2019年03月01日
日本で定着するか? 週休3日制、実は危険
会社のグローバル化や、インターネット環境の普及などに伴い、働き方も徐々に変化してきている。定時が決まっていないフレックスタイム制や、オフィスに行かずに自宅やカフェで仕事をするノマドワーカーなど、人それぞれの働き方が増えてきている。
そんな中、アマゾンやグーグルなど週4日勤務(週休3日)制度を試験的に導入している会社もある。非常にうらやましい話だが、週休3日制の危険性を指摘する専門家がいる。
□週休3日のデメリット
オハイオ州立大学のデンビー博士は、週4日勤務のデメリットをいくつか挙げ、その危険性を訴えている。そのデメリットは以下のとおりである。
・週4日にしてもやる仕事量は同じであるため1日の仕事量が増える
・勤務時間中にこなせなかった仕事は残業する必要が出て来るため、1日の仕事時間が増える
・1日の仕事時間が増えると事故が増える
→1日12時間以上の仕事によって仕事中の事故の発生が37%増加
→残業中に事故が起きるリスクは61%増加
・1日の仕事時間が増えると、子どものいる家庭では、勤務の日には子どもと過ごすチャンスがほとんどなくなる
□うまくやれば週4日勤務が危険かどうかは個人と会社次第
確かに博士の言うことは一理ある。ただし、これはあくまで仕事の量が増えた場合の話である。週休3日制で成功している会社もある。
週休3日制にしたアルペンは社員の満足度が上がり、仕事への定着率も増えたということである(※2)。
優秀な社員を取り入れ、仕事の質や効率を上げることで、4/5の仕事時間で通常勤務以上の仕事を行うことも可能になる。上記のデメリットが出て来るかどうかは、それぞれの個人と会社の努力次第である面も大きい。
□日本で定着するかは疑問
日本でもワークライフバランスが叫ばれる中、週休3日制度への是非はある。他者や消費者へのサービスを重視する日本の企業で、他の企業が動いている平日に休みを取る週休3日でやっていけるのかどうかというのは疑問があるが、うまく組み合わせれば会社にとっても労働者にとっても「ウィンウィン」になりえる制度かもしれない。
最近では、会社員として週3〜4日勤務して、週に1〜2日副業(自由業)をするという働き方もある。筆者も実はその1人である。私にとっては、視野や人間関係が広がり、気分転換もでき、やりがいも増えるという非常にメリットの大きい働き方である。
仕事・家庭・お金・趣味・健康など、人それぞれで重視するものは違うだろう。それぞれの人に合った働き方を選べるのが一番だ。週休3日制、魅力的ではあるが、それで負担が増えてしまえば本末転倒である。
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