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2021年になって韓国潜水艦からのSLBM発射映像が登場してきましたが、発射シーンを見て唖然としました。
まさかSLBM発射について、ロシア式水中発射技術を使ってくるとは予想外の出来事です。
前々から指摘していた、ロシア技術が韓国へ流入している可能性が高くなってきたといえます。
韓国の軍事技術の行き着く先は、ロシア式なのか?!
(前回記事):『【軍事技術】EMP弾開発中止にみる供給停止部品という問題』
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(1)韓国のSLBMはロシア式発射を使った!
韓国は、2021年にSLBM発射実験成功を宣言して9月15日に映像を公開してきました。
そんな中で登場した玄武-4-4について驚くべき光景を見ることになります。
1.1 発射成功のようだけどちょっと待ったー!
韓国SLBMについては、どうやら発射成功としてちゃんと飛行したようです。
図1 韓国SLBM発射
引用URL:https://www.nknews.org/wp-content/uploads/2021/09/SLMB-935x500.png
かすかに水面下に潜水艦らしきものが見えることから、ちゃんと潜水艦のVLSから発射されたようです。
一時期はほんとに潜水艦から発射できるのか疑いを持っていましたが、発射システムも含めて完成していたようです。
ただ発射直後の写真を見て、かなりびっくりするようなところがありました。
1.2 ロシアのAPCC(緩衝ロケット発射システム)?!
発射直後のシーンをよく見てみると、ミサイルの先端部からカバーがロケット噴射で飛び出していることが分かります。
図2 ロケットカバー噴出
引用URL:https://twitter.com/nknewsorg/status/1438079085188575235
さらに水面上に出た直後のロケットの射出方向は、少し斜めになっています。
こいつは多田将先生が、弾道弾という本で紹介していたAPCC(ARSS:緩衝ロケット発射システム)というやつではないでしょうか?
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図3 R-39
引用URL:https://twitter.com/KomissarWhipla/status/1120280775633641472/photo/2
R-39(SS-N-20)などロシアでのSLBMで、発射するときに弾頭先端にかぶさって本体を保護するものです。
発射直後のSLBM水上に出た後に外れるのは、写真やイラストで知っていたけど多田将先生の著作弾道弾でようやく正式名称を知ることができました。
図4 発射イラスト
引用URL:https://topwar.ru/uploads/posts/2016-05/thumbs/1464282133_r-39-5.jpg
そんなAPCC(緩衝ロケット発射システム)が、まさか各国SLBMに搭載されているとは想像外です。
1.3 インドのSLBMみたいやな〜
APCC技術といえば、近年インドのSLBMでも似たようなAPCC技術が使われていました。
図5 インドSLBM
引用URL:https://i.ytimg.com/vi/wnAGumjMozc/maxresdefault.jpg
インドは、ロシア製兵器の購入や共同開発もしているのでロシア秘術を持っていてもおかしくありません。
しかし、韓国がロシア技術であるAPCCを行うとは想像外でありロシア技術の流入を疑うべきかもしれません。
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(2)韓国もウクライナ技術の入手を行ったかも?
韓国のSLBM玄武-4-4については、玄武-2Bを改良したものだといわれていますが写真からだと細身に見えます。
今回のミサイルは、むしろウクライナミサイルGROMの改良かもしれません。
2.1 GROMの初期型に似ている?
今回発射された玄武-4-4については、イスカンデルミサイル系統のちょっと太めのミサイルとはなっていませんでいた。
SLBMの発射を見て思ったのは、ウクライナのGROMの初期型みたいなミサイル!という印象です。
図6 GROM初期型
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/597/NE0nn.jpg
この初期型GROMは、すっきりとした印象のミサイルとなっています。
むしろこっちの方が、SLBMとして転用されたのではないかと考えます。
2.2 北朝鮮と同じくウクライナから技術流入した?
韓国とロシア製兵器については、債務返済で供与されたT-80U戦車など一定のロシア製技術に対する基礎があります。
以前に、北朝鮮SLBM北極星3号についてウクライナ技術の流入を疑ったことがあります。
(参考記事):『【北朝鮮】北極星3号はウクライナからの技術流出を疑うべき!』
今回は、韓国についても疑うべきでしょう。
2.3 玄武-4ミサイルは期待外れ?
2020年ごろから韓国が盛んに宣伝していた、地中貫通ミサイル玄武-4についても動画が登場しました。
玄武-2Bを改良してバンカーバスター代わりに使おうとしているようです。
図7 玄武-4
引用URL:https://twitter.com/nktpnd/status/1438166194608123905
玄武-2Bの弾頭部が色変わりしていますが、あまり変化がないようです。
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(3)韓国の技術流入はどうなってるのやら?
今回の一連の新兵器発表を見て、ロシア系の技術が韓国に流れていることは間違いなさそうです。
今後は、北朝鮮だけでなく韓国の弾道ミサイルや超音速対艦ミサイルにも留意が必要かもしれません。
図8 対艦ミサイル
引用URL:https://www.thedrive.com/content-b/message-editor%2F1631729185230-southkoreasupersonicasm.jpg?quality=60
なんでP-800ヤホントみたいな外見になってるんですかねぇ(震)?
今後とも警戒が必要でしょう!
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防衛・軍事ランキング
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海自水上艦では「(教練)○○戦闘用意!」の号令が掛かったら救命胴衣とヘルメット(鉄帽)を付けるのは、基本中の基本として「船乗りのしつけ(躾)」として習います。
(潜水艦では着用しません:狭いし動きずらいので)
掃海艦艇は対機雷戦など命に直結するので徹底しています。
護衛艦やその他水上艦については、その船の規律や指揮官士官によります。その船しだいといえます。
何処でどうするかは、その人次第ですね。厳しい上司に見つかったらてっぱちを被ってなかったら怒られることもあります。
現職やOBの間では、特に何かあるというわけではないですが映画の演出上仕方のないことですが、
「CIC内でも戦闘中なんだからてっぱち被りなさいよ〜。」
哨戒長(TAO)やらヘッドセットを付ける必要のある隊員ならともかく、指揮官は容易に負傷したり指揮不能になるのを防ぐ必要があります。
まあ、私が護衛艦に乗ってたころはCICでも厳しく指導され、艦長や司令も88式鉄帽の着用を徹底していたのがあります。
「戦闘中に至近弾の衝撃で床にたたきつけられることもあるかもしれんやで〜?」
電測長(CICにおける海曹士のボス)からよく小言がありました。
私は映画版空母いぶきの中で印象に残ったのは救難信号を受けて助けに向かったいぶきが待ち伏せ攻撃にあう所と途中で指揮官が負傷して倒れるところですかね。そういう現実の戦いでもあり得そうな状況について現職やOBの人は何か言ってませんでしたか?
原作漫画は市ヶ谷の防衛省A棟書店で販売するほど人気でした。
映画版の評判としては、
「リアリティが全くない」
「射撃号令に「いてまえ〜!」はないやろ!」
「CICコンソールがダサくて変なものばっかり!」
もう期待していたのにガッカリという意見がほとんどです。
ストーリや構成にも共感できるところはなかったですね〜。
映画版空母いぶきですか(#^ω^)・・・
「ソンナ エイガ アッタカナ?」
「ナンダカ アタマニ ナニカ サレタ ヨウダ」
・・・冗談はそこまでにしておいて、一応世間の関心を集めたようですが、内容としは・・・
現職やOBの人からは、評判は最悪の一言に尽きます。
アニメ「タクティカル・ロア」の方がまだましです。
(「亡国のイージス」は内部でも結構評判が良かったですよ)
防衛省・海上自衛隊の監修が入らないと、こうも漫画の名作が陳腐化する良い例になったといえます。
そういえば思ったんですけど自衛官の間では映画空母いぶきの評判はどのようなものだったのでしょう?
>上自衛隊の潜水艦も水上艦隊に随伴して水上艦と連携の上で対潜作戦を実施したりするのでしょうか?
そいつぁちょっと運用上の秘に関わる話なんで、あるかどうかも含めてノーコメントですな〜。
(艦隊運用については、昔とは変わってきているのでほんとに今現在どんな運用してるかは、現職の船乗りしかわからないですね)
『対潜戦については、哨戒ヘリだけでなく水上艦や潜水艦も含めた団体戦で行うものです。』とのことですが海上自衛隊の潜水艦も水上艦隊に随伴して水上艦と連携の上で対潜作戦を実施したりするのでしょうか?
米国原潜についてはかなり静粛性が高くなっているといわれています。
(実際、自衛隊演習で自衛艦隊司令部後方幕僚を体験したとき、米原潜を最後まで補足できなかったことがあります。)
実際の数値は極秘レベルなので、数値示すことは誰もできません。
対潜戦については、哨戒ヘリだけでなく水上艦や潜水艦も含めた団体戦で行うものです。
原潜は特に空母のはるか遠いところで対潜水艦戦を戦います。
空母部隊での対潜作戦は哨戒ヘリの役目というイメージがあるのですがわざわざ航空機ではなく潜水艦がやるのは何故でしょうか?
米軍の原潜については、空母を守る外周艦のさらに前方での対潜水艦警戒として随行しているのが役目です。
PHOTEXのように接近した隊形で実際に運用しているわけではないので、護衛の艦船のソナー探知範囲の外で航行しています。
(意外と原潜はいつも全速航行してるわけではないですよ?)
対潜戦になれば、区画分離で戦闘を行いますので原潜が随行する意味は十分あります。
空母の露払いとして原潜は活躍します。
原潜の父と呼ばれるリッコーヴァー提督(1986年没享年86歳)の威光がまだ輝かしいアメリカ海軍では、原子力潜水艦への傾倒はまだ続くと思われます。
リチウムイオン電池の潜水艦もようやく日本が就役させた状態です。
UUVにはリチウムイオン電池を使ったものが開発されています。
リッコーヴァー提督のような強烈なリーダーシップを持った人が登場するまでは、しばらく原潜製造が続くでしょう。
ソ連/ロシアの原潜・通常艦平行路線は今になって考えると、結構理にかなっていたのかもしれませんね。
キロ級は、冷戦後に潜水艦を運用したい国にとって結構手ごろで入手しやすいものになったことから技術力を保持し続けられた部分があります。
通常潜と原潜の平行運用はいわゆるロシアと中国、もとい東側諸国のみが維持してきた特権と化してもーてるのが……
沿岸警備用のキロ級、外洋に出すのが主任務の各種原潜とキッチリ区別していたのも一因なのでしょうけども
>アメリカなどの大国が今も原子力潜水艦の運用を続けることについて私は不思議に思っています。
USNのSSNの任務は多岐に渡りますが、主なものとして@相手国のSSBN狩り、A自国のSSBNの防護、B自国の空母機動部隊への随伴、C相手国水上艦船の邀撃、D相手国港湾への機雷敷設、巡航ミサイルによる陸上攻撃、E各種情報収集活動や特殊部隊の支援等が挙げられると思います。中でも@からBは原子力動力でなければ難しい任務です。特に@は最重要任務ですが、SLBMの射程が長くなるに従って、相手国のSSBNが自国のエアカバーやASW部隊の保護が得られる自国近海(いわゆる聖域)に展開することにより、能力が高いSSNでなければ増々困難な任務になりつつあります。逆に本邦にSSNの必要性が薄いのは、上記の@からBの任務の要求が無いためです。ただ、SSでもSSNに近い性能を持つ本邦のLIB搭載SSは地理的な要因もあり、新たな任務を背負うことになるかもしれません(海南島辺りで)。
その一方で、米国でも余りにも高価なSSNを少数揃えるよりは、安価なSSと併用するべきだとの意見もちらほらと見受けられるようにはなってきてます。
https://nationalinterest.org/blog/reboot/chinas-secret-fear-us-diesel-submarine-fleet-188883
アメリカとしては、冷戦時代はコスト度外視で原潜建造を続けてこれました。
SSBNなどもあれだけポンポン製造できたといえます。
しかしアメリカもさすがに原潜建造費高騰には並んでいますが、「原潜しか作れなくなった」というのが本音でしょう。
1959年就役の「バーベル級潜水艦」が退役した1990年台以降は、通常動力潜水艦のノウハウがアメリカから喪失しました。
現職時代に、ロサンゼルス級原潜の見学と後方支援体制の実情を秘密にかからない程度で授業を受けたことがあります。
べらぼうな後方支援費用が掛かるのですが、「原潜である以上どうしてもかかる経費」と米軍は割り切っていました。
米軍としては、通常動力艦に戻せないので仕方なく原潜を使っているというところでしょう。
韓国はロシア製兵器のメンテナンスのついでにいろいろな技術を入手してきましたが、どこまで自分のものにできたか疑問符が付くことはあります。
(KM-SAM天弓でコールドランチ技術はものにしたといえます)
ただ原子力潜水艦については、「日本が持つかもしれないから!」という軍事的合理性より国論優先で建造しようとしているとみています。
世論が優先となればコスト度外視で建造しようとするでしょうが、実際はもてあますとみています。
韓国が無理に建造しても、フランスリュビ級攻撃型原子力潜水艦のように、速力も25ノット程度のどっちつかずだけどコストだけべらぼうにかかる潜水艦になるでしょう。
理屈よりも世論で動くので、実際には韓国が保有するのは不可能とみています。
https://grandfleet.info/military-trivia/korea-nuclear-submarine-ambition/