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2018年09月28日

ヨーロッパのカップ戦のチェコチーム1(九月廿五日)



 ちょっとネタも時間も足りなくなってきたので、簡単にかけそうなことということで、サッカーのチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの話をしよう。本当は先週行なわれた試合の後に簡単にまとめるつもりだったのだけど、表向きの日付と実際に書いている日のずれの調整をしようとして失敗した結果、放置することになってしまった。

 さて、今年、チェコからチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグに出場するのは、予選も含めて5チームで、そのうちチャンピオンズリーグのプルゼニュと、ヨーロッパリーグのヤブロネツは予選なしで本選からの出場である。これは出場チームのチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの戦績をもとにして算出される国別ランキングで、チェコがここ数年かけて順位を上げてきた結果である。
 チェコリーグの優勝チームがチャンピオンズリーグに予選免除で出場なんて何年ぶりのことだろうか。ヨーロッパリーグのほうは去年ズリーンが直接出場しているけど、あれはいくつかの偶然が重なった結果の特例だったはずである。

 ランキングの算出方法は、確か以下の通り。本選では勝利には2点、引き分けには1点、予選ではその半分の1点、0.5点のポイントが与えられる。それにチャンピオンズリーグの本選に出場した場合には、予選ありでもなしでも、ボーナスポイントが4点与えられる。全出場チームの獲得した点を合計して、出場チーム数で割って、その年の年間ポイントが算出される。この年間ポイントを直近の5年分合計した数字によってランキングが作成され、シーズン終了時の順位によって、翌年、つまり次の次のシーズンのチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグへの参加チーム数が決められる。数字そのものはあまり変わらなくても、予選のどこから出場するかなんて細かいところが変わることは多い。
 この表http://www.coen.wz.cz/によると、チェコは現在17位。昨シーズンが終わった時点ではもっと上にいたはずだから、無効になった2013/14のシーズンのポイントが結構高かったのだろう。今年も最低でも去年、一昨年と同じぐらいのポイントは稼いでほしいところである。昔はたしか9位ぐらいにいたこともあるんだけど……。

 今年のヨーロッパリーグの予選に最初に登場したのは、昨シーズン5位に沈んだスパルタ・プラハだった。予選二回戦の対戦相手はセルビアのスボティツァ。聞いたことのないチームだし、セルビアで優勝したというわけでもないようだったから、勝ちぬけは確実だと思っていたら、セルビアで行なわれた初戦でいいところなく惨敗した。0−2だったかな。結果だけでなく試合内容も絶望的なものだったこともあって、この時点で監督のハパルが解任された。去年の秋のストラマッチョーニ監督時代よりはましだったとはいえ、ハパルが率いた春の成績もスパルタにふさわしいものではなかったからなあ。
 ホームでの第二戦は、GMを務めていたシュチャストニーが臨時に監督を務めた。内容も結果も代位戦よりははるかによく、一時は2−0でリードして、そのまま行けば延長戦というところまではいったのだ。それが、オロモウツから移籍したラダコビチが軽率なプレーでPKを与えてしまい、一点差に追いつかれてしまった。勝ちぬけに2点必要になったスパルタは、それまでのような軽快なプレーが影を潜めて、1点も追加できず、2−1で勝ったものの、二試合合計のスコアで2−3で敗退が決まった。
 結局、スパルタがランキング用に獲得したポイントはたったの1点。去年は予選三回戦からの出場で、二連敗で獲得ポイントは0点だったから、それよりはマシとはいえ、スパルタがポイントを稼いでくれないとチェコは苦しくなるんだよなあ。それから気になったのは、スボティツァで日本人だと思われるシムラ選手が出場していたこと。特に初戦では結構いい仕事していたような気がする。

 二番目に登場したのは、我らがオロモウツで、昨シーズンスパルタの一つ上の4位にはいったので、ヨーロッパリーグ予選三回戦からの出場である。相手は、カザフスタンのカイラト・アルマトイ、地理的にはアジアでありながらサッカーではヨーロッパに属するカザフスタンまで、しかもその東部のアルマトイまで行くのは大変だっただろうけど、久しぶりのヨーロッパの舞台ということで、予選だけどオロモウツ的には盛り上がった。確かアルマトイにはアルシャビンという昔有名だった選手がいて、それも話題になっていた。
 チェコリーグでは調子があまりあがらないとはいえ、ヨーロッパカップの予選ではオロモウツのプレーは快調で、二試合とも2−0、2−1で勝利して四回戦への進出を決めた。この時点でオロモウツはランキング用のポイントを2点獲得したことになる。四回戦の対戦相手がスペインのセビージャになることは決まっていたので、ここから積み上げられてもホームでの引き分けで、0.5点というところだろうか。

 セビージャにはチェコ代表のゴールキーパーのバツリークがこの夏に移籍している。今年は、チェコのチームと対戦するチームにチェコ人選手がいるというパターンが例年より多いような気がする。とまれ、勝ちは期待せずにテレビで見たホームでの試合で、オロモウツは今季最高、もしかしたら去年の最高も越えているかもしれないと思うようなプレーを見せた。ただチャンスはたくさん作ったのだが、どうしても得点を挙げることができず、相手にカウンターからあっさりゴールを決められて、0−1で負けてしまった。運か得点力がもう少しあれば、逆に3−0ぐらいで勝っていてもおかしくない内容だったのだけどね。
 ホームで勝てなかった以上、アウェーで勝てるわけがなく、内容もホームほどよくなかったし、それでも意外と責めていたけど、0−3で敗戦。二戦二敗で獲得ポイントは0点。累計で2点ということになった。スパルタより上だし、四回戦の相手も悪かったから、オロモウツにしてはよくやったというか、予定通りというか、これ以上の上積みは難しかっただろう。

 オロモウツには来年もヨーロッパリーグの予選に出場して、今年の経験を生かしてほしいところなのだが、第9節を終えて15位という順位から考えると来年は難しそうである。可能性が後すればMOLカップの優勝かなあ。下位に落ちたチームが優勝したことがないと言うわけでもないのだし。いや贅沢は言うまい、今年は二部に落ちなければ満足だということにしよう。
2018年9月27日22時15分。








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