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2020年11月09日

サッカーリーグ再開(十一月六日)



 今週末から、サッカーの一部、二部リーグと、もう少し時間がかかるかと思っていたアイスホッケーの一部リーグが再開される。そのうちサッカーは金曜日の今日、再開の第一試合、ヤブロネツとブルノの試合が行われた。結果はブルノが0−1で今シーズン初勝利をあげるという番狂わせだったのだけど、大事なのは試合が行われたという事実である。

 サッカーの一部リーグは、結局一ヶ月ほど中断したことになるのだが、試合前に定期的に行っていた感染の検査も、その期間は停止していたため、再開に向けて選手、チーム関係者の検査をしたら、陽性の判定がかなりの数でて、チームによっては選手をそろえるのに苦労しているようだ。今日の試合もブルノは8人もの選手が陽性で隔離状態に置かれ、ヤブロネツのほうは、選手の欠場はほとんどなかったが、ラダ監督とコーチたちが検査で陽性になり、監督不在で試合に望むことになった。
 他のチームの感染状況はまだ情報が入ってきていないが、昨日のヨーロッパリーグに出場した3チームに関してはある程度わかっている。どのチームもヨーロッパリーグでは、国内リーグが中断中のせいでなかなか選手間のコンビネーションが合わずに苦労しているが、同時に武漢風邪だけでなく怪我での欠場も多く、試合に必要な選手を集めるのにも苦労している。

 最悪の状況にあるのは、ヨーロッパリーグの予選、本選で、ルーマニアとセルビアという当時はチェコよりも感染状況が悪化していた国で試合をしたリベレツである。相手チームが感染者をたくさん出していて、直前まで試合が実施されるかどうか決まらないということもあった。とまれ、ドイツのホッヘンハイムで試合をしたリベレツは、武漢風邪でAチームの15人もの選手が欠場を余儀なくされ、Bチームのチェコリーグですらデビューしていない若手選手を出場させることになった。
 その結果、0−5で大敗してしまったのは仕方のないことだろう。欠場選手がいなかったとしても、ホッヘンハイムで勝利は愚か、引き分けで勝ち点を得る可能性もほとんどないと見られていたのだから。先週も、欠場する選手は少なかったのに、セルビアで大敗しているから、セルビアで感染したとは限らないのだが、踏んだりけったりとはこのことである。

 同じような状況にあったのは、二週間前にヨーロッパリーグの初戦で、イスラエルで試合をしたスラビアである。その試合には、よくわからない理由で陽性の選手も出場が許可され、陽性の監督もベンチから指示を出していた。そのせいだとは言い切れないのだろうが、先週のプラハでのレバークー前途の試合の時点で、欠場する選手が多く、何人か、今まで名前も聞いたことのないような選手が、出場していて驚かされた。スラビアの場合には、代表の試合でイスラエルに行った後に陽性判定で隔離された選手もいたはずである。
 プラハでのフランスのニースとの試合も、新たに欠場する選手もいれば、快復して復帰した選手もいて、見慣れない選手の数は選手とあまり変わらなかったのだが、そのこれまであまりチェコリーグでも出場経験のない選手たちの活躍で、勝ってしまった。先週の試合では周囲とかみ合っていなかった若手選手も、ダイジェストで見る限りでは活躍したみたいだし、スラビアの選手層の厚さが功を奏したというところだろうか。オロモウツから引き抜いた若手ディフェンダーのジマも順調に成長してヨーロッパレベルで活躍できるようになっているし。

 一番状況がよかったのは、スコットランドでセルティックと対戦したスパルタで、怪我も含めて欠場を余儀なくされた選手はリベレツやスラビアほど多くはなかった。ただし、監督が再開されるチェコリーグの試合、日曜日に行われるプルゼニュとの試合に備えて、主力選手を何人か休ませる判断をしたため、二人、チェコリーグでもほとんど出場経験のない若手選手が先発メンバーに名前を連ねていた。残念ながら、この二人は、スラビアの新戦力ほどの活躍はできなかった。
 試合のほうは、パトリック・シクの前のに将来を期待されていたフォワードのユリシュの大活躍、ハットトリックのおかげもあって、4−1で圧勝。ユリシュはなかなかその才能が開花しなかったのだが、昨シーズン後半に。オロモウツにレンタル移籍したことがきっかけでゴールを量産し始めた。スパルタに戻った今シーズンも、開幕から6試合で6ゴールという活躍である。ヨーロッパリーグでもこの試合で3試合で3ゴールということになった。

 欠場する選手が多いとはいえ、プロスポーツがチェコにもどってくる。これが日常生活が戻ってくる第一歩となることを願って已まない。欠場する選手が出るということは、代わりに無名の若手選手が抜擢される可能性が高くなるということだから、それはそれで楽しみである。
2020年11月7日10時。










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