アフィリエイト広告を利用しています
最新記事
プロフィール
ペンギンの欲しい物リストを作成しました。ご支援をお願いいたします! https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/NSVA3HUHFFEF?ref_=wl_share
カテゴリーアーカイブ

2021年09月23日

韓国SLBM技術はロシア技術の流入か?【軍事技術】

『まさかロシア式発射をするとは思わんかった!』
\PR!/

2021年になって韓国潜水艦からのSLBM発射映像が登場してきましたが、発射シーンを見て唖然としました。

まさかSLBM発射について、ロシア式水中発射技術を使ってくるとは予想外の出来事です。

前々から指摘していた、ロシア技術が韓国へ流入している可能性が高くなってきたといえます。

韓国の軍事技術の行き着く先は、ロシア式なのか?!
(前回記事):『【軍事技術】EMP弾開発中止にみる供給停止部品という問題
\こちらもご参考に!PR/

(1)韓国のSLBMはロシア式発射を使った!

韓国は、2021年にSLBM発射実験成功を宣言して9月15日に映像を公開してきました。

そんな中で登場した玄武-4-4について驚くべき光景を見ることになります。

1.1 発射成功のようだけどちょっと待ったー!

韓国SLBMについては、どうやら発射成功としてちゃんと飛行したようです。

図1 韓国SLBM発射
図1 韓国SLBM発射.png
引用URL:https://www.nknews.org/wp-content/uploads/2021/09/SLMB-935x500.png

かすかに水面下に潜水艦らしきものが見えることから、ちゃんと潜水艦のVLSから発射されたようです。

一時期はほんとに潜水艦から発射できるのか疑いを持っていましたが、発射システムも含めて完成していたようです。

ただ発射直後の写真を見て、かなりびっくりするようなところがありました。

1.2 ロシアのAPCC(緩衝ロケット発射システム)?!

発射直後のシーンをよく見てみると、ミサイルの先端部からカバーがロケット噴射で飛び出していることが分かります。

図2 ロケットカバー噴出
図2 ロケットカバー噴出.png
引用URL:https://twitter.com/nknewsorg/status/1438079085188575235
さらに水面上に出た直後のロケットの射出方向は、少し斜めになっています。

こいつは多田将先生が、弾道弾という本で紹介していたAPCC(ARSS:緩衝ロケット発射システム)というやつではないでしょうか?

\多田将先生の弾道弾に関する本はこれだ!PR/

弾道弾 (兵器の科学 1) [ 多田 将 ]

価格:2,970円
(2021/9/23 09:55時点)
感想(0件)


図3 R-39
図3 R-39.png
引用URL:https://twitter.com/KomissarWhipla/status/1120280775633641472/photo/2

R-39(SS-N-20)などロシアでのSLBMで、発射するときに弾頭先端にかぶさって本体を保護するものです。

発射直後のSLBM水上に出た後に外れるのは、写真やイラストで知っていたけど多田将先生の著作弾道弾でようやく正式名称を知ることができました。

図4 発射イラスト
図4 発射イラスト.jpg
引用URL:https://topwar.ru/uploads/posts/2016-05/thumbs/1464282133_r-39-5.jpg

そんなAPCC(緩衝ロケット発射システム)が、まさか各国SLBMに搭載されているとは想像外です。

1.3 インドのSLBMみたいやな〜

APCC技術といえば、近年インドのSLBMでも似たようなAPCC技術が使われていました。

図5 インドSLBM
図5 インドSLBM.jpg
引用URL:https://i.ytimg.com/vi/wnAGumjMozc/maxresdefault.jpg

インドは、ロシア製兵器の購入や共同開発もしているのでロシア秘術を持っていてもおかしくありません。

しかし、韓国がロシア技術であるAPCCを行うとは想像外でありロシア技術の流入を疑うべきかもしれません。

\多田将先生の新作本だよ!PR/

ソヴィエト連邦の超兵器 戦略兵器編 [ 多田将 ]

価格:1,870円
(2021/9/23 10:04時点)
感想(0件)


\PR!/

(2)韓国もウクライナ技術の入手を行ったかも?

韓国のSLBM玄武-4-4については、玄武-2Bを改良したものだといわれていますが写真からだと細身に見えます。

今回のミサイルは、むしろウクライナミサイルGROMの改良かもしれません。

2.1 GROMの初期型に似ている?

今回発射された玄武-4-4については、イスカンデルミサイル系統のちょっと太めのミサイルとはなっていませんでいた。

SLBMの発射を見て思ったのは、ウクライナのGROMの初期型みたいなミサイル!という印象です。

図6 GROM初期型
図6 GROM初期型.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/597/NE0nn.jpg

この初期型GROMは、すっきりとした印象のミサイルとなっています。

むしろこっちの方が、SLBMとして転用されたのではないかと考えます。

2.2 北朝鮮と同じくウクライナから技術流入した?

韓国とロシア製兵器については、債務返済で供与されたT-80U戦車など一定のロシア製技術に対する基礎があります。

以前に、北朝鮮SLBM北極星3号についてウクライナ技術の流入を疑ったことがあります。

(参考記事):『【北朝鮮】北極星3号はウクライナからの技術流出を疑うべき!


今回は、韓国についても疑うべきでしょう。

2.3 玄武-4ミサイルは期待外れ?

2020年ごろから韓国が盛んに宣伝していた、地中貫通ミサイル玄武-4についても動画が登場しました。

玄武-2Bを改良してバンカーバスター代わりに使おうとしているようです。

図7 玄武-4
図7 玄武4.png
引用URL:https://twitter.com/nktpnd/status/1438166194608123905

玄武-2Bの弾頭部が色変わりしていますが、あまり変化がないようです。
\PR!/

(3)韓国の技術流入はどうなってるのやら?

今回の一連の新兵器発表を見て、ロシア系の技術が韓国に流れていることは間違いなさそうです。

今後は、北朝鮮だけでなく韓国の弾道ミサイルや超音速対艦ミサイルにも留意が必要かもしれません。

図8 対艦ミサイル
図8 対艦ミサイル.jpg
引用URL:https://www.thedrive.com/content-b/message-editor%2F1631729185230-southkoreasupersonicasm.jpg?quality=60

なんでP-800ヤホントみたいな外見になってるんですかねぇ(震)?

今後とも警戒が必要でしょう!
\PR!/

菓子と関連情報紹介!ロゴ.png
防衛・軍事ランキング
↑ブログ主の更新意欲維持の為↑バナーをクリック↑
↑していただければブログ主が↑頑張ります↑

2021年09月04日

EMP弾開発中止にみる供給停止部品という問題【軍事技術】

「ECPを見るのはもう嫌じゃ〜!!」
\PR!/

令和4年度概算要求書が登場する時期となり、合わせていろんな開発品も登場してきました。

そんな中で、EMP弾構成システムの研究が所要部品の調達が不可能となり研究中止となりました。

供給停止部品の発生による、装備品の部品供給に影響を及ぼすことは今後も多々あるでしょう。

本気でサプライチェーンの整備が、必要な時期になってきているかもしれません。

\こちらもご参考に!PR/

(1)悲報!EMP弾開発中止

平成30年度から防衛装備庁で研究開発が行われていた、EMP弾構成システムについて研究中止となったことが分かりました。

必要部品の供給停止により入手不可能となったためです。

1.1 EMP弾構成システム研究って何?

平成30年度から研究が始まったもので、EMP効果を発生させることにより直接的な破壊によらず敵システムの機能破壊を狙うものです。

図1 EMP弾要素
図1 EMP弾構成要素.png
引用URL:https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11591426/www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/29/pdf/jizen_06_sankou.pdf

開発に成功すれば、電磁波領域の戦いにおいて優位に立つことのできるゲームチェンジャーとなるはずでした。

核兵器に頼らない、EMP弾の開発は各国がしのぎを削っています。

図2 防衛省EMP研究
図2 防衛省基礎研究EMP.png
引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/img/rikusouken/img2019_rikusouken01.png

基礎研究を踏まえて、装備化に向けて開発研究へと進んでいました。

1.2 何が発生したか?

今回発生したのは、平成30年度から始まっていたEMP弾構成システムの研究試作(その1)において、試作品に必要不可欠な部品が入手不能となったためです。

官側と契約受注会社(プライムメーカー)ともに、必要部品は汎用品(カタログ品)であると認識していたのですが、部品供給会社(サプライメーカー)から「供給できない」との回答となってしまったのが原因です。

Vircator:Virtual Cathode Oscillator (仮想陰極発振器)と呼ばれる、パルス発振発生装置を使う予定だったようです。

図3 仮想陰極発振器原理
図3 仮想陰極発進.png
引用URL:http://www.kobe-kosen.ac.jp/activity/publication/kiyou/Kiyou12/Data/Vol51Letter179-182.pdf

装置そのものは、電力パルス研究でも使われているものでありそれほど目新しくないものです。

しかしながら、どこかで齟齬(そご)が出てしまったのでしょう。

見積もり段階では供給できるとなっていたところが、発注の段階で供給拒となってしまったようです。

その結果、研究試作(その2)では入札に応募する会社が現れず契約不成立となり令和2年に研究試作(その1)も契約解除願いが出されて研究中止となってしまいました。

1.3 別計画での研究が始まった模様

EMP弾については、今後のクロスドメインオペレーションに必要な装備であることから別計画にて研究の再開を目指していることが判明しています。

しかしながら、今回の部品入手困難による研究中止や現有装備品の部品供給停止問題はもっと問題になってもよいかもしれません。

現状の防衛関連産業について、官側の大幅な意識改革がなければさらに頻発するでしょう。
\おすすめの本!PR/

日本警察拳銃

価格:2,750円
(2021/9/4 13:57時点)
感想(1件)


\PR!/

(2)防衛関連事業が儲からない状況を何とかすべき!

私ペンギンも、技術整備部門にて企業と交渉したり商談の中で、いろいろな内情を雑談で話す機会がありました。

官(防衛省側)が大幅に意識改革をしないと、企業がどんどんと防衛関連事業から撤退してしまうと感じていました。

2.1 防需の旨味は金払いの良さだけ!

企業との商談の中で印象的だった発言は、
「防衛関連事業は旧海軍からの付き合いがあったから続けているだけ」
「現在では防衛関連事業を続けることに対して、株主への説明が苦しくなっている」
「防需を行う利点は、すぐに支払いをしてくれるということだけになってる」


かなりキツイ発言ですが、企業にとって防衛関連事業は儲からないものとなってしまっています。

多数の書類作成や、監督検査・急な仕様変更など企業側に負担を強いているものが結構あります。

図4 監督検査
図4 監督検査.jpg
引用URL:https://www.mod.go.jp/rdb/tokai/toukaibouei/soubihin/image3.jpg

2.2 長い運用期間と製造中止部品対策

防衛省装備品は、長い運用期間により部品の製造中止が発生したりします。

契約企業は、長い間保守点検や製造中止部品対策を行う必要に迫られます。

図5 あさぎり型護衛艦
図5 あさぎり型護衛艦.jpg
引用wiki

海自だとようやく「はつゆき型」護衛艦がほぼ退役しましたが、あさぎり型護衛艦についてはまだ退役の見込みが立っていません。

何回も製造中止部品の発生による、ECP(技術変更提案書)での部品交換工事を行った苦労が絶えない護衛艦でした。

企業も製造中止部品により、何度も振り回されることになります。

それなのに各種修理費などが抑えられ、企業側に負担がかかってきます。

2.3 サプライチェーンに無関心すぎた防衛省

防衛省の問題の本質は、サプライチェーンに対する無関心ではないかと思っています。

図6 サプライチェーン
図6 サプライチェーン.png
引用URL:https://frontier-eyes.online/wp-content/uploads/2020/02/サプライチェーン.png

「防衛という国家事業だから企業は協力するだろう」
という思い込みを防衛省側がいまだに持っていることが問題だと考えます。

企業との商談を通して感じたのは、

・「防衛産業という分野の存在は、企業のイメージに寄与していない」
・「むしろマイナスのイメージを他の顧客に持たれてしまう。」
・「防衛産業に関わりたくない企業の方が多い」

ということです。

私が補給処で企業と接したとき、
『買収で会社方針が変わり、自衛隊との取引はやらないことになった』
という部品供給会社がありました。

企業方針を捻じ曲げて供給してもらえるわけではないため、装備品製造会社が購入して部品供給を続けるということもありました。

サプライチェーンへの防衛省側の認識をきちんとすべき時期だと考えます。
\PR!/

(3)ダブルGCIP排除なんて考えは捨てるべき!

防衛費の高騰について、財務省から高コストとなる要因としてダブルGCIPを排除しろ!なんていわれ続けています。

しかしながら、防衛省(防衛装備庁)にサプライチェーンの関心がないのであれば認めるべきでしょう。

3.1 ダブルGCIPについて

GCIPについては、製造原価に企業の一般管理・販売費・利子率・利益率を載せたものです。

1社のみで装備品製造するのであれば問題なのでしょうが、装備品は多くの会社が関わります。

図7 ダブルGCIP
図7 ダブルGCIP.png
引用URL:https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia291031/03.pdf

航空機・艦船など大物になれば、各社のGCIPに加えて主契約者のGCIPもかかってきます。

税金の有効活用という面では、ダブルGCIP排除という考えは正しいかもしれません。

しかし、製造という観点から考えるとダブルGCIPを計上してでもプライムメーカーとの協力態勢を取るべきでしょう。

3.2 ボーイング787という失敗を見るべき!

ボーイング787という革命的に見えた航空機プロジェクトを失敗の見本として考えるべきでしょう。

図8 ボーイング787
図8 ボーイング787.jpg
引用URL:https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/apokaru/20160505/20160505100442.jpg

コスト削減のため部品供給メーカーを並列に活用して、ボーイング本社の管理費削減を狙いました。

結果的には、開発期間の延長に次ぐ延長・目標費用の大幅な超過を招いてしまう結果となりました。

小手先の費用削減を狙うと、かえって計画の大幅な費用増大を招く結果となりました。

今回のEMP弾構成要素研究など、今後の装備品開発製造において部品供給リスクを甘く見るべきではないでしょう。

部品供給停止対策など、普段からの企業との付き合い方を考える時期に来ているといえます。
\PR!/

菓子と関連情報紹介!ロゴ.png
防衛・軍事ランキング
↑ブログ主の更新意欲維持の為↑バナーをクリック↑
↑していただければブログ主が↑頑張ります↑
最新コメント
検索
記事ランキング
  1. 1. いわゆる任務艦の話に関するエトセトラ!
  2. 2. 【艦補処】自衛艦隊司令部後方幕僚に派遣!(その1)
  3. 3. 【海上自衛隊】海自幹部候補生になったペンギンのお話その1(カナヅチ編)
  4. 4. 【海上自衛隊】海自幹部候補生になったお話その7(卒業編)
  5. 5. 【艦発隊】特別警備隊(SBU)に関係する研究について
  6. 6. 【韓国レーダー照射】技術的視点から首謀者を推測する。
  7. 7. 【海上自衛隊】空母より強襲揚陸艦が欲しいのが現場の本音!
  8. 8. 【海上自衛隊】ネットのコピペで出現!結婚式での大和逸話!!
  9. 9. 【世界情勢】ロシアSLBM最高機密の写真が流失?!
  10. 10. 【海上自衛隊】船務士だって仕事してるもん!なんにもせんむ士じゃない!
  11. 11. 【アニメコラボ】アニメコラボで大騒動・・・!その時・・・!
  12. 12. 【自衛隊】海上自衛隊から防衛省に出向したら世界が変わった(笑)
タグクラウド