2010年10月27日
<日本一元気な30人の総合商社> 寺井良治
この不況の時代に「社員30人の総合商社が「ヘン」なものばかり扱ってなんと売上高2年で5倍!」を遂げたという成功の軌跡が書かれた一冊です。
著者は商社マンとして働いていたところに、会社から傾きかけた社内ベンチャー社長となり、
この再建をしてくれという命令から社長業がスタートし、現在の状況に至っています。
この本を通じて、社長業の難しさや商社マンの考え方・行動力など、
バイタリティあふれたビジネスマンの姿を垣間見ることができました。
また起業や人脈など、さまざまな部分で私自身のビジネス観を変えてくれた一冊です。
印象に残ったポイントは以下の通りです。
商社は国内外を問わず「これだ」と思える商材を世に送り出すためにあらゆる機能を持っており、商売のインフラを作っている
イービストレードは大手では採算が合わず、中小零細では対応できないニッチ(すき間)の商材を取り扱うことで利益を出している
商売にあたって整理すべき3つのこと
・やりたいこと(例:新しい事業を創造すること)
・できること(例:商社が行なっている営業活動のサービスを商社と接点のない企業に提供する)
・やらなければならないこと(例:日銭を稼ぐ)
この3つが揃わなければ会社の存続は危うい
まだまだ小さな会社だからこそできることがたくさんある
経験の浅い人間ほど外に出たがる
20代、30代の人間は焦らなくていい。焦らなくとも起業する時間はたっぷりある
起業を問う:起業したい理由は何ですか?
1.やりたいことをするために起業しようとしてもやりたくないこともたくさんしなければならない
2.やりたいことができることと同じでなければ起業は難しい
3.お金の問題であれば大手企業の給料も悪くはない
後ろ向きな理由での起業は絶対にしてはいけない
朝令暮改は当たり前、朝礼朝改すら否定してはいけない時代になった
社長の仕事は会社をつぶさないこと
人脈は「たくさん作ること」に力を注ぐのではなく、「活かす能力を養うこと」に力を注ぐ
人脈の広がり方は自分から放射状に広がっている必要はない。
キーマンとなる人を何人か知っており、そこから広がりが得られれば十分である
人と会うときは、相手に何の印象も残っていないよりも嫌われても印象に残った方がいい
相手に嫌われることをあまり気にしないこと
新規事業とは奇をてらったものではない
いままでにあったものをちょっと応用し、何かと何かをくっつけるだけのことである
美点凝視。物事のいいところだけを見て頑張る
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