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2023年03月05日

グロテスクな核弾頭のタワーだ!【軍事技術】

『30年の月日を経てカラーの核弾頭写真が出てきた!』
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本ブログでは、以前からロシアの核弾頭についての情報を追っかけてきました。

かつて1990年代に見た、NHKのソ連軍崩壊で見た核弾頭の写真が脳裏に焼き付いていたからかもしれません。

図1 SS-20
図1 SS-20.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/EPjAB0kXkAAmMG8?format=jpg&name=large
そんな中で、30年の時を超えて謎とされたICBM「SS-18」の弾頭部のカラー写真が世の中に出回ることになりました。

1990年代では不明だった点など、グロテスクな核弾頭のタワー状況の詳細が分かります。
(前回記事):『【防衛省】陸自さん特定秘密漏洩してませんか?!
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(1)SS-N-23(R-29RM)の弾頭部は以前紹介したことがある

本ブログでは、ソ連海軍・ロシア海軍が装備していたSS−N-23(R-29RM)の弾頭部を紹介したことがあります。

図2 R29RM弾頭部
図2 SS-N-23.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Dn5l3VwXoAAUkUJ.jpg

(関連記事):『【世界情勢】ロシアSLBM最高機密の写真が流失?!

その後も調べていくと、なかなか興味深くなるのが核弾頭の世界です。

1.1 SLBMの全長の短さはこうやって作り出すのか!

SS-N-23(R-29RM)については、ソ連海軍・ロシア海軍に装備されているSLBMです。

図3 全景
図3 全景.jpg
https://i1.wp.com/missilethreat.csis.org/wp-content/uploads/2016/08/makeyev-r29rm.jpg?resize=768%2C489&ssl=1

潜水艦の中にどうやってSLBMを収納するのか?普通の核弾頭搭載方向だと構造が大きくなります。

そんな疑問を解決したのが、下向きに核弾頭を搭載するという方式です。

図4 西側MIRV
図4 西側MIRV.jpg
引用wiki

アメリカ公式だと、上向きにつけるのが当たり前なのでソ連も同じように搭載していると思いこんでいたといえます。

1.2 SS-20のグロテスクな搭載法にヒントがあったのか!

かつて冷戦時代には、日本を狙うIRBMとしてのSS-20セイバーが有名でした。

図5 SS-20セイバー
図5 スミソニアン博物館.jpg

引用URL:https://ids.si.edu/ids/deliveryService?id=NASM-NASM2016-03799&max=900

アメリカスミソニアン博物館にてINF条約により破棄された、SS-20と共にパーシングUミサイルも展示されています。

スミソニアン博物館を訪問したときに実際にSS-20を見学した印象は、なんてグロテスクな光景なんだ!と思ったことがあります。

写真の中で発射カバーに覆われた写真しか見たことが無かったので、余計衝撃的でした。

1.3 SS-18mod4を追っかけて!

そんな中で興味が湧いてきたのが、ロシアのSS-18「サタン」の核弾頭です。

図6 SS-18サタン
図6 SS-18.jpg
引用URL:https://www.uatom.org/wp-content/uploads/2020/06/8e8c83a-26-satana-zrist-ludina-1050x689.jpg

特にSS-18mod4と呼ばれる、ソ連崩壊直前に配備が始まった10発のMIRVを搭載したバージョンはどんな弾頭形状をしているのか不明でした。

1990年代に、NHKの番組でSS-18mod4の写真が当時のスクープとして登場したことがあります。

図7 SS-18mod4写真
図7 SS-18弾頭写真.png
以前の参考記事:『【世界情勢】核弾頭は上に付ける?下に付ける?にて、情報提供をいただき写真を掲載しました。

やや不鮮明ながら、おそらく当時入手できた最高機密写真と言えます。

核弾頭を上下につなげて搭載して、直径を大きくすることなく多くの弾頭を搭載する技術と言えます。

そんな中で、2023年になってこの写真の大元と言える写真が発表されました。

30年の時を超えて、最高機密が世の中に出てきたといえます。
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感想(0件)


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(2)こいつがSS-18mod4の鮮明な核弾頭写真だ!

ウクライナ戦争が続く中で、ロシアの軍事サイトMilitaryRussia.ruにて突如SS-18mod4の弾頭部写真が公開されました。

図8 弾頭部カラー写真
図8 弾頭部カラー写真.jpg
引用URL:http://militaryrussia.ru/i/284/942/DIzVV.jpg

以前NHKが報道した写真とは少し違いますが、SS-18mod4の弾頭部と考えてよいでしょう。

2.1 現在ではSS-18mod6に更新!

SS−18サタンについては、RS-28サルマートに更新が進んでいます。

図9 RS-28サルマート
図9 RS-28サルマート.jpg
引用URL:https://topwar.ru/uploads/posts/2021-08/1628052085_snimok.jpg

しかしながら、現状ではSS-18mod6(10発のMIRV搭載)が主力といえます。

2.2 写真の信ぴょう性は?

今回出てきた写真の信ぴょう性は、かなりデカいといえます。

図10 比較写真
図7 SS-18弾頭写真.png図8 弾頭部カラー写真.jpg

比較すると、1990年代に出てきた写真は反転写真だった可能性があります。

今回の写真はより精巧に細部までわかるようになっています。

2.3 やはり最新型は10発搭載か?

最新のSS-18mod6は、10発のMIRV搭載と言われていますがその可能性を示すものとしてカラー写真を分析すると出てきます。

図11 詳細写真
図11 弾頭検討写真.jpg

グロテスクな核弾頭のタワーともいえる光景が、よく見えます。
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(3)おそロシアは奥深い

おそロシアなんて呼ばれる世界は、やはり奥深いものがあります。

今後とも、冷静に観察を続けていきたいと思います。
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posted by sstd7628 at 13:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 軍事技術
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