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2012年03月21日

東宝初の総天然色「白夫人の妖恋」

「白蛇伝」を元ネタとした「白夫人の妖恋」は東宝が香港のショーブラザースと合作した特撮ファンタジーである。
主演は、池部良、ヒロインの白娘(パイニャン)には山口淑子で戦前は満映の看板女優であった

李香蘭である。もっとも山口は生粋の日本人であるが、五族共和を掲げる満州国の国策として

戦前は中国名を名乗っていた。

主人公の許仙は、姉夫婦の家に居候する貧しい若者であった、雨の日に美しい女性(白娘)に

傘を貸したところ、白娘は許仙にひとめぼれし結婚を申し込まれる。

許仙は自分の貧しい境遇を気にしてこの申し出を断るが、白娘は結婚費用にどこからか銀を

調達し持参金として許仙に渡す。

許仙は天にも昇る気持ちであったが、この銀は盗まれたものであった。

許仙はあらぬ疑いをかけられ鞭打ちの刑に処せられ蘇州に流されしまう。

姉夫婦は役人にワイロを渡しやっとのことで許仙は釈放されるが・・

散々な目に遭った許仙は、白娘と再会するが簡単に許すことはできなかった。

しかし、一途な白娘の愛情に心打たれ二人は夫婦となったのだが、ある日街で一人の道士が

許仙に「おまえには妖魔がついている。このままでは取り殺されるぞ」と指摘され愕然となる。

許仙の心に女房に対する疑惑がわきあがってきたのである・・

この映画は、日本初のイーストマンカラー映画であり、特撮は特撮の神様円谷英二が担当している。
洪水シーンも当時としてはかなりの迫力があると思う。

もっとも今の時代からすればカラーの色も相当劣るとがこれは仕方ない。

小悪魔的な召使に当時25歳の八千草薫が扮し作品に花を添えている。

スコアは團伊玖磨が書いていて、東洋的な旋律が印象に残る。

レーザーディスクが昔出ていたのだが国内DVD化はされていない。

発売が待たれる作品である。



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タグ:山口淑子
posted by ハヤテ at 01:34| 特撮
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