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2016年10月28日

「妖艶毒婦伝 お勝兇状旅」宮園純子中川信夫梅宮辰夫

「妖艶毒婦伝 お勝兇状旅」は、宮園純子主演の毒婦シリーズ最終作である。

物語は、上州沼田藩の江戸家老田代重太夫が、極悪商人と組んで禁制品のたばこや絹織物を転売して

莫大な利益を得ていた。しかも領民たちを奴隷のようにこき使いなで斬りにする冷酷さである。

しかしそのことをかぎつけた大納戸役の真壁主計は、田代重太夫を詰問し罪状書にして幕府に申告しようと

して捕まり女房と一緒に拷問を受けて自害してしまう。

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おりしも一人娘のお勝(宮園純子)は、主計の部下だった新三郎と夫婦になる寸前だった。

だが新三郎の弱みを掴んだ重太夫は、新三郎を味方に引き入れてお勝が持っている罪状書を奪おうとしたのだ。

お勝は並の女ではなく、甲源一刀流の剣の使い手でもあった。

新三郎は愛人の女を使ってお勝が風呂に入っている隙に罪状書を盗もうとしたが、お勝に気づかれてしまう。

お勝は新三郎の悪だくみからなんとか逃れるが、重大夫一味に銃撃されひん死の重傷を負う。

そんなお勝を救ったのが、沼田藩剣術指南役だった犬神隼人(梅宮辰夫)であった。

お勝はしばらく隼人の根城のお寺で傷を癒すが重大夫の魔手は迫っていたのである・・・


宮園純子が「地獄」で有名な中川信夫監督で主演した毒婦ものだが、とにかく悪党が絵に描いたような

悪人でわかりやすい完全懲悪時代劇である。

宮園純子の殺陣はなかなかのもので今女優でこれだけの使い手はいないだろう。

名和宏や安倍徹や沼田曜一といった名うての悪役が出演していて面白い。しかし中川監督はこの映画が

嫌いだったらしい。

それにもかかわらず面白い作品なのでなかなか楽しめる作品である。

残念ながら国内版DVDは発売されていない。楽天で北米版が手に入る。
posted by ハヤテ at 15:32| 時代劇
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