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2016年12月22日

「透明人間1954年」河津清三郎三條美紀土屋嘉男

1954年製作の東宝特撮映画「透明人間」は、東宝変身人間シリーズの先駆けともいえる作品である。

テーマは戦時中日本軍の人体実験で透明人間に変えられた哀れな男をめぐる物語である。

銀座のど真ん中でタクシーが誤って人を引いてしまうが、姿は見えない。しかし死体が徐々に浮かびあがる

ように現れるのを見て見物人は驚愕する。轢死した男は透明人間だったのだ。

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そして死んだ男の遺書でもうひとりの透明人間がいることが判明する。

新聞記者の小松(土屋嘉男)は透明人間の正体を突き止めようと取材を開始する。その同じころ発生する

ギャング事件で帝都は恐怖の襲われていた。一方キャバレー「黒船」のピエロの南条は近くに住む盲目の少女

まりの面倒をなにくれとなく面倒みていた。まりの祖父は夜勤で守衛をしていて、孤独な毎日を送っていたのだ。

しかしまりの祖父はある夜強盗に襲われて殺されてしまう。

そのころ透明人間の行方を追っていた小松はついに南条のアパートを発見した。南条(河津清三郎)は小松を信用して

自分が戦時中軍の人体実験で特攻兵器として透明人間に改造されたことを打ち明ける。

ピエロの衣裳をひとつづつ脱いでいくと南条は完全に見えなくなり小松は驚くが・・・


そして帝都を震撼させたギャングの頭目は黒船を根城にした悪党であることがわかるが、ギャングは南条に

すべての罪を着せようとしていたのだ・・・

この映画の特撮シーンは円谷英二が担当しているが、通帳や電話が宙に浮いたりスクーターが無人で


走行したりするシーンは今見ても違和感がなくよくこの時代に撮影できたものと感心する。

また透明人間と格闘する役者は一人演技を自然に見せないといけないので大変だったと思う。

透明人間役には悪役で有名な個性的な河津清三郎が珍しく善良な役を演じている。

ピエロのメイクをしているのでほとんどわからないが・・そして南条の恋人役は当時のトップスターの

三条美紀が演じている。監督は「ゴジラの逆襲」の小田基義。どことなく哀愁がある映画である。


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posted by ハヤテ at 21:01| 特撮
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