2011年12月30日
<自分の頭で考えよう> ちきりん
久しぶりに印象に残った書籍を読みましたのでアップ致します。
「知っている」と「考える」は全くの別物
知識と思考は異なるものであり、それをハッキリと区別させること
知識は過去において他の人がその人の頭で考えた結果である
世の中の情報について楽観的なことしか読みとれない、あるいは悲観的なことしか読みとれないのはもともと知っていることに影響を受けていると考える必要がある
意思決定のプロセスはわかりやすい具体的なもので表現すること
具体的な意思決定のプロセスを明確にし、それに必要な情報もリストアップしてから調査や分析を始めると効率良く結論を出すことができる
考えるとはインプットしたモノをアウトプットに変換すること
考える力をつけるには、一日の考えた時間を「見える化(グラフ化)」し、考える時間を意識的に増やすこと
データ(情報)を見たら、「なぜこのような結果になったのか?」を解釈、判断し、
さらに「それでこのデータのその先(未来)はどうなるの?」を考える
「考え」の漏れをなくすテクニックの参考としてデュポンシステム(デュポン社によって考案された財務管理システム)のように分解して考える
分析は「比較する」ことから行う
比較の二種類:自他の比較、時系列の比較
何かを選ぶときに決められない場合、それは選択肢が多くて決められないのではなく、判断基準が多いから決められないからである。
判断基準(目標とする姿)を明確にする。
判断基準に優先順位をつけることで意思決定を行なうことができるようにする。
判断基準を絞り込んでいくことで目標とする姿が明確になる(本質が浮かび上がる)。
議論のレベル(階層)を合わせることに注意する
(例)ある人が「非正規雇用は廃止すべきだ」と言っているのに反論して、別の人が「正社員になりたい人とそうでない人がいるから非正規雇用は廃止すべきでない」と言う。しかし、これは必ずしも正しい討論とは言えない。
→議論の階層を考える
階層1:勤め人には正社員と非正規社員がいる
階層2:非正規社員には正社員になりたい人とそうでない人がいる
階層3:正社員になりたい人には同じ会社に数カ月しか働いていない人と何年も働いている人がいる
階層4:何年も働いている人には正社員と同等以上の待遇の人と正社員よりも低い人がいる
先ほどの(例)で、ある人が階層4を意識して「非正規雇用は廃止すべきだ」と言っているのに反論して、別の人が階層2を意識して「正社員になりたい人とそうでない人がいるから非正規雇用は廃止すべきでない」と言っているとしたらこれはレベルをそろえる必要がある。
情報ではなく、自分にとって意味のある情報を見つけるためのフィルターが大事である
グラフを使うときには階段グラフのような高い表現力を持つ分析的なグラフを使う
グラフとプロセスを組み合わせるとより思考を促進するための資料になる
思考を視覚化する
(例)「仕事は人生においてとても大事だ」といっても「仕事は人生において(家族や名誉、経済力といったすべてのものの基礎となるから)とても大事だ」なのか、「仕事は人生において(家族や名誉、経済力といったものと並んで人生の基礎の一つとなるから)大事だ」なのかが判断付かない。(文章で違いを表現してもとてもわかりにくいので、なおさら視覚化が重要になる)
(表計算ソフトなどを使って綺麗なグラフを作って)情報を整理し終えたことの達成感よりも整理された情報が手に入ったことで何がわかったのか?が重要である
知識は「思考の棚(?×?のマトリックスなど)」に整理する
空いているマスに入るまだ手に入っていない知識を常に意識すること
それらの知識が手に入れば言えるようになることを事前に考えておくこと