この民兵組織幹部によれば、ソレイマニ司令官指揮下の部隊が昨秋イラク国内の民兵に供給した兵器の1つが、イラクが開発したレーダーによる監視システムを回避出来る能力を備えたドローンだったと云う。

 民兵組織の動きを監視して居る2人のイラク治安当局者によれば「カタイブ・ヒズボラ」は、ドローンを使って米軍部隊が配備された地点の空撮映像を収集して居たと云う。

 米軍への攻撃は増加・高度化

 イラク国内では、米軍部隊が駐留する基地に対しイランの支援を受けた組織による攻撃が増加、その手段も高度化して居た。或る米軍高官は12月11日、アラユル当事者が統御不可能なエスカレーションへと追い遣られていると語った。
 この高官の警告の2日前には、バグダッド国際空港近くの基地に4発のロケット弾が着弾し、イラクの精鋭部隊であるテロ対策部隊CTSの隊員5人が負傷した。この攻撃に付いてはどの組織も犯行声明を出していないが、或る米軍当局者は、情報機関による活動及びロケット弾・発射機に関する現場検証によれば、イランの支援を受けたシーア派ムスリム民兵組織、特に「カタイブ・ヒズボラ」と「アサイブ・アフル・アル・ハック」の関与が疑われると話して居る。

 12月27日には、イラク北部の都市キルクークに近いイラク軍基地を狙って30発以上のロケット弾が発射された。この攻撃により、米国の民間請負業者1人が死亡し、米軍・イラク軍の軍人4人が負傷した。米国政府はこの攻撃を「カタイブ・ヒズボラ」によるものとして非難したが、同組織は否認して居る。
 米国は2日後、「カタイブ・ヒズボラ」に対する空爆を行い、少なくとも民兵25人が死亡、55人が負傷した。こうした攻撃は、2日に渉って、イランの支援を受けたイラク民兵組織の支持者による暴力的な抗議行動を引き起こした。彼等は米国大使館の境界に押し寄せ投石した。これを受けて米国政府は同地域に増援部隊を派遣し、イラン政府に対し実力行使を仄めかすに至った。

 1月2日、詰まりソレイマニ司令官殺害の前日、マーク・エスパー米国防長官は、予想されるイラン支援下の民兵組織による攻撃から米国民の生命を守る為、予防的な行動を取らざるを得ない可能性があると警告した。「状況は変化した」と同長官は語った。


       翻訳 エァクレーレン    以上









 【関連報道2】情報BOX イランのミサイル攻撃を受けたアル・アサド空軍基地とは

 [7日 ロイター] イランは8日未明、米軍が駐留するイラクのアル・アサド空軍基地に複数のロケット弾を発射した。アル・アサド空軍基地に関する情報を以下にまとめた。

 訓練の拠点  米軍は、過激派組織「イスラム国」ISに対抗する為、アル・アサド空軍基地でイラク兵の訓練を行っている。米兵・イラク兵の他、米国主導の連合軍に参加するデンマークと英国の部隊も駐留して居る。同基地はバグダッドの北西アンバル州に位置する。
 トランプ大統領も過去に訪問  トランプ米大統領は2018年のクリスマス休暇にイラクを電撃訪問。アル・アサド空軍基地を訪れ部隊を激励した。
 過去にも攻撃対象に アル・アサド空軍基地は2015年にISから繰り返し砲撃を受けた。同年にはISの戦闘員25人が同基地を攻撃したが、米国防総省によると、基地の外周を警備していたイラクの治安部隊が大半の戦闘員を殺害した。
 先月にはロケット弾5発が同基地に着弾。死傷者は出なかった。先週には、同基地が攻撃を受けたと伝えられたが、複数の関係筋はロイターに対し、攻撃を受けたとの情報は誤りだと述べていた。


                 以上







【関連報道3】イランが米軍基地を攻撃 日本経済への影響は?

    〜小菅努 マーケットエッジ株式会社代表取締役 商品アナリスト 1/8(水) 14:36〜

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 米国防総省は7日、イラクにある米軍の駐留基地2か所が、イランから数十発の弾道ミサイルによる攻撃を受けたと発表した。
 1月3日に米軍がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害した事に対する報復措置であり、今後の展開次第では米国とイランとの間で大規模な軍事衝突が発生する可能性もある。又、二国間の問題に留まらず中東情勢全体が不安定化する可能性も警戒される状況に為って居る。

 日本からみれば遠く離れた中東地域での地政学リスクとも言えるが、直接的な影響が及ぶのが原油価格の高騰である。国際指標と為るNY原油先物価格は、年初の1バレル=61.68ドルに対して、8日には一時65.65ドルまで、1週間にも満た無い時間で6.4%の急騰と為って居る。
 国内指標である東京商品取引所TOCOMのドバイ原油先物価格も、昨年末の1キロリットル4万2,920円に対して、1月8日の取引では一時4万5,320円まで値上がりして居る。これは、1リットル当たりの原油調達コストが、昨年末からの1週間で既に2.4円上昇して居る事を意味する。

 家計を直撃するガソリン価格高騰

 米政府は昨年5月にイラン産原油の禁輸制裁を実施して居り、仮にイランからの原油供給が滞ったとしても、世界の原油調達環境に大きな影響が生じる訳では無い。しかし、イラン革命防衛隊幹部は、中東からの海上原油輸送の要衝であるホルムズ海峡で艦船や石油タンカーの攻撃に踏み切る可能性も示唆して居る。更には、ホルムズ海峡そのものを封鎖するのではないかとの警戒感もあり、原油価格は急騰して居る。

 ホルムズ海峡は、世界の原油供給の2割程度が通過する「チョーク・ポイント」と言われる要衝だが、日本の主な原油調達先であるサウジアラビア、UAE、カタール、クウェート等が出荷する原油も、この地域を通過して日本に届けられる。
 民間・公的な石油備蓄制度が存在する為、原油が確保出来なく為り、日本経済の活動が止まると云った事態は現実的では無い。只、原油価格の高騰だけでも大きなショックが想定される。

 市民生活において目に見える影響が最も早く表れるのがガソリン価格だろう。指標とされるTOCOMのガソリン先物価格(期近物)は、昨年末の1キロリットル5万9,200円から1月8日には6万2,400円まで値上がりしており、1週間で1リットル当たり3.20円の値上がりに為って居る。概ね2週間前後で国内のガソリン小売価格に対しても、目に見える形で上昇圧力が発生しよう。

 資源エネルギー庁の「石油製品価格調査」によると、昨年12月30日時点のレギュラーガソリン全国平均価格は1リットル150.1円と為って居るが、このママ原油価格が高止まりするだけでも、150円台定着からジリ高傾向が進む事に為る。昨年は5月13日の週の150.4円が年間高値だったが、今年は1月中に昨年高値を上回る可能性も十分にある。

 NY原油先物価格が70ドル台前半、TOCOMのガソリン先物価格が7万円台まで更に上昇すると、ガソリン小売価格の160円台乗せの可能性も浮上する事に為る。ガソリンの家計負担(2人以上世帯)だと、ガソリン価格が10%上昇すると、月505円、年6,060円程度の負担増に為る計算に為る。
 特にガソリン購入量は人口規模が小さい市町村程大きく為る傾向にある為、公共交通機関を利用し辛い地方都市の家計に取っては、負担が拡大し易く為る。消費増税直後の影響もあり、ガソリン価格高騰は、個人消費にマイナスの影響を及ぼす事に為る。

 企業収益環境への影響も避けられ無い

 又、企業収益に対する影響も避けられ無いだろう。世界経済の動向と関係無く原油価格が高騰すれば、企業活動のコストは上昇し、収益に影響が出て来れば株主に対する配当・役職員の報酬等にもマイナスの影響が生じる事に為る。
 既に減速感が目立つ日本経済全体にとっても、大きなリスク要因に為る。又、為替市場でリスク回避の動きから安全性の高いと評価されている円が買われて居る事も、輸出企業を中心に企業活動にダメージを与える事に為る。

 株価急落の逆資産効果の影響も無視出来ない。金融資産の中で大きく上昇して居るのは、代表的な安全資産である金(ゴールド)のみであり、NY金先物価格は2013年3月以来の高値を更新して居る。TOCOMの金先物価格は上場来高値を更新して居り、1グラム=5,500円を突破して居る。
 昨年9〜12月は5,100〜5,200円前後での取引が目立ったが、安全資産である金市場にマネーの退避が促されている局面は、金投資家以外に取っては好ましい状況とは言え無い。


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       小菅努  マーケットエッジ株式会社代表取締役 商品アナリスト

 1976年千葉県生まれ。筑波大学社会学類卒。商品先物会社の営業本部、ニューヨーク事務所駐在、調査部門責任者を経て、2016年にマーケットエッジ株式会社を設立、代表に就任。金融機関、商社、事業法人、メディア向けのレポート配信、講演、執筆などを行う。商品アナリスト・東京商品取引所認定(貴金属、石油、ゴム、農産物)。コモディティレポートの配信、寄稿、講演等のお問合せは、下記Official Siteより。

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日本の存在の大きさを認めて「下働き国家」への凋落を回避せよ




 




 日本の存在の大きさを認めて 「下働き国家」への凋落を回避せよ

             〜ニューズウィーク日本版 1/7(火) 17:10配信〜


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                 外交アナリスト 河東哲夫氏

 〜「おもてなし」を自動翻訳機に頼る日本・五輪イヤーの今年コソ自らの国力を理解して世界に開くべき〜


 今年はオリンピックイヤー。世界が日本に遣って来る。にも関わらず、日本は内向きムードだ。大学入試共通テストでの英語民間試験の活用、そして国語と数学での記述式導入は何れも見送りが決定した。これでは「おもてなし」をするにも自動翻訳機に頼り、何かを聞かれても自分の意見を言え無い日本人が再生産され続ける事に為る。
 加えて景気は下り坂。「日本は縮む」と云う、自縄自縛の呪文が再来するだろう。財政・金融の大盤振る舞いで何とか耐えて来た安倍政権も、アメリカのカジノ王との統合型リゾート(IR)を巡る利権構造が暴かれれば、突然死を迎えるかも知れない。世界でも内向き傾向が強まる中、日本でも「国際化」の機運が逆回りしそうだ。

 だが、世界における日本の店構えはマダマダ大きい。日本のGDPが世界全体の5.7%(2018年)に迄下がったと憂う日本人も居るが、人口比で世界の1.6%でしか無い国がこの規模のGDPを有する事は大した事で、これはカネと技術が日本に集中して居る事を示す。
 人口減少でも労働人口は増えて居り、これ迄稼いだカネを死蔵せずに投資で増やせば、経済の縮小を防ぐことは容易だろう。

 そして、円の価値は過小評価されて居る。円高に為ればドルベースのGDPはグッと上がる。更に日本は、海外に1000兆円分を超える資産を持って居り、それが生む利益の一部(18年で約23兆円)は日本に還流されている。
 日本の富の基本を稼ぐ製造業では、電機・電子製品コソ輸出競争力を失ったが、先端部品や素材・製造機械の分野で過つての電子立国時代と同程度の輸出額を維持して居る。幸運な事に、自営農業が村落の主流だった江戸時代からの良き伝統なのか、日本人には自主性や自助努力の気概を持つ人間が多く居る。これが製造業やサービスの質を、現場から支える。

 アジアとアフリカでは中国マネーが幅を利かせて居るが、長期低金利の円借款を初めとする日本のODAの総額(2017年)は年間2兆円を超え、世界でも3位の規模。
 アジアでも、アジア開発銀行(アメリカと並び日本は出資比率トップ)を通じて円借款にも劣ら無い規模の資金を供与し、インフラ建設支援を続けて居る。日本のODAと直接投資はASEAN(東南アジア諸国連合)経済の飛躍に大きく貢献し、それは韓国や中国に付いても言える。

 世界との関係あってコソ

 だから途上国に住んでみると、日本の存在感の大きさが身に染みる。日本での出稼ぎを望む人の為の日本語学校は花盛りで、日本企業の工場建設の要望は引きも切ら無い。昨年末に来日したウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領は、火力発電所の建設等に1800億円もの円借款の約束を得て帰国したが、これは同国の中国に対する負債額にホボ匹敵する程のマグニチュードを持つ。
 そして日本政府は、中東への自衛隊派遣を決定し、自国の利益を自ら守る気概と能力がある事を示す等、可成り大きな存在感を維持して居る。ツケ上がる事無く国際社会と付き合い、そこから利益を引き出すと同時に、国力に見合った責任を果たさ無ければ為らない。

 世界との関係あってコソの日本。世界は日本にドンドン入って来て居る。単純労働だけで無く、企業の幹部にも外国人は増えて居るのだ。この「国際化」の時代、国民全員とは言わずとも英語で自在に議論出来る日本人を増やし、質を高めないと、日本は様々な面で「下働き国」に為ってしまう。「自動翻訳機でおもてなし」では、日本は世界から置いてきぼりだ。


 本誌2020年1月14日号掲載 河東哲夫 外交アナリスト    以上









 【関連報道1】2020年「アベノミクス破綻」で日本経済はコンなにヤバく為る

            〜現代ビジネス 1/7(火) 7:01配信〜


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                  文 町田 徹氏(右)

 分厚いお化粧をした「政府経済見通し」

 安倍政権は昨年12月20日に閣議決定した2020年度予算で、神業の様な編成を行った。と言っても、決して褒めて居る訳では無い。皮肉を込めて神業と形容して居るのである。
 何故ならば、歳出を102兆6580億円と過去最大に膨らませたにも関わらず、歳入では新発国債の発行額を2019年度比で1000億円減らして10年連続で前年より減らすと云う魔法の様な編成と為って居るからだ。ココだけ見れば、長年掛け声倒れの財政規律も死守したかの様に映る。
 しかし、当然ながらこの様な編成には裏がある。それは、63兆5130億円と云う、過去最高の税収を確保出来ると云う見通しだ。

 家計に例れば、収入がガンガン増えるから、無計画に散財しても借金は増やさ無いで済むと言って居る様なものである。そんな事が現実に可能な訳が無い。税収は、万能の打ち出の小槌では無い。そして、ここからが本題だが、政府の高い税収見積もりには、2020年度の政府経済見通しでGDP(実質国内総生産)の伸び率を1.4%と、大方の民間シンクタンクの3倍近い高成長が実現すると云う乱暴な予測が根拠に為って居る。

 バラ色の予算編成を装う為、分厚いお化粧が施された「政府経済見通し」を鵜呑みには出来ない。年度途中には、恐らく3〜4兆円規模の歳入欠陥が出て、今年度同様、赤字国債を追加発行する事態が予想されるのだ。今日は、2020年度の経済見通しをもう少し真面目に考えてみよう。

 超強気の税収見通しだが・・・

 安倍政権は経済成長や財政運営に付いて、羊頭狗肉の見通しを示す事が多いが、今回も突っ込み処満載だ。先ず、史上最大の税収の内訳を見て置こう。

 2019年度補正予算では税収見通しを下方修正したばかりだが、その2019年度と比べて、2020年度当初予算案における税収は63兆5130億円と3兆3330億円も増えると政府は云うのである。一体、どの税金が幾ら入ると云うのだろうか。

 税収トップの座に躍り出るのは、昨年10月に税率を10%に引き上げた消費税だ。税収額は21兆7190億円と、2019年度の補正後の予算と比べて2兆6570億円の増収に為る。
 税収2位は、消費税に抜かれてトップの座から滑り落ちた所得税だ。コチラは税収の見込み額が19兆5290億円で、給与所得の増加等を背景に4650億円の増収に為ると云う。
 3番目は、年明け以降の輸出回復が見込めると云う法人税だ。2019年度より3500億円増えて12兆650億円に為るとして居る。

 何れも超強気の想定と言え、2019年度の当初予算で税収を62兆4950億円と見込んで居たにも関わらず、米中貿易戦争に伴う輸出の減少等に見舞われて、法人税収の当てが外れて、補正予算で税収総額を60兆1800億円に下方修正した反省が全く見られない。

 政府の乱暴過ぎる「水増し予測」

 更に無責任なのが、本稿の主題と言うか、この異常な高収入を当て込む税収の前提に為った経済見通しである。前述の様に、政府経済見通しは、2020年度の実質GDPの成長率を1.4%として居る。そして、その根拠は、12月上旬に決めた経済対策が内需を押し上げる事だと云う。それ故、2020年度の日本経済は2019年度見込みの0.9%増より加速するとして居る。
 しかも、政府は、経済対策に加えて、個人消費や設備投資と云った内需全体が2020年度の日本経済を牽引するとバラ色の状況に為ると喧伝して居る。

 しかし、この政府の予測は、民間シンクタンクの予測の平均値より1ポイント近く高い。具体的に言うと、日本経済研究センターが12月初めに36人のエコノミストに聞き取りを行い、35人から回答を得てまとめたESPフォーキャスト調査の平均値は0.49%増と2019年度からの減速を予想して居る。この格差だけでも、政府見通しの乱暴さは明らかで水増し予測と言えそうだ。

 繰り返すが、この水増しの背景に、高い成長シナリオを描き、歳入増加を見込む事で、財政を悪化させずに過去最大の政府予算を編成出来ると装う狙いがあったと見られるのである。

 アベノミクスは完全に破綻した

 第2次安倍政権は昨年末と為る12月26日で発足から丸7年を迎えた。連続在任期間はオリンピック後の今年8月に史上最長と為るが、この異例の長期政権を支えて居るのが、戦後最長と喧伝して居る景気拡大だから、無理を言い続けて居ると云う事も言える。
 安倍政権としては、前回2014年の消費増税時の大幅減速の前例があるから、消費増税で経済が悪く為ったとは口が裂けても言え無い処だ。ソコで、赤字国債を出さずに大盤振る舞いの景気対策をする為に、ソモソモ経済は良いのだと言い張る事にしたのだろう。しかし、これが、矛盾の塊の様な議論である事は一目瞭然だ。

 先ず、消費増税前に、増税に伴う増収が5兆5000億円程度なのに対し、それを上回る6兆5000億円規模の経済対策を決め下駄を履かせた。処が、7月から9月の駆け込み需要が予想外に盛り上がったので「景気の山が高ければ、景気の谷深し」と慌て、2019年度補正に加えて、過去最大と言う2020年度当初予算を併せて「15ヵ月予算で切れ目無く経済対策を遣る」と言い出した。
 だが、ココに矛盾がある。国債を発行し無くても税収が十分確保出来る程景気が良いのなら、予防的なものも含めて巨大な経済対策としての財政出動は不要の筈だろう。

 一体、何が本当なのか。2012年末に第2次安倍内閣が誕生、翌年打ち出された当時から、アベノミクスは矛盾に満ちて居たが、ここに来て完全に破たんしたと言わざるを得まい。
 民間エコノミストには、去年秋辺りから景気が後退期に入ったと見る人が多い。にも関わらず、政府がズッと強気と云う矛盾もある。今回の政府経済見通しでも、政府は「製造業を中心に弱さが一段と増して居る」としながら、全体では「穏やかに回復して居る」と訳の分から無い主張を続けて居る。

 個人消費は落ち込むばかり

 政府と民間で経済見通しに大きな開きがある原因として、何と言っても、個人消費の見通しの差が大きい事を指摘せざるを得ない。政府が1.0%増を見込んで居るのに対して、民間平均は僅か0.15%増に留まって居る。
 
 今年10月の消費増税の影響に付いて、政府は、軽減税率の導入や幼児教育の無償化、或いはキャッシュレス決済を利用した場合のポイント還元と云った対策を打った事を根拠に、個人消費が2020年度の早い時期に回復すると見込んで居るのに対して、民間シンクタンクは増税前の駆け込み需要が無く為る事の影響を重く見て居る。加えて、ポイント還元が来年6月で終了する事等を理由に、民間には消費を抑制する効果が残存するとの見方が多い。

 因みに、経済対策の内財政投融資の効果に関しても、政府と民間は見方が割れて居る。民間は押し上げ効果が政府の10分の1位しか無いと見て居るのだ。
 この違いの背景に有るのは、建設現場の需給動向に関する評価の違いの大きさだ。民間投資の中で、不動産と言えば最も盛り上がって居る分野で、既に深刻な人手不足に陥って居る。この為、公共投資額を増やしても、政府が期待する通りには予算執行が進まず、景気浮揚効果も少ないと民間は見て居るのだ。

 ゼロ成長、マイナス成長もあり得る

 筆者は、政府に比べ堅実な経済見通しを出して居る民間の経済見通しでサエ、未だ楽観的過ぎるのではないかと不安に思って居る。その理由の第一は個人消費である。既に長期に渉って実質所得が伸びて居ないので、民間が期待する程回復し無くても不思議が無いのだ。加えて、もう一つ気掛かりなのが外需である。

 ナカナカ本格的な終息に向かいそうに無い米中貿易戦争とこれから燃え盛りそうなアメリカとヨーロッパの貿易戦争。そして来月末に掛けてジョンソン首相が主張する形でブレグジットが進んでも、今後1年程度でイギリスとEU・ヨーロッパ連合がEPA・経済連携協定交渉で合意するのは容易で無いと見られる事等から、経済成長の大黒柱の一つである純輸出が、伸び無い処か落ち込むリスクを念頭に置く必要がある。ココは、潜在成長力が低く、外需と云う他人任せの日本の経済構造の弱点に注目せざるを得無いのである。

 マイナス要因が重なれば、2020年度の経済成長は1%前後とされる日本の潜在成長力の半分程度の0.5%増に留まると云う民間予測の達成も難しく、ゼロ成長やマイナス成長に陥っても可笑しく無い。筆者は、その様に2020年度の経済を分析している。

 こうした現状で必要なのは、経済見通しをお化粧して大盤振る舞いのバラマキ予算を組む事では無い。寧ろ、日本の構造的な弱みである人口減少、労働力不足、労働生産性の低さ等に手を付けないと、ゼロ成長やマイナス成長が長引く可能性は大きい。ここは小手先の財政政策では力不足なのだ。

 安倍総理、ソロソロ耳触りの良さだけが取り柄のアベノミクスを磨き直すべき時期ではないだろうか?

 
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                 町田 徹    以上










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ゴーンだけが悪人か?改めて問う 「日産事件」最も重要な事柄





 




 ゴーンだけが悪人か? 改めて問う「日産事件」最も重要な事柄


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            〜まぐまぐニュース! 1/8(水) 4:45配信〜

 カルロス・ゴーン被告の逃亡劇を巡り、メディアには保釈を認めた裁判所に対する批判的な報道が溢れて居ます。しかし、事ココに至ってはゴーン被告の言い分等どうでも好いとするのは、米国在住の作家・冷泉彰彦さん。
 冷泉さんは自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』で、そう判断する理由と、産業の空洞化を加速させぬ為にも当案件において最優先に考えるべき問題を記して居ます。

 ゴーン逃亡、問題は日産の今後

 アメリカでは「ゴーン逃亡」に付いては、一旦は大きく報道されたのですが、イラン問題の報道で、完全に上書きされてしまった感じです。そもそも、ニュースとしてのスケールが違うと思います。ゴーン問題に関しては、当初から私の考えは変わって居ません。その点も含め、今回の逃亡劇に付いて整理して掲げて置きます。

 1.ゴーンの過大報酬はハッキリ申し上げて「アコギ」です。そうではあるのですが、過大だとしても、それは日産=ルノー連合のボスとして、株主の理解を得るかどうかと云う問題です。詰まり、基本は民事事件に過ぎません。検察が介入する事のバカバカしさは、ライブドア事件と構造は一緒です。

 2.有価証券報告書に虚偽記載をしたのは確かに悪質ですが、これも担当役員レベルの問題です。或いは取締役会の問題でゴーンが全部悪いと云う話はとても奇妙です。これだけの規模の企業グループで、そこ迄ガバナンスが効いて居ないと云うのはとても不自然と言えます。少なくとも、司法取引して無罪放免に為った面々も、真実を告げる義務はある筈です。

 3.資金流用による背任容疑も同様です。ゴーンの独走と強権で会社の資金が奪われたのでは無く、組織的にその様な資金の流れが作られたと云う事だと思います。例えばゴーンへの報酬パッケージを超えてカネを持ち逃げしたのなら兎も角、そうで無ければ、この問題も刑事立件と云うのは不思議です。

 4.問題は、安倍政権が国策捜査として「ゴーン追放」へ走ったとしてその動機です。一つの仮説は「自動運転とEV革命に対抗する為」に、ゴーンが権限の集中を強化して、ルノー・日産を統合しつつ「無国籍化」する事に、マクロンも安倍首相も拒否反応を示して共闘したと云う可能性です。
 詰まり、日本としては日産を日本の会社に、フランスとしてはルノーをフランスの会社にして置きたいと云う強い動機があったと云う考えで、ゴーンは邪魔に為ったと云う考え方です。
 もう一つの可能性は、西川(前社長)等が「自分も背任に為る恐怖」に耐えられ無く為って「タレコミ」をした。検察もそれを無視出来無かったと云うハプニングでしょうか。この点に関しては、ゴーンに自由に喋らせた方が真相に迫れる可能性はある訳です。

 5.仮に、日産を日本の民族資本としつつ、国際競争に勝ち残って行くのが究極の目的であるのなら、もっとスピード感を伴う形で「強力なリーダーシップの確立」「ルノーとの分離」「大胆な買収によるグループの強大化」を行う必要があります。
 そこで遅れれば、シリコンバレーや、他のグループに飲み込まれてしまいます。そうなのですが、現時点ではその様な経営判断を行う司令塔があるとは思えず、このままジリ貧と為る危険性を強く感じます。

 6.一方で、日産の強みは北米市場であり、基本的に北米を失えば日産は消滅します。逮捕・保釈されたグレッグ・ケリー辺りが工作して、北米日産が別の勢力に乗っ取られる様だと、日本の自動車産業は一気に縮小する懸念があります。
 最も、既に現地での研究開発+生産+マーケティングに移行して居る北米日産は、既に日本のGDP寄与は極めて限定的と為って居るのは事実ですが。

 7.イヤなのは、これで優秀な経営者が日本企業の経営をする場合の「妙な司法に敵視されるリスク」が知れ渡ったしまった事です。又、その一方で、司法改革がこの一件で後退しかね無い事も懸念されます。

 8.ゴーンの動機は「発言を禁止」されて10年から20年を異国での裁判に費やすと云う様な余生は拒否したと云う事で、本人としては極めて合理的な判断です。ですが、同時にゴーンの逃亡は犯罪です。これで経営者としては100%過去の人物と為り、少なくともどの先進国でも合法組織の経営者として復活する可能性は断たれました。その事実も重たいものがあります

 9.この種の逃亡劇を防止するのには、保釈金の算定を変更するに限ります。普通はこの種の問題であれば「本人の支払い能力ギリギリ+アルファ」を抑えるのが常道と思います。15億などと云う「ゴーンに取っては『端金』」で済ましたのは大チョンボとしか言い様がありません。
 後の関空のオーナーシップがどうとか、新幹線に乗ったとか云うエピソードはどうでも好い事です。X線検査をパスしたとか、貸し切りの専用機を自分でハイジャックするのでも有るまいし本当に些末な話です。

 10.結論から言えば、ゴーンの言い分等、事態がこう為ってはどうでも好い事だと思います。それよりも、日産をどうするのかが大切です。検察のメンツに日本のメンツを重ねて騒いで居る間に、主要産業だった筈の自動車製造と云う産業の空洞化が加速する様では、洒落にも為りません。


  image by: Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com MAG2 NEWS   以上






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消費税5%での野党共闘 共産党が説得する 小池晃・共産党書記局長




 




 消費税5%での野党共闘 共産党が説得する


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 小池晃・共産党書記局長


             〜Timeline 2020年1月6日〜


 安倍晋三首相が言って居るのは「悪夢の民主党政権を復活させて好いんですか」と云う事だけだ。国会審議で私にも言うので「私は民主党ではありません」と言ったら場内が爆笑した。それ位他に言う事が無い。民主党政権のマイナスイメージを強調し、最大限に利用して居る。

 共産党が担保

 だとすれば、今野党が遣るべき事は自民党に代わる新たな政権構想を示して行くことだ。1票を投じれば新しい政治が作れると云う事を判り易い形で国民に示す必要がある。 そして今度の野党連合政権は過つての民主党政権の復活では無くて共産党が居る。共産党の存在が、民主党政権の再来では無いと云う最大の担保に為る。
 共産党と共に政権構想を示す事が、国民の期待に応得る事に為り、安倍首相による野党共闘批判に対する最も決定的な回答に為ると考えて居る。

 共産党の志位和夫委員長と立憲民主党の枝野幸男代表との党首会談では「安倍政権を倒し、政権を代え、立憲主義を取り戻す」事を確認した。国民民主党の玉木雄一郎代表とも政権交代を図る為に協力する事で合意した。これからも一歩一歩、前へ進めて行きたい。

 れいわの双方向性には学びたい

 安倍政権が長く続いて居る責任の一端は確かに野党にもある。これ迄の政党が国民の期待に十分に応えられていない部分はあった。その意味で「れいわ新選組」に付いては学ぶべき点はある。
 先ず、アピール力と熱量がある。その上で双方向性がある。私もれいわの街頭演説会を見に行ったが、聴衆から、一寸それは可笑しいんじゃないかと云う意見が出ても、反論をするのでは無く、最後迄聞いて受け止める。そんな貴女も私達は守りたいと云うメッセージを出し、その上で自らの主張を説明して行く。
 双方向の対話を貫いて居る事は我々も学ぶべきだと感じた。共産党の選挙運動ももっと双方向で遣りたいと思う。

 共産党の経験をれいわに伝える

 野党共闘の中にれいわのエネルギーは必要だ。その為にれいわには共産党が野党共闘の中でどう云う努力をして来たかを伝えて行きたい。
 共産党はナカナカ他党とは政策的に一致し無い様な問題も粘り強く話して一致点を広げて来た。市民連合の皆さんとも知恵を出し合い、共通政策の合意を作って来た。れいわとは、そうした努力をお互いにしようと云う事を話して居る。
 自分の政策を押し通さ無ければ共闘は出来無いと云う様な事では野党共闘は上手く行か無い、と云うのがこの間の共産党の経験ですよ、と云う事を、押し着ける形では無く、我々の経験を伝えると云うスタンスで臨んでいる。

 消費減税の方向でまとまれる

 消費税の5%減税に付いては、安倍政権が消費税率を8%に上げた事で景気が悪化し、それを更に10%にしたのだから、5%迄戻すのは日本の家計消費の冷え込みに対する政策として必要だ。共産党はその為の財源も示して居る。
 しかし5%の減税で一致し無ければ共闘し無いと云う事は言わ無い。一致出来る様に努力はするけれども、何処まで一致出来るかはこれからの協議次第だ。他の野党の皆さんともそう云う話をして居る。

 先の参院選では、10%への増税反対で一致した訳だから、8%に戻す事までは一致出来る筈だ。同時に安倍政権が遣って来た2回の増税を元の5%迄戻すのがスジだ、と云う処まで持って行きたい。減税よりも給付を増やして暮らしを温めたいと云う考え方も理解出来る。そこは好く相談しながら擦り合わせて、一致出来る処を探って行きたい。
 これから消費増税の経済や消費に対する悪影響がより深刻に為って来れば、野党が減税の方向でまとまることは可能だと思って居る。


                     以上


 




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2020年01月07日

「日本の借金1000兆円」はヤッパリウソでした それ処か財政再建は実質完了してしまう!





 


 

  「日本の借金1000兆円」はヤッパリウソでした 

   それ処か財政再建は実質完了してしまう!



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              〜経済学者 嘉悦大学教授 橋 洋一〜


 鳥越俊太郎氏もダマされて居た

 先週26日(土曜日)大阪朝日放送の番組「正義のミカタ」に出た。大阪のニュース情報番組だが、東京とは違って自由な面白さがある。ソコで「日本経済の諸悪の根源はZ」と云うコーナーをやった。Zとは財務省である。
 その中で筆者が強調したのは「借金1000兆円のウソ」である。借金が1000兆円も有るので、増税しないと財政破綻に為ると云う、殆どのマスコミが信じて居る財務省の言い分が正しく無いと指摘したのだ。借金1000兆円、国民一人当たりに直すと800万円に為る。
 皆さん、コンナ借金を自分の子や孫に背負わせて好いのか。借金を返す為には増税が必要だ・・・こんなセリフは誰でも聞いた事があるだろう。財務省が1980年代の頃から繰り返して来たものだ。

 テレビ番組は時間も少ないので簡単に話した。「借金1000兆円と云うが、政府内にある資産を考慮すれば500兆円。政府の関係会社も考慮して連結して観ると200兆円に為る。これは先進国と比較しても大した数字では無い」 
 これに対して、番組内で、ゲストの鳥越俊太郎さんから「資産と云っても処分出来ないものばかりでしょう」と反論があった。それに対して、多くの資産は金融資産なので換金出来ると言った。

 筆者がこう言うのを財務省も知って居るので、財務省は多くのテレビ関係者に対して「資産は売れ無いものばかり」と云うレクをして居る。鳥越さんも直接レクされたかがどうかは定かで無いが、財務省の反論を言って来たのには笑ってしまった。
 番組が昼に掛かり15分位の休憩があった。その時、鳥越さんから「金融資産とは何ですか」と筆者に聞いて来た。「政策投資銀行(旧日本開発銀行)やUR都市機構(旧住都公団)等の特殊法人、独立行政法人に対する貸付金・出資金です」と答えた。それに対して「それ等を回収したらどう為るの」と更に聞かれたので「民営化か廃止すれば回収と云う事に為るが、それらへの天下りが出来なく為る」と答えた。

 この遣り取りを聞いて居た他の出演者は、CM中の方が為に為る話が多いと言っていた。実際に、番組中で言う積りだったが、時間の都合でカットせざるを得無くなった部分だ。借金1000兆円・・・これは二つの観点から間違って居る。

 バランスシートの左側を見てみれば・・・

 第一に、バランスシートの右側の負債しか言って居ない。今から20年近く前に、財政投融資のALM・資産負債管理を行う為に、国のバランスシートを作る必要があった。当時、主計局から余計な事をするなと言われながらも、私は財政投融資が抱えて居た巨額の金利リスクを解消する為に、国のバランスシートを初めて作った。
 財政が危ういと云う、当時の大蔵省の主張はウソだった事は直ぐに判った。但し、現役の大蔵官僚であったので、対外的に言う事は無かった。

 筆者の作った国のバランスシートは、大蔵省だからか「お蔵入り」に為ったが、世界の趨勢から、その5年位後から試案として、10年位後から正式版として財務省も公表せざるを得無く為った。今年3月に、2013年度版国の財務書類が公表されて居る。
 http://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2013/national)

 その2013年度末の国のバランスシートを見ると、資産は総計653兆円。その内現預金19兆円・有価証券129兆円・貸付金138兆円・出資66兆円・・・計352兆円が比較的換金可能な金融資産である。その他に、有形固定資産178兆円・運用寄託金105兆円・その他18兆円。

 負債は1143兆円。その内訳は、公債856兆円・政府短期証券102兆円・借入金28兆円・・・これ等が所謂国の借金で計976兆円。運用寄託金の見合い負債である公的年金預り金112兆円・その他45兆円。
 ネット国債・・・負債の総額から資産を引いた額 詰まり、1143兆円−653兆円は490兆円を占める。先進国と比較して、日本政府のバランスシートの特徴を言えば、政府資産が巨額な事で政府資産額としては世界一である。政府資産の中身に付いても、比較的換金可能な金融資産の割合が極めて大きいのが特徴的だ。

 なお、貸付金や出資金の明細は、国の財務書類に詳しく記されて居るが、そこが各省の天下り先に為って居る。実は、財務省所管の貸付先は他省庁に比べて突出して多い。この為、財務省は各省庁の所管法人にも天下れるので、天下りの範囲は他省庁より広い。要するに「カネを付けるから天下りも宜しく」と云う事だ。

 財政再建は、実は完了して居る?

 第二の問題点は、政府内の子会社を連結して居ない事だ。筆者がバランスシートを作成した当時から、単体ベースと連結ベースのものを作って居た。現在も、2013年度版連結財務書類として公表されて居る。http://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/fy2013/national/hy2013_renketsu.pdf

 それを見ると、ネット国債は451兆円と為って居る。単体ベースの490兆円よりは少なく為って居る。但し、この連結ベースには大きな欠陥がある。日銀が含まれて居ないのだ。日銀への出資比率は5割を超え、様々な監督権限もあるので、紛れも無く日銀は政府の子会社である。
 経済学でも、日銀と政府は「広い意味の政府」とマトメて一体のものとして分析して居る。これを統合政府と云うが、会計的な観点から言えば、日銀を連結対象としない理由は無い。筆者は、日銀を連結対象から除いた理由は知ら無いが、連結対象として含めた場合のバランスシート作る事は出来る。

 2013年度末の日銀のバランスシートを見ると、資産は総計241兆円、その内国債が198兆円である。負債も241兆円で、その内発行銀行券87兆円、当座預金129兆円である。そこで、日銀も含めた連結ベースでは、ネット国債は253兆円である。(2014.3.31末)
 直近ではどう為るだろうか。直近の日銀の営業毎旬報告https://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/acmai/release/2015/ac151220.htm/を見ると、資産として国債328兆円、負債として日銀券96兆円、当座預金248兆円と為って居る。

 直近の政府のバランスシートが判らないので正確には言えないが、敢て概数で言えば、日銀も含めた連結ベースのネット国債は150〜200兆円程度であろう。そのママ行くと、近い将来にはネット国債はゼロに近く為るだろう。それに加えて、市中の国債は少なく資産の裏付けの有るものばかりに為るので、或る意味で財政再建が完了したとも言えるのだ。
 ここで「日銀券や当座預金も債務だ」と云う反論が出て来る。これは勿論債務であるが、国債と比べてホボ無利子であり、しかも償還期限も無い。この点は国債と違って、広い意味の政府の負担を考える際に重要である。

 滑稽過ぎる 「日本の財政は破綻する」論

 この様にバランスシートで見ると、日銀の量的緩和の意味がハッキリする。政府と日銀の連結バランスシートを見ると、資産側は変化無し、負債側は国債減・日銀券(当座預金を含む)増と為る。詰まり、量的緩和は、政府と日銀を統合政府で見た時、負債構成の変化であり、有利子の国債から無利子の日銀券への転換と云う事だ。

 この為、毎年転換分の利子相当の差益が発生する・・・これをシニョレッジ〔通貨発行益〕と云う。毎年の差益を現在価値で合算すると量的緩和額に為る。又、政府からの日銀への利払いは直ちに納付金と為るので、政府に取って日銀保有分の国債は債務で無いのも同然に為る。これで、連結ベースの国債額は減少する訳だ。
 量的緩和が、政府と日銀の連結バランスシートにおける負債構成の変化で、シニョレッジを稼げるメリットがある。と同時にデメリットもある。それはシニョレッジを大きくすればする程、インフレに為ると云う事だ。だから、デフレの時にはシニョレッジを増やせるがインフレの時には限界がある。

 その限界を決めるのがインフレ目標である。インフレ目標の範囲内であればデメリットは無いが、超えるとデメリットに為る。幸いな事に、今の処、デメリットは無く、実質的な国債が減少して居る状態だ。

 こう考えてみると、財務省が借金1000兆円と言い「だから消費増税が必要」と国民に迫るのは、前提が間違って居るので暴力的な脅しでしか無い。実質的に借金は150〜200兆円程度、GDP比で30〜40%程度だろう。
 ちなみに、アメリカ・イギリスで、中央銀行と連結したネット国債をGDP比で見よう。アメリカで80%・65%、イギリスは80%・60%程度である。これを見ると、日本の財政問題が大変で直ぐにでも破綻すると云う意見の滑稽さが判るだろう。

 以上は、バランスシートと云うストックから見た財政状況であるが、フローから見ても、日本の財政状況はそれ程心配する事は無いと云うデータもある。本コラムの読者であれば、筆者が名目経済成長でプライマリー収支を改善出来、名目経済成長を高めるのはそれ程難しく無い、財政再建には増税では無く経済成長が必要と書いて来たことを覚えて居るだろう。
 その実践として、小泉・第一安倍政権で、増税はしなかったが、プライマリー収支がホボゼロと為って財政再建出来た。これは、増税を主張する財務省に取って触れられたく無い事実である。実際、マスコミは財務省の言い為りなので、この事実を指摘する人は先ず居ない。

 更に、来2016年度の国債発行計画を見ると、新規に市中に出回る国債はホボ無く為る事が判る。これは、財政再建が出来た状況とホボ同じ状況だ。こうした状態で、少しでも国債が市中に出たらどう為るのか。金融機関も一定量の国債投資が必要なので、出回った国債は瞬間蒸発する。詰まり、とても国債暴落と云う状況に為ら無いと云う事だ。
 何しろ市中に出回る国債が殆ど無いので「日本の財政が大変なので財政破綻・国債暴落」と言い続けて来た、デタラメな元ディーラー評論家・・・元と云うのは使い物に為ら無かった人達と云う事・・・には厳しい年に為るだろう。

 今の国債市場は「品不足」状態

 2016年度の国債発行計画http://www.mof.go.jp/jgbs/issuance_plan/fy2016/gaiyou151224.pdfを見ると、総発行額162.2兆円・・・その内訳は市中消化分152.2兆円・個人向け販売分2兆円・日銀乗換8兆円である。
 余談だが、最後の日銀乗換は、多くの識者が禁じ手として居る「日銀引受」である。筆者が役人時代、この国債発行計画を担当して居た時にもあったし今でもある。これは、日銀の保有長期国債の償還分40兆円程度(短国を含めれば80兆円程度)迄引受可能であるが、市中枠が減少する為、民間金融機関が国債を欲しいとして日銀乗換分を少な目にして居る筈だ。

 要するに、今の国債市場は国債の品不足なのだ。カレンダーベース市中発行額は147兆円であるが、短国25兆円を除くと122兆円しか無い。ここで、日銀の買いオペは新規80兆円、償還分40兆円なので、合計で120兆円と為ると、市中消化分は、最終的にはホボ日銀が買い尽くす事に為る。
 民間金融機関は、国債投資から貸付に向かわざるを得無い。これは日本経済に取っては望ましい事だ。と同時に、市中には実質的に国債が出回ら無いので、これは財政再建が出来たのと同じ効果に為る。日銀が国債を保有した場合、その利払いは直ちに政府の納付金と為って財政負担無しに為る。償還も乗換をすれば好いので償還負担も無い。それが、政府と日銀を連結してみれば、国債は無いに等しいと云う訳だ。

 こう云う状態で国債金利はどう為るだろうか。市中に出回れば瞬間蒸発状態で、国債暴落ナンて有り得ない。何しろ必ず日銀が買うのだから。こうした見方から見れば、2016年度予算http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2016/seifuan28/01.pdfの国債費23.6兆円の計上には笑えてしまう。23.6兆円は、債務償還費13.7兆円・利払費9.9兆円に分けられる。
 諸外国では減債基金は存在しない。借金するのに、その償還の為に基金を設けて更に借金するのは不合理だからだ。なので、先進国では債務償還費は計上しない。この分は、国債発行額を膨らせるだけで無意味と為り、償還分は借換債を発行すれば好いからだ。

 利払費9.9兆円で、その積算金利は1.6%と云う。市中分がホボ無く国債は品不足なのに、そんなに高い金利に為る筈無い。実は、この高い積算金利は、予算の空積・架空計上であり、年度の後半に為ると、そんなに金利が高く為ら無いので不用が出る。それを補正予算の財源にするのだ。

 マスコミは何時まで財務省のポチで居るのか

 この様な空積は過去から行われて居たが、その分、国債発行額を膨らませるので、財政危機を煽りたい財務省に取って好都合なのだ。債務償還費と利払費の空積で、国債発行額は15兆円程度過大に為って居る。こうしたカラクリは、予算資料を貰ってそれを記事にするので手一杯のマスコミには決して判ら無いだろうから、今コラムで書いて置く。

 何れにしても、政府と日銀を連結したバランスシートと云うストック面、来年度の国債発行計画から見たフロー面で、共に日本の財政は、財務省やそのポチに為って居るマスコミ・学者が言う程には悪く無いことが判るだろう。にも関わらず、日本の財政は大変だ・財政再建が急務・それには増税と云うワンパターンの報道ばかりである。軽減税率のアメを貰ったからと言って、財務省のポチに為るのはもう辞めにして欲しい。


                    以上







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成功故の失敗?オバマが称賛したリベラリズム論とは パトリック・J・デニーン 『リベラリズムは何故失敗したのか』宇野 重規による解説





 


 成功故の失敗? オバマが称賛したリベラリズム論とは 

 パトリック・J・デニーン『リベラリズムは何故失敗したのか』宇野 重規による解説


              〜ALL REVIEWS 1/7(火) 6:00配信〜



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           『リベラリズムは何故失敗したのか』(原書房)

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           政治学者・東京大学社会科学研究所教授 宇野重規氏

 〜ヨーロッパ各地の極右政党・トランプ大統領誕生・ブレグジット・・・リベラリズムとデモクラシーはもう終わりなのか?2018年7月にオバマ元米国大統領がフェイスブックで称賛、今もアメリカで話題を読んで居る政治学書が日本でも先日翻訳出版された。政治学者・宇野重規による解説を公開する〜

 リベラリズムは死に体か?

 昨今、リベラリズムやデモクラシーの衰退を説く本は多い。無理も無いだろう。これ迄リベラル・デモクラシーを牽引して来たと見られたイギリスやアメリカで、ブレグジットやトランプ現象が生じる一方、世界各地で独裁的・権威主義的な指導者の台頭が目立って居るからである。或いはリベラリズムやデモクラシーも普遍的な理念では無いかも知れない。その様な思いが、世界の各地で拡大して居る。
 世界価値観調査等を見ても、リベラル・デモクラシーを信頼すると回答する人は急激に低下して居る。特に若者のリベラル・デモクラシーへの幻滅は著しい。それを思えば、悲観論の続出も止むを得ないのかもしれない。

 或る意味で象徴的なのは、本書でも触れられて居る様に、アメリカの政治学者フランシス・フクヤマであろう。冷戦終焉に際して「歴史の終わり」を説き、リベラル・デモクラシーの最終的な勝利を高らかに宣言したフクヤマであるが、その僅か一〇年後にはバイオテクノロジーと「ポストヒューマン的未来」を論じた著作の中で、科学技術の進展による人間環境の変化、そしてそれがリベラル・デモクラシーにもたらす危機を認めて居る。
 更に近年『政治の衰退』を刊行し、アメリカにおけるガバナンスの危機に警鐘を鳴らして居る。この鋭敏な知性の関心の推移だけを見ても、リベラル・デモクラシーに何らかの地殻変動が起きて居る事がわかる。

 本書も又リベラリズムの失敗を説く本である。但し、著者の主張の特徴の一つは、現代の危機がリベラリズムを実現出来無かったことによって生じたのでは無く、寧ろリベラリズムが成功したからコソ起来たとしている点にある。その意味で、本書は近代リベラリズムを総体として批判する政治哲学の書である。

 著者によれば、リベラリズムの論理は、個人を伝統的な社会や組織の束縛から解放する事を目指すものであった。個人は抽象的な自由と権利の担い手とされ、伝統的規範では無く、自らの理性によって全てを判断することを期待された。
 しかしながら、結果として何が生じたか。伝統的な社会や組織から解放されたと思った個人は、実は国家と市場と云う、より大きな機構に自らの運命を委ねてしまっただけでは無いか。個人は自由に為ったのでは無く、より脆弱に為り、依存的に為ったのではないか。

 著者は本書の中で、繰り返しリベラリズムの個人主義が、決して国家の大きな役割と矛盾するものでは無いこと、寧ろ両者が強く結び付いて居る事を強調する。過つてフランスの政治思想家アレクシ・ド・トクヴィルが『アメリカのデモクラシー』で指摘した様に、伝統的な社会から解放され、他者との結び付きを失った個人は、寧ろ民主的権力や集権的国家に依存する様に為る。
 身近な近隣の住民と協力して、地域の諸課題を自分達の力で解決する習慣を失った個人は、最早中央権力に縋るしか生活の用を果たす方法を知ら無いからである。この民主的社会における個人主義と国家主義の結び付きに付いて、著者はトクヴィルを導き手として議論を進める。

 リベラリズムは「アンチカルチャー」

 本書のもう一つの特徴は、この様な分析を特に文化の領域に即して進めて居る事だ。著者はリベラリズムが「アンチカルチャー」の側面を持つとさえ主張する。
 既に触れた様に、リベラリズムは個人を伝統的な社会や組織から解放する為に、寧ろ個人を抽象的な存在として扱った。社会契約論が象徴であるが、リベラリズムが想定する世界で、人間は自然と切り離され過去を持たず現在を生きる存在とされ、更に土地との結び付きを失った。これ等は正に、個人の自由な選択を阻む束縛と見做されたのである。

 しかし、その事の代償も又大きかった。自然とも時間とも場所とも切り離された個人は、結果的に文化を生み出す力とも切り離されたのではないかと著者は問う。
 「文化(カルチャー)」は語源から言っても、土地の耕作と深く結び付いて居る。土地を開拓し耕作し、世代を超えて継承して行く事は、文化の創出と継承と全く同型である。具体的な自然との接触を無くした個人は、果たしてその本性を開花する事が出来るのか。身近な人々と協働の経験無くして、人々はそのコモンセンスを発展させる事が出来るのか。アリストテレス以来の哲学を重視する著者は、この事に疑問を呈する。

 リベラリズムとリベラル・アーツの関係を巡る考察も興味深い。リベラル・アーツは現在では「教養」を意味するが、この言葉の本来の意味は、人々を自由にする為の技術(アート)であった。
 古代ギリシア以来の古典は、個人にいかに自らの欲望をコントロールし、生を統御するかを教えた。いわば、その目的は人々に自制する為の技術を授ける事にあった。その背景には、自由は人間が生まれながらに持つ能力では無く、時間を掛けて修養を積むことで要約手にするものであると云う考え方があった。

 これに対し、近代のリベラリズムは、只管個人の欲望の解放を推し進める一方で、それをコントロールする為の術を教え無かった。結果として個人の欲望に歯止めが掛から無く為る一方で、決して人々は満足する事を知らず、常に欲求不満と不安を抱えて生きる事に為った。その意味で、今求められて居るのは、古典が教えて呉れる、自らの生を統御する技術を学ぶ事に他為ら無いと著者は説く。

 目指すべきは「ポリスの生活」

 本書が最終的なゴールとして示すのは「ポリスの生活」である。ポリスとは古代ギリシアの都市国家であり、そこへの回帰を説く本書は、酷く反時代なものに映るかも知れない。
 しかしながら、著者が再び参照するのはトクヴィルであり、トクヴィルはアメリカのタウンシップと呼ばれる地域共同体に強い印象を受けて居る。人々は近隣の住民と共に地域の問題を解決し、自制と自律の習慣を身に着ける。その事は人々の政治的判断力の養成にも繋がって居る。

 著者はその延長線上に、人々が身近な地域との結び付きを取り戻し、そこから世代を超えた知恵や文化の継承と創出に参加して行く姿を描き出す。それはいわば、時代を超えた人々の自由な知的・社会的営みとの交流に他為ら無い。
 本書は、現代政治哲学で言えば、コミュニタリアン・共同体主義リパブリカニズム・共和主義に近い発想の持ち主と言えるかも知れない。しかしながら、大切なのはその様なラベルでは無く、そこから何を学ぶかである。過つてアメリカの大統領だったバラク・オバマはこの書を高く評価したと云う。日本においても、この本をどの様に読んで行くべきか。大いに知的刺激を受ける一冊であろう。


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       [書き手]宇野重規 政治学者・東京大学社会科学研究所教授

[書籍情報]『リベラリズムはなぜ失敗したのか』 著者パトリック・J・デニーン  翻訳 角 敦子  出版社 原書房 / 発売日 2019年11月21日  ISBN 4562057106 原書房

                     以上








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