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<美容院と1,000円カットではどちらが儲かるか?> 林總





「美容院と1,000円カットではどちらが儲かるか?」というタイトルですが、



簡単にいえば、

「客1人当たりの利益」と「1日あたりの客数」の掛け算によって儲けが変わり、
「客1人当たりの利益」が少なくとも「1日あたりの客数」が増えてくれば、
1,000円カットのお店が儲かる

そういった分析をするために管理会計を考える必要がある



ということを説いている一冊です。


また管理会計についてあまり馴染みのない人でも読めるように、
会議室でのやりとりなど臨場感のあるストーリー仕立てになっています。



印象に残ったポイントは以下の通りです。



会計はルールの上に積み上げられた仮想の世界であり、その計算結果は事実とは限らない

個別利益:製品1個当たりの利益

期間利益:一定期間での利益

生涯利益:この製品ができてから今日までの全ての利益


会計のルールでは期間利益を捉えているが、個別利益や生涯利益を捉えていない。




データと情報は異なったものである
データ:単なる数値や文字や記号

情報:データに関心や目的、評価基準を付加して整理したもの




コンピュータシステムは魔法の箱ではない
コンピュータシステムを導入して成功するかどうかはコンピュータシステムにあるのではなく、
経営者が経営に必要な情報を明確に定義できるかどうかにある



コンピュータシステムを導入しても統合できるのはデータだけ。
コンピュータシステムを思うように機能させるためには今までの仕事のやり方をコンピュータシステムに合うように変えなければならない




経営者の責任:
キャッシュフロー(お金の流れの管理、お金がなくならないようにすること)


営業の責任:
貢献利益(売上から販売にかかった全て費用を差し引いたときに黒字であること)
売掛金回収(売上だけではなく、代金回収までを完遂すること)
在庫(製品を作りすぎて売れ残りがないようにすること)


製造部の責任:
品質(顧客が受け入れる品質であること)
コスト(目標原価以内に製造費用を抑えること)
納期(デリバリーとも言う。顧客が要求する納期に間に合わせること)





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