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2020年12月07日

バビシュ首相からのクリスマスプレゼント(十二月四日)



 スロバキアでは十月の末から十一月の半ばにかけて、二度の、場所によっては三度の週末を使って、感染の疑いの有無に関らず全国民を対象にした、希望者を対象にするという名目での半ば強制的な大規模検査が行われた。その結果、少なくとも一時的には新規感染者の数を減らすことができ、批判にさらされていたマトビッチ首相は一息ついたようである。

 その成功? に触発されたのか、オーストリアでもウィーンや、チロル地方などで、希望者を対象にした大規模検査が始まったらしい。この二つの大規模検査には、これまでの精度は高いけれども結果が出るまでに時間のかかる検査の変わりに、精度が低い代わりに十分ほどで結果の出るアンチゲン(抗原?)と呼ばれる方法が使われている。オーストリアではこの簡易検査で要請になった人に関しては、これまでの方法で再検査をして本当に陽性かどうか確認することにしているという。
 チェコでも最近になって、このアンチゲン検査の導入が進められていて、各地の老人ホームなどでは、職員と入居者の検査が義務付けられたという。ただし、政府が各施設に配布するはずだった検査用のキットが期日までに届かず、対応に苦慮しているなんてニュースも流れていたのは、チェコのチェコたる所以である。この老人ホームでの検査が、一回きりなのか、繰り返し行なう予定なのかは知らない。

 それに続いてバビシュ首相が、希望者全員を対象に無料でアンチゲン検査が行えるようにすると言い出した。その理由が、クリスマスに普段は離れて暮らしている家族が安心して会えるようにというものだった。日本のお正月やお盆のように家族が集まって過ごすのがチェコのクリスマスなので、それまでに陰性であることを確認できれば、自分が感染する恐れも、感染させる恐れもなく家族と会えるだろうと考えたらしい。
 当然、専門家の間からは、検査の精度を問題にする声はもちろん、検査から時間が空けば、陰性が陰性であり続ける可能性が下がることを指摘する声が上がっている。実際チェコテレビの科学担当のアナウンサーの実体験によれば、僅か数時間の差で、陰性が陽性になったらしい。この人は専門家ではないけれども、知識のある人だったから、一度の陰性で大喜びをせずに、念のために時間を置いて検査を受けて、陽性が確認できたが、一般の人だと陰性の結果が出たら、これまでの慎重な生活態度を変えかねない。

 検査の数を増やすことで流行の拡大を押さえ込みたいのなら、一回の大規模検査で終わるのではなく、何度も繰り返さなければならないのは、サッカーリーグの感染対策を見れば明らかだとおもうのだけどねえ。毎週一回検査を実施していてさえ、集団感染が発生して隔離に追い込まれるチームがいくつも出てしまうのである。ヨーロッパリーグに出場しているリベレツなんて、週に二回検査を行っていたはずなのに、一度に十人以上の選手が陽性判定を受けて欠場を余儀なくされている。
 だから、希望者全員を対象に検査を行ったとしても、気休めにしかならないと思うのだけど、今の状況では気休めさえもありがたいと考えるのだろうか。木曜日からの規制緩和で、感染状況が再び悪化することが予想されているから、自分だけでも陰性であることを確認したいという人も多いのかもしれない。とまれ、先ずは、学校の先生たちを対象に希望すれば無料で検査が受けられるようになった。そして18日からは全国民を対象に無料で検査が提供される予定だという。最近評価だけでなく人気も落としつつあるバビシュ首相から国民へのクリスマスプレゼントというところか。チェコ人じゃないからもらえるかどうかわからないけど、正直もらいたいとは思わんなあ。

 スロバキアでは二回の大規模検査で減った感染者の数が、また増加傾向に転じているらしい。それでクリスマス前にもう一度とマトビッチ首相が言い出したようだが、検査の実務を担当した地方公共団体からはやめてくれという悲鳴が上がっている。検査を繰り返すことで感染を押さえ込むことができるのはその通りでも、それが経済的負担、人的負担に見合うのかどうかはまた別問題である。
2020年12月5日20時。










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