2019年12月05日
歯ブラシに大腸菌が付着? ユニットバスを利用する際の注意点を教えて!
新生活の準備をするため、アパートなどの物件探しを始めた人も増えている時期ですね。
物件の中には、お風呂とトイレが一緒になっている「ユニットバス」のタイプも多いと思いますが、やはり気になるのは「衛生面」ではないでしょうか?
そこで今回はユニットバスによる健康リスク、利用する際に注意すべき点、日々のお手入れ方法を医師に解説していただきました。
ユニットバスにおける衛生面のリスク
菌が繁殖しやすい
トイレがごく近くに一緒にあるという構造から、尿が飛び散ったり、いろいろな菌が繁殖しやすいです。
また、構造上狭いことが多く、隅々まで掃除が行き届きにくいということもあるでしょう。
カビが生えやすい
お風呂やシャワーの水の飛び散りによって広範囲に濡れて、カビが生えやすいということも言えます。
ユニットバスで気をつけたい大腸菌
大便などに含まれる大腸菌が、ユニットバスから検出されることがあり、歯ブラシなどに付着している可能性もあります。
大腸菌による感染症
大腸菌の種類によって感染した際の重症度などが異なりますが、腸管出血性大腸菌の場合、下痢や激しい腹痛などが生じた後、激しい血便や合併症が生じ、場合によっては死に至るケースもあります。
また、腎障害を起こし、溶血性尿毒症症候群や脳症などを併発する恐れもあります。
その他にも潜む細菌
胃腸炎の原因となる病原体や、ユニットバスの温度や水分によってカビが生えやすくなったりするなど、数多くの微生物が潜む可能性も考えられます。
ユニットバスに置くのを控えた方が良いもの
大便に含まれる大腸菌が付着する可能性があるので、口にするような以下のものは置くのは控えましょう。
■ 歯ブラシ
■ コップ
■ 食べ物、飲み物
■ 薬
ユニットバスを利用する際に注意すること
入浴する際の注意点
■ シャワーなどを用いるときは、シャワーカーテンを用いて周囲への飛び散りを防ぐ
■ シャワーカーテンは小まめに洗濯、乾燥するなどして清潔を保つ
■ 浴槽内は使用後、タオルでふくなどしてできるだけ乾燥させるようにする
トイレを使用する際の注意すること
■ 菌の飛散を防ぐため、トイレを使用するとき、水を流すときはふたを閉める
■ 見た目は綺麗であっても、こまめに掃除や除菌を行う
ユニットバスのお手入れ方法
ユニットバスはその中で体を洗ったり、さらに排便、排尿を行うという極めて不潔になりやすい場所と言えます。
まめな掃除はもちろんのこと、日ごろから使用後の乾燥、またトイレで用を足した後は必ずふたを閉めて水を流すなど、細かな心がけを続けていくことが大切です。
極端に神経質になる必要はありませんが、定期的に除菌なども行っていくようにしましょう。
衛生面が心配…水回りに関するお悩み相談例
相談1:洗濯槽のカビやぬめりによって、健康への被害はありますか?
■ 相談者(30歳/女性)
洗濯槽のカビやぬめりによって、健康への被害はありますか?
■ 医師からの回答
洗濯槽の水が直接体の中に入るわけではないので、健康への影響は無いと思います。
ただ、体に触れる衣類やタオルなどが清潔で無い場合は、肌荒れの原因になったりします。
洗濯槽もきれいにしておいた方が良いと思いますよ。
相談2:カビを踏むと水虫になりますか?
■ 相談者(39歳/女性)
お風呂掃除中あやまってカビをふみました。
すぐ石けんで洗いましたが水虫になりますか?
■ 医師からの回答
水虫は、白癬菌が原因ですのでご心配しないでくださいね。
足をよく洗って乾燥させて清潔な靴下を履くようにしましょう。
相談3:2歳の息子がお風呂の蛇口から出る水をかなりの量飲みます
■ 相談者(35歳/女性)
2歳の息子ですが、お風呂に入るといつもお風呂の蛇口から出る水をかなりの量飲みます。
これは衛生上問題ないのでしょうか?
■ 医師からの回答
お風呂の水道水は基本的に飲めるお水が使われていますので衛生的に特に問題はないと考えます。
長い間使われていなかった水道であればカビなどが気になりますが、毎日使われているのでそういうこともないかと思います。
もし、直接蛇口に口をつけて飲まれるようであれば、湿気の多い場所でもあるので、蛇口を軽く拭かれたほうがよいでしょうが、手にとってであれば大丈夫ですよ!
特に都市部に一人住まいの方などは、予算や間取りの都合上、ユニットバスを使用されている方も多いのではないかと思います。
また、そのコンパクトで場所を取らない便利さからユニットバスを好まれる方もいますよね。
ユニットバスも、コツを知って気を付けて使えば、もちろん清潔に暮らしていくことができますので、自分に合った使い方をしていきたいですね。