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<お金を借りる秘訣は、お金を借りない努力を10倍すること> 中尾光宏





元銀行マンが書いた「中小企業の銀行との付き合い方」に関するノウハウ本です。

タイトルを見た瞬間は「そんなわかりきったことを・・・」と思いましたが、なかなか読みやすく、わかりやすい本でした。

よくよく考えてみれば当たり前のように感じられる内容もありますが、
銀行を雲の上の存在のように色眼鏡で見てしまっている人、あるいは銀行をあまり知らない人にとっては、銀行というものをまっすぐに見ることができる一冊です。



印象に残ったポイントは以下の通りです。


税引前当期純利益が1%前後であれば事業撤退を考える



健全なケチになる。しぶちんになってはいけない



モノをできるだけ持たない経営を目指す



銀行もあなたの会社と同じ営利企業である
あなたの会社を助けるために銀行が打算で融資を判断することはない



銀行と正面から対立するのではなく、銀行の論理に従った理解を得る
そして銀行が応援したくなるような会社を目指す



銀行は何の原因もなく、貸し剥がしや貸し渋りをすることはない
昔からなじみの銀行と取引していると安心しきっているのが一番危ない
無防備な姿勢は会社を滅ぼす



民間信用調査会社を侮ってはいけない、下手な対応をしてはいけない
民間信用調査会社の情報は銀行や一般の会社でも利用されており、特に銀行では融資審査にも利用されている



中小企業は社長で判断される
税理士や経営コンサルタントが付いているのは問題にはならないが、そういった黒子が前面に出てきてしまうと銀行からは「この社長は経営能力があまり高くない」と判断されてしまう



貸借対照表を見るのに慣れるために、額を率に変換してみる
この貸借対照表の純資産の部で30%以上あることが望ましい



日経文庫は経営で必要となる分野の書籍を網羅している



資金調達するための3要素
1.あなたの会社が将来の業績が伸びることを印象付ける
2.借入しないように努める
3.銀行の横並び意識を利用する



「お金を返せるのか」の確認方法
毎年の長期借入金返済額が、当期純利益+減価償却費の範囲内に納まるのか



業績が赤字になってからの新規借り入れは困難を極める
そこである銀行でお金を借りておき、別の銀行でそのお金を預けておく。金利を支払わなければならないが、いざというときの備えにもなるし、お金を使わずにうまくいけば次回からの資金調達がより容易になる。



銀行は複数行取引で競合させる
また預ける銀行と借りる銀行をまとめすぎないこと。預金と借入金を相殺されてしまう恐れがある



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