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2021年04月10日

またまた厚生大臣更迭(四月七日)



 すでに三月中には噂に上っていた厚生大臣の交替だが、四月に入って一週間、感染症対策の重大なポイントとされたイースターが終了すると共に、実行に移された。三月下旬のインタビューでバビシュ首相は「三月中の大臣の交代はない」と語っていたのだけどね。もう一人、更迭を噂されていた文部大臣のほうは、結局解任されずに留任となった。

 バビシュ首相による公式の解任理由としては、ブラトニー大臣の厚生省内のマネージメントがうまく行っていないこと、コミュニケーションが取れていないことが挙げられているが、信じている人は誰もいない。これが解任の理由になるのであれば、政府内の大臣とのコミュニケーションがまともに取れていないバビシュ首相が真っ先に解任されるべきである。何せ、首相と大臣と言う関係なのに、厚生大臣と文部大臣が話し合って決めた規制の緩和について、手紙で不満を告げるという体たらくである。直接あって話せよというのが普通の反応であろう。
 では、実際の解任理由は何かというと、ブラトニー厚生大臣が、ゼマン大統領周辺からのロシアと中国製のワクチンの使用を認めろという圧力を受けながら、かたくなにEUで認可されていないワクチンの使用は絶対に許可しないと頑張っていることである。すでに、三月半ばの時点で、ゼマン大統領は、ワクチン不認可を理由にバビシュ首相に大臣の更迭を求めていた。どこのワクチンでもいいから接種を進めることが大切だというのだが、もんだいはロシアや中国を信用できるかと言うところにある。ゼマン大統領は国民の大半と反対で、全面的に信用するのだろうけどさ。

 辞任を余儀なくされたマトビチ首相が、独断でロシアのワクチンを輸入したスロバキアでは、EUとは別枠でワクチンの認証プロセスが進んでいるのだが、その途中経過で、納入されたワクチンの組成が書類に記されているものとは違うことが明らかになって物議をかもしている。ロシア側からは使わないなら返品しろなどという声も上がっているようで、もう意味不明である。
 こんな、正体不明なワクチンをチェコにも導入することが、正直いいことだとは思えないし、世論調査でロシアのワクチンを信用すると答えた人の割合は5パーセント、中国は1パーセントしかなかったというニュースもある。そうなると、足元を見られてぼったくり価格で輸入しても、接種を拒否する人が続出して、大半は廃棄処分になるのが関の山である。その場合の責任は大統領が取るなんてことはないだろうなあ。チェコだし、ゼマン大統領だし。

 そもそも、下院の総選挙で新しい内閣が半年後には成立することが決まっている現時点で、大臣を代える必然性が理解できない。ブラトニー氏自身は、解任は政治的な理由で、自分は大臣として専門家の意見を元に判断してきたことを恥じるつもりはないと語っていた。ただ、クリスマス前に規制を大きく緩和して、感染拡大につながったことについては失敗を認めている。あのときは、イギリス型の変異種がチェコに蔓延しつつあることがわかっていなかったといういいわけはつけているけど。
 それでも、問題はあれこれあったけれども、自分のなした仕事に対して責任を持とうとする姿勢は、悪くない。バビシュ首相が、全てを他人のせいにして、今回の感染症対策、ワクチン政策の失敗もブラトニー氏の責任にして、自分は悪くないと開き直るのにくらべればはるかにましである。一年前には全ては首相である自分の責任だと断言して喝采を浴びていたが、それを忘れたかのような最近の責任転嫁ぶりには、支持者の中からも見限る人が出てきたようで、世論調査でのANO支持率は、下がり続けている。それでも20パーセントは越えているのかな。

 後任として即座に任命されたのは、プラハのビノフラディにある大学病院の院長を勤めるアレンベルグル氏。就任の際には特に表明はしなかったけれども、恐らくゼマン大統領、バビシュ首相との間でロシアのワクチンを導入する方向で話がついているのだろうと言われている。現場の医師の中にロシアのワクチンを求める人がいるというのは意外であった。

 ところで、ブラトニー氏の解任は、文部大臣とともに、来週の月曜日からの学校での授業の再開と、そのルールについて記者会見をしている裏側で進められていた。そんな部下の背中で陰謀をめぐらすようなやり方も批判されていて、バビシュ政権が末期症状を起していると見る人も多い。今のバビシュ政権以上に評価がひくくなるのは難しそうだから、秋の総選挙で誕生すると見られる新政権にとっては比較のハードルが下がり続けているといってもいい。まともな政権であることを望むのは高望み過ぎるので、チェコに害をもたらさない新政権が誕生することを願っておこう。期待薄だけどさ。
2021年4月8日23時










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