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2018年10月22日

買い物の季節は続く〈靴〉(十月十八日)



 今年の夏は、サマースクールに向けてあれこれ買い物をしなければならなかったという話は、すでに書いたが、あそこで願った、これからしばらくは買い物をしなくてもいいようにという願いはかないそうもない。夏物だけでなく、秋冬物に関してもあれこれ買い足す必要が出てきたのだ。十年ほど前の第一次買い物の季節というべき時期に購入して長年使用してきた服やら靴やらが、寿命を迎えつつある。去年までは多少不具合には目をつぶってだましだまし使ってきたのだけど、さすがにこれ以上はというところまで来たし、夏の買い物の勢いが続いているので、そのままいくつか買っちまおうというわけなのである。

 靴に関しては、今はなきプリオールの最上階にあった靴屋、たしかスロバキアのジョン・ガーフィールドという靴屋が、しばしば二足買ったら、二足目はただとか、50パーセントオフとか、大々的な割引セールを結構ひんぱんにやっていて、それを利用してうちのと一緒に何足も買ったのを覚えている。靴底がすり減ったり、かかとの部分がこわれてしまったりして履けなくなる靴が出てきて、今でも現役で履いている靴は、あの時買ったもののうち二足だけである。もちろんその後何足か買い足しているので、履くものがないという状態には陥っていない。
 その二足も、暖かい時期用の布靴は、靴底がすり減ったというよりは、へたれた感じで履いて長時間歩くと足が痛くなるようになった。それが今年の夏に絶対に新しい布製の靴が必要になった理由である。あのときも、もう一足買うかどうか悩んだのだが、結局面倒くさくなってやめたのだった。へたれた靴も毎日履かなければまだ使用可能のようにも感じられたし。

 冬用のもう一足は、真冬の一番寒い時ではなく、もう少し暖かいときに履くことの多いものなのだが、今年の春までにいくつかの小さな部品が外れ落ちている。現時点では穴が開くとか、実用に堪えないような問題は発生していないが、今後もこれまでのペースで履き続けたら、いずれ近いうちに履けなくなるのは確実である。ということで、今回は日本の冬用、チェコの晩秋から初冬にかけて用の靴が必要になった。
 実は上に書いたスロバキアのジョン・ガーフィールドのお店は、現在はシャントフカに出店していて、ときどき二足目無料のキャンペーンをやっていることもあるようなのだけど、どうも足が向きにくくて近くを通っても中に入ったことはない。ネット上の値段がユーロで表示されているのも足が遠くなる理由かな。もう一つの選択肢としては、チェコの靴ならバテャだという考えもある。あるんだけど、バテャの靴がすべてチェコで生産されているわけでもないし、何より問題なのは、こちらが必要な小さめのサイズがあまりないことである。

 それで、夏の靴は、結局プリオールの後身、ガレリエ・モリツに入っているポーランドの大手の靴屋CCCで買うことにした。シャントフカにもオロモウツ・シティにも入っているけど、選んだのはガレリエ・モリツのお店である。旧市街の中心にあるからサマースクールへの行き帰りに寄れたしね。CCCの持つプロの自転車チームでチェコ人活躍してるし、来年からワールドツアーのチームを運営するみたいだから、そこにチェコ人が入れるように応援しようというのは、理由にならないかな。とまれ、夏は、ポーランドの会社CCCのラネティというイタリアのっぽいブランドの靴を買ったのだった。
 ということで、今回もガレリエ・モリツのCCCのお店に向かった。一応ネット上でこんなのがいいかなという目当てはつけてあったので、あとは現物を見て履いてみて買うかどうか決めるだけである。色は黒。今履いてるのが茶色だから、色が違う方がよかろう。ただ、色的なアクセントとして縫い糸が白のものと赤のものがあってどちらがいいのか決めかねていたし、現物を見たらこんなの嫌だということになる可能性もある。結局は赤でも白でもなくて、茶色のものを選んだんだけどさ。

 次はサイズである。珍しく39の靴があったので、ちょっと大きめになることがわかっている40と履き比べてみた。39のほうが自分の足の大きさには合っているようだったけど、冬場は厚手の靴下を履くこと、それから、防寒用の中敷きを入れることを考えると、足の甲のあたりが窮屈だったのでサイズ40のものを選んだ。
 このヨーロッパのサイズが日本の何センチに該当するのかについては、あちこちに換算表が掲出されているけど、どれもこれも微妙に違うような気がする。日本だと大きめで26センチぐらいを買っていたから、実際の足の大きさは25センチぐらいかな。チェコで初めて買った靴は、今でも現役ではいているけど、買うときに店のおばちゃんに、こんな小さな足に合うのは子供物しかないわとか言われて、子供物を買ったことを考えると、実際はもっと小さいのかなあ。中学高校時代の先輩は、足の大きさが30センチを越えていて靴がないと嘆いていたけど、小さすぎても靴はないのだよ。40なら大抵はあるから、ちょっと大きいけど今後も40を買うことになるんだろうなあ。
2018年10月19日17時25分。










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