2016年12月30日
人口の10%は利き手が左!左利きに関する衝撃的な事実
「左利き」と聞いて、どんな印象を受けますか? 「なんだか不便そう」「頭がよさそう」など、右利きの人とは違う印象をお持ちかもしれません。
民族を問わず、人口の10%も存在する左利き。しかしそんな左利きについては、多くのことが謎のままなのです。そこで今回は、左利きに関する驚くべき事実のいくつかをご紹介しましょう。
■1:双子はふつうの人より左利きになりやすい
理由はわかっていませんが、双子は片方が右利きで、もう片方が左利きになることが多いそうです。ですから、ふつうの人より左利きの確率が高いわけです。不思議ですね。
■2:両親が左利きの場合26.1%の子どもが左利きに
左利きが遺伝によるものかどうかは不明ですが、両親ともに左利きだと、左利きの子どもが生まれる確率はふつうより高くなります。
しかし両親が二人とも右利きだった場合、左利きの子どもが生まれる確率は、たったの9.5%です。
■3:ほとんどの動物は利き手が特に決まっていない
ほとんどの動物は約半数が右利きで、約半数が左利き。ですから人間や、人間に近いチンパンジーなどは例外的。人間の約90%とチンパンジーの70%は右利きなのですから。
■4:オウムの47%は左足でエサを食べる
鳥類ですが、オウムは左足を頻繁に使う傾向にあります。
オーストラリアに住むオウム320羽を観察したところ、その47%は左足でエサをつかんで食べることがわかり、33%は右足を使う傾向にあり、残りのオウムはどちらともいえないそうです。
オウムは人間の言葉を覚えることでもよく知られていますから、他の動物よりも人間に近いのでしょうか?
■5:人間の利き手は子宮の中ですでに決まっている
75人の胎児の指しゃぶりを調査した研究者たちによると、10年後には、右手の親指を指しゃぶりしていた胎児は100%が右利きに、左の親指を指しゃぶりしていた胎児の67%は左利きになったそうです。
つまり、子宮のなかで人の利き手はほぼ決まっていたわけです。だとすれば、生まれてから止めさせても遅いかもしれません。
■6:左利きと右利きの言語中枢には違いがある
脳の左半球には、言語をつかさどる言語中枢があると考えられています。そこでは音を処理したり、発語を促したりします。
これは右利きの人の95%に当てはまりますが、左利きの人の場合は当てはまるのは70%のみであることが、科学者たちの研究でわかりました。
一方、左利きの30%の人たちの場合、「言語中枢をつかさどるのは脳の右半球か、どちらでもない」という結果が出たそうです。脳のなかでも違いが生まれる左利きは、実にミステリアスです。
■7:メジャーリーグの選手は25%が左利き
サウスポー(左利き)という言葉がスポーツでよく使われるのは、それだけ左利きの人たちのプレーが、右利きの人たちと異なるからでしょう。
実際、左利きのバッターは、わずかながら右利きのバッターより有利だといわれています。それは、一塁ベースに一歩近くなるから。そう考えると、メジャーリーグの選手に左利きが多いのも理解できるかもしれません。
■8:左利きの方がクリエイティブで天才的?
世界的に有名なギタリストのジミ・ヘンドリックスは、多くのミュージシャンに影響を与えてきた天才です。
彼は左利きなのに、右利き用のギターを逆さに持って左手で弾きました。このように、左利きの人は器用な人が多いのです。
一般的に左利きの人の方が、クリエイティブで音楽的な才能があると考えられています。ただし、科学者たちはこの説を肯定はしていません。
ハサミがそうであるように、多くの製品は右利き用につくられています。
左利き用のものや、利き手がどちらの人も使えるユニバーサルデザインの製品も増えていますが、すべての製品に左利き用を取り入れることは不可能。
世の中が右利きの人を中心に回っていて、左利きの人は右利きの社会に合わせて生活を送っています。だからなおさら左利きの人は、器用になっていくのかもしれません。
ただ、芸術的才能やスポーツの才能は、器用だというだけでは説明がつきません。左利きについては謎ばかり。利き手への研究はこれからも続くでしょうし、いつしか左利きの謎が解明される日もくるかもしれません。
しかし利き手がどちらであっても、不便を感じることなく、のびのび暮らせる世の中にしていくことが大事でしょう。
タグ:ニュース
【気になった話題・ニュースの最新記事】
この記事へのコメント