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懐かしの黄色いモンブランは自由が丘生まれだった!?

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いま、ケーキのモンブランといえば、多くの人が茶色いマロンクリームが乗ったヨーロッパ発祥の本格的なものを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、かつてモンブランといえば栗きんとんのような黄色いペーストが渦巻状に盛られたものが定番でした。

実はこの黄色いモンブランは、ヨーロッパではなく、日本で独自に発明されたものなのです。
モンブランといえばパリのアンジェリーナ
モンブランというケーキの発祥については諸説ありますが、世界的に名を広めたのはフランスのパリにある創業1907年の老舗ティーサロン「アンジェリーナ」です。日本には1984年に銀座プランタンに第1号店をオープン。オリジナルの茶色いモンブランを大々的に売り出して、日本でも人気を博すようになったのはご存知の通りです。

黄色いモンブランの発祥は自由が丘の老舗洋菓子店

日本独特の黄色いモンブランは、1933年創業の東京・自由が丘の老舗洋菓子店、その名も「モンブラン」という店で生まれました。創業者の迫田千万億氏は登山が好きで、ヨーロッパを訪れたときに見たアルプス最高峰の「モンブラン」を見て深く感動した体験から、この店名がつけられたそうです。さらに、迫田氏はフランスですでに人気だったケーキのモンブランをヒントに店の看板メニューを作ることを考えました。


栗の甘露煮を使ったオリジナルレシピ誕生
そこで土台をカステラにして、くり抜いた中にバニラクリームと甘露煮の栗をまるごと一粒。その上をバタークリームで縁取りして、栗のペーストを渦巻くように乗せたオリジナルのモンブランが生まれました。この栗のペーストにも迫田氏は日本人に馴染みの深い栗の甘露煮を使ったので、黄色い仕上がりになったのです。ちなみに、その上に乗った白いメレンゲはアルプスの万年雪をイメージしたものだとか。

迫田氏が作り上げたモンブランは一躍評判となり、その他の洋菓子店へと一気に広がっていきました。その結果、日本でモンブランといえば黄色いモンブランがスタンダードになったのです。今では茶色いマロンクリームのモンブランが主流になっていますが、昭和の香りがする黄色いモンブランのどっしりとした甘さも捨てがたいですよね。自由が丘の「モンブラン」では、今も創業時のままのレシピでモンブランを作り続けているそうです。




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