2019年01月02日
「山椒大夫」田中絹代香川京子溝口健二森鴎外
文豪森鴎外の名作「山椒大夫」は1954年に大映により溝口健二監督で映画化されている。
鴎外の元ネタは説教節の「さんせう太夫」であり、それを脚色して現代風の小説にしたものだ。
時は平安時代、朝廷の役人の平正氏は鎮守府将軍に逆らって、筑紫に流された。その妻子たちも
家を離れあてもなく放浪する。妻玉木(田中絹代)とその子厨子王と安寿に使用人の姥竹である。ある日宿に
泊まろうとするも断られ野宿していると親切な老婆が自分の家に泊まっていけばよいと甘い言葉を
かけてきた。玉木たちは疑いもせずついていくが、老婆は恐ろしい人買いの一味だったのである。
玉木と姥竹と子供たちは別の船に乗せられて、姥竹は人買いに川に投げ込まれた。そして母は佐渡に
売り飛ばされて、こどもたちは丹後の山奥の山椒大夫の奴隷屋敷に連れてこられる。そして子供だろうが
容赦なく安寿(香川京子)と厨子王(花柳喜章)は重労働をさせられるのであった。
しかし山椒大夫の息子の太郎だけは二人に優しく何くれとなく面倒を見てくれた。だが太郎は山椒大夫に
嫌気がさして出奔してしまう。やがて時が流れ成長した安寿と厨子王だったが、厨子王はこのすさんだ
生活になじんでしまい、逃亡するものに焼き印を押す拷問も平気で行うようになっていた。
そんな兄の姿を見て嘆き悲しむ安寿だったが、ある日山で姥を捨てに行くとき二人で逃亡することを
決意する。しかし安寿は厨子王に一人で逃げて後から自分も行くと言うが・・
今も昔も変わらない権力や金を持つものが威張り散らし、弱いものはひどい目にあうという構図である。
しかし溝口健二の映像は美しくて日本美がある。厨子王が後の出世して山椒大夫を成敗するのは
痛快である。ラストシーンは感動的で涙が止まらないであろう。この映画はヴェネツィア国際映画祭で銀獅子
賞を受賞している。音楽は早坂文雄
鴎外の元ネタは説教節の「さんせう太夫」であり、それを脚色して現代風の小説にしたものだ。
時は平安時代、朝廷の役人の平正氏は鎮守府将軍に逆らって、筑紫に流された。その妻子たちも
家を離れあてもなく放浪する。妻玉木(田中絹代)とその子厨子王と安寿に使用人の姥竹である。ある日宿に
泊まろうとするも断られ野宿していると親切な老婆が自分の家に泊まっていけばよいと甘い言葉を
かけてきた。玉木たちは疑いもせずついていくが、老婆は恐ろしい人買いの一味だったのである。
玉木と姥竹と子供たちは別の船に乗せられて、姥竹は人買いに川に投げ込まれた。そして母は佐渡に
売り飛ばされて、こどもたちは丹後の山奥の山椒大夫の奴隷屋敷に連れてこられる。そして子供だろうが
容赦なく安寿(香川京子)と厨子王(花柳喜章)は重労働をさせられるのであった。
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しかし山椒大夫の息子の太郎だけは二人に優しく何くれとなく面倒を見てくれた。だが太郎は山椒大夫に
嫌気がさして出奔してしまう。やがて時が流れ成長した安寿と厨子王だったが、厨子王はこのすさんだ
生活になじんでしまい、逃亡するものに焼き印を押す拷問も平気で行うようになっていた。
そんな兄の姿を見て嘆き悲しむ安寿だったが、ある日山で姥を捨てに行くとき二人で逃亡することを
決意する。しかし安寿は厨子王に一人で逃げて後から自分も行くと言うが・・
今も昔も変わらない権力や金を持つものが威張り散らし、弱いものはひどい目にあうという構図である。
しかし溝口健二の映像は美しくて日本美がある。厨子王が後の出世して山椒大夫を成敗するのは
痛快である。ラストシーンは感動的で涙が止まらないであろう。この映画はヴェネツィア国際映画祭で銀獅子
賞を受賞している。音楽は早坂文雄
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