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<実践 儲かる会計・儲からない会計> 田中靖浩






財務会計と管理会計の違いを分かりやすく説明している一冊です。
物語形式で、経営活動に必要な管理会計の基本的なところが書かれています。

図式もいろいろと載っているので、理解しやすくなっています。

これから会計を勉強し、少しでも仕事に活かしたいと考えている人にはとてもわかりやすい参考書です。



印象に残ったポイントは以下の通りです。


財務会計と管理会計の違い

財務会計は外部に報告するもの
・過去の検証
・外向き
・報告的
・義務的

管理会計は内部で活用するもの
・未来志向
・内向き
・戦略的
・自主的




財務会計における損益計算の考え方

・売上高

・売上原価(主に販売している商品を作るためのコスト)例:原材料費、動力費

・売上総利益(=売上高−売上原価)

・販管費(主に販売している商品を作ること以外に必要なコスト)例:接待交際費、保険料

・営業利益(=売上高−売上原価−販管費)




管理会計における損益計算の考え方

・売上高

・変動費(売上に比例して増減するコスト)例:原材料費、運送費

・限界利益(=売上高−変動費)

・固定費(売上に関わらず、必要となるコスト。電気代などの「基本使用量」のようなもの)

・営業利益(=売上高−変動費−固定費)




「(値下げしても)たくさん売れればそれでよい」は間違いである

ケース1.値下げによって売上が下がることがありうる

300円 × 100個 = 30,000円

↓↓↓

210円(3割値引) × 130個(3割増) = 27,300円

(結果として売上高は減っている)




ケース2.値下げによって営業利益が下がることがありうる

売上高:300円 × 100個 = 30,000円

変動費:200円 × 100個 = 20,000円

限界利益:30,000円 − 20,000円 = 10,000円

固定費:8,000円

営業利益:2,000円

↓↓↓
 
210円(3割値引) × 150個(5割増) = 31,500円(売上は先ほどよりも多い)

変動費:200円 × 150個 = 30,000円

限界利益:31,500円 − 30,000円 = 1,500円

固定費:8,000円

営業利益:△6,500円(結果として赤字になっている)




値下げ戦略のポイント

・値下げによって販売数量が大幅に増加する商品であること
・変動比率が高い商品であること



利益アップのポイント

・限界利益率アップ(変動費のカット)
・固定費カット
・売上増加


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