2016年10月25日
位置情報がセンチ単位で正確になる、新しいGPSテクノロジー
GPSは今や世界中で活用される素晴らしいテクノロジーですが、現在のニーズを完璧に受け止めるほどの「正確さ」はまだまだといったところ。でもなんと、GPSをインチレベル(約2.5cm)まで正確にする技術が登場しました。
そもそもGPSとは、Global Positioning Systemの略で、衛星を使った測位システムのひとつ。GPS受信機は、地上2万 kmを飛行する衛星が発射している電波をとらえて地球上の自分の位置情報を出力してくれます。それ自体だとだいたい30フィート単位(約9メートル)で位置を特定してくれます。最近の技術である、DGPSは、位置の分かっている基準局が発信するFM放送の電波を利用して、GPSの計測結果の誤差を修正して精度を高めてくれるので、3フィート(約9cm)単位まで精度を上げてくれるようにまでなりました。
そして、カリフォルニア大学リバーサイド校の研究チームが、センサーから慣性測定で定期的にGPSデータを増強する技術を開発しました。実際はこの試みは過去にも行なわれていましたが、2つのデータストリームを結合したりレンダリングするのに大型のコンピューターを必要としていたため、当時は車やモバイル機器での利用に現実的ではありませんでした。そこでカルフォルニア大学のチームは、数桁のオーダーで計算の複雑さを軽減するという新しいアルゴリズムを開発しました。
この技術でモバイルデバイスに搭載されているGPSシステムは、インチレベルの精度で位置を計算することができるようになります。この研究内容は、IEEE Transactions on Control Systems Technologyで公開されています。
研究チームは、過去にもあった技術がさらに重要性をまして、新しいGPSユニットが活用されることを期待しています。より正確な位置情報は、自動運転車はもちろん、手元のモバイルデバイスにとっても今すぐ必要ですよね。
タグ:ニュース
【気になった話題・ニュースの最新記事】
この記事へのコメント