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2015年02月07日

市川雷蔵、三島由紀夫「剣」

三島由紀夫が1963年に発表した小説「剣」は、人生のすべてを剣道にかける異常なまでにストイックな青年

国分次郎が主人公である。

この作品は、市川雷蔵が主演で国分に扮し大映で映画化された。

国分は太陽を崇拝し剣のみが生きがいの東和大学剣道部の主将だ。他の部員が麻雀や異性にうつつを抜かし

将来のことを考えているとき、国分は剣道部が全国大会で団体戦で優勝することのみを考えていた。

国分にとって就職や将来のことを考えるなど不純な考えでしかなかった。

同級の賀川(川津祐介)は適当に遊び青春を謳歌していてそんな堅苦しい生き方をうとましく思い、またそんな生き方をうらやましく

も思え嫉妬していたのである。

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そんな国分の化けの皮をはがそうと、賀川は学内唯一の美人女学生伊丹恵里(藤由紀子)をけしかけ次郎を誘惑させたのである。

次郎は、恵里の誘惑に負け身体を求めたことを知った賀川は次郎も同じ人間であることを知り勝ち誇る。


そんなおり剣道部の団体戦も迫り、剣道部は海辺の村で合宿をした。次郎は自分にも部員にも激しい練習を課し

早朝からランニング、腕立て伏せと特訓につぐ特訓でゲロを吐く部員すらいた。

しかし、特訓の成果は現れ合宿が終わる頃には部員たちは別人のようにたくましくなっていた。

満足の笑みを浮かべる国分に、部員たちも自信がついたようだった。

しかし、最終日、賀川は以前合宿費用を稼ぐために部員全員でバイトしたとき、バイト先でたばこを吸ったことを

とがめられ正座させられたことを根に持っていた。女の誘惑に負けたくせに偉そうにするなそんな気持ちから国分を

困らせようと賀川は国分がいないときを見計らって部員たちをけしかけて禁じられていた水泳を始める。

だが、事態は思いがけないことになるのだった・・・

三島由紀夫の剣道修行が生かされた作品を市川雷蔵が見事に国分次郎を演じた秀作だ。

三島は、自分の理想像を国分に投影し、おそらく賀川のモデルは俗物の石原慎太郎だ思う。

三島と石原は対極にいたからだ。

三島は、マラソンの円谷選手にも思い入れがあったから、国分の自分に激しい生き様は円谷選手のことも念頭にあっただろう。

美人女学生に、後に田宮二郎夫人になった藤由紀子、国分を崇拝する下級生に長谷川明男が扮している。

良くも悪くも三島の世界観が反映された作品である。

監督は、三隅謙次。

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posted by ハヤテ at 15:18| 三島由紀夫
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