2016年10月15日
マスクを外せない「マスク症候群」 あなたのそれ、依存症?
風邪をひいた、花粉症が怖い、喉が渇く…そんな時にはまずマスク。病から身を守るための必須アイテムだ。
しかしなぜかマスク自体が症候群の元凶とされることがあるらしい。その名も「マスク症候群」。特に多いのが若い世代だ。
通勤通学だけでなく、仕事中、さらにはスポーツをしている時にもマスクを外せない人もいるという。なぜマスクをするのか、というより、マスクを外さないことが本当に「症候群」なのだろうか。
サザエさん、ナイチンゲール、主人在宅ストレス 症候群いろいろ
睡眠時無呼吸症候群(SAS)やシックハウス症候群なら誰でも知っているが、そもそも症候群とは何なのか。
集英社の国語辞典には「複数の症候が認められながら、その原因が不明であったり単一でない場合、病名に代わって用いられる呼び名」とある。この呼び名、さまざまな症状に使われているようだ。探してみるとこんなのが見つかった。
・サザエさん症候群:日曜日の夕方から深夜「明日からまた、通学・仕事か…」と憂うつになって体調不良やけん怠感を訴える
・ナイチンゲール症候群:看護師の言葉掛けや介護に励まされて、恋愛感情を抱いてしまう状況。その感情は、患者が回復したり助けを必要としなくなった段階で徐々に失せていく
・主人在宅ストレス症候群:定年退職などで夫が家に1日中いるようになり、昼食の世話などで束縛されることが多くなってストレスを感じる
誰もが経験していそうな「症状」もあって、思わずニヤリとさせられる。しかし、どれも「完治」するものばかりだ。
「マスク症候群」目的の1位は「スッピン隠し」
マスク症候群も、深刻な症状ではなさそうだ。マスクをおしゃれアイテムとして使い、楽しんでいる人もいるのだから。「伊達(だて)マスク」と呼ばれるものだ。
3年ほど前、あるテレビ局が平日の朝の東京駅前の横断歩道で、マスクをしている人の調査をした。それによると、マスクをする目的の1位は「スッピンを隠すため」、2位は「顔の保温や肌の保湿のため」、そして3位は「小顔に見せるため」だった。3位がまさに、伊達マスクの典型だろう。
コンプレックス隠しで「マスク症候群」に?
気になることもある。若者世代から「人と話さないで済む」「顔を見られずに済む」といった声も聞かれることだ。根っこには、顔を隠したい、表情を読まれるのが嫌、鼻の形や歯並びなどにコンプレックスがある、口臭がある…といったコンプレックスがある人もいるようだ。
また周囲の人の目線に不安を感じ、言われることに恐怖を感じて日常生活にも支障をきたす「社交不安障害」、心理的な「引きこもり」がマスク依存症の原因になっている可能性もあるという。
マスク依存症予備軍チェック
自分がマスク依存症の予備軍ではないかチェックしてみよう。以下の項目に3つ以上当てはまれば、依存症の予備軍かもしれない。
・病気でなくてもマスクを着ける
・マスクをしていると安心できる
・鼻の形や歯並び、ニキビなどにコンプレックスがある
・ツイッターなどSNSに掲載しているキャラは飾ったもので、本当の自分とは違うと思っている
・SNSに投稿する写真は納得するまで何回も撮り直す
・人と目を合わせて話すのが苦手
・自分には口臭があると思っている
マスクを外してお出掛けしてみよう!
もちろん、体質などによりマスクが手放せない人がいるということも忘れてはならない。しかし、体質などが原因ではないのに上記のチェックで「当てはまることがいっぱい」というあなた、マスクを外して鏡を見てみよう。
ちょっと不安げで、はにかんでいるけれど、ステキなあなたが映っているはずだ。それを隠すなんてもったいない。まずは、月曜日だけマスクを外す、晴れている日はマスクなしでお出掛け…そんなチャレンジから始めてみてはいかがだろう。
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