2014年12月20日
人間には「朝型」「夜型」以外に2つのタイプがある
人間の睡眠パターンには「朝型」と「夜型」の2種類があり、古くから、大半の人はこのどちらかのタイプに当てはまると考えられてきました。けれども、イギリスの心理学会「British Psychological Society(BPS)」の公式ブログで取り上げられたある小規模な研究によると、もしかしたら、この「朝型」と「夜型」のほかにも、別のタイプの睡眠パターンが存在しているかもしれないそうです。
ロシア科学アカデミーのシベリア支部が行い、心理学専門誌『Personality and Individual Difference』(性格特性と個人差についての研究)に掲載されたこの研究から、従来の「朝型」「夜型」に加えて、睡眠パターンとは無関係に見える、異なったタイプのエネルギーパターンを示す人たちが存在するとわかりました。
研究者たちは、被験者を24時間眠らない状態に置いて、「活発な状態」と「不活発な状態」のリズムを分析する実験を行ないました。その結果を、BPSは次のように説明しています。
研究者たちは、「朝型」と「夜型」に加えて、2種類の概日リズム(一般には「体内時計」と呼ばれるもの)を発見しました。2種類のうちの1つは、朝も夜も「相対的に活力を感じる」と回答する「活発型」です(こう回答したのは、被験者130人のうち25名でした)。
もう1つは、朝も夜も「どちらかといえば眠い」と回答した「不活発型」です。こう回答したのは、被験者130人のうち32名でした。これら2種類の人たちの間には、「朝型人間」と「夜型人間」の間に見られるような、就寝時間と起床時間に関する違いが見られませんでした。彼らの睡眠習慣は、「朝型」と「夜型」の中間的なものでした。
研究者たちはこうした結果を、「人間には4つの異なる体内時計がある」という考え方を立証するものだとし、「実験で睡眠を24時間遮断された被験者たちは、その間、"はっきり目が覚めている状態"と"非常に眠い状態"のレベルを自己評価したが、その結果から、各タイプを区別することができる」と述べています。
かねてから「朝型」と「夜型」のどちらにも当てはまらないと思ってきた人は、どうやらこれで説明がつきそうです。この実験は、被験者がたった130人という小規模なものですが、その結果は、自分が1日の中でどの時間帯に高い生産性を発揮できるかを知る上で手掛かりとなるかもしれません。
You've Heard of Owls and Larks, Now Sleep Scientists Propose Two New Chronotypes|BPS Research Digest
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