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2020年01月08日

対イラン関係の緊迫化で混乱状態に陥った米政局




 




 対イラン関係の緊迫化で混乱状態に陥った米政局

             〜ニューズウィーク日本版 1/7(火) 16:17配信〜


        1-8-15.jpg

    バグダッドの米大使館の警護に当たる米兵 今月3日 US Marine Corps  REUTERS


 〜トランプの狙いは、米大使館へのテロ行為への報復と同時に、イランとの緊張状態を恒常化させて米国内での政治的求心力を高めること〜

            1-9-3.jpg

               冷泉彰彦氏 在米作家・ジャーナリスト

 年明けから米メディアの報道はイラン関連一色に為って居る イランの革命防衛隊に属するクッズ部隊のソレイマニ司令官を、トランプ大統領が命じて殺害させたと云うニュースは、連日大きな扱いと為って居ます。

 この事件ですが、トランプ大統領としては、イラクの米大使館等に対するテロ行為への報復であると同時に、イランを挑発して緊張状態を恒常化し、原油高を演出しつつ米国内の政治的求心力を高める作戦として実行したと考えられます。
 同時に、年明けから本格化する筈だった議会上院における「弾劾審査」や、2月のアイオワ党員集会・二ューハンプシャー州予備選で公式にスタートする民主党予備選の報道に付いて、イラン問題が覆い隠すと云う効果も計算して居るでしょう。実際に年明けのアメリカのメディアはこのニュース一色に為って居ます。

 また、昨年末以来、ニューヨークを中心に頻発している「反ユダヤ」のヘイトクライムに付いて「トランプの白人至上主義に触発された」と云う声が出て来る可能性があるのですが、イスラエルの仇敵であるイランとの確執をエスカレートさせる事で、この種の批判を防止すると云う効果も計算して居るかも知れません。
 更に言えば、反政府ジャーナリストのカショギ氏暗殺事件以来、ギクシャクして居たサウジアラビアとの関係を改善し、改めて「アメリカ・サウジ連合」が「イラン・シーア派イラク民兵・イエメン民兵」等と対立する構図を強化したかったと云う見方も出来るでしょう。

 モッと突っ込んで言えば、9.11テロへの報復としてアフガニスタン戦争・イラク戦争に突っ込んで行ったジョージ・W・ブッシュが「戦時の大統領」として支持率を上げたと云う事例を再現したいのかも知れません。トランプ側の動機は兎も角、事件が報じられて以来、政局は可成りの混乱状態に陥って居ます。
 基本は「より激しい分断」が起きて居る様に見えます。共和党の議員団は大統領支持でホボ団結して居る一方で、民主党の側は議員団も大統領候補もトランプの判断を厳しく批判して居ます。そんな中で、中東情勢の複雑化を受けて、軍事外交の経験の薄いエリザベス・ウォーレン候補への支持が低下するとか、反対にアフガンでの軍歴のあるピート・ブーティジェッジ候補への期待が高まると云った現象も起きて居る様です。

 イラク増派部隊の士気は低い

 共和党や政権内にも造反が起きています。ランド・ポール上院議員等は「相手の司令官を殺害しておいて、外交交渉のテーブルに就こう等と云うポンペオ国務長官はブレーンデッド(脳死状態)」だ等と手厳しく今回の攻撃を批判して居ます。
 又大統領が「敵側は爆弾テロ等遣りたい放題なのに、コッチは文化施設攻撃は違法だから遠慮等と云う事は有り得ない」とツイートして、文化施設(モスク等を遠回しに表現したもの)等イランの52カ所の攻撃目標を示したと云う問題に付いては、大統領の忠臣と思われて居たエスパー国防長官が「国際法違反なので攻撃は不可能」と発言して居ます。

 その国防総省では、イラク政府の「外国軍の駐留を禁止」する決定を受けてイラクから米軍を総撤退させるのか、或いは反対に増派するのか混乱して居ました。結果的に、3000人の米兵を増派する事が急遽決定したのですが、その主要な目的としては、バグダッドの米大使館の警備に行くと云うのです。
 対象と為った部隊の映像を見ると、士気は低そうでした。目的が無く正義が無い一方で、イランの報復攻撃の第一の標的とされる危険がある中で、非常に困難な任務に為るのは目に見えて居ます。しかも、現地イラクの政府は、アメリカが膨大な犠牲を払って樹立し支援して来たにも関わらず米軍を敵視して居ます。

 この様な現状の中で、トランプのソレイマニ殺害の結果として、イラクに派遣される米兵の心理は大変に複雑であると思われます。この様な現状を考慮すれば、仮に緊張状態がエスカレートして行ったとしても、ブッシュのアフガン、イラク戦争の様に「戦時」だから「国民や軍が一致団結する」様に持って行くことは難しいのかも知れない、そうした雰囲気も漂って居ます。


             1-9-4.jpg

         冷泉彰彦 在米作家・ジャーナリスト   以上 


  









 【関連報道】トランプが52カ所攻撃するなら イランは300カ所攻撃する
 
    Trump Threatens To Attack 52 Sites If Iran Retaliates To Death Of Military Leader

            〜アーサー・ビラサンタ 2020年1月6日(月)16時00分〜

 〜米軍による司令官殺害に対して報復を誓うイランに対し、トランプはアメリカを攻撃したら文化遺産を含む52カ所を徹底攻撃すると「戦争犯罪」実行を宣言〜

 ドナルド・トランプ大統領とマイク・ポンペオ国務長官がイランに対する威嚇をエスカレートさせる一方で、奇妙な沈黙を続けているのが米国防総省だ。

 トランプは1月4日、米軍によるイラン革命防衛隊のカッセム・スレイマニ司令官殺害にイランが報復した場合、アメリカはイランの民間施設・文化施設・軍事関連施設の計52カ所を攻撃する事、そして米軍が攻撃目標のリストをマトメた事を明らかにした。翌日ポンペオは、標的リストには、イランの高官と軍幹部が含まれて居ると付け加えた。

 軍事アナリスト等の指摘によれば、トランプ政権がイランに対して越えては為ら無い一線を示したのはこれが初めてだ。
 国防総省は実際に52の標的リストを作成したのか、トランプが適当な数字をデッチ上げてハッタリを噛まして居るだけなのか憶測は尽き無い。トランプによると、52と云う数字は1979年に起きたテヘランの米大使館占拠事件で人質に取られたアメリカ人の人質の数を表して居ると云う。

 「これは警告だ。イランがアメリカ人、又はアメリカの資産を攻撃した場合、アメリカはイランとイランの文化に取って極めて重要な52カ所に対して迅速に、そして非常に激しい攻撃を加える。アメリカはこれ以上、脅しを受け無い!」と、トランプはツイートした。

 中東の全ての米軍基地は射程内

 トランプのこうした発言に対して「馬鹿気て居る」とイランの最高指導者アヤトラ・ハメネイ師の軍事顧問ホセイン・デフガンはCNNに語った。イランの報復は「軍事施設を対象とする軍事的なものに為る」と述べた。
 イランの文化財を攻撃すると云うトランプの脅しをアメリカが実行するなら「米軍の人員・アメリカの政治拠点・アメリカの軍事基地・アメリカの船舶は全て安全では無く為る」とデフガンは語った。「トランプが52カ所と言うなら、コチラは300カ所を攻撃する。全て我々の射程内に在る」

 イランの有識者らは中東の全ての米軍基地がイラン或いはイランと関係が有る民兵組織のミサイルの範囲内に在る事を以前から指摘して居る。デフガンは、文化的な拠点への攻撃は国連によって戦争犯罪と見做されて居るとも語った。
 国連安全保障理事会は、文化遺産を攻撃目標にする事を禁止して居り、文化遺産とその保護に焦点を当てた2017年の決議で「宗教的遺跡や遺物の破壊を含む、文化遺産の違法な破壊を非難する」と明確に宣言した。アメリカも署名したこの決議は、2014年と2015年にISイスラム国がシリアとイラクの主要な歴史的・文化的遺跡を破壊した事を非難する為に採択された。文化的な場所を標的とする軍事作戦は、文化の保護を目的とする1954年のハーグ条約にも違反する戦争犯罪だ。

 「トランプの脅しは不道徳で、アメリカ的では無い」と、長年に渉ってNATO大使を務めたニコラス・バーンズ元政治担当国務次官はツィートした。

 そもそもイラン革命防衛隊 の精鋭「クッズ部隊」のスレイマニ司令官の殺害も違法行為であった可能性が高い。米議会の承認を受けずに行う程自衛の為に差し迫った攻撃だったとは証明されて居ないからだ。その上、イランの文化施設を攻撃すると云う今回の脅しは「戦争犯罪を実行すると云う明らかな宣言」だと、過つて国防総省で国家安全保障法務官を務めていたエール大学のウーナ・ハサウェイ国際法教授は言う。
 イランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相は5日、イランの52カ所を標的にすると云うトランプのツイートに対し、トランプは戦争犯罪の実行を示唆して居り、国際法の規範に違反して居ると非難した。


         翻訳 栗原紀子     以上















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