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2017年12月13日

レオに挑戦(十二月十日)



 12月8日金曜日のプラハからの帰りは、レオ・エキスプレスを試すことにした。プラハ、オロモウツ間を走る特急は、長年ペンドリーノを愛用してきたけれども、一度試したレギオジェットのビジネスが予想以上によかったので、最近はもっぱらそれを利用し、朝のプラハ行きもレギオジェットだったのだが、レオも悪くないという話は聞いているので、一度試しておきたいと思っていたのだ。
 たまたま先日臨時収入があったので、レオの上のカテゴリーを試すいい機会だということで、最初は700コルナぐらいする(便によって上下するけど)プレミアムというのを試そうと考えたのだけど、時間的な余裕を考えて選んだ五時過ぎの便ではすでに売り切れていた。レオは全体的に車両数が少なく、上のカテゴリーの車両が一両しか設定されていないため、一便あたりプレミアムは6席しかないのである。
 しかたがないので、一つ下のビジネス、こちらは400コルナほどなので、ペンドリーノの一等よりは安いが、レギオジェットのビジネスよりは多少高い価格設定である。レギオも安いのは300コルナ弱だけど、高いのは400コルナぐらいになるからなあ。問題はどちらが快適で、サービスがいいかである。

 プラハの駅では、レオ・エキスプレスの電車は、専用とも言うべき1.bというホームに止まっていた。プラハ駅の歴史的な内装が残っている部分であるファンタの喫茶店のあるホールから直接出入りできる1.aのホームにでて左の奥のほうに行ったところで、駅舎に入らずに直接駅前のウィルソン通りに出られるところにある。
 レオでは、電車の止まるホームの端からウィルソン通りに出たところを、空港行きの直通のミニバスの出発場所にしているようで、レオ・エクスプレスでプラハまで来て、そのままレオのミニバスで空港に向えるのである。運賃はエアポート・エクスプレスよりもちょっと高い89コルナ、事前予約が必要でぎゅうぎゅう詰めになることがないと考えれば、お得かもしれない。

 車内に乗り込むと、親子連れで離れた席になっている人に席を譲った結果、予約したのとは違う席に落ち着くことになった。自分が座った席も含めて、ペンドリーノの座席よりは是先の前の空間が広く快適だったけれども、レギオジェットのビジネスほどは、占有できるスペースが大きくない。ということは、値段を考えたらレギオジェットのほうがいいかなあ。
 乗った便はオストラバ方面ではなく、スタレー・ムニェスト・ウ・ウヘルスケー・フラディシュチェ行きだったので、プラハからフリーン、オトロコビツェあたりに向かうのであれば、使用するかいはある。レギオジェットがオロモウツから先は、基本的にオストラバ、もしくはその先のトシネツのほうにしか行かないのに対して、別の方向に向かう便もあるのである。オロモウツ、プラハ間しか利用しない人間にはあまり関係ないけどさ。

 無料のコーヒーも、レギオのほうが美味しかった。ただ、レオで飲んだのはこの日四杯目だったので、その分割り引いて考えたほうがいいかもしれない。お茶も試しにもらったら、こっちもレギオのほうがいい感じだった。レギオではジュースももらえるのにレオは水しかもらえなかったし、この日はレギオでクッキーみたいなのももらったんだった。次は、また何かで臨時収入があったときに、プレミアムを試して、レオがレギオに対抗できているかどうかを確認しよう。値段では負けているけど、意外と安い便があるかもしれないし。
 でも、レギオもそうだけど、レオのような私企業の参入によって、チェコ鉄道のサービスもよくなったから、今後もこの競争関係を続けてほしいものである。ペンドリーノの座席指定券も安くなったし、水や新聞をくれるようになったのも私企業の参入の後だったはずだ。昔は座席指定券だけで200コルナだったし、何ももらえなかったのである。

 ところで、ブルノの人と話していて、驚いたのだけど、未だにプラハ−オロモウツ間が3時間以上かかるというイメージを持っている人が多いようだ。以前は確かに、プラハ−ブルノのほうがかかる時間が短かったのだが、ペンドリーノ導入の際の路線の前面改修によって、プラハ−オロモウツ−オストラバ間は、チェコで一番スピードが出せる路線になっているのだ。ブルノもチェスカー・トシェボバーまではその恩恵を受けているのだけど、そこから先はあまり変わっていないので、2時間半ぐらいかかるらしい。
 オロモウツまでは、レオやレギオの電車は、停車駅が一つ、二つ多いので、2時間10分ほどだけど、ペンドリーノで一番早いやつは2時間5分ぐらいじゃないかな、次の時刻表の改正では2時間を切るのではないかと楽しみにしている。普通の急行の中には、ブルの行きと同じで2時間半、もしくはそれ以上かかるものもあるけど、それでも以前に比べれば格段に早くなった。
 問題が起こって遅れることも以前に比べれば激減したし、これで以前みたいに料金が安かったら、たまにはプラハに来てくださいよと金曜日に何度も言われたことを実行できるのだけどなあ。今回が往復で750コルナぐらい、出して出せない額ではないけど、特別な用もないのに出したいと思えるような額でもないんだよなあ。今後も、多くて一年に二回のプラハ行きで十分だな。うん。
2017年12月10日23時。







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